7 0 0 0 OA 遊びの面白さ

著者
小原 一馬
出版者
社会学研究会
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.3-118, 2011-10-31 (Released:2015-05-13)
参考文献数
16

Despite an abundance of application opportunities, for a long time Goffman’s sociology of play/games has practically been ignored in the studies of play theory. The aim of this paper is to give his sociology of play an appropriate position in the historical development of play theories. To this end, the following points are demonstrated: 1. What were the achievements and the problems of the play theories (of Huizinga, Caillois, and Bateson) before Goffman? 2. How did Goffman inherit the previous works’ achievements and solve their problems? 3. What kind of relationship did Goffman’s sociology of play have with Csikszentmihalyi’s flow theory, which had the greatest influence on the development of play theories after Goffman? While Caillois basically inherited Huizinga’s definitions of play he criticized Huizinga’s concept of play as being too wide, and his definitions of play are not appropriate for “play” as a whole but only to a part of it. Therefore, Caillois redefined “play” to the domain of culture, and also he classified “play” into four by two categories. Responding to Caillois’ criticism of Huizinga, Goffman developed Bateson’s frame theory, and he showed that the fun of play can be explained through a single, integrated one without any classification. This new frame theory by Goffman can be summarized as the playing field introducing various valuable things from the outside world into itself through its frame while blocking any irrelevant objects; it is important to balance the way of its reflection of the outside world in order to heighten participants’ concentration on its unique reality utilizing randomness and symbolic distance. This theory of Goffman’s is in a complementary relationship with Csikszentmihalyi’s flow theory, which also emphasizes concentration, and thus its integration will lead to a more complete theory.
著者
立原 一憲 大城 直雅 林田 宜之 西村 美桜 伊藤 茉美
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

琉球列島におけるバラフエダイ、バラハタ、ドクウツボの年齢と成長を解析し、各年齢と体重におけるシガテラ毒の含有量を分析した。その結果、寿命は、バラフエダイ79歳、バラハタ20歳、オジロバラハタ15歳、ドクウツボ25歳であった。いずれの種も高齢魚・大型魚ほどシガトキシンの含有量が多い傾向が認められた。バラフエダイでは、体長500㎜、体重4kg、年齢20歳以上になると強毒個体が出現し、宮古諸島のものが特に高い値を示した。バラハタとオジロバラハタでは、強毒個体は、いずれも1個体のみであった。ドクウツボでは、強毒個体は出現せず、大量摂取しなければ中毒を発症する恐れは少ないと判断された。
著者
年吉 洋 曹 崀 合原 一幸
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.139-140, 2020-03-01 (Released:2020-04-02)
参考文献数
1

2020 年1 月から3 月の約50 日間にわたって中国の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の累積感染者数と累積死亡者の推移を追跡したところ,従来の報告には見られない特徴として,暫定死亡率(最終的な死亡率ではなく,その日までの累積死亡者数と累積感染者数の比)の推移データには極小点が見られ,かつ,そのタイミングは死亡者がピークとなる時期よりも8 日ほど早いことが分かった.また,統計データを近似したシグモイド曲線からも同様に,死亡率曲線に極小値が現れる条件が見出された.
著者
黒野 裕子 鳥飼 裕子 原 一 岡村 正哉 國本 雅也
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
pp.cn-001793, (Released:2022-10-26)
参考文献数
14

5年以上経過を追えた抗自律神経節アセチルコリン受容体抗体陽性で自己免疫性自律神経節障害(autoimmune autonomic ganglionopathy,以下AAGと略記)と診断された3例の経過を報告する.1例目は20代女性で慢性経過の羞明・便秘・無月経を認めたが,血漿交換後,症状は緩解した.感冒を契機に一度再発したが,2度の妊娠による悪化はなかった.2例目は60代男性で急性の起立性低血圧(orthostatic hypotension,以下OHと略記)と精神症状で発症した.再燃を繰り返し治療に難渋したが,経過8年時,特に原因なく状態が安定した.3例目は80代女性で慢性経過のOHで再燃を繰り返した.経過中,OHによる転倒で大腿骨を骨折し歩行困難となった.AAGの長期観察例の報告は少なく,臨床経過を観察する上で貴重と考え報告する.
著者
西浦 博 合原 一幸
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.797-803, 2009 (Released:2009-08-05)
参考文献数
17
被引用文献数
4

