著者
Hwang Jin Yeon 北川 隆司 鈴木 盛久 林 武広 山崎 博史 地下 まゆみ 鳥居 赳志
出版者
日本粘土学会
雑誌
粘土科学 (ISSN:04706455)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.197-205, 2004-05-26
参考文献数
25
被引用文献数
2

Typhoon "Rusa" (No.0215) attacked the Republic of Korea from August 31 to September 1, 2002. Depended on this typhoon, the heavy rainfall was brought through the Korean Peninsula. In Particularly, 100mm of hourly precipitation and 870mm of one day precipitation were recorded on August 31 in Kangnung where is located in the north-east of Korea. The accumulated precipitation at Kangnung amounted to 898mm from August 30 to September 1. During heavy rainfall, many slope failures occurred. The one failured slope was investigated in this study to make clear the mechanism of slope failure with special attention to clay veins developed on it by means of X-ray diffraction, optical microscope, scanning electron microscope, transmission electron microscope and computer simulation.
著者
山崎 博之 船越 哲
出版者
東京慈恵会医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

本来Bリンパ球系の表面マーカーであるCD40を介したsignalが、ヒト悪性リンパ腫細胞の増殖を抑制する事が知られているこのが,我々はCD40刺激がヒト前立腺癌細胞の増殖も抑制するのではないかと考え、以下の実験を施行した.ヒト前立腺癌細胞株であるPC3及びLNCaPの細胞表面でのCD40の発現を,抗CD40抗体を用いて、flow cytometryにて検索した.これらがCD40陽性である事を確認した後,遺伝子組み替えにより作られた可溶性CD40ligandを用いて,MTT assayにてその抗腫瘍効果を検索した.PC3及びLNCaPは可溶性CD40ligandとともに培養する事により,その増殖が抑制された.このメカニズムを解明するため,現在TUNEL assay,電顕等にてアポプトーシスの存在の有無を検討中である.またin vivo studyのための基礎実験として,我々はこの細胞株の,severe combined immunodeficiensy(SCID)mouseへの移植実験を行った.まず,5X10^6個のPC3をマウスの腹腔内に注入したところ,第25-30日目で腹腔内播種または肝転移にて死亡した.これらの担癌マウスを,腫瘍接種3日後より可溶性CD40ligand10μgにて治療したところ,コントロール群に比べ,有意な生存期間の延長が得られた.今後はこのin vivoのデータを追試し,確認した後に論文とする予定である.
著者
山崎 泰広
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

肝毛細胆管膜に存在するコレステロールトランスポーター・Abcg5/Abcg8の機能亢進は、コレステロール胆石症を引き起こすと考えられている。我々はこれまでに過栄養状態が肝毛細胆管膜におけるAbcg5/Abcg8の機能、および発現を顕著に増加させることを見出したが、その機構に関しては不明であった。本研究では、過栄養状態がAbcg5/Abcg8のトラフィキング、および機能発現に与える影響について解析した。その結果、肝臓にコレステロールが蓄積した状態では、細胞内小胞に蓄えられたこれらトランスポーターの毛細胆管膜への移行が促進すること、その機構にcAMPシグナルが関与することを明らかにした。
著者
丸 邦義 山崎 真 中井 純子
出版者
水産増殖談話会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.251-255, 2005-09-20
参考文献数
16
被引用文献数
4

石狩川で採集したヤマトシジミを2001年7月25日から8月25日まで、0、1、2、3、4、5、6、9、12、15、18、19、20、21psuの各塩分濃度で飼育した結果、産卵がみられたのは2psuから12psuの水槽で、再度産卵がみられたのは2、3、5、6psuである。したがって、産卵に好適な塩分濃度は2~12psuで、最適濃度は2~6psuである。
著者
相良 英輔 山崎 亮 濱田 敏彦 諸岡 了介
出版者
広島経済大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

(1)近世前期(1600年代)、田部家の居住する吉田町での田部家の経済活動を明らかにすることができた。(2)近世中期、たたら製鉄を幕府が専売制にすることにより、生産者である田部家等の鉄師が苦境に陥ったが、その具体的な実態を明らかにすることができた。(3)19世紀後半(1850年代から1860年代)鉄の需要が拡大し、田部家も大きな利潤を得、資産を拡大していったことを明らかにし、さらに1865年吉田町は大火により町全体が焼失するが、その詳細な史料を見出し、全貌を明らかにすることができた。
著者
山崎 将紀
出版者
神戸大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2006

