著者
明星 敏彦 小笠原 真理子 浅井 琢也 松倉 正雄
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.35-43, 1998-03-20 (Released:2010-02-03)
参考文献数
17
被引用文献数
1

This work describes the performance of the midget impinger for submicron aerosols. Collection efficiencies of the midget impinger were investigated numerically and experimentally. Flow fields in the midget impinger were solved using FLUENT, which is a computational fluid dynamics software and calculates RNG k-ε model for intermediate Re number, k-ε model for high Re number, and laminar flow model. Polystyrene latex (PSL) particles ranging from 0.10 to 3.1 μm and monodisperse diethyl-hexyl-sebacate (DEHS) mist ranging from 0.3 to 1.5 μm were aerosolized and introduced into the midget impinger. These theoretical and experimental results show a good agreement. The impinger shows poor performance for submicron particles and bubbling in the impinger contributes to 10% higher collection efficiency for submicron mist particles than that without water filling. PSL particles larger than 0.6 μm show bounce off the bottom surface of the impinger.
著者
鈴木 唯史 米倉 達広
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, 1997-03-06

仮想現実の実現において視覚的要素の果たす役割は大きく、中でも我々は仮想空間の中の点光源とその反射光が、人間の立体感の知覚の手がかりとなり得ることを確認した。[1] このことをリアルタイムCGに応用することは現実感の向上をもたらすものとして期待ができる。そこで本稿では、仮想空間の中で扱う対象を線香花火としそれを実現するシステムを開発したので報告する。
著者
佐藤 誠 峯 陽一 文 京洙 シャーニー ジョルジオ カルロス マリア・レイナルース 中村 尚司 鄭 雅英 佐藤 千鶴子 安藤 次男 小島 祥美 大倉 三和 スコーマン マキシ ソロモン フセイン コーネリッセン スカーレット バレスカス マリア・ロザリオ ベイリー エイドリアン アティエンサ マリア・エラ ハートウェル レオン デヤヘール ニコラ 大西 裕子 坂田 有弥
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

国際人口移動を単なる労働移民の問題にとどまらない複合現象として理解する視点にたち、日本とアジア、南アフリカと南部アフリカという二地域における国際人口移動の実態把握と比較分析を通じて、流出地域と流入地域において人間の安全が保障されるための課題は何であるのかを、人間安全保障の批判的摂取をふまえつつ解明した。具体的には、社会セクターにおける人口移動に焦点をあて、国際人口移動研究への理論的貢献を行った。
著者
見上 彪 内貴 正治 松田 治男 板倉 智敏 平井 莞二 加藤 四郎 森口 良三
出版者
北海道大学
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1985

本研究はマレック病(MD)のワクチンブレイクに対抗しうる有効なワクチンの開発を最終目標としている. 以下に3年間で得られた成績の概要を述べる.1)MDウイルス(MDV)・七面鳥ヘルペスウイルス(HVT)のウイルス群は血清型として3型に分類されている. それぞれの血清型あるいは免疫原として用いたウイルス株に特異的な単クローン性抗体が班員により, 多数樹立され, これら抗体を用いることにより野外分離ウイルスの同定が容易になった. また, MD腫瘍細胞を免疫原として用いて, MDに特異的な単クローン抗体も作出され腫瘍細胞の同定に有用と思われた.2)ニホンウズラにおけるMDの浸潤状況とHVTによるワクチン予防効果を検討したところ, 実質臓器のリンパ腫瘍を主病変としたMDがウズラの間で多数発生していること, リンパ腫病変とMDV羽包抗原との間に正の相関が, またリンパ腫病変とHVT血清抗体との間に負の相関があることが明らかとなった. MDワクチンブレイクの発生をみたウズラ群から4種のMDVが分離され, これらウイルスは単クローン性抗体により血清型1に属し, 鶏に対しても強い腫瘍原性が示された. 同様にニワトリ群からも5種のウイルスが分離された.3)MDに対するワクチン候補株として, 非腫瘍原性MDVの分離が急がれている. 我々はニワトリ及びキジ類それぞれ13羽, 10羽からウイルス分離を試みたところ, 調べたすべてのニワトリからウイルスが分離され, 単クローン性抗体により血清型2に属していることが明らかとなった. 今後, これらウイルスを用いてワクチンブレイクに対抗しうるワクチンが開発されることが期待される.
著者
倉橋 惣三
出版者
日本幼稚園協會
雑誌
幼兒の教育
巻号頁・発行日
vol.41, no.7, pp.51-51, 1941-07
著者
柳沢 良三 井上 滋彦 板倉 宏尚 岸 洋一 藤丸 純一 和田 順子
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.83, no.5, pp.690-693, 1992-05-20

