著者
渡辺 勉 曽我部 正道 山崎 貴之 奥田 広之 涌井 一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
構造工学論文集 A (ISSN:1881820X)
巻号頁・発行日
vol.53A, pp.77-86, 2007 (Released:2007-08-01)

Many floating tracks have been used for only low-speed trains as vibration reduction system. A study was carried out on dynamic response and running quality, using various floating tracks for high-speed train. A simulation program, DIASTARS was used in this analysis. In this program, the Shinkansen vehicle is three-dimensionally modeled as having a body, two trucks, and four wheelsets connected to each other by spring and dampers. The floating tracks were modeled by three dimensional finite element methods. In this study, the wheel load variations and vehicle body accelerations were investigated by dynamic interaction analysis between vehicle and track. The parameter was the train speed and the stiffness to support track.
著者
阿野 茂浩 長谷 川亨 山崎 克之 加藤 聡彦 鈴木 健二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会秋季大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1994, no.2, 1994-09-26

一般的に、FR回線上のフレームをATM回線上のセルに変換する方式には、1つのフレームを受信後、フレーム全体をセル化してATM回線へ送出するメッセージモードと、フレームを1セル分受信次第、順次セル化して送出するストリーミングモードの2つの方式が考えられている。筆者らはこれまでに、複数FR回線からATM回線への多重化装置におけるフレームの送出待ち時間などについて、両方式の比較を行った。セル化方式の検討を進めるためには、ATM網内において多重化が行われた場合の特性を比較することが重要である。そこで本稿では、複数の多重化装置からのATM回線が、ATMノードでセル多重化された場合のセル損失率とフレーム損失率について、シミュレーションにより両方式を比較した結果について述べる。
著者
所澤 潤 中田 敏夫 入澤 充 小川 早百合 古屋 健 江原 裕美 澤野 由紀子 志賀 幹郎 山口 陽弘 田中 麻里 YOFFE LEONID G 服部 美奈 山崎 瑞紀 日暮 トモ子 猪股 剛 小池 亜子 小室 広佐子 近藤 孝弘 三輪 千明 市川 誠 音山 若穂 前田 亜紀子 徳江 基行 モラレス松原 礼子 佐藤 久恵 林 恵 清水 真紀 福田 えり (石司 えり) 白石 淳子
出版者
東京未来大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-11-18

ドイツ、イタリア、チェコ、ブラジルは、学齢児の就学義務を設定している。ドイツとイタリアでは子供は社会の責任で国籍に拠らずに最低限の教育を受けさせねばならないという考えがあり、また、4国には、居住する子供を国籍で判別することが技術的に困難であるという共通の事情がある。それに対して、中国、韓国、台湾、タイでは、日本と同様、国家は自国民の子供に対してだけ就学/教育義務を課すという考えが主流である。いずれの国でも教授言語を習得させる特別な教育が設定されているが、並行して母語保持教育を実施する点についてはいずれの国もほとんど制度化が進行していない。
著者
亀井 亮吾 山崎 隆治 岡田 俊之 菅本 一臣 吉川 秀樹 陳 延偉 富山 憲幸 佐藤 嘉伸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.364, pp.77-82, 2011-01-12
被引用文献数
5

人工膝関節3次元動態解析を目的とした従来の輪郭に基づく2D/3Dレジストレーション法では,骨部やセメント部に起因する雑音エッジを手作業で除去する必要があり,膨大な手間と作業時間が費やされている.本研究では従来手法に,ロバスト推定の適応範囲を限定する処理を加え,雑音エッジが含まれた輪郭画像においても安定な位置・姿勢推定を目指す.本手法では,3Dモデルの位置情報とモデルの形状そのものを利用する関心領域設定により処理対象となる輪郭点を限定することで,対象外のエッジを雑音エッジと見なし,雑音エッジの影響を減少させた位置・姿勢推定を行う.実験ではモデルのバウンディングボックスを用いた関心領域設定による従来手法に比べ成功確率が改善され,提案手法が有効であることが確認された.
著者
山崎 のぞみ
出版者
関西外国語大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30