分げつ期の日本型イネにウンカ類(セジロウンカ,トビイロウンカ)が産卵すると,殺卵活性をもつ安息香酸ベンジルを含む分泌液で細胞間隙が満たされた液浸化が誘導される.その結果,卵が高率で死亡し,ウンカ類の増殖が抑制される.これまでにセジロウンカに対するイネの殺卵遺伝子Ovc(Ovicidal gene)を同定し,イネの染色体6上に位置付け,約40kbの領域に絞り込んでいる.Ovcは殺卵特性の発現に必須であるので,イネの殺卵特性について,将来の遺伝育種ならびにその遺伝的機構の解明のために,Ovcの単離を試みた.1.日本型イネ品種「日本晴」由来の候補遺伝子が組みこまれた形質転換ベクターを作成し,Agrobacterium法により,SL23(「日本晴」を遺伝的背景とし,Ovc領域がインド型イネ品種「Kasalath」(Ovcをもたない)に置換した系統.この系統は殺卵特性を示さない)に導入する形質転換を行い,目的の形質転換植物の殺卵特性を調査した.現在まで相補した形質転換植物は観察されていないが,引き続き実験を進めている。一方,OvcのcDNAと発現解析は現在進行中である.2.日本型品種とインド型品種を用い,Ovc候補領域のDNA多型におけるアソシエーション解析を行い,Ovcの候補となるDNA多型を検出し,候補領域をさらに絞り込むことができた.この情報を元にさらなる形質転換実験ならびにcDNA・発現解析を行う予定である.
著者
内堀 真弓 浅野 美知恵 山崎 智子 本田 彰子
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、糖尿病足病変ハイリスク患者が自分らしく健康的な生活を維持することを目指した合併症重症化予防のためのセルフモニタリング機能を促進する看護支援プログラム考案を目的としたものである。まず、セルフモニタリングを促進する要素を抽出するため、糖尿病足病変ハイリスク患者を対象に、セルフモニタリングの実際を調査した。さらにフットケア外来に専従する看護師を対象に、フットケア外来での実施状況や支援内容についての全国調査を実施した。これらの結果からセルフモニタリング機能促進の主要要素を抽出し、看護支援プログラムを考案し、フットケア外来に通院中の糖尿病患者に本プログラムに基づく支援を実施した。
著者
宮脇 健三郎 尾関 基行 木村 穣 相澤 清晴 北村 圭吾 山崎 俊彦 森 麻紀 武川 直樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.93, no.1, pp.48-54, 2010-01-01
参考文献数
12
被引用文献数
1

本稿では,「食べる」ことを「健康」と「楽しさ」の二つの側面からとらえ,携帯電話による遠隔食事指導,画像処理を応用した食事ログ,拡張現実感による食卓演出,遠隔共食システムの4件の研究事例を紹介する.
著者
原田 和典 西山 峰広 山崎 雅弘 權 寧璡
出版者
京都大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

火災時の高強度コンクリートの爆裂は,発生機構が未解明の厄介な現象である。本研究では,空隙圧力と熱応力が複合して発生する応力が爆裂発生の原因であるとの仮説を立て,これを検証することを目的とした。外周圧縮実験と耐火加熱実験を行い,部分加熱時のように不均一な温度分布下で爆裂が起こりやすいこと、また爆裂に先立って亀裂が生じて空隙圧力が低下しても爆裂が生じることを示し、空隙圧力よりも熱応力の方が影響が大きいことを実験的に明らかにした。並行して熱伝導解析と弾性熱応力解析を行い、爆裂が生じた部分における熱応力の集中傾向を考察した。
著者
田中 信雄 辻田 純三 堀清 記 千賀 康利 大槻 寅之助 山崎 武
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.114-123, 1977-09-01
被引用文献数
2