症例は70歳女で,1990年1月26日,排尿困難と頻尿を主訴に当院を受診.コリン作動薬を投与するも効果なく,4月6日に尿閉をきたした.膀胱鏡にて尿道および膀胱頚部の挙上を認め,導尿後も下腹部に小児頭大の腫瘤を触知した.排泄性尿路撮影では膀胱後部腫瘤を認め,鎖尿道膀胱造影で膀胱頚部と近位尿道の前方への偏位を示した.CTスキャンとMRIにて膣上方に位置し,膀胱を前方に圧排する内容液状の骨盤内腫瘤を認めた.1990年8月6日,子宮全摘除術を施行.病理診断は結核性子宮内膜炎であった.術後は排尿障害は消失し,鎖尿道膀胱造影上,膀胱頚部と尿道の偏位は消失した.本邦34例,欧米110例の婦人科疾患による尿閉を集計し,婦人科疾患による尿閉の機序を検討した.妊娠後屈子宮,子宮脱,子宮筋腫,卵巣嚢腫,処女膜閉鎖,膣閉鎖等の頻度が高かった.結核性子宮留膿腫による尿閉症例は,これまでに報告をみない.
著者
倉田 博之 清水 和幸 清水 和幸
出版者
九州工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

生体分子ネットワーク中に埋め込まれている生物学的基本回路の構造と機能の関係(設計原理)を体系化して,合成生物学の基盤となるデータベースを構築した。それを基にして,基本回路の複合化システムである大腸菌中央代謝経路(解糖系+TCA回路+ペントースリン酸回路)の設計原理を解析して,それを合理的に設計するための遺伝子組換え戦略を提案した。物質生産の基盤である中央代謝経路を再設計することによって,エタノール発酵系や乳酸発酵系の生産性を向上させて,環境エネルギー問題に貢献する。
著者
大倉 昭人 川上 博 井原 武 三浦 章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.276, pp.31-34, 2004-08-26

次世代移動体通信網としてIPネットワークの検討が進んでいる。IPネットワークでは様々なトラヒックの品質要求に応じたQoS制御が必要であるが、移動体通信網は花火など端末集中による輻輳や、地震など災害地への呼集中による輻輳の影響を受けやすい。本研究ではIPセルラ網に向けたロバストなQoS制御方式に関し、トラヒック異常検出に基づく予測制御と、線形最適化を応用したマルチパス制御を提案し、シミュレーション評価により方式の有効性と適応範囲を明らかにした。
著者
二瓶 智太郎 倉田 茂昭 近藤 行成 楳本 貢三 好野 則夫 寺中 敏夫
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.104-115, 2002-03-01
被引用文献数
10

シリカ/レジン界面のポリシロキサン層の耐水性を高めるために,3-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(3-MPS)と3- {[1'-(ペルフルオロ-5-メチルヘキシル)メチル-2'-(メタクリロイルオキシ)]エトキシ}プロピルトリメトキシシラン(MA 7 bF)のような疎水性のフルオロアルキル基と重合性基を含む新規シランカップリング剤の混合シランの処理効果を調べた.各シラン溶液の濃度は,MAnbF(n=5, 7, 9, 11)を3-MPSに対し,10, 20, 30, 50, 70, 100質量%の割合で混合したもので,2質量%エタノール溶液として調整した.それら混合シランで処理したガラス面に対するレジンの引張接着強さやガラス面に対する混合レジンモノマー(50%Bis-GMA,50% TEGDMA)の接触角を測定した.その結果,MA 5 bFはすべての処理濃度で,MA 7 bF,MA 9 bF,MA 11 bFでは10〜30質量%混合のとき,3-MPS単独処理に比べ,高い接着強さと耐水性をもつカップリング層の生成に有効であった.
著者
京兼 純 堤 保雄 片倉 勝己
出版者
明石工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

