著者
野本 多津 小林 秀明
出版者
公益社団法人 日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.303-310, 1998
参考文献数
11

プリント基板は, 市場ニーズの多様化に伴う多品種化, 対象製品の小型化・軽量化に伴う高密度実装化等が進み, 作業の高度化, 複雑化に伴う組込不良, はんだ不良等の各種製造不良が発生しやすくなっている.これら製造不良の中で, 部品の実装位置等, 設計方法が原因で発生するものに関しては, 設計での事前対策が要求されている.そこで, 不良率低減, 生産性の向上を目的とした不良対策支援システムにおいて, 階層的クラスタ分析を用いた不良発生傾向抽出方式にて不良実績情報を分析し, 基板・部品特性ごとの不良発生傾向データを抽出する.このデータを用いて, 設計への事前対策指示や設計対象の基板と類似した基板・部品の検索を行う.本論では, 不良発生傾向抽出方式の検討結果と処理方法を詳述する.
著者
小林 康夫 吉川 修身
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.294-299, 2009-05-15 (Released:2009-06-18)
参考文献数
22

右肩関節制動術予定患者に全身麻酔下に神経刺激装置を用いて斜角筋間ブロックを行った. 途中, 首を左右に振る動きがあった以外に異常筋収縮はなかった. ブロック直後に両側瞳孔散大を伴う血圧低下をきたしたため, 全脊麻と判断し急速輸液と昇圧薬投与で対処した. 術後の意識および自発呼吸の回復は速やかで右上肢以外に麻痺を認めなかったが, 翌朝になっても右上肢麻痺が回復せず左上肢のしびれも訴えた. 頸髄MRIではC2~7に右側優位のT2高信号病変を認め, 梗塞性脊髄損傷が疑われた. 斜角筋間ブロックは, 短い針を用い尾側に明確に傾けるなど椎間孔に進入させない工夫が必要で, 神経刺激法を用いても全身麻酔下には行わない方が安全である.
著者
小林 俊郎
出版者
社団法人 日本金属学会
雑誌
日本金属学会会報 (ISSN:00214426)
巻号頁・発行日
vol.27, no.8, pp.664-670, 1988-08-20 (Released:2011-08-10)
参考文献数
50
被引用文献数
3 1
著者
小林 英男
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.27, no.299, pp.711-720, 1978-08-15 (Released:2009-06-03)
参考文献数
57
著者
小林 正美
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.499-504, 1992-10-25 (Released:2019-12-01)
参考文献数
4

IN 1987 EIGHT HUNDRED BUILDINGS ALONG MAJOR SIX STREETS IN DOWNTOWN KYOTO WERE SURVEYED TO SEE THE VARIATIONS OF FLOOR USES. BUILDING HEIGHT AND FRONTAGE. THE RELATION BETWEEN BUSINESS TYPES AND THE SIZE OF BUILDINGS THEY WERE IN HAS BEEN ANALYSED. TYPICAL BUSINESS TYPES IN SMALL/NARROW BUILDINGS AND IN TALL/BULKY BUILDINGS HAVE BEEN EXTRACTED. IN 1988, THE SIGNS ON THE FACADES OF THE SAME BUILDINGS WERE SURVEYED. THE RELATION BETWEEN SIGN TYPES AND SIZE AND USES OF BUILDINGS HAVE BEEN ANALYZED. MIDDLE-SIZED BULDINGS WITH MULTIPLE USES WERE THE MAJOR DECORATED BOXES BY ADVERTISING TOWERS AND WALL SIGNBOARDS.
著者
小柳 秀光 熊谷 智夫 田端 淳 小林 信郷 樋渡 潔 関根 賢太郎 砂賀 浩之 村田 圭介
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.153-156, 2014

<p>構築したシステムについての特性を分析した前報(その2)に続き、本報(その3)では、最適なピークカット効果、光熱費削減効果が得られる制御を可能とする次世代型の制御システムであるスマートBEMSの負荷予測機能と運転計画機能について述べ、スマートBEMSによる熱源システムの最適運転により、どれくらいのピークカット効果、光熱費削減効果があるかについて、2013年度夏期と冬期に実施したDR実証試験の結果について報告する。</p>
著者
地挽 雅人 浅田 洸一 豊田 長隆 菊地 健太郎 荒井 智彦 平下 光輝 野上 喜史 石橋 克禮 小林 馨
出版者
一般社団法人 日本顎関節学会
雑誌
日本顎関節学会雑誌 (ISSN:09153004)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.60-71, 1997-06-20 (Released:2010-08-06)
参考文献数
17
被引用文献数
2