本研究は、口語英語コーパスを利用して会話の相互行為的言語現象(話順交替を含む発話の即興的やりとりに関わる語彙や文法)、特に、並列的に使われるbecause節の談話機能や、別の話者による統語単位(副詞節)の拡張について調査し、それらの使用が、話者同士の即興的な話順交替や協同的談話構築に深く関わっていること示した。さらに、会話の相互行為的な側面に対する学習者の意識を高める教材として話し言葉コーパスが持つ可能性を探り、コーパスの会話を、現実の言語使用の実態に意識を向けさせる観察材料として利用する方法を提案した。
著者
渡邊 悟 深井 克明 長岡 俊治 羽柴 基之 高林 彰 森 滋夫 YAMAZAKI Yoshihisa 山崎 由久 和田 佳郎
出版者
藤田保健衛生大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

コンピューターグラフィクス(CG)により立体視可能なバーチャルリアリティ画像を作成し、ゴ-グル上に投影し、動的視覚刺激を行った際の立位姿勢の変化に関するを行った。体動揺の発生と前庭機能との関連を調べるため直線加速度負荷装置を用い、負荷加速度と視覚刺激CGの動きを解析することを目論んだ。平成7年度、8年度の2年間でCG作成が完成させ、更にこの間平成7年度は視覚刺激を用いない正弦波様の直線加速度負荷中の立位姿勢の変化について検討し、比較的低い負荷加速度(0.02-0.04G)では加速度に応じて体の揺れを生じるが、高い負荷加速度(0.06-0.06G)では頭の位置が安定しほぼ垂直位に固定され、前庭-頚反射の関与の大きい事が明らかにされた。解析には身体各部の動揺をビデオトラッカーにより記録し、頚部、躯幹、下肢の筋電図の記録により行った。平成8年度、9年度は専らバーチャルリアリティ画像による視覚刺激を立位姿勢の被験者にゴ-グルを介して与えた。ゴ-グルのスクリーン上に投影された運動画像の提示は姿勢動揺を誘発する。この姿勢動揺と運動画像によって生じる自己運動感覚(vection)との関係を解析した。その結果、視覚刺激の速度成分とvectionの大きさ及び体動揺の大きさにほぼ比例関係を認めた。しかし、周波数のみの変化には殆ど依存しない。正弦波刺激は予測反応がかなり早く現れる。体動揺は暗算負荷により大きな影響を受ける。この際、vectionもはっきりと減少することが明らかとなった。この様なvectionの成因には周辺視野における広い視野の運動感覚が必要であり、視野の運動が自分自身の運動と間違えるという、心理的な現象であり、引き起こされる体動揺が高次な神経活動による結果とみなすことができる。今後、更に視覚系と体動揺によって生じる前庭系との関連に関して解析を行う予定である。
著者
山崎 正氣
出版者
恵泉女学園大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:09178333)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.23-36, 2003-03-20

バングラデシュは,総面積144万km^2の国土(日本の0.4倍)に1億4千万の人口をかかえ,その80%は農村部に居住している.1971年のパキスタンからの独立以降,政情の不安,行政制度の未整備,天然資源の不足,輸出力の低さ,農村の貧困,さらに,度重なる自然災害等の諸問題を抱える中で,食糧自給の達成は,国の最優先課題として取り組まれてきた.就業機会の65%を創出する農業は,稲作を中心に,畑作,園芸,畜産,水産,林業等が密接に絡み合った営農形態をもち,農家の70%は10ha(2.5acre)以下の小規模農家層や土地無し農民で,その割合は増加の傾向にある.しかし国土のほとんどが平坦で,耕地率は66%と極めて高く,農地の拡大は不可能で,貧農層にとっては内延的な充実による営農改善の余地しか残されていないと言える.近年における農業部門の特徴は,これまでの穀物生産優先政策から,各地に適した作目・畜目の多様化と選択的拡大を図ろうとするもので,特に,近年の灌漑事業の進展や改良品種の導入・普及に伴い,作目の多様化を促進してきた栽培システム研究(Cropping Systems Research)の経験を基礎に,園芸,畜産,水産,林産部門を加え,農家の土地・労働・資本の総合的な活用を図ろうとする営農システム研究(Farming Systems Research)への展開は,小農経営の改善にとってその成果が期待されよう.バングラデシュの栄養水準は,他のアジアの国々に比べても低く,特にタンパク質と脂肪の摂取量は最低の水準にあると言われている.FAOの試算では,一日の平均必要熱量を2,120Kcal,蛋白質を61.5gとしているが,カロリーでは人口の44%,蛋白質では78%が水準以下の栄養不良の状態にあると見られ,都市部の30〜40%と農村部の30%の人口が絶対的貧困レベルに置かれていると言われている.農村生活の改善は,栄養改善,衛生改善,家族計画,教育の向上,地域住民の互助組織等が総合的に結びついて効果が発揮されてくるものであるが,まずは,食糧生産の増加によって,食生活における栄養水準が少しずつでも向上する様な段階を維持してゆく事が最優先の課題となっている.本稿においては,近年の農業生産多様化の下で,栄養収量が高く,栽培技術体系の定着が注目されている大豆生産の振興事業に焦点を当て,その沿革や,研究・普及組織,生産と消費の動向,そして,国際協力等の展開について考察する.
著者
久野友 貴人 山本 圭一 上野 修平 山田 雅也 山崎 敏正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.479, pp.75-78, 2013-03-06

