著者
野村 美明 福澤 一吉 奥村 哲史 久保山 力也 D・H Foote 蓮 行 太田 勝造 大澤 恒夫 江口 勇治 金 美善 竹内 俊隆 新田 克己 平井 啓 仁木 恒夫 森下 哲朗 加賀 有津子 小野木 尚
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

国内でも国際的にも交渉の必要性は増大しているが、一般市民にはその教育と学習の機会は少ない。本研究の課題は、交渉の非専門家や一般市民に交渉教育・学習へのアクセスを広げることである。本研究は、交渉の要素を説明する理論とこれらを解説する実例を組み合わせた要素理論表と「要素・理論・ケースサイクル」法によって、以上の課題の解決を図った。本研究によるよりよい交渉実践の普及が、秩序形成と価値創造を促進することが期待される。
著者
鈴木 誠 高橋 一揮 梁川 和也 佐藤 洋一郎 吉田 忠義 小野部 純 村上 賢一 武田 涼子 藤澤 宏幸
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.C3P2406-C3P2406, 2009

【目的】<BR>垂直跳び(Vertical Jump:以下、VJ)は瞬発力の測定としてスポーツ現場では簡便に実施できる測定であり、跳躍高はプロサッカー選手の脚伸展筋力と相関が高いことがWisl&oslash;ffら(2006)の報告でもなされている.しかし、これは足関節の機能的・構造的安定性が補償されてはじめて行える動作であり、同部位に障害を負うと十分なパフォーマンスを発揮することが出来ないと予想される.そこで本研究はプロサッカー選手の足関節周囲筋の力時間曲線から得られた時間的指標とVJの跳躍高との関係性を足関節障害の有無によって比較検討することである.これは、足関節に障害を負ったスポーツ選手の競技復帰に向けた理学療法介入の具体的戦略として活用できると考えられる.<BR>【方法】<BR>対象は某プロサッカーチームに所属する選手で、重症度に関わらず足関節に障害を抱えている選手(以下、障害群)4名(22.5±3.3歳)、及び特に障害を抱えていない選手(以下、非障害群)13名(23.23±2.83歳)の計17名について調査を行った.測定の前に十分な説明を行った上で実験参加の同意を得た.測定肢は非障害群の場合、右下肢とした.測定項目は足関節背屈筋の反応時間(RT)・最大トルク到達時間(Max_tq_time)・最大変化率到達時間(MaxVtime)とした.また、VJは上肢を胸部前方で組み、反動を使わず股・膝関節屈曲90°を開始肢位として測定を行った.統計学的検定として、平均値の差の検定には2標本の差の検定を行った.また、VJの跳躍高と足関節筋力指標との関係を調べるためピアソンの積率相関係数(r)を求めた.有意水準は5%未満とした. <BR>【結果】<BR>VJの跳躍高は非障害群:47.1±3.5cm,障害群:46.5±2.9cmであり、有意差は認められなかった.足関節周囲筋の時間的指標は、RT(非障害群:0.14±0.03秒, 障害群:0.14±0.02秒)、Max_tq_time(非障害群:0.70±0.20秒, 障害群:0.49±0.08秒)、MaxVtime(非障害群:0.28±0.05秒, 障害群:0.25±0.03秒)であり、Max_tq_timeにのみ有意差を認めた(p<0.05).また、VJの跳躍高と足関節周囲筋の時間的指標との相関係数は0.5~0.8であり、有意ではないが関係性が示唆された.<BR>【考察】<BR>サッカー選手にとってジャンプ動作は相手選手との競り合いの中でもしばしば見受けられる動作であり、より高い跳躍高が求められる.今回の結果より、足関節周囲筋の最大張力だけではなく、それを短時間で発揮できる能力が足部の安定性を補償し、効率の良い脚伸展筋力の伝達に利用できると思われる.よって、早期より足関節周囲筋の筋力向上に加え、反応性を意識したような理学療法のアプローチを考慮し、下肢全体の協調性を高めていくような戦略をとる必要があると考えられる.
著者
木下 信博 日高 滋紀 塚本 裕二 山崎 伸一 平川 和生 松永 勝也 小野 直洋 志堂寺 和則
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.C0873-C0873, 2007

