著者
坂口 雄介 村山 敏夫 小山 清夏 YELITU HEQI 尾山 裕介
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.69, pp.190_1, 2018

<p> 平成29年度における交通死亡事故の特徴として、高齢者の占める割合は過去2番目の高さであること、さらに歩行中の死者数は高齢者の占める割合が72.2%であるという警察庁の報告から、高齢者の歩行中における交通事故抑止は喫緊の課題といえる。高齢者の交通事故抑止に向けた研究として、事故状況をまとめて高齢者の事故局面における特徴を把握したものが多く報告されている。しかし高齢者の交通死亡事故に歯止めがかかっていないという現状より、新たな視点からの研究が必要であると考える。</p><p> そこで本研究では、高齢者を対象に判断パターンの分類を目的としたテストを実施する。ここでいう判断パターンとは、様々な状況下における個人の判断特徴を定量的に示すことを目的とし、定型化することである。さらに感覚刺激認知に着目した運動機能測定、及び歩行環境シミュレータとアンケート調査を実施し、これらの結果の比較、検討を行った。これにより高齢者の交通事故局面における注意喚起システムの開発と提案を行うことで、今後の新たな交通事故抑止に向けた取り組みの一助になることが期待される。</p>
著者
藤田 眞作 小山 行一 小野 茂敏
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.1, pp.1-12, 1991-01-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
19
被引用文献数
11

インスタントカラー写真に用いるo-スルホンアミドフェノール色素放出剤の分子設計における知見を述べる。この化合物の色素放出能力は,酸化と加水分解による。これらの効率が,ベンゼン環の置換基によって,大きく変化することを見いだした。とくに,相当する酸化体(o-キノン・モノスルホンイミド)の加水分解の副反応を調べ,それがt-ブチル基の立体障害により抑止できることを見つけた。一方,放出されるアゾ色素の堅ろう性は,アゾ成分中の電子供与基の存在で向上することを示した。色素放出剤の合成設計においては,o-アミノフェノール中間体の合成経路を種々検討した。その中から,ベンゾオキサゾールを経由する経路を開発した。Beckmann転位によるベンゾオキサゾールの合成法,スルホニルクロリドの合成条件,2-メトキシエトキシ基の導入方法,キノンの新規還元法を述べる。この研究によって,この色素放出剤を用いるインスタントカラーフィルムが,実用化された。
著者
清水 寛太 山田 義智 肖 春彦 小山 智幸
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.28, no.68, pp.76-80, 2022

<p>In this study, we survey on ready-mixed concrete shipped in Okinawa prefecture, including material temperature, concrete temperature at the time of kneading and unloading, and outside temperature. As a result, It was found that the concrete temperature at the time of unloading must be about 33℃ or less so that the concrete temperature at the time of kneading does not exceed 35℃. We also showed that random forest and LightGBM, which are a type of machine learning, can estimate concrete temperature at the time of kneading and unloading with high accuracy from the unit quantity of material, material and outside temperature.</p>
著者
小山 了
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会 九州ブロック会
雑誌
九州理学療法士学術大会誌 九州理学療法士学術大会2019 (ISSN:24343889)
巻号頁・発行日
pp.101, 2019 (Released:2019-12-11)