MR画像におけるjoint effusion (以下effusion) と臨床症状との関連, 特に経時的変化について検討した。対象は1993年10月から96年4月までに撮影したMR画像のうちeffusionを認めた33例で, その臨床診断は顎関節症29例, リウマチ性顎関節炎1例, 陳旧性脱臼1例, synovial osteochondromatosis 1例, 下顎骨周囲炎に後遺する下顎頭萎縮1例であった。男性5例, 女性28例, 年齢は14-65歳, 平均38.9歳であった。effusionは矢状面SE法MR撮像T2画像で上または下関節腔に, 高信号を示し, かつT1画像で低信号を示すものとした。臨床症状, X線写真所見, 円板動態との関連と, このうち16例20関節は2か月から1年9か月後に経時的変化について検討した。その結果, 初回MR所見でeffusionを認めた部位は上関節腔37, 下関節腔2関節で, 溝口らの分類によると帯状17, 太線状7, 線状7, 点状8関節であった。主訴は顎関節部の疼痛が多かった。また復位を伴わない円板前方転位例に多く, 特に帯状の例にその傾向が強かった。開口度は16-54mm, 平均37.3mmであった。X線写真所見で骨変形を認めた例にやや多いが, 約半数の関節では骨構成体に変化はなかった。経時的にはeffusionが消失したもの7関節, 大きさが縮小したもの5関節, 変化のないもの7関節, 性状が変化しているもの1関節であった。この像は下顎頭が, 滑膜表面に大きな応力が加わることによって, 滑膜や関節構成組織より, 組織液や何らかの融解産物が滑液中に浸出した結果と考えられた。
著者
小林 万里
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会大会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.9, 2004

北方四島および周辺海域は第2次世界大戦後、日露間で領土問題の係争地域であったため、約半世紀にわたって研究者すら立ち入れない場所であった。査証(ビザ)なしで日露両国民がお互いを訪問する「ビザなし交流」の門戸が、1998年より各種専門家にも開かれたため、長年の課題であった調査が可能になった。<br>1999年から2003年の5年間に6回、北方四島の陸海の生態系について、「ビザなし専門家交流」の枠を用いて調査を行ってきた。その結果、択捉島では戦前に絶滅に瀕したラッコは個体数を回復しており、生態系の頂点に位置するシャチが生息し、中型マッコウクジラの索餌海域、ザトウクジラの北上ルートになっていること、また南半球で繁殖するミズナギドリ類の餌場としても重要であることも分かってきた。歯舞群島・色丹島では3,000頭以上のアザラシが生息し、北海道では激減したエトピリカ・ウミガラス等の沿岸性海鳥が数万羽単位で繁殖していることが確認された。<br>北方四島のオホーツク海域は世界最南端の流氷限界域に、太平洋側は大陸棚が発達しており暖流と寒流の交わる位置であることや北方四島の陸地面積の約7割、沿岸域の約6割を保護区としてきた政策のおかげで、周辺海域は高い生物生産性・生物多様性を保持してきたと考えられる。<br>一方、陸上には莫大な海の生物資源を自ら持ち込むサケ科魚類が高密度に自然産卵しており、それを主な餌資源とするヒグマは体サイズが大きく生息密度も高く、シマフクロウも高密度で生息している明らかになった。海上と同様、陸上にも原生的生態系が保全されており、それは海と深い繋がりがあることがわかってきた。<br>しかし近年、人間活動の拡大、鉱山の開発、密猟や密漁が横行しており、「北方四島」をとりまく状況は変わりつつある。早急に科学的データに基づく保全案が求められている。そのために今後取り組むべき課題について考えて行きたい。
著者
松山 洋一 藤江 真也 齋藤 彰宏 XU Yushi 小林 哲則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.220, pp.7-12, 2010-10-01
参考文献数
7