【目的】高齢化の進行に伴って、変形性膝関節症(以下膝OAと略す)は頻繁に見られる疾患であり、病状が進むと機能的障害を残し日常生活に支障をきたすことが多く、今後高齢者の増加に伴い大きな社会問題になってくる可能性が大きい。膝OAについて、新潟大学大森教授らは、正常な膝伸展時に起こる下腿の外旋:screw home 運動(以下SHMと略す)が膝OAのステージが高くなるに従って出現が低値となっており、ステージ4に至っては、逆SHMが出現していると報告している。このSHMの異常が膝関節の関節軟骨に対する大きなshear stressになっている可能性が大きいと思われる。そこで我々は、九州産業大学大学院の松永教授らとの研究で、健常者と膝OAで歩行時のSHM機能の違いを検討した、更に患者の1日の歩行数の変化もここに報告する。<BR>【方法】大腿と下腿の回旋角度を測定するための装置として、トランスミッタより磁界を発生させ、レシーバはポヒマス社製を使用した。実験は3.5km/hの速度でトレッドミルの上を2分間歩行した、最初の1分間は練習歩行期間とし、残り1分間の内45歩分のデータを解析対象とし、レシーバの位置は大腿部では大腿骨外顆で、下腿部では腓骨小頭とした。そこで本研究では、大腿に対する下腿の回旋角度の傾向を測定することとし、SHM靴(大腿に対する下腿の回旋を促す機能付き靴)の有効性を検証した。<BR>【検証靴の概容】SHM機能が付いていない通常の靴と、立脚期にSHMを発生させるため、靴底に外旋方向の回転トルクを発生させるスクリュー状の弾性体が装着されている靴で比較をおこなった。<BR>【対象】対象者は、膝に障害がない健常者2名と当院に受診中の軽度膝OA患者2名とした。1日歩数の対象者は軽度膝OA患者24名で、SHMなし、1mm、4mmの靴で比較した。<BR>【結果】<BR>結果その1:グラフは縦軸に大腿に対する下腿の回旋を示し、横軸は踵接地からの経過時間を表す。更に、黒の実線が通常の靴で、その他の破線がSHM靴である。これによると健常者における大腿・下腿の回旋運動では、踵接地からスムーズな外旋運動がみられた。<BR>結果その2:軽度膝OA患者2名では踵接地より内旋傾向が見られ、その後に外旋運動が確認された。<BR>結果その3:一日歩数の変化を見ると、SHM1mm群では変化がなく、SHMなし群で若干の歩数の増加が見られたが、SHM4mm群では、3ヶ月目、6ヶ月目と経時的に増加が見られた。<BR>【考察】オープン カイネティックでの下腿の回旋運動は周知の事実だが、歩行時のクローズド カイネティックでの検証を試みた、結果より歩行中で下腿部に外旋の力を伝えることで、膝OA患者の立脚相前期での過度な内旋を抑制する結果となった。我々はこのことによってSHM靴が膝OAに対する効果を発揮し、QOLを改善し歩行距離を伸ばしていると考えられ、このことは、引いては膝OA患者さんが歩行を続けることによって、健康増進につながると思われる。
著者
小野 昭雄
出版者
Japan Society for Occupational Health
雑誌
産業医学 (ISSN:00471879)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.631-636, 1973