【目的】本院では圧迫骨折や脊柱管狭窄症の保存療法患者に対し、治療の第一選択としてコルセットを装着し、不安定となっている骨折部の固定を行うことで、早期離床を可能とし、不動による筋萎縮・骨萎縮を予防する方法をとる事が多い。しかし、コルセット装着時の欠点として受動的に脊柱・骨盤帯の安定化が図られる為、体幹筋の働きが代償され、体幹筋の活動量の低下がおこることが考えられる。コルセット着用時の筋活動量についての報告が散見されるが、筋量または筋細胞の質的変化を検証したものは少ない。体組成計in body770にて計測可能な位相角は、細胞の栄養状態や老化程度を表す指標として使用されており、慢性疾患患者における重症度の評価に用いられている。本研究の目的は、コルセットの有無が筋量または筋細胞の質的変化にどう影響するのか位相角を用いて検証し、臨床の治療に活かすことである。【方法】 対象は、◯◯に入院または通院されたことのあるダーメンコルセット着用者35名(男性9名、女性26名、平均 79.7±12.5歳)とダーメンコルセット未着用者32名(男性8名、女性24名、平均79.4±12.0歳)とし、体組成計in body770を用い、位相角、筋肉量体重比(以下、%MV)、体幹筋量を測定した。統計処理にはSPSS ver25を使用し、コルセット着用患者とコルセット未着用患者の比較にはマンホイットニーのU検定を用いた。有意水準はいずれも5%未満とした.【結果】 コルセット着用者の入院当初の体幹筋量は15.1±3.98、2か月後は15.0±4.02であり、有意差は認められなかった。また、入院当初の位相角は3.9±0.79、2か月後は3.9±0.82であり有意差は認められなかった。コルセット未着用者の体幹筋量は入院時で14.9±3.15、2か月後の体幹筋量は15.0±3.30であり有意差は認められなかった。【考察】 今回の検証においてコルセット着用群・未着用群ともに、2か月間では体幹筋量や位相角に大きな変化はみられなかった。しかし、今回の課題として入院中のリハビリ介入を行っていたことを考慮されておらず、コルセット着用患者は、比較的体幹トレーニングを、コルセット未着用患者は下肢トレーニングを中心にリハプログラムを組む行う傾向にあった。そのことが筋量・位相角の変化がみられなかった要因とも考えられる。【まとめ】 コルセットの有無に関わらず、2か月間という期間では体幹筋量・位相角の著名な変化は見られなかった。【今後の展望】今後は、統一したリハプログラムでの検証や部位別の位相角、日中の運動量・血液データを加味し、継続した検討を行っていく。 【倫理的配慮,説明と同意】福岡県済生会大牟田病院の倫理委員会の承諾を得た上で,ヘルシンキ宣言に基づき全ての被験者には動作を口頭で説明するとともに実演,同意を得たのちに検証を行った
著者
小山 誠南
出版者
北海道大学大学院教育学研究院
雑誌
北海道大学大学院教育学研究院紀要 (ISSN:18821669)
巻号頁・発行日
vol.138, pp.275-291, 2021-06-25

本稿はSébastien Castellion, De l'art de douter et de croire, d'ignorer et de savoir(traduit du latin par Charles Baudouin, éd. Jeheber, Genève-Paris, 1953)の改訂版(réédition Carrière-sous-Poissy, Éditions La Cause, 1996)の125頁から144頁を翻訳したものである。なお翻訳にあたっては,E. F. ヒルシュによる本書のラテン語原文の校訂版,Castellio, S., De arte dubitandi et confidendi, ignorandi et sciendi(Leiden, E. J. Brill, 1981)も参照し,鍵となる語彙についてはラテン語を付記した。 今回訳出したのは第2巻の冒頭,第1章から第6章である。ここではカステリヨンの持つ三位一体論と信仰論が展開されており,彼の思想を知る上で非常に興味深い議論がなされている。なお【翻訳】における注記は全て原注に従っている。
著者
吉田 司 芝 修一 小山 義明 新井 義昭 鈴木 輝明
出版者
日本水産工学会
雑誌
水産工学 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.205-210, 2004-02-27
参考文献数
9
被引用文献数
2

Seasonal changes of Zostera marina L and physical environment factors (underwater irradiance, Sandybottom quality etc.) were examined off Miya in the Mikawa Bay, Aichi Prefecture, from 2000 to 2001 Japan.Z. marina forming seagrass beds grew densely from February to June, and declined from July to October.While a large number of juveniles geiminated from their seed started to appear toward the middle ofOctober, and Z. marina grew densely again in the following spring. Most of the Z. marina off Miya was annual.Vertical distribution range of Z. marina beds were from D.L. +0.5m to -1.6m depth. From the site irradianceconditions in the seagrass bed, the deepest bottom of Z. marina possible growth was estimated to beD.L.-1.8m. The high temperature in the summer was the important cause that the Z. marina beds weredecreased. Surface layer of the bottom was reductive conditions enough to germinate. These observationssuggest that Z. marina of annual plant requires calm environmental conditions as one of the required suitableconditions for successful seagrass bed formation.
著者
小山 清男
出版者
日本図学会
雑誌
図学研究 (ISSN:03875512)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.33-38, 2001 (Released:2010-08-25)
参考文献数
5
著者
小山 智之 串田 高幸
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.504-514, 2022-02-15