本研究のサイレントスピーチBCIは、Learning phase とDecoding phase で構成される。 Learning phase では、被験者(健常者10名)は画面上に提示された「グー」「チョキ」「パー」の線画を手掛かりに「グー」「チョキ」「パー」のいずれかを発話した。その際、計測された脳波データに対してICAとダイポール推定を行い、ダイポールが運動野、運動前野、補足運動野あるいはブローカ野に推定された脳波データを抽出した。同時に計測された音声データと抽出された脳波データからKalman Filterモデルを構築した。Decoding phaseでは、同様のタスクをサイレントスピーチで行い、その時の脳波を測定した。その後、Decoding phase時に測定された脳波を、Learning phaseで構築された「グー」「チョキ」「パー」それぞれのKalman Filterに入力することで、サイレントスピーチ時の音声データを予測した。予測された音声データの第一および第二ホルマント周波数から母音の予測をし、サイレントジャンケンの予測および識別を試みた。サイレントジャンケン分類器の性能はconfusion matrix によって評価された。
著者
山崎 要一 岩崎 智憲 早崎 治明 齊藤 一誠 稲田 絵美 武元 嘉彦 嘉ノ海 龍三
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

流体シミュレーション技法は、3次元管腔気道の通気機能を詳細に評価できた。具体的には、上気道の通気障害部位の検出に効果的であることが示された。さらに、本方法は上気道の部分的な通気状態の評価も可能で、上顎骨急速拡大による鼻腔通気状態の改善状況も確認できた。また、本方法でClass IIのdolichofacial typeとbrachyfaicial typeの通気状態を評価し、上気道通気障害が顎顔面の垂直的成長と関連が深いことを示すことができた。
著者
奥田 稔 深谷 卓 小林 恵子 伊藤 依子 調所 廣之 設楽 哲也 八尾 和雄 小川 浩司 橋口 一弘 佐伯 哲郎 山越 隆行 濱田 はつみ 川崎 和子 石井 豊太 鳥山 稔 増田 哲也 杉山 博 川端 五十鈴 川島 佳代子 八木 昌人 田部 浩生 岡村 浩一郎 木場 玲子 斉藤 晶 安藤 一郎 野村 恭也 吉見 健二郎 窪田 哲明 大谷 尚志 波多野 吟哉 竹山 勇 上杉 恵介 林崎 勝武 鈴木 淳一 澤木 誠司 石塚 洋一 古屋 信彦 安達 忠治 坂井 真 新川 敦 小林 良弘 佐藤 むつみ 山崎 充代 斎藤 洋三 舩坂 宗太郎 斉藤 啓光 石井 正則 浅井 和康 森山 寛 遠藤 朝彦 小林 毅 関 博之 林 成彦 石井 哲夫 窪田 市世 水谷 陽江 荒 牧元 大竹 守 北嶋 整 上田 範子 山口 宏也 牛嶋 達次郎 坊野 馨二 菊地 茂 佐橋 紀男 臼井 信郎 原 俊彰 宮川 晃一 田中 康夫 喜友名 朝盛 井上 庸夫 八木 聰明 大久保 公裕 服部 康夫 町野 満 大塚 博邦 稲葉 真 島田 早苗 添野 眞一 星 慎一 頼 徳成 大橋 和史 村山 貢司 飯塚 啓介 市川 朝也 冨田 寛 小山 明 山内 由紀 渡辺 健一 佐藤 かおる 山田 久美子 木田 亮紀 牧山 清 亀谷 隆一 藤田 洋祐 井上 鐵三 田村 悦代 野原 理 阿部 和也 水野 信一 岩崎 真一 小川 裕 加賀 達美
出版者
The Society of Practical Otolaryngology
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.88, no.6, pp.797-816, 1995-06-01
被引用文献数
6 3

