著者
平川 経晃 小寺 良尚 福田 隆浩 公益財団法人日本骨髄バンク 黒澤 彩子 田島 絹子 山崎 裕介 池田 奈未 小島 裕人 田中 秀則 金森 平和 宮村 耕一
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.153-160, 2018

<p>骨髄バンクコーディネートにおける実情把握を目的として,2004年1月~2013年12月に日本骨髄バンクへ登録された患者18,487人,ドナー延べ223,842件の解析を行った。末梢血幹細胞移植例は除外した。移植到達患者あたりのコーディネート件数の中央値は11件,登録から移植までの日数中央値は146日,登録患者の40%が移植未到達であった。HLA6/6抗原フルマッチドナー推定人数が多い場合に,移植到達率が上昇し,移植到達日数が短縮した。ドナー側のコーディネート終了理由は年齢・性別で異なり,20代男性ドナーは健康理由による終了率が低く,ドナー都合による終了率が高かった。複数回コーディネートを受けたドナーのうち,前回の終了理由が患者理由の場合,ドナー理由で終了した場合と比較して採取到達率が高かった。本結果を基盤情報として,より効率的で迅速なコーディネートを目指した施策の検討が必要であると考えられた。</p>
著者
山崎 彰久 田丸 雅也 曽我 孝 岩部 和記
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.140-147, 1999

高画質デジタルカメラFinePix700を開発した。FinePix700は150万画素CCDを採用し, 解像度1280×1024の画像を撮影できる。またカメラオート機能としてAE (自動露出制御), AF (自動焦点調節), ストロボを内蔵し, ユーザはコンパクトカメラ感覚で高品質の画像を撮影できるようになった。メガピクセルディジタルカメラに求められるオート技術の概略を説明するとともにシーンタフネス向上を目的としたAEアルゴリズムについて述べる。
著者
福島 久代 山崎 正実
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, 1990-03-14

我々は、LSI論理回路自動合成プログラムを当社のエキスパートシステム構築ソストウェアESHELLを用いて開発し、すでに回路設計に適用している。プログラムのルールベース化は、熟練設計者の試行過程のモデル化,開発・保守の容易性という面で大きな効果があった。しかしながらESHELLがLISPベースであるので、一般のコンパイル言語のプログラムより処理速度が遅い,処理できるデータ量が少ないという欠点があった。そこでルールの追加,修正が容易にできるルール記述の長所は残して、高速,大規模なデータを処理できるようにするために、ESHELLにかわるC言語ベースのプロダクションシステム構築ツールを開発したので報告する。
著者
山崎 篤 山本 岳彦 松尾 健太郎
出版者
[東北農業試験研究協議会]
雑誌
東北農業研究 (ISSN:03886727)
巻号頁・発行日
no.68, pp.123-124, 2015-12

食生活の変化により、野菜の中で加工・業務用途が急激に増大してきたなかで、水田を主体とする土地利用型農業の収益改善にも寄与するものとして、加工・業務用野菜を水田で作ろうという取り組みが活発になってきた。水田転作品目として、機械化一貫体系が構築されていて大規模でも取り組みやすいタマネギが選択される事例は多い。しかし、特に日本海沿岸の積雪地帯において10a当たり収量が2.0t以下と全国平均の半分以下となるなど、これまで慣行的に行われてきた秋まき栽培が非常に生産性が低いため、水田農業の比重が大きいにもかかわらず東北地域においては選択しづらい品目であった。そこで、生産性の低さの原因と推察される冬の寒さや積雪を回避できる栽培方法として、これら地域における春まき作型の開発に向けて研究を進めている。ところで、収穫までの間に展開するタマネギの葉は、主に形態的な特徴から、普通葉(+保護葉)、肥厚葉、貯蔵葉、萌芽葉に分けられる。これらの葉の構成は、早晩性や収量に大きく影響するものと考えられる。特に本圃での生育期間が短くなる春まき栽培ではこの点が重要となる。そこで、本研究では、2012~2014年の3か年におけるこれらの葉の構成に及ぼす播種時期(2/14、2/28、3/14)の影響およびその年次変動について、いくつかの品種を用いて調査した。
著者
吉村 歩 山崎 古都子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.70, no.587, pp.65-71, 2005-01-30 (Released:2017-02-11)
参考文献数
40
被引用文献数
1 1