現在,Webサービスは広く利用されており,利用者の増加とともにアクセス数が増加している.アクセス数が増えるにつれ,サーバから生成されるアクセスログの件数は大規模になる.大規模なログの管理手法の1つである分散型は,ログを複数のノードに分散配置することで検索時のディスクI/Oにともなう負荷を分散している.分散型ログ管理の課題は,検索時のログへのアクセス傾向が十分に考慮されないためディスクI/Oが一部のノードへ偏り,検索の応答時間が高速でないことである.本研究では,Webアクセスログを対象とした検索クエリを想定した分散ログ配置により,検索の応答時間を削減する手法を提案する.具体的には,検索で発行されるクエリを想定し,それをもとにログに含まれる属性(PathやMethod,ノード名,日付)から特徴量を取り出し,ログの分割と再配置を行った.これにより,検索クエリにより偏るディスクI/Oを分散させ,検索の応答時間を削減した.評価では,86,400,000件のログを13台のノード上に3種類の手法(提案配置,ノード配置,時系列配置)により配置し,発行する検索クエリを変えながら検索の応答時間を比較した.その結果,提案配置は他の配置に比べ最大32秒の短縮を行った.
著者
土田 充義 小山田 善次郎 揚村 固
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学工学部研究報告 (ISSN:0451212X)
巻号頁・発行日
no.34, pp.p125-141, 1992-09

We researched 62 gates with the roof truss in the old Satsuma-Han area: Izumi Fumoto, Chiran Fumoto, Iriki Fumoto, Shibushi Fumoto, Takaoka Fumoto, Kanou Fumoto, and Okuchi Fumoto for four years. The roof truss supported the eaves and was not used as an important gate in the historical architecture. But the columns were set in such a way to support the roof truss. Therefore, the roof truss was longer and were made the roof higher. Gates with the roof truss were important in old Satsuma-Han and were built in over six Fumotos, except Izumi-Fumoto. Gates with the roof truss were found in Izumi-Fumoto but without the columns necessary to support the roof. In other Fumoto such gates were also built but were much smaller than those in Chiran Fumoto. Gates with the roof truss were developed with originality and creatively in each Fumoto for 200 years.
著者
岡 孝和 小山 央
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.25-31, 2012
参考文献数
30

自律訓練法は不安,抑うつ,怒りなどの陰性感情を低下させ,自己認知を積極的なものに変化させ自己受容を促すという心理的効果がある.練習中,中心後回などの手足の感覚に関連する部位に加えて,前頭前皮質や島皮質など,内部感覚や情動に関連する皮質機能の活動が亢進する.両腕が「重たい」,「温かい」という公式を裏づけるように,骨格筋の弛緩と末梢皮膚温の上昇が生じる.交感神経活動に対しては抑制的に作用する.迷走神経活動に関しては,心臓迷走神経活動を賦活する一方で,消化管を支配する迷走神経機能亢進状態に対しては抑制的に作用する.さらに視床下部-下垂体-副腎皮質系を抑制し,機械的疼痛閾値を上昇させる.
著者
雨宮 宏 小山 孝一郎 平尾 邦雄
出版者
宇宙科学研究所
雑誌
宇宙科学研究所報告 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
no.9, pp.p45-61, 1984-03

本報告は磁気共役点からの光電子降下による夜明前の大気光増量現象に関する総合観測を目的として打上げられたK-9M-76号ロケットに塔載された熱的電子エネルギー分布測定器による観測結果に関する。測定にはラングミュアプローブを用い, ドリベステン法を適用した。プローブ特性の二次微分を得るためには最近開発した高速掃引に適した遅延回路を用いた。上昇時は高度140kmから最高高度349kmまで, 下降時は最高高度から200kmまでと, 100kmから87kmにかけてのE層のデータが得られた。100kmから200kmに亘ってはE-F層の谷が存在し, ここでは低エネルギー部分が二つのピークに分れる傾向が見られた。240kmより上部では高エネルギー尾部に若干の凹凸があることと, 非常に低エネルギーの部分 (&lsim;0.15eV) における涸渇を除いてはマクスウェル分布からの大きいずれはなかった。得られた二次微分曲線をプローブ電圧に対しセミログプロットし, 最小二乗近似直線を計算機により決定し, その傾斜から電子温度を求めた結果, 高度90kmから350kmに亘って750°Kから1300°Kに至るまでの高度と共に増加の傾向を得た。また, 二次微分曲線の積分よりプラズマ密度を求めた結果, 100km附近で最大密度1.3×10^4cm^<-3>のE層, 300km附近で最大密度1.5×10^5cm^<-3>のF層, 100-200kmに亘るE-F層の谷が明らかとなった。これらの結果は酸素分子イオンと電子との解離再結合によるO(^1D)の生成率を評価すること, 光電子の直接励起によるO(^1D)生成率との比較を可能にする。資料番号: SA0166646000
著者
雨宮 宏 小山 孝一郎 平尾 邦雄
出版者
宇宙科学研究所
雑誌
宇宙科学研究所報告 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
no.12, pp.p125-136, 1985-03
被引用文献数
1