通所介護施設において,人同士の会話に介在させ,コミュニケーションを活性化するロボットについて報告する.本研究では,具体的なタスクとして高齢者通所施設で行われている難読ゲームを取り上げる.難読ゲームは,司会者の存在する複数人対話の一形態だと考えることができる.ここでロボットは,複数人会話における制約を満たしながら,会話を活性化させるための行動選択を行う必要がある.本論文では,既に人同士で行われているコミュニケーションを妨害せずに活性化を実現するため,会話における参加者の役割や,参加者間が共有する話題を推定しながら,様々な場面において適した行動を取るフレームワークを提案する.
著者
岡田 成生 上野 泰宏 星 健太郎 伊藤 弘人 神部 芳則 草間 幹夫 小林 馨
雑誌
歯科放射線 (ISSN:03899705)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.8-11, 2009-03-31
参考文献数
9
被引用文献数
1
著者
田村 俊太郎 小林 真 斉藤 康行 朝倉 智之 臼田 滋
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.621-627, 2020 (Released:2020-10-20)
参考文献数
29

〔目的〕転倒・転落アセスメントシートを妥当性と簡便さを備えた評価へと改訂すること.〔対象と方法〕1309人の入院患者を対象とした.転落アセスメントシートと転倒の有無からリスク因子の抽出と重みづけを行い,改訂転倒・転落スコアを算出し,その予測精度求めた.改訂スコアに対しては潜在ランクによる危険度の分類を行った.〔結果〕転倒の因子は39項目から7項目となった.予測精度は従来のスコアが感度88.5%,特異度43.0%,Area under the curve(AUC)0.700であり改訂スコアが感度65.6%,特異度71.0%,AUC 0.718であり潜在ランクごとの転倒数には有意差が認められた.〔結語〕改訂スコアによる転倒予測と,潜在ランク理論による危険度の分類は妥当である.
著者
小林 禎作
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.44, no.12, pp.1234-1248, 1975-12-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
81

Habit and growth type of snow crystals was consolidated by Kobayashi in 1961 as far as single crystalline forms are concerned. But much has been left unknown about poly-crystalline forms of snow crystals. Kronberg-Wilson's concept of Coincidence-Site Lattice was successfully introduced to explain the structure of “twin prisms” and twelve-branched snow crystals as rotation twins which have each a twin axis parallel to the composition plane. A generalized CSL theory is now proposed to explain the structure and growth of poly-crystalline shaped crystals including a combination of bullets, a spacial assemblage of plane branches, and some of the “peculiar shaped crystals” as rotation twins which have each a twin axis perpendicular to the composition plane. Thus an important step is forwarded for the understanding of the morphology of snow crystals. Methods of microscopic observation in situ of growing ice crystals are described with the aid of illustrations and photographs.
著者
藤崎 洋子 島瀬 初美 五十嵐 隆夫 山田 康子 小林 收 佐藤 尚
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.25, no.9, pp.668-677,692, 1976-09-30 (Released:2017-02-10)
被引用文献数
3

マツ花粉飛散の多い新潟市に約20年間居住した後発症したマツ属花粉症の2症例を報告した.2症例はマツ属のほかイネ科, ヨモギ属の複合感作をうけているが, 毎年マツ飛散期に一致した4月より6(7)月まで眼, 鼻症状がおこり, クロマツ, アカマツが主要抗原であると診断し, 各花粉液による減感作両療法で著効をえたものである.症例1の皮内反応はクロマツ10^<-3>液でlateの反応を示し, 症例2の皮内反応陽性閾値はアカマツ10^<-5>であった.症例1のP-K反応は8時間後に最大となる皮膚反応を示し, 症例2のP-K反応は陽性であった.2症例ともマツによる鼻粘膜試験は陽性, 結膜試験は陰性であった.新潟市におけるマツ属花粉飛散期間は4月ないし6(7)月で, 5月初旬に最高飛散となる.新潟県内居住の小児気管支喘息患者について皮内反応を行い, クロマツ1.6%, アカマツ1.7%の陽性率をえた.また両者の共通抗原性は特に認められなかった.これらの結果から, マツ属花粉は抗原性が弱いとはいえわが国における花粉症抗原の1つとして検索をすすめるべきものと考えられる.