新型インフルエンザ流行が世界的に拡大している.今冬および来年度以降の流行に備えてワクチン製造が必要だが, 製造可能なワクチン総数には上限があり, 同時に季節性インフルエンザのワクチン製造も求められる.本研究は, ワクチン製造資源を最も合理的に新型インフルエンザに配分する数理的手法を提案する.新型インフルエンザ単独の流行閾値条件に近いワクチン接種割合(あるいはそれ以上)を達成できるとき, 全資源を新型インフルエンザに費やすことは最適でない.モデル想定とパラメータ推定値が再流行を十分に記述できると仮定すると, 来年度以降のワクチンの年間最大製造量5000万人分の82.2%を新型インフルエンザに配分することで全死亡者数が最少に抑えられる.2009年度は, 製造可能な新型インフルエンザのワクチン総数に上限があるが, 新型インフルエンザの再生産数が季節性のそれの0.9倍以上ならば, 年度内に残る製造資源の全てを新型インフルエンザに費やすことが適切と考えられる.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
野原 卓 宋 俊煥 泉山 塁威 木原 一郎
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.201-216, 2021-04-25 (Released:2021-04-25)
参考文献数
12
被引用文献数
2

都心部のストリートにおいて整備・管理運営・利活用等を総合的に行うストリートマネジメントを継続的に実現するには、ストリートマネジメント主体の形成もしくは醸成が重要になる。本論では、ストリートマネジメントプロセスを①初動期、②主体形成(醸成)期、③主体発展期という段階で整理し、また、マネジメントに関わる主体の役割を、①意思決定、②運営、③管理、④活用、⑤支援の5つで仮説的に整理した結果、ストリートマネジメントの主体形成(醸成)を円滑に行うためには、(1)マネジメント実働主体(特に運営主体)が形成・醸成される環境づくりの工夫、(2)合意形成を円滑にするためのワークショップ・シミュレーション・実験等の丁寧なプロセスと支援、(3)意思決定を円滑に行うための多主体を巻き込んだ包括的なプラットフォームの形成と行政の受け皿、(4)方向性共有のためのビジョン構築と共有プロセス、(5)発展期における活用・支援を通じた多主体への拡張、 (6)運営と実行を柔軟かつ機動力を持って行う体制、などが重要となることが明らかになった。
著者
田中 剛平 合原 一幸
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.1081-1084, 2009 (Released:2010-02-23)
参考文献数
9

新型インフルエンザが世界的に流行し, 今後さらに拡大が続くと懸念されている.今冬以降の流行に備えてワクチンの製造が急ピッチで進められているが, その製造量には限界があるため, ワクチン接種以外の予防手段を徹底することも感染拡大を防止するのに重要だと考えられている.本研究では, 患者のマスク着用や外出の自重, 部屋の換気, 非感染者の手洗いやうがいの徹底などの予防手段によって新型インフルエンザの感染力が一定の割合で低下すると仮定し, その効果について感染症流行モデルを用いて試算した.その結果, 例えば1人の感染者が生み出す2次感染者数の平均を1.4人とした場合, 上記の対策により感染力を10%減らすことができれば, その効果はワクチン約1600万人分に相当し, また最終的な罹患率を約25%減らせることが分かった.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
藤原 一枝
出版者
医学書院
雑誌
Neurological Surgery 脳神経外科 (ISSN:03012603)
巻号頁・発行日
vol.45, no.12, 2017-12-10

