著者
松本 省二 小山 裕司 石原 拓磨 安田 あゆ子 中原 一郎 沖田 慎平
出版者
藤田医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

【背景】脳卒中受け入れ病院では、組織的なチーム医療提供体制の整備が不可欠如である。申請者は、脳卒中のチーム医療をICTで支援する<タスカル/TQM (Total Quality Management)プログラム>を開発してき。【目的】日本の約15-30施設に<タスカル/TQMプログラム>を導入し、 導入前後の診療への影響を評価し、様々な病院での<タスカル/TQMプログラム>の有効性とそれに関連する因子解明する。【予想される結果と意義】病院の状況に即した<タスカル/TQMプログラム>の運用方法が明らかとなることで、様々な病院での脳卒中の診療プロセスの改善に貢献できる。
著者
青島 縮次郎 須田 聡 有川 貞久 小山 宏 伊原 寛之
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.863-868, 1999-09-20 (Released:2010-06-04)
参考文献数
3

モータリゼーションの進展は地方都市圏において特に顕著であり、道路交通渋滞は急速に悪化をたどってきているが、しかしその渋滞は朝夕のピーク性が強いために、ハードな容量拡大対策だけでなく、自動車交通需要を適正に管理するソフト対策が一層求められている。また地方都市圏ではモータリゼーションの進展による鉄道の衰退も危惧されており、その活性化という観点も合わせて、P&Rシステムが注目を集めている。そこで本研究は、地方都市圏における鉄道駅周辺の月極有料駐車場を対象に、P&R利用実態調査を行い、その利用者特性、P&R利用の費用・時間特性、そしてそれらを踏まえた駐車場整備要件等を分析するなかからP&R利用促進の可能性を探った。
著者
小山 順子
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
調査研究報告 = Report on investigation and research (ISSN:02890410)
巻号頁・発行日
no.38, pp.45-81, 2018-03

中世和学の大家である三条西実隆(一四五五~一五三七)の『伊勢物語』講釈の聞書は、四種類が知られている。最も有名なのが、大永二年(一五二二)五月の講釈の聞書『伊勢物語惟清抄』(以下、『惟清抄』と略)である。大永二年当時、実隆六十八歳。充実した講釈をとどめたもので、他の実隆による伊勢物語講釈聞書が一もしくは二本しか伝わらないのに比べ、『惟清抄』は天理大学附属天理図書館や内閣文庫・龍谷大学図書館などに数本が伝わり、最もよく読まれたものである。ほかにも、『逍談称聴』と呼ばれる本がある。宮内庁書陵部本と京都大学国語学国文学研究室本の二本が知られている。この書はその名のとおり、逍遙院すなわち実隆の講釈を、称名院すなわち実隆の息子である公条が書きとどめた聞書である。公条は実隆の講釈を数度にわたって聴聞しており、その折々の断片的なメモのような内容となっている。あと一本、実隆講釈を留めたものとしては、青木賜鶴子氏によって『覚桜注』と名付けられている宮内庁書陵部本がある。これは天福本の行間に朱筆で実隆講釈を書き入れたものであるが、公条説なども混入しており、純粋な実隆講釈とは言えないことが指摘されている。上記の聞書は大永年間以降、つまり実隆六十代から晩年にかけての講釈の聞書である。最も古い実隆講釈聞書であるのが、永正六年(一五〇九)、実隆五十三歳の時の講釈の聞書『伊語聴説』である。後述するように、実隆が初めて『伊勢物語』講釈を行ったのは永正四年(一五〇七)十二月。それより二年後『伊語聴説』は、最も初期の実隆講釈聞書と言えるのである。陽明文庫には、『伊語聴説』一冊が残されている。なお『伊語聴説』は、この陽明文庫蔵本のみしか所蔵が知られない。実隆の、すなわち三条西家の最初期の『伊勢物語』注釈の聞書として『伊語聴説』は注目されるものであるが、具体的な内容の検討については大津有一氏『増訂版伊勢物語古註釈の研究』と青木賜鶴子氏「三条西実隆における伊勢物語古注46―「伊語聴説」「称談集解」に触れつつ―」(『百舌鳥国文』6、昭61・10)しか管見に入らない。『鉄心斎文庫伊勢物語古注釈叢刊』(全十五巻、平1~14、八木書店)・『伊勢物語古注釈書コレクション』(全六巻、平11~23、和泉書院)・『伊勢物語古注釈大成』(既刊五巻、平16~、笠間書院)など、『伊勢物語』古注・旧注の影印や翻刻の刊行が続いているとはいえ、『伊語聴説』の影印・翻刻の類はいまだ出されていない。国文学研究資料館蔵マイクロ資料(55―2―6、E1854)によって、写真を閲覧調査することはできるが、書簡の紙背を料紙としているため、判読しにくい箇所も少なくない。そこで本稿では、解題とともに翻刻を収め、以後の研究に資するものとしたい。
著者
櫻井 梓 岩崎 聡 古舘 佐起子 岡 晋一郎 小山田 匠吾 久保田 江里 植草 智子 高橋 優宏
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.321-327, 2021 (Released:2021-10-12)
参考文献数
17

