著者
古池 謙人 東本 崇仁 KOIKE Kento TOMOTO Takahito
雑誌
SIG-ALST = SIG-ALST
巻号頁・発行日
vol.B5, no.02, pp.50-53, 2015-11-10

People usually deal with much information, and judge next what to do in an instant. Therefore, it is useful to support for acquisition of an ability which can be judged instantly. In this paper, we designed a learning support system for instant judgement ability in the FPS game. The system provide a situation of its actual game that has much information, and let them judge how to behave in the situation. A learner makes himself structure tacit knowledge used for a judgement after it. This activity facilitate their reflection and to understand their error of judgement. In addition, by increasing complex of the situation gradually, our system lead deep understanding. To realize the system, we describe structuring FPS game and the judgement.
著者
古沢 敏
出版者
合成樹脂工業協会
雑誌
熱硬化性樹脂 (ISSN:03884384)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.169-183, 1989-09-10 (Released:2012-08-20)
参考文献数
107
被引用文献数
1

不飽和ポリエステル樹脂は, 1953年に国産化されて以来, ボタン, 化粧板などの非FRP用, 住宅機材, 舟艇, タンク, 工業部品などのFRP用マトリックス樹脂として広範に用いられ, 生産高は1988年に過去最高の23万トンに達した。約80%を占めるFRP用においては, 成形法も従来のハンドレイアップを中心とした成形法から加熱加圧成形法への移行が年々強まりマトリックス樹脂もこれに適した開発が行われている。さらに複合材としての高機能化に対応すべくエポキシ樹脂, ウレタン樹脂, アクリル樹脂との境界領域における樹脂開発が自動車分野への応用を目的として行われている。FRP用を中心に, 不飽和ポリエステル樹脂およびその周辺樹脂の高機能化について最近の技術動向を述べる。
著者
古崎 睦
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.48, no.9, pp.829-834, 1999-09-05 (Released:2009-06-30)
参考文献数
5
被引用文献数
3 3

ホタテ貝の中腸せん(腺)(ウロ)を焼却処理すると,含有重金属の中で比較的低沸点のカドミウムは一部気化すると考えられる.そこで,ウロを焼却したときの(1)焼却残留物,(2)焼却管壁析出物,(3)焼却飛灰,及び(4)排ガス吸収液中の鉄,銅,亜鉛,カドミウムの量を調べ,焼却過程におけるこれらの物質収支を検討した.湿ウロは1kg当たり平均約20mgのカドミウムを含んでいるが,これを空気中900℃で加熱するとその約57%が気化した.気化したカドミウムの多くは焼却管壁に析出するが,飛灰からも16%程度回収された.一方,窒素中で加熱した場合の残存率は10%程度で,管壁から約83%,飛灰から6.0%,吸収液から1.8%のカドミウムが検出された.カドミウム金属を同条件で加熱した場合には,空気中では酸化のみが進行し,窒素中ではほぼ100%が気化した.また,焼却残留物質量/ウロ質量で表される灰化率が大きいほど,すなわち焼却の進行が不十分であるほどカドミウム気化率が大きくなる傾向が認められた.これらの結果より,ウロを焼却した際のカドミウムの気化は,有機成分の燃焼時に局所的な酸素不足雰囲気が形成されることによって進行すると考えられる.
著者
石橋 達也 形部 裕昭 早川 隆洋 太田 敬之 古川 安志 西 理宏 古田 浩人 赤水 尚史
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.9, pp.675-680, 2015-09-30 (Released:2015-09-30)
参考文献数
14

症例は46歳,女性.32歳よりうつ病で近医に通院中であった.35歳より2型糖尿病で治療を開始された.メトホルミン500 mg/日およびインスリン(1日70単位)による治療でHbA1c5.4 %であった.来院当日,自殺目的でリスプロ2100単位,グラルギン900単位を注射し,1時間後に救急搬送となった.遷延性低血糖に対応するため入院とし,食事および経口と経静脈でブドウ糖の投与を行った.来院時の血清インスリン濃度(IRI)が31975 μU/ml,6時間で20903 μU/ml,9時間で9370 μU/mlと低下,注射後141時間でブドウ糖投与を要しなくなった.持続血糖モニタリングでは血糖値の変化はブドウ糖投与による上昇と低下を繰り返し,急峻な鋸歯状波形を呈していた.IRIの経過は低血糖からの回復時期を予測する目安となり,血糖降下作用が続く期間では頻回の血糖測定が必要であると考えられた.
著者
坂下 智博 本間 明宏 畠山 博充 水町 貴諭 加納 里志 古沢 純 飯塚 さとし 畑中 佳奈子 福田 諭
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.130-133, 2014 (Released:2014-08-07)
参考文献数
10

穿刺細胞診で悪性が確定しなかった場合にも画像的に甲状腺癌が疑わしいなどの理由により手術を行うことが少なくない。術後病理診断と画像所見との関係について比較し,どのような画像所見が癌予測因子として有用であるかについて検討した。対象は甲状腺腫瘍摘出を行ったもののうち,術前細胞診で悪性以外であった58症例。術前エコー検査所見(微細石灰化,辺縁不整,内部low echo,縦横比1以上,Haloの消失)が陽性であった場合に,術後病理で悪性であった陽性適中率(PPV),陰性であった場合に術後病理が良性であった陰性適中率(NPV)をそれぞれ算出した。前述した各エコー所見のそれぞれのPPVは74,89,71,89,65%。NPVはいずれの所見も51~58%にととどまった。辺縁不整および縦横比1以上がみられた場合のPPVは89%であり,これらの所見は有用な癌予測因子となりうると考えられた。
著者
儀利古 幹雄 大下 貴央 窪薗 晴夫
出版者
国立国語研究所
雑誌
国立国語研究所論集 = NINJAL research papers (ISSN:2186134X)
巻号頁・発行日
no.2, pp.1-18, 2011-11