東京大学脳神経外科に1949年から1963年までに入院した,15歳未満の頭部外傷患者362例を検討した中村紀夫先生(東京慈恵会医科大学脳神経外科名誉教授)は,1965年に「小児の頭部外傷と頭蓋内血腫の特徴」について『脳と神経』誌に報告した7,8).症例を検証する中で,受傷時の外力エネルギーが小さい,程度の軽い衝撃でありながら,bridging veinが破綻し,重篤な急性硬膜下血腫を生じさせている小児特有の病態があること,網膜出血は合併する重要な所見であることなどを指摘している.外傷の程度は,よちよち歩きでの転倒やベッドからの転落などの例が挙げられ,「日常生活にちょいちょい起こるような偶発事故」,「打撲部位は後頭部が多い」とある.この病態は,のちに小児の急性頭蓋内血腫の第Ⅰ型として報告され9),「中村(の)Ⅰ型」として知られるようになった. 軽微な頭部打撲による乳幼児の急性硬膜下血腫は,CTが普及し始めた1980年代以降,発見が早ければ救命率も予後も大きく改善した.私も35年以上フォローしている3例を経験している.
著者
栗原 一貴 笹尾 和宏 山本 光穂 田中 秀樹 奈良部 隆行 國吉 雅人 会田 寅次郎 岡田 裕子 高須 正和 関 治之 飯田 哲 山本 博之 生島 高裕
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.223-224, 2014-09-12

本論文では,月および火星の衛星画像からあたかも知的生命体によって構築されたかのような構造物(擬似不自然構造物,pseudo-artificial structures)を自動検出する試みについて報告する.NASA Jet Propulsion Laboratory から公開されている観測データを対象として近年発展の著しいパターン認識手法である deep learning を採用し,顔認識技術として Deep Convolutional Network Cascade for Facial Point Detection,およびオブジェクト検出技術として 1000 種類の物体を検出可能な DeCAF (A Deep Convolutional Activation Feature for Generic Visual Recognition)を適用することで,興味深い結果を得た.
著者
築地 毅 柴原 一友
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2017論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.163-170, 2017-11-03

本稿では,麻雀の捨て牌を自動選択させるのに効果的なCNN構成を提案する.近年ディープラーニングの技術が確立し始めており,特に画像認識分野において,既存の技術では困難であった特徴の自動抽出をディープラーニングおよびCNNで実現したことにより,非常に高い精度を上げるようになってきている.麻雀においてもニューラルネットワークやディープラーニングを用いた事例は発表されている.一方,麻雀特有の情報を特徴量としてコーディングしており,特徴を自動抽出するというディープラーニングの特性を活かした設計になっているとは言いがたく,人の設計の手を離れることで,さらに精度が向上する可能性はあると考えられる.そこで本稿では,麻雀の特徴を自動抽出して捨て牌を自動選択する学習を行うことを目的として,位置不変性や共有重みの概念を活かした,麻雀の学習用CNN構成を提案する.本稿で提案する牌のコーディング方法およびフィルターを組み合わせたCNN構成により,手牌と捨て牌だけという極めて単純な入力データを用いて,テストデータとの一致率を53.98%にまで上げる事に成功した.
著者
難波 正義 原田 信之 桑原 一良
出版者
新見公立短期大学
雑誌
新見公立短期大学紀要 (ISSN:13453599)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.173-176, 2005-12-25

本研究は一人でも多くの学生に読書習慣を身につけさせるための方法を考え出すことを目的として行った。そのために、2005年春休みに、看護学科1年生と2年生、地域福祉学科1年生、そして、5月の連休に、幼児教育学科1年生と2年生に、読書感想文を提出してもらい、その結果を分析した。この読書の課題は、正規の授業科目ではないので、提出ほ各自の裁量にまかせた。その結果、提出率は約87%であった。読まれた本を分類すると、ノンフィクションが多く(53%)、次いで、小説(23%)、実用書(17%)、随筆その他など(6%)、となった。もっともよく読まれた本は『五体不満足』であったが、281人中のわずか7人であった。このことは、学生が広範囲にわたって種々の本を読んでいることを示している。また、最近テレビで放映されたドラマを文字化した本や、新聞や雑誌で大きく宣伝されている本がよく読まれている傾向があった。このことは、歴史に耐えた良書が見のがされる危険性を示唆している。また、今回の感想文の分析より、学生に読書習慣を身につけさせるには、学生の目線にあった、あるいは、それより少し高いレベルの本を薦める必要があることが分かった。
著者
篠原 一之 諸伏 雅代 船橋 利也 美津島 大 貴邑 冨久子
出版者
日本味と匂学会
雑誌
日本味と匂学会誌 (ISSN:13404806)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.11-17, 2000-04
被引用文献数
1