人工内耳(以下,CI)装用者に対し,楽器を使用した集団的音楽トレーニングを実施し,方向感および語音聴取への効果について検討した.20歳以上のCI装用者で,かつ装用下での57-S語表での単音節の聴取成績が60%以上で,音楽トレーニング参加希望者18名のうち,検査等が実施できた14名を対象とした.全12回(1回60分×月2回)のグループレッスンで,1グループ当たり9名の2グループで実施した.音楽トレーニング前後で単音節,単語,日常会話文のいずれにおいても有意差は見られなかった.方向感検査のd値の平均も,トレーニング前後で有意差は見られなかった.また,音楽経験ありと経験なしとの2群間での検討においても,両検査ともに有意差は見られなかった.ただ,有効な症例もあったことから,詳細な評価方法,より効果的な音楽トレーニング法の構築が必要と考えられた.
著者
長岡 千賀 小山内 秀和 矢野 裕理 松島 佳苗 加藤 寿宏 吉川 左紀子
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.139-155, 2018-06-01 (Released:2018-12-01)
参考文献数
12

This study aims to investigate the characteristics of effective interaction between a therapist and his/her child client with autism spectrum disorder during a session of occupational therapy. Four sessions were video-recorded and analyzed, including one conducted by a novice therapist and three by expert therapists. Three children with autism spectrum disorder who were able to take part in everyday conversations also participated in this study. In study 1, we coded the therapists’ utterances according to their function in the context through a session. In study 2, we segmented the video-recording of a session based on the goal of child behavior, recorded the therapists’ physical support, and examined not only the temporal relationship between the therapists’ utterances and physical support but also the children’s proactive behavior. The results indicated that the expert therapists appropriately provided attentive utterances and physical support according to the children’s actions. We discuss a new and useful framework for understanding therapist support and children with developmental disabilities.
著者
吉岡 洋平 百町 満朗 時澤 睦朋 小山 博之 圓山 恭之進 篠崎 和子 山本 義治
出版者
日本植物生理学会
雑誌
年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.552, 2011

我々の研究グループでは、シロイヌナズナゲノムに含まれている転写制御配列の大規模同定を目標として、マイクロアレイデータに基づいた転写制御配列の予測を行っている。まず、我々の内部データ及び公開されているマイクロアレイデータより、アブシジン酸、オーキシン、エチレン、サイトカイニン、ブラシノステロイド、ジャスモン酸、サリチル酸、過酸化水素、乾燥、及びDREB1A過剰発現、の処理による応答データを取り込み、予測の基盤とした。そして、それらの処理に応答するシロイヌナズナプロモーター622本を選抜し転写制御配列の予測を行った。予測結果を実験的に機能解析されているプロモーターに照合したところ、高い検出率及び正解率で転写制御配列を抽出できていることがわかった。また、本解析においてこれまでに報告されていない配列が新規転写制御配列候補として多数抽出された。得られた予測結果はppdb(Plant Promoter Database)に反映させていきたい。今後は種々の環境・生物ストレス応答に関する転写制御配列予測についても解析を進める予定である。
著者
小山 洋司
出版者
神奈川大学
雑誌
商経論叢 (ISSN:02868342)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.143-162, 2006-12
著者
川嵜 智佑 足立 達朗 中野 伸彦 小山内 康人
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2015, 2015