To evaluate the effectiveness, safety and utility of Emedastine difumarate (ED) in the treatment of Japanese cedar pollinosis, a multicentered, double-blind comparative study was performed in 290 patients in 1994.<br>Patients with Japanese cedar pollinosis were divided into two groups; the first group was treated with ED at a dose of 4mg/day starting two weeks before the season and continuing for the whole season. The second group was given an inactive placebo instead of ED during the pre-season and the early portion of the season and then replaced with ED during the later portion of the season.<br>As a result, the final improvement rate was significantly higher in the first group than that in the second group.<br>All subjective symptoms such as sneezing, nasal discharge, nasal obstruction and eye itching were suppressed due to ED treatment.<br>In conclusion, it was better to continuously administer ED to patients with pollinosis from the preseasonal period till the end of the season.<br>However, when the ED treatment was started in the midseason, the outcome was good, although less satisfactory than the outcome of continuous treatment given throughout the entire pollen season.
著者
山崎 歩
出版者
日本赤十字広島看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究では、青年期以降に発症した1型糖尿病患者のもつ課題を患者側、医療者側の両側面から明確化することを目的とした。青年期以降に発症した患者および、支援を実践している糖尿病看護認定看護師にインタビューを実施し、得られたデータを質的に分析した。その結果、身体的変化の読み取りや、状況にあわせた療養上の対処、療養に関わる経済的問題が明確化された。また、患者ではインスリン注射や血糖測定に伴う身体的苦痛も課題として示された。今後は、結果を基に量的調査へと発展させるとともに、課題を踏まえた支援体制構築の必要性が示唆された。
著者
竹内 和航 若林 靖史 山崎 恭平 堀込 実岐 黒河内 典夫
出版者
Japan Heart Foundation
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.43, no.11, pp.1466-1471, 2011

症例は58歳, 女性. 2004年(52歳時)ころより, ときどき動悸発作があり, 数回, ホルター心電図などで精査されたが, 異常は認められなかった. 2010年4月(58歳時)に動悸が24時間継続するため受診したところ, 心電図で心拍数202/分の心室頻拍(ventricular tachycardia; VT)を認めた. 同期下電気的除細動にて洞調律復帰としたうえで, 精査加療目的に入院となった. 入院中に行った前斜角筋リンパ節生検で非乾酪性類上皮細胞肉芽腫と多核巨細胞の組織像を認めた. また, 心臓超音波では心室中隔基部の菲薄化と左室収縮不全, 心尖部心室瘤とその内部の血栓を認めた. 胸部X線では両側肺門部リンパ節腫脹を認めた. <sup>99m</sup>TCシンチグラフィでは心室瘤に一致して取込み欠損, ガドリニウム造影MRIでは心筋中層の遅延造影を認めた. 1臓器にサルコイドーシスに特徴的な組織像を認め, かつ心臓病変を強く示唆する臨床所見も満たし, 心サルコイドーシスの診断となった. アミオダロン内服中の心室頻拍誘発試験で非臨床的VTではあるものの, 約11秒間のVTが誘発された. 植込み型除細動器(implantable cardioverter defibrillator; ICD)植え込み術を施行し, プレドニゾロン内服も追加し, その後, 良好な経過を得ている.<BR>心サルコイドーシスでは, 心尖部に心室瘤を合併するのは稀である. また, 本例ではVTの起源は心室瘤周囲とは断定できず, 複数の起源であることも考えられた. よって, 治療としてカテーテルアブレーションではなく, ICD植え込み術による治療を選択した.
著者
山崎有信 著
出版者
山崎有信
巻号頁・発行日
1911
著者
山崎有信 著
出版者
山崎有信
巻号頁・発行日
1911
著者
戸島 洋一 山崎 琢士 徳留 隆博
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.34, no.8, pp.904-910, 1996-08-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
7