男子大学生 (18〜20才) の運動選手 (水泳競技, ハンドボール, サッカー, ラグビー, 陸上競技 (長距離, 短距離, 跳躍, 投擲), 柔道 (軽量級, 中量級, 重量級), 体操競技, 計168名および一般学生178名について, 身体計測を行って次のような結果を得た。一般学生の身長と体重の平均値は夫々170.2cmおよび59.7kgであった。体操, 長距離選手以外の運動種目の選手の身長, 体重の平均値は一般学生より大きかった。胸囲については全ての種目の運動選手の平均値は一般学生の値より大きかった。一般学生の上腕囲, 大腿囲の平均値は夫々26.9cmおよび50.6cmであった。バスケットボール, 長距離, 跳躍以外の運動種目では選手の上腕囲の平均値は一般学生より大きく, 長距離, 跳躍, 体操以外の運動種目では選手の大腿囲の平均値は一般学生より大きかった。柔道の重量級以外の運動選手の皮下脂肪厚は一般学生より薄く, 平均皮下脂肪厚, 体表面積, 体重を使って体脂肪含有率を求める予知式を用いて推算された体脂肪合有率は全ての種目に亘って運動選手の方が少なかった。縦軸に体重と体脂肪含有量を, 横軸に身長をとっていずれも一般学生の値を基準にとって, 運動種目別の平均値を標準測度で表して運動選手の体構成と体型を比較した。原点からの距離 (R) は一般学生との絶対値の差を, 一般学生の測定値から得られた標準直線からの偏りの程度 (r) は体型の差違を示す。Rを縦軸, rを横軸としてとり, その中に等身長線を入れると運動競技種目別の体型の差がよく削り, 又, 運動鍛練が身体的特徴に与える影響を評価するのに便利である。上腕囲と大腿囲を縦軸に, 胸囲を横軸にとって一般学生の測定値を基準にして運動種目別の平均値を標準測度で表すと運動種目別の体型の差を判定することができる。
著者
宇田川 健 山崎 裕二 庄境 誠
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.28, pp.179-186, 2005-03-18

赤外線センサは人を検知するセンサで、防犯や自動照明などに広く使われている。中でもパッシブセンサとして使われている焦電センサは、人体が発する赤外線の量を電圧レベルに変換し、閾値判定論理により、人の在不在をON/OFFで出力する。本論は、この焦電センサの電圧レベル(アナログ出力)に対してパターン認識を適用することで、人の在不在だけでなく、さらに詳しい物体の情報を取り出す技術を提案する。今回使用したパターン認識手法は音声認識で広く使用されている隠れマルコフモデル(HMM)で、認識対象は、人の移動方向・少人数での人の識別・人と人以外のカテゴリ認識である。シミュレーションベースでの性能評価においては、いずれも9割以上の認識結果が得られており、新しい焦電センサの使用方法として大いに期待できる技術である。An infrared sensor, widely used for security systems, lighting automation, etc, senses the presence of human. A pyroelectric sensor, the most typical one as a passive type, changes the infrared rays that a human body emits into an analog voltage level. The output of this sensor is usually digital, high means human is present and low means absent, created by plain comparator. Now we suggest the new sensing scheme applying pattern recognition into this analog voltage signal and getting not only human's presence and absence but also the more detailed information about human. In this paper, we describe three experimental results of new sensing scheme using Hidden Markov Model (HMM) currently used for speech recognition, walking direction detection, human identification and human/non-human classification. We get more than 90 percent accuracies in each simulation, and expect to develop the new usage of pyroelectric sensor.
著者
山崎 晃司 後藤 優介 小池 伸介 釣賀 一二三 泉山 茂之 セオドーキン イワン ゴルシコフ ディミトリー ソウティリナ スベトラーナ ミケール デール
出版者
東京農業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

ロシア沿海地方において,ツキノワグマと,ヒグマの種間関係研究に着手した。2016年に必用な許認可が揃い, 2017年春までに計11頭の捕獲に成功し,内9頭(ツキノワグマ5頭,ヒグマ4頭)に衛星通信型首輪を装着した。首輪に内蔵した近接検知センサーにより,種間の遭遇時の動きを記録できた(n=5)。遭遇時には互いに回避を行い,不要な闘争を避けていた。追跡個体の利用クラスター調査では,ツキノワグマおよびヒグマの計148個の糞分析を終えた。共通品目も多かったが,より樹上生活に適応したツキノワグマでは木本の果実であるサクラ属,開放的環境を好むヒグマではコケモモやスグリの地上性の食物に依存していた。