アーマルコライトは,アポロ11号計画で1969年7月20日月面「静かの海」で発見され,搭乗員のアームストロング(ARMstrong),オルドリン(ALdrin),コリンズ(COLlins) 由来して命名された.この鉱物は低圧高温で低酸素分圧条件で安定であり,1000 &deg;C以下でIlm+Rtに分解する.Fe<sup>3+</sup>に富むアーマルコライトが東南極ナピア岩体リーセルラルセン山に産する珪長質片麻岩から報告された(Miyake Hokada 2013).我々(2013) はアーマルコライト仮像様組織をリュッツホルム岩体スカルビークスハルゼンのザクロ石珪線石片麻岩から見出した.これらは,アーマルコライトが超高温変成作用の新しい指標鉱物となり得ることを示唆している.Fe<sup>3+</sup>に富むアーマルコライトの安定性を超高温変成作用の温度圧力に相当する条件で予察的に調べたので報告する.
著者
小山 剛
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法学研究 = Journal of law, politics and sociology (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.91, no.1, pp.1-19, 2018-01

一 はじめに二 自己情報コントロール権論の意義と限界三 情報自己決定権四 考察五 むすびにかえて大沢秀介教授退職記念号
著者
小山 謙二 中村 亨 西尾 修一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.39, no.7, 1998-07-15
著者
小山 彩圭 串田 修 赤松 利恵 村山 伸子
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.212-218, 2021-08-01 (Released:2021-10-02)
参考文献数
11

【目的】健康日本21(第二次)で推進している「食品中の食塩や脂肪の低減に取り組む食品企業及び飲食店の登録数の増加」では,登録の具体的な基準は問われないため,実態は明らかでない。飲食店等を対象とした食環境整備制度の実施割合と店舗の登録基準を全国の自治体単位で調査し,栄養素等の基準の組合せと量的基準を把握した。【方法】対象は全国の都道府県,保健所設置市及び特別区の計154自治体。2019年10月,各自治体のサイトから飲食店等を対象とした食環境整備制度をウェブ検索し,設定する登録基準を情報/食物へのアクセスに二分した。食物へのアクセスに関する栄養素等の基準の組合せパターンを分類し,量的基準の有無を確認した。【結果】飲食店等を対象とした食環境整備制度は対象自治体の約8割で実施が確認された。制度が確認された自治体のうち,登録基準として情報/食物へのアクセスがある自治体は各々8割以上であった。食物へのアクセスは「野菜たっぷり」9割,「食塩控えめ」8割の順に多く,「野菜たっぷり」と「食塩控えめ」の組合せは29件確認された。量的基準を必須としている割合は「野菜たっぷり」「カルシウムたっぷり」「鉄たっぷり」が過半数であった。【結論】食物へのアクセスの登録項目は「野菜たっぷり」と「食塩控えめ」が多かった。基準の組合せを設定する自治体は限られており,「食塩控えめ」の量的基準の必須割合も約3割と低かった。
著者
日原 由香子 成川 礼 蓮沼 誠久 増川 一 朝山 宗彦 蘆田 弘樹 天尾 豊 新井 宗仁 粟井 光一郎 得平 茂樹 小山内 崇 鞆 達也
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.88-97, 2017

<p>化石燃料に代わるエネルギー源の確保が課題とされる昨今,光合成効率が高いシアノバクテリアや藻類を用いた燃料生産は,食糧生産と競合せず,カーボンニュートラルである点で注目を集めている.特にシアノバクテリアは,ゲノムや細胞の構造が単純で遺伝子操作が容易,増殖が速い,光合成能が高いなど,燃料生産ホストとして有利な性質を備えている.本稿では,多様性に富むシアノバクテリアのさまざまな性質を活かして,燃料生産技術の開発に取り組んだ最新の成果について解説する.</p>
著者
岡田 充弘 小山 泰弘 古川 仁
出版者
長野県林業総合センター
巻号頁・発行日
no.16, pp.33-39, 2002 (Released:2015-11-24)

カラマツ根株心腐病被害は,土壌中の水分が停滞しやすい山腹平衡緩斜面あるいは石礫が多く風当たりが強い尾根下斜面の林分に多かった。被害は,幹の傷から腐朽するタイプと,根系から腐朽が始まるタイプに分けられた。30~40年生カラマツ林における本病被害木の平均的腐朽高は地際断面における腐朽直径の約10倍に達し,腐朽進展速度は3~5cm/年と推定された。胞子を伝染源として伝染・拡大する既知病原菌以外に,被害木から菌糸束を伸長させて伝染・拡大する未同定菌が確認された。
著者
岡田 充弘 小山 泰弘 古川 仁
出版者
長野県林業総合センター
雑誌
長野県林業総合センター研究報告 (ISSN:1342775X)
巻号頁・発行日
no.16, pp.33-39, 2002-05