小柴胡湯による薬剤性肺炎の2例を報告した. 症例1はC型肝硬変の61歳男性で, 内服開始約50日後, 発熱, 下痢, 呼吸苦で発症, 来院時PaO2 26Torrと著明な低酸素血症を呈した. 画像は上肺野優位のびまん性粒状影, すりガラス影でステロイドパルス療法に反応せず, 人工呼吸も施行したが消化管出血を合併し, 入院45病日に死亡した. BALFではリンパ球および好中球比率が増加, 死亡時の肺組織は硝子膜形成を伴わない胞隔の肥厚, II型肺胞上皮細胞の腫大を示した. 症例2は68歳男性で, 内服開始約80日後に咳, 呼吸苦, 発熱で発症, PaO2 61Torr, 両下肺野に不規則な浸潤影を認めた. BALFではリンパ球 (CD8+) の増加, TBLBでは肺胞腔内へのフィブリン, 好中球の滲出 (一部は器質化) の所見を得た. ステロイドの反応は良好で約40日で軽快退院した. 両症例とも小柴胡湯に対する末梢血DLSTが陽性であった. 症例2は小柴胡湯による薬剤性肺炎として典型的であったが, 症例1のような劇症型は稀である.
著者
梅嶋 修 山崎 完一
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.49, pp.309-312, 2006-07-09

新日本石油加工株式会社柏崎工場は明治35(1902)年に操業を開始した製油工場である。ドラム缶塗装場は明治42(1909)年の建築で、渡辺六四郎の施工による煉瓦建造物である。工場所有の資料を調査した結果、「構内建物平面図 原紙」より大正元(1912)年の増築が判明し、「製缶場及容器係控室雪崩止めの図」及び「ドラム缶塗装場照明器具取替工事」より、昭和35(1960)年頃に行われた「製缶場」から「ドラム缶塗装場」への用途変更等が明らかとなった。
著者
山崎 亨
出版者
Showa University Dental Society
雑誌
昭和歯学会雑誌 (ISSN:0285922X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.48-67, 1983

本研究は24-26時間という短い時間で吸収と形成が行われているウズラの骨髄骨関与細胞を超薄切片法および凍結割断レプリカ法により検索したものである・産卵期ウズラをKarnovsky液で遷流固定し10%EDTA溶液で脱灰, オスミウム酸で後固定したのち酢酸ウランでブロック染色をし, 通法に従いPoly Bed 812で包埋, 薄切した.酸フォスファターゼ反応にはGomoriの鉛法, カルシウム反応にはアソチモン酸カリウム溶液を用いた.凍結割断レプリカ法としては脱灰試料をグリセリソで浸漬置換したのち-110℃で割断し, Pt-C蒸着を行ってレプリカを作製した.超薄切片では破骨細胞に活性型, 移行型および休止型の像が観察され, なかでも活性型破骨細胞は骨面にrufned borderを伸ばし, 同部では細胞膜部に骨の吸収と関連があるといわれる "sub unit" がみられた.またその部の酸フォスファターゼ反応およびカルシウム反応でも移行型や休止型破骨細胞に比べ強い反応を示した.一方, 骨芽細胞には活性型および休止型の像がみられ, 活性型細胞は休止型細胞に比べてゴルジ装置, 粗面小胞体がより多く観察された.この細胞のカルシウム反応は細胞膜, ミトコソドリアに著明にみとめられた.さらに骨細胞では幼若型骨細胞, 成熟型骨細胞および変性型骨細胞と区別できたが, 幼若型骨細胞は骨芽細胞に類似し骨形成, 逆に成熟型骨細胞はライソゾーム穎粒やpinocytotic vesicleの所見より骨吸収機能をもつことが示唆された.以上の細胞のレプリカでの膜内粒子の1μm<SUP>2</SUP>当りの値をみると, 活性型破骨細胞ではrufHed border部が2,000/μm<SUP>2</SUP>と休止型の2倍の数を示し, 骨芽細胞も活性型は800/μm<SUP>2</SUP>と休止型の2倍の数であった.これに対し骨細胞は変性型骨細胞を除き, 他は数に大きな差はなく幼若型骨細胞, 成熟型骨細胞ともに400/μm<SUP>2</SUP>前後の数を示した.以上のことより膜内粒子の存在は, 骨組織の吸収と形成のための物質の流れ, および酵素的な働きと重要な関連をもっていることが示唆された.