In the previous report, the author demonstrated, using two kinds of questionnaire, that baggage conductors were faced with health problems resulting from their evening and night works and from poor working environmental conditions such as noise, vibration and shock.<BR>In this report, the author wants to show another research in which noise, vibration and shock in the caboose were measured in order to compare the environmental conditions with the results of health questionnaires.<BR>The results are as follows ;<BR>1. There were measured much more times of shock in the caboose than in the baggage car of the express train. Model "YO" of caboose had twice the shock in frequency of Model "KOKIFU" of caboose.<BR>2. As to the strength of shock, more powerful shock was measured in Model "YO" than in Model "KOKIFU" or in the baggage car of the express train.<BR>3. The vibration in these two kinds of caboose and in the baggage car exceeded the "allowable limit of vibration as a vehicle" reported by Oshima, and that of Model "YO" was even beyond the "limit of uncomfortable vibration" reported by. Meister.<BR>4. As to noise, the baggage car of the express train had lower level of noise than these two kinds of caboose. The noise of these two kinds of car were beyond the threshold limit of noise in industry.<BR>5. The results of the environmental investigation showed that baggage conductors on board the caboose pointed out correctly their poor working conditions in the answer to the questionnaire.
著者
遠峰 菊郎 黒崎 一成 山崎 充 小野塚 裕也 黒木 祐樹 菅原 広史
出版者
日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.437-445, 2003-06-30
参考文献数
11

熱気球は比較的に安価で,通常用いられる気象用気球よりも積載能力が大きく,ガス飛行船と比較して,管理が容易である.この熱気球を観測用プラットホームとして使用し,大気境界層中の気温を観測することを試みた.今回の実験では,熱気球より温度センサーを懸垂して気温を測定する場合,直径17mの熱気球から40m以上離して気温を測定すれば,熱気球水平飛行時及び下降時には±0.2℃より高い精度で気温を測定できることが示された.ただし熱気球が鉛直運動をする際に生じる,温度センサーの応答の遅れによる測定誤差を0.05℃より小さくするためには,応答時間が1秒以下の温度センサーを用いることが望ましい.
著者
小野寺 英子 仁科 エミ 中川 剛志 八木 玲子 福島 亜理子 本田 学 河合 徳枝 大橋 力
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.315-325, 2013

To address complaints about irritating sounds on train station platforms beyond the limitation of conventional noise reduction approaches, we applied the hypersonic effect, which refers to the positive way in which inaudible complex high frequency components (HFCs) produces a salutary physiological and psychological effect on human through the activation of fundamental brain. We created a virtual platform acoustic environment in the experimental room as well as actual platform space by reproducing highly accurate broadband recordings of actual platform sounds. We developed hypersonic contents of effective HFCs obtained from a rainforest environment and developed hypersonic public announcements and hypersonic departure bells containing HFCs. We evaluated the psychological and physiological effects of hypersonic contents presented alongside the platform acoustic environment. Subjects showed significantly more positive impression of the acoustic environment and significantly greater alpha 2-electroenchephalography potential, indicating the efficacy of the hypersonic effect in ameliorating the unpleasantness of a noisy environment.
著者
鈴木 史明 谷口 武 庄野 明子 富山 俊彦 小野 雅昭 谷口 定之
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.71-76, 2007
被引用文献数
2

近年,男性の喫煙率は減少傾向にあるが,女性の喫煙率は増加傾向にある.妊婦の喫煙率は,約20%である.妊婦の喫煙は,胎児発育遅延,常位胎盤早期剥離等の原因になる.従来の禁煙指導は,成果が十分でない.そこで当院では,多くの喫煙者が禁煙できるように,外来診察中に短時間(約2分30秒間)の禁煙指導(「ライト」)を開始した.「ライト」と禁煙外来の禁煙成功率を比較し,効果的な禁煙指導法を考察した.妊婦の場合,禁煙成功率は「ライト」で27.8%,禁煙外来で88.9%であった.妊婦1人の禁煙に要する指導時間は,「ライト」で9分,禁煙外来で1時間41分であった.禁煙指導1時間当たりの禁煙成功妊婦数は,「ライト」で6.7人,禁煙外来で0.6人である.このように短時間の禁煙指導である「ライト」でも,禁煙指導の効果は期待できる.「ライト」は,多忙な日常診療のなかで行う禁煙指導として意義は十分ある.さらに,「ライト」,禁煙外来,その他の禁煙指導法を組み合わせることよって,多くの喫煙者の禁煙が期待できる.〔産婦の進歩59(2)71-76,2007(平成19年5月)〕<br>
著者
金川 弘司 河田 啓一郎 石川 恒 村本 淳一 小野 斉
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
家畜繁殖研究會誌 (ISSN:04530551)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.19-22, 1966-06-30 (Released:2008-05-15)
参考文献数
10