ヒトは、生活を豊にするために植物などの自然な匂いや香水などの人工的な匂いを用いているが、自然に体から放出される匂い(体臭)を介してもさなぎまな生物学的情報を交換している。例えば、体臭は性別、親子、同胞等の異なる生物学的カテゴリーを識別する際になんらかの役割を果たしているし、性行動、生殖生理にも影響を及ぼしている。そこで、これら体臭を介したコミュニケーションについて解説する。
著者
阿部 尚之 島田 敬士 長原 一 谷口 倫一郎
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.30, pp.1-6, 2011-08-29

Web の集合知を活用し,未知の画像に対してその撮影内容に関するラベル付けを行う画像アノテーションという研究が盛んに行われている.従来の画像アノテーションは,収集した全ての訓練データセットから画像特徴とラベル特徴の関係を学習するものが多かった.しかし,それらのデータには入力である未知画像とまったく関係のない不要なデータも数多く含まれている.そこで本稿では,未知画像に付与されている位置情報と画像構図を利用して,そのような不要なデータを排除することで,画像アノテーションの精度を向上させる手法を提案する.実験では,提案手法と従来手法の比較実験を 100 シーンで行い,その得られた結果について報告をする.In recent years, many researchers use collective intelligence of the web to study an image annotation problem. The image annotation problem is to assign a proper label into an unknown image. In the training process, many conventional methods use relationship between image features and label features extracted from all collective training data set. However, the training data set includes much unrelated data to the unknown image. Therefore, we use the unknown image's geo information andcomp osition to eliminate unnecessary data. We report the result that we make a comparison between proposed methodan dt he conventional method.
著者
中原 一有 立石 敬介
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.65, no.10, pp.2217-2230, 2023 (Released:2023-10-20)
参考文献数
32

急性胆囊炎に対する胆囊ドレナージ法には,経皮経肝ドレナージ,内視鏡的経乳頭ドレナージ(endoscopic transpapillary gallbladder drainage:ETGBD),超音波内視鏡下経消化管ドレナージがある.ETGBDは生理的ルートを介した非観血(非穿刺)手技であるため,抗血栓薬内服などの出血傾向例や腹水症例に対しても施行可能である.しかし,胆囊管を通じた手技は難易度が高く,手技成功率が低いことが課題である.ETGBDを安全に成功させるためには,ETGBDの基本手技を習得し,さらには手技困難例への対応策を身につけておくことが重要である.
著者
小谷 誠 内川 義則 合原 一幸
出版者
一般社団法人 日本生体医工学会
雑誌
BME (ISSN:09137556)
巻号頁・発行日
vol.2, no.10, pp.651-659, 1988-10-10 (Released:2011-09-21)
参考文献数
54

人間の身体からは, 体内の活動電流などにもとづく微弱な磁界が発生している. 本稿では, これらの磁界の発生のメカニズムを述べ, この磁界の計測を可能にしたSQUID磁束計に触れ, さらに, 周辺の磁気雑音中での生体磁気計測法と, その一例として心磁図計測について述べる.
著者
原 一正
出版者
The Textile Machinery Society of Japan
雑誌
繊維機械学会誌 (ISSN:03710580)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.P278-P283, 1997-06-25 (Released:2009-10-27)
参考文献数
2