色素増感太陽電池(DSC素子)は一般に液体電解質を利用して発電しているが、本研究では液体電解質の持つ欠点を克服し、高い電気伝導が期待できるゲル電解質に着目し、変換効率の向上と長寿命化を目指して実施した。ゲル化にあたっては、フッ素系オリゴマーとポリエチレングリコールを基盤とした2種類の材料を使用した。特にフッ素系ゲル電解質を用いたDSC素子の諸特性は、開放電圧Voc=0.6 [V] , 短絡電流Jsc=5.8 [mA/cm^2], Fill Factor:FF=0.56, 変換効率η=4.4 [%] となり、変換効率に関しては2006年度の研究開始時におけるDSC素子に比べ、1.6倍強程度まで向上し当初の目標(変換効率η=5 [%])に近づけることが出来た。
著者
木村 伸吾 北川 貴士 銭本 慧 板倉 光 宮崎 幸恵
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

ニホンウナギの回遊生態と生息環境の解明を目的として、産卵域が位置する北赤道海流域および代表的な生息水域である利根川水系での調査を中心に研究を実施したものである。その結果、レプトセファルス幼生は表層で懸濁態有機物を摂餌し、同じ形態を有していても種によって摂餌する水深が異なっていること、幼生の輸送過程は大西洋と大きく異なること、成魚は餌生物が多様な自然堤防域を好んで生息することなどを明らかにした。
著者
酒井 孝司 坂本 雄三 倉渕 隆 岩本 靜男 永田 明寛 加治屋 亮一 遠藤 智行 今野 雅 大嶋 拓也 赤嶺 嘉彦 小野 浩己
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では,複雑な事象を総合的に評価する必要がある住宅の温熱環境を対象に,非定常気流・温熱環境解析手法を用いたバーチャルハウスシミュレータの開発を行った。異なる暖房方式を採用した居室の定常・非定常温熱環境の実測を行い,検証用データベースを作成した。実測を対象に各種解析モデルを用いて解析を行い,実測と比較して精度を検討した結果,本研究で開発したシミュレータが住宅の温熱環境評価として実用的な精度を有することを示した。
著者
倉谷 和彦 増山 博之 笠原 正治 高橋 豊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.524, pp.187-192, 2008-02-28

近年,Session Initiation Protocol (SIP)ベースのインターネット電話に代わる電話サービスとして,Peer-to-Peer (P2P)技術に基づいたユーザ管理機構をもつSkypeが注目を集めている.Skypeではユーザ情報はユーザノードから選ばれたスーパーノードによって管理されており,ユーザノード数に応じてその数を動的に増減させることで負荷の分散を図っている.本稿では,このユーザ管理機構に着目し,呼設定処理に対するP2P型動的負荷分散機構の有効性を解析的に検証する.具体的には,一般ユーザの参加を非斉時ポアソン過程でモデル化し,ユーザノード数の満たす状態確率微分方程式に対してStationary Peakedness Approximation法によって時間依存の状態確率を計算する.数値例より,P2P型のユーザ管理方式を用いたサービスでは,能力の高い中央サーバを用いた場合のクライアント・サーバ型方式に匹敵し,初期設定時間の観点から見て安定したQoSの保証が実現できることが示された.
著者
栗田 孝 伊藤 尚 熊倉 鴻之助 笠井 久隆
出版者
日本保健科学学会
雑誌
東京保健科学学会誌 (ISSN:13443844)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.133-140, 1999-09-25

著者らはマストパラン類中のマストパランT(MT)をモデルペプチドに選択し, N末端3残基をGly-Leu-Alaに置換した誘導体(GLA-MT), 及びその3残基を取り除いた誘導体(MT-GG-11), 5位, 8位のAlaをGlyに置換した誘導体(GLA-MT-AG, GLA-MT-GA及びGLA-MT-GG)を液相法により合成し, その生物活性を測定した。GLA-MTはウシ副腎髄質クロム親和性細胞からのカテコールアミンの放出作用においてMTの活性を2倍に増強し, 合成したマストパン誘導体の中では最も高い活性を有した。また, GLA-MT-GGはそれ自体に活性がないものの, クロム親和性細胞に対する高濃度の前処理によりマストパランによるカテコールアミン放出を増強した。さらに, 円二色性の測定によるα-helix含量, カルモデュリン及び赤血球膜への結合性, 赤血球溶血作用を検討した。マストパランは細胞情報伝達に関与するGTP-binding proteinsを活性化することから, 細胞情報伝達系異常に由来すると考えられる疾患の原因を解明するツールとして, 有用な高活性マストパラン誘導体を合成できる可能性が示唆された。