2例のフリーマーチンおよび雄からなる牛の異性3仔1組について血液の白血球培養,骨髄細胞のコルヒチン処理あるいは2~3の臓器の培養材料によって性染色体のキメラの有無を観察した。対照として4例の経産牛(異性3仔の雌1および同性雌3仔一組)について白血球培養法による性染色体の観察を行なった。また,2例のフリーマーチンの生殖器を形態学的に調べた。その成績を要約すれば次に示す通りである。1)フリーマーチン(2例)およびそれと同胎の雄牛(1例)では,血液の培養白血球および骨髄細胞の観察により例外なく性染色体のキメラ(XX/XY)が認められた。しかし,性腺,腎,肺,甲状腺などの組織の培養材料ではいずれもキメラは観察されなかった。一方,対照例の培養白血球では全例キメラが認められず,いずれも正常な雌型構成(2A-XX)のみがみられた。これらのことから異性3仔においても,異性双仔の場合と同様,培養白血球によりフリーマーチンの早期診断が可能であることを知った。2)同胎であった2例のフリーマーチンは生殖器奇形の程度に解剖学的に若干の差を示したが,キメラの出現率は雄牛を含む同胎3仔の間で有意差がみられず,培養白血球と骨髄細胞の間にもキメラの出現率には有意差が認められなかった(P<0.05)。
著者
小野山 敬一 熊谷 幸民
出版者
帯広畜産大学
雑誌
帯広畜産大学学術研究報告. 第I部 (ISSN:0470925X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.115-129, 1989-06-30

有害鳥獣駆除におけるエゾシカの捕獲状況についてのアンケート調査を7支庁管内(胆振,日高,上川,網走,十勝,釧路,根室)について行ない,捕獲時に目撃された群れ構成と大きさ,捕獲された時期,時刻,捕獲地の植生,捕獲地周辺での生息状況を調べた。群れ構成としては,雄と雌の混成群が約半数を占め,ほとんどの場合雌の方が多かった。雄の単独個体は,10月と6月に多かった。雌の単独個体の場合は非常に少なかった。群れは1〜5頭の場合が多く,平均頭数は,4月に7.5頭と大きく,3,5〜8,10月は3.9〜4.8頭で,9,11,12月は3頭以下であった。群れの大きさと構成の変化に関係する要因として,エゾシカの繁殖期の行動,採食集団の形成が考えられた。性比(雌/雄)はエゾシカの自然個体群よりも少し高いと推定された。捕獲個体が目撃総個体数に占める比率からみると,雄は雌の約5倍選択的に捕獲されていた。雌雄とも,捕獲数は4〜7月と10月に多く,時刻別には5〜7時台と14〜18時台に多かった。草地における捕獲が最も多くて64.8%を占め,ついでビート畑(15.4%)とマメ類畑(8.6%)が多かった。日高,釧路,根室のように草地の作付け面積比率が特に高いところでは,草地での捕獲が多かった。胆振,上川,網走では草地での捕獲比率は作付け面積比率よりかなり低く,胆振ではマメ類畑,上川と網走ではビート畑での捕獲比率が,作付け面積比率に対してかなり高かった。捕獲地域一円には,エゾシカが繁殖地を持って1年中生息するという回答がほとんどだった。捕獲は森林に隣接した草地や畑で行なわれることが多いと思われる。捕獲者による推定生息密度の各支庁管内での平均値は,日高と釧路でかなり高く,ついで上川,網走,十勝,根室でほぼ同じで,胆振はやや低かった。全7支庁管内での平均は51.8頭/km^2であった。農耕地周辺では採食集団の形成あるいは高い環境収容力によって生息密度が高くなっていると考えられる。
著者
小野 直子
出版者
富山大学人文学部
雑誌
富山大学人文学部紀要 (ISSN:03865975)
巻号頁・発行日
no.62, pp.163-186, 2015