本報告は1983年9月16日, 日没時, 中層大気観測器と共にS-310-14号機ロケットに搭載された熱的電子エネルギー分布観測器による測定結果に関する。測定はラングミュアプローブを用いるドリベステン法によっており, 高度90から218kmに亘り正常なデータを得た。観測の結果, 高度90から160kmにかけて高エネルギー尾部に非熱的電子の存在を示す凸部が見られ, その密度は熱的電子の約10_<-2>倍, 熱的電子とのエネルギー間隔は約0.3eVであった。一方, 170km以上(F層)ではその様な凸部は現われなかったが, 分布はマクスウェル分布から若干ずれた形を示した。熱的電子の温度は高度と共にゆるやかな上昇を示しF層で約900°Kとなった。非熱的電子の発生機構として振動励起されたN_2と熱的電子間の非弾性衝突が考えられる。資料番号: SA0166676000
著者
佐居 由美 松谷 美和子 山崎 好美 中山 久子 大久保 暢子 石本 亜希子 三森 寧子 多田 敦子 印東 桂子 瀬戸山 陽子 村松 純子 小山 敦子 岩辺 京子 森 明子 有森 直子 今井 敏子 原 瑞恵 菱沼 典子
出版者
聖路加看護大学
雑誌
聖路加看護学会誌 (ISSN:13441922)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.116-124, 2007-06

本稿は,聖路加看護大学21世紀COEプログラムの一環である『第7回COE国際駅伝シンポジウム『子どもと学ぼう,からだのしくみ』の概要を記述し,その運営実施過程を分析評価することにより,People-centered Careの構成要素について考察することを目的とする。第7回駅伝シンポジウムは,5歳児がからだを学べる方法を提示し一般市民と有意義な意見交換を行うことを目的とし,5歳児と両親,保育士や幼稚園教諭,看護師・養護教諭など5歳児にかかわる専門家を対象として開催された。シンポジウムの企画運営は市民との協働で行われた。シンポジウムは,(1)子どもが「からだを学ぶ」ための教材としてのテーマソング「からだフ・シ・ギ」の歌と踊り,(2)人間の消化機能を解説した紙芝居「リンゴがウンチになるまで」の上演,(3)子どもとからだのしくみを学ぶことについてのシンポジウム「子どもと学ぼう,からだのしくみ」から構成された。プログラムは,1プログラム20分以内とし,紙芝居・歌・踊りなどを取り入れ,子どもが飽きない工夫を行った。シンポジウムの運営実施における市民との協働過程においては,これまでのCOE活動から得られたPeople-centered Careの要素〔役立つ健康情報の生成〕〔異なる視線でのつながり〕等が確認され,「コミュニティに潜伏しているニードを湧きあがらせ(互いに確認し)顕在化させ,活動を専門家との協働へと移行し発展させる」過程を経験し,新たに〔互いに確認する過程〕という要素を見いだした。また,駅伝シンポジウムにおいて,当初,模索されていた市民との協働(2004年)が,湧きあがったコミュニティとの協働(2005年)へと視点を移し,さらに,協働が進行しているコミュニティと専門家が活動のさらなる展開を共に模索するシンポジウム(2006年)へと,市民との協働のプロセスが発展していることが確認された。コミュニティとのさらなる協働のあり様,「5歳児がからだを学べる方法」の具体的評価方法,などが,今後の課題として再確認された。
著者
小山 珠美
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.561-569, 2021-10-25 (Released:2021-12-08)
参考文献数
22

誤嚥性肺炎患者は心身が衰弱した状態で起こる全身疾患であることから,人生の最期まで食べ続けられるQOLへの支援が求められる.そのためには,不必要な絶飲食を避け,早期に経口摂取が開始できるような包括的食支援のシステム作りが必要である.本稿では,早期経口摂取開始による在院日数短縮,経口移行率増加などの成果を含めて,超高齢社会に生きる要介護高齢者の口から食べる幸せを守るための支援について紹介する.
著者
鈴木 崇士 小山 崇 山守 一雄 植松 裕太 平野 聡伺 石崎 超矢 和田 浩太朗
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.1285-1291, 2021 (Released:2021-11-25)
参考文献数
12

エンジンオイルの基油低粘度化は省燃費に大きく寄与する.一方,軽質な基油が増加するため蒸発起因のオイル消費増加が懸念されるが,蒸発性指標NOACKでは予測が困難な場合がある.本研究では蒸発速度を示す物性値に着目しボア壁温付近における飽和蒸気圧と蒸発起因のオイル消費の相関が高いことを明らかにした。