カラマツ根株心腐病被害は,土壌中の水分が停滞しやすい山腹平衡緩斜面あるいは石礫が多く風当たりが強い尾根下斜面の林分に多かった。被害は,幹の傷から腐朽するタイプと,根系から腐朽が始まるタイプに分けられた。30~40年生カラマツ林における本病被害木の平均的腐朽高は地際断面における腐朽直径の約10倍に達し,腐朽進展速度は3~5cm/年と推定された。胞子を伝染源として伝染・拡大する既知病原菌以外に,被害木から菌糸束を伸長させて伝染・拡大する未同定菌が確認された。
著者
小山 誠次
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.469-475, 1996-11-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
39
被引用文献数
2 2

帰脾湯及び加味帰脾湯の出典について論考した。今日一般的に帰脾湯は人参, 白朮, 茯苓, 竜眼肉, 酸棗仁, 黄耆, 遠志, 当帰, 木香, 甘草, 生姜, 大棗と処方される。『済生方』の帰脾湯には当帰, 遠志が配合されず,『玉機微義』では『済生方』処方に当帰を加味した帰脾湯が記載され,『薛氏医案』中の諸書では更に遠志も加味した処方が記載されている。一方, 加味帰脾湯は『薛氏医案』中の諸書にあっては, 柴胡, 山梔子加味の処方, 柴胡, 牡丹皮, 山梔子加味の処方, 牡丹皮, 山梔子加味の処方の3種類が記載されている。いずれも我が国で江戸時代の通用処方書に採用されていたが, 今日では柴胡, 山梔子の加味方が最も多く処方される。これは恐らく『勿誤薬室方函』及び『勿誤薬室方函口訣』の影響によるものではないかと思われる。総じて, 出典としては帰脾湯も加味帰脾湯も共に『済生方』,『玉機微義』,『薛氏医案』をもって充てるのが順当である。
著者
早川 和樹 野口 律奈 前原 大輝 松田 桃香 庭池 知里 本柳 圭亮 山口 圭太 小山 徹 伊村 智 大西 伽枝
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.32, 2021

<p>【背景】南極での食事は以下のような特殊性を持つ。①南極到着後食糧の補給はなく、一度持ち込んだ食糧のみで食生活を維持する。②保存性・貯蔵性に乏しい食品(野菜・果物など)は、食せない時期(越冬後半)がある。③メニューは調理隊員が決定し、個人による選択の余地はない。④ゴミ減量化、排水制限等の制約がある。⑤南極生活での数少ない楽しみの1つであり、隊員同士の紐帯の源である。こうした特殊性は、災害時の食事と共通点が多い。南極調理隊員による食糧の選択と配分、食べられない食品の代替メニュー等は、災害用備蓄や災害時の食事に活用できると思われる。さらに、隔離・閉鎖された空間である南極での食事が、隊員にとってどのような存在か、調理隊員は何を心がけているのかを知ることは、災害時の食事を単なる栄養補給ではなく、被災者に寄り添う食として捉える上で重要であると考える。</p><p>【目的】本研究の目的は、南極越冬隊の食事の特徴を明らかにし、災害食への応用を検討することである。本発表では、南極での献立の特徴について報告する。</p><p>【方法】第1次隊(1956-58年)から第60次隊(2018-20年)までの日本南極地域観測隊報告書を対象とし、献立に関する記載を記述的に分析した。</p><p>【結果】朝食はバイキング、昼食は短時間で食べられる麺類か丼もの、夕食は定食スタイルであった。お菓子は、持参した分が最後までなくならないよう、調理隊員が管理して配分していた。BARが定期的に開かれ、お酒が自由に飲めるようになっていた。さらに、曜日感覚を維持するために毎週金曜日はカレーとする、季節感感覚を維持するために日本の季節に合わせた特別食を実施する(7月に流しそうめん等)などの工夫がされていた。</p>
著者
小山 満
出版者
創価大学アジア研究所
雑誌
創大アジア研究 (ISSN:03887030)
巻号頁・発行日
no.2, pp.109-144, 1981-03-01