「精神薄弱者」についてはこれまで,障害者史,教育史,医学史,そして優生学史において,その概念,政策,教育,治療などの歴史が明らかにされてきた。本稿では,諸科学における「精神薄弱者」の定義とその対処法をめぐる議論から,19世紀末から20世紀初頭において科学的専門職が台頭する過程を検討する。
著者
木下 照子 小野 晴子 井関 智美 三上 ゆみ
出版者
新見公立大学
雑誌
新見公立大学紀要 (ISSN:21858489)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.155-160, 2012

2011 年度の国際交流・国際貢献活動として「カンボジア・スタディツアー」を実施した。研修内容はHIB・州立病院・アンコール小児病院等の訪問し,キリング・フィールドやトンレサップ湖・アキラ地雷博物館の見学を行った。また主な活動は村の小学校で子どもたちとの交流やジャックフルーツの植樹作業であった。開発途上国であるカンボジア(シェムリアップを中心)の暮らしと国際貢献活動の実際を学び,体験の中からカンボジアの抱える医療・福祉・教育などの課題と各自の専門性を活かした活動を考えることができたので報告をする。
著者
下里 俊行 小野 行雄
出版者
上越教育大学
雑誌
上越教育大学研究紀要 (ISSN:09158162)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.205-223, 2003

本研究は,2002年5月~9月にかけて神奈川県立金沢東高等学校の選択科目「基礎国際文化」において実施されたアフガニスタン・カブール市の高校生との衛星電話・テレビ電話を通した直接対話の授業実践に関して,その経緯と成果について考察し,今後のグローバル教育における新しい通信メディアの活用と国際NGOとの連携の可能性について検討するものである。この新しい試みでは,テレビ電話による画像と音声を通じて,異なる国籍と文化的背景をもった同世代の若者たちが一人ひとり直接対話した。それは,互いに相手を個別具体的な人格として理解することを可能にさせ,いわばグローバルな市民社会のなかでの相互承認と共感とを体験する新たな可能性を切り開いたといえる。同時に,この新しい試みが通常のカリキュラムとして確立・普及するためには解決すべき課題は多い。たとえば衛星回線の使用料負担や対話相手との調整などである。したがって,PTAなど学校内外の諸団体からの支援や国際NGOとの協力がこれらの課題の解決のために不可欠であるが,同時にインターネット利用によるコスト問題の解決の見通しもある。This study examines both the process and result of learning interactions that occurred in a new trial of global education by using "Direct Talking through INMARSAT Satellite Telecommunications Terminals and Video Phone" between high school students of Kabul city Afghanistan and Japan. This new learning method was undertaken as an elective subject "Basic International Culture" in Higashi-Kanazawa High School in Kanagawa prefecture from May to September in 2002. Moreover this study will examine the practical use of the new communication media and the possibility of connection with transnational NGO for a global education in the future. With this experiment, those young people who have different nationalities and cultural backgrounds could talk each other through this satellite telecommunications terminals and video phone directly. The experiment proved successful for the two parties such that they succeeded in understanding each other as individual concrete characters. And it may be said that this new technique of telecommunications creates some possibilities to experience a new mutual approach in a global civil society. At the same time, many new problems should be resolved so that this new experiment will spread as an established curriculum. For example, there may be a burden of the fee for use of a satellite connection and adjustment for use between other countries. There for, different groups such as PTAs, international exchange associations and some cooperation with transnational NGO's support would be needed for one of the solutions. However, we can point out that there may be some other prospective solutions in which using the videophone proves effective and practical.