国立国語研究所 理論・構造研究系 プロジェクト研究員国立国語研究所 理論・構造研究系本研究は,語末が「ズ」であるチーム名およびグループ名(例:ライオンズ,ホエールズ)のアクセントの決定要因を明らかにし,「ズ」という形態素の音韻的本質を考察する。本研究で実施した発話調査の結果,チーム名・グループ名を形成する「ズ」は,語幹の音節構造におけるデフォルト型アクセントを生起させる性質を有することが明らかになった。この現象は,日本語における無標の表出(the emergence of the unmarked)であり,平板型アクセントが有標であることを示唆している。
著者
杉本 諭 古山 つや子 関根 直哉
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.237-243, 2020 (Released:2020-04-20)
参考文献数
19

〔目的〕Short Physical Performance Battery(SPPB)が要介護高齢者に対するパフォーマンステストとして利用 できるかを検討すること.〔対象と方法〕要介護高齢者90名の身体能力をSPPBとBerg Balance Scale(BBS)で評価し, BBS得点により対象を高身体能力群と低身体能力群に分け,両項目間の相関分析を行った.〔結果〕高身体能力群では, SPPBとBBSの間に相関係数ρ=0.793の強い相関を認めたが,低身体能力群では,相関係数ρ=0.625と中等度の 相関にとどまった.〔結語〕身体能力が比較的良好な場合には,要介護高齢者のパフォーマンステストとしてSPPB が利用できることが推察された.
著者
小西 史子 香西 みどり 古庄 律
出版者
女子栄養大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

老化促進マウス(SAMP8)を、対照群、ムクナ豆粉末低投与群、ムクナ豆粉末高抗投与群の3群に分けた。ムクナ豆粉末低投与群には、ムクナ粉末を1.5g/体重kgに調製した飼料を、ムクナ豆粉末高投与群には、ムクナ粉末を15g/体重kgに調製した飼料を投与した。それぞれの飼料におけるL-DOPA含量は、0.6mg/体重kgおよび6mg/体重kgである。飼育期間は、11週齢から40週齢までである。飼育後、脳を取り出し、N-PER試薬を用いてたんぱく質を抽出、遠心後、上清を用いて、ウェスタンブロッティングを行い、タウタンパク質のリン酸化の程度を調べた。用いた抗体は、抗リン酸化タウS199,S262,T181マウスモノクローナル抗体である。その結果、タウタンパク質のセリン262,スレオニン181のリン酸化の程度には、群間で有意な差は認められなかった。しかし対照群に比べ、ムクナ豆粉末高投与群においてタウタンパク質セリン199におけるリン酸化が有意に抑制されていた。このことから、ムクナ粉末の投与は、老化によるタウタンパク質リン酸化の増加を抑制することが示唆された。ムクナ豆を用いた加工食品の調製では、ムクナ豆焙煎粉末を小麦粉に0,5,10,15,20%に添加した麺を作成した。その結果、ムクナ豆焙煎粉末の添加量の増加とともに、抗酸化能が上昇した。また、これらに重曹を添加すると中華麺になり、風味が増したが、抗酸化能は低下した。

2 0 0 0 OA 天敵の育種

著者
世古 智一
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.8, pp.542-546, 2015-07-20 (Released:2016-07-20)
参考文献数
23
著者
稲垣 久美子 古澤 亜矢子 村瀬 智子
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.41-50, 2016 (Released:2016-09-30)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

目的:一般病棟で臨床経験を有する看護師が,初めて緩和ケア病棟に配属された後,2年未満に感じる心理的負担と対処の特徴について明らかにする.方法:質的記述的研究方法とし,半構成的インタビュー法を用い,得られたデータを質的帰納的に分析した.結果:7名の緩和ケア病棟看護師の個別分析結果を統合し,4段階の分析過程を経て,心理的負担は8の上位カテゴリーに集約され,心理的負担への対処は9の上位カテゴリーに集約された.結論:1)緩和ケア病棟看護師が配属後2年未満に感じる心理的負担の特徴は,【自分の経験がゼロになったような無力感と戸惑い】が中核となり,三層に構造化され,この中で,心理的負担は看護経験を重ねる過程で変化していたが,その一方で経験を重ねても抱き続ける心理的負担もあることが明らかになった.2)心理的負担に対して,看護経験を重ねる過程で後ろ向きの対処から前向きな対処へと変化しており,これらの変化に影響を与える要因には,緩和ケア病棟看護師のレジリアンスが関係していると考えられた.
著者
古田 智久
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.79-85, 1995-03-31 (Released:2010-05-26)
参考文献数
38

ホーリズムというタームにより直ちに連想されるのは, いわゆるデュエム=クワインテーゼであろう。このテーゼが科学理論 (物理理論) の構成というダイナミックな認識論的プロセスを射程としていることは明らかである。ところが, クワインは, このテーゼを言語理解という心理的なプロセスにも適用しようとする。それに対して, デイヴィドスンは, 言語理解のプロセスを考察する際にまったく異なるタイプのホーリズムが当の考察に対する制約となることを指摘している(1)。本論文のねらいは, それぞれのホーリズムの特性記述を行うことを通して, 科学理論の構成と言語理解とが方法論的に異なる営みであることを確認することである。デイヴィドスンの見解が正しいとすると, 根源的翻訳という思考実験を想定するに際してクワインが定位した見通しが適切であったとは言えないことになる(2)が, 一方では, 〈翻訳の不確定性と理論の決定不全性とは質的に異なる〉という, いくぶん旗色の悪い(3)クワインの主張が方法論的な観点から見た場合擁護されうるものであることが示唆される。