The purpose of this study is to. examine the distribution of the Tsumairi and the Hirairi through the analysis of thatched house in Shiga prefecture. The result are as follows: (1) Tsumairi is distributed especially in northern area. (2) The north-south axis of roof and the south door are related to Tsumairi style. (3) Tsumairi is highly related to the weather conditions, especially snow which is much influenced from Lake Biwa. (4) The difference of the roof maintenance management between the northern area and the southern area is found. (5) The correlation with the custom in the heavy snow area and the distribution of Tsumairi area is identified.
著者
山崎 幸治
出版者
北海道大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では、アイヌ木製盆について、そのソースコミュニティの人々とともに調査をおこない、そこに作風と呼べるものが存在することを確認するとともに、制作地や制作者について検討をおこなった。数は多くはないが、制作地や制作者などの背景情報をともなわないアイヌ木製盆が、本研究をつうじてソースコミュニティの人々と再会し、地域の歴史のなかへと帰還したことは一つの成果といえる。また、民族誌資料データベースと先住民族との共同調査のあり方について検討した。
著者
一宮 朋来 竹岡 香織 山崎 透 那須 勝
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
日本化学療法学会雑誌 (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.43, no.6, pp.640-646, 1995-06-25 (Released:2011-08-04)
参考文献数
35

緑膿菌性慢性気道感染症の難治化の要因とされるbiomm形成に朗するclindamycin (CLDM) およびerythromycin (EM), tobramycin (TOB), piperacillin, ceftazidime, ofloxacinの影響をin vitroにて検討した。Biomm形成の指標として, 緑膿菌産生のアルギン酸と菌体外多糖類を定量的に測定した。緑膿菌ムコイド株のアルギン酸産生量は, 普通寒天培地上で産生されたアルギン酸を高速液体クロマトグラフィーにて定量し, 非ムコイド株の菌体外多糖類 (91ycocalyx) は, シリコン片上に形成させたbiofilm中の多糖類をトリプトファン法により定量化した。それぞれにつき最小発育阻止渡度以下の濃度 (sub-MIC) 作用下での影響を検討した。アルギン酸産生はCLDM≧1/64MIC, EM≧1/256MIC, TOB1/4MICにおいて (P<0.02), glycocalyx産生はCLDM≧1/16MIC, EM≧1/16MICにて有意に産生抑制が認められた (P<0.05)。他の抗菌薬のsub-MICはまったく影響を与えなかった。走査型電子顕微鏡による観察においてもCLDMのsub-MIC作用下にてbiofi1mの産生が抑制される像が得られた。以上より, CLDMは, EMと同様にsub-MICにおいて緑膿菌biomm形成を抑制することが示唆された。

1 0 0 0 白い巨塔

著者
山崎豊子著
出版者
新潮社
巻号頁・発行日
1965
著者
荒木田 美香子 松田 有子 青木 恵美子 竹中 香名子 山下 留理子 六路 恵子 山崎 衣津子 町田 恵子 船川 由香
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.67, no.12, pp.881-891, 2020-12-15 (Released:2020-12-31)
参考文献数
18

目的 全国健康保険協会(協会けんぽ)は保健師の保健指導能力の向上のための研修を各支部で実施している。そこで,協会けんぽの本部保健師と研究者らが都道府県支部のリーダー的保健師等を対象に,各支部でのロールプレイを活用した研修の企画とファシリテーション技術の獲得に向けた研修を実施した。本報告はその研修の効果を検討することを目的とした。方法 研修はインストラクショナルデザインを参考に構成し,対象者の分析,研修プログラムの開発,実施,評価を行った。研修の目標は,①ロールプレイの振り返りにおけるファシリテーションとファシリテーターの役割を理解する,②ファシリテーションの技法を理解する,③振り返りにおいてファシリテーターを行う自信ができる,④ファシリテーションの技法を用いた振り返りを行うことができるとした。研修の評価はKirkpatrick Modelに基づき,研修への反応,学習,行動の観点で質問紙による評価を行った。評価は研修開始前,研修直後,研修3か月後の3回実施した。研修は2016年8月に約4.5時間の1日研修を実施した。研修スタッフは3人であった。活動内容 研修の参加者は79人であった。知識・自信(0~10点)は,研修前の平均点は2.6~3.6であったが,研修直後は6.3~7.9,3か月後は6.0~6.9であった。研修内容への興味(0~10点)を3項目で尋ねたところ,平均点は8.1~8.6と高い評価であった。また,研修会終了後3か月間でロールプレイ研修会を支部内で開催した者は64.6%であった。ロールプレイのルールの周知やねらいの説明はそれぞれ96.1%,98.0%が実施していた。知識・自信は研修前にファシリテーション研修の受講経験のあった者のほうが,事前および3か月後で得点が高かった。研修3か月後の「ロールプレイにおいて,ファシリテーターの役割にはどのようなものがあるか」という自由記載は「ロールプレイ研修の基本と企画に関する意見」と「振り返りにおける役割に関する意見」に分類された。結論 参加者は本研修会での内容や使用した教材を概ね妥当と評価しており,研修後のファシリテーションの知識や自信が向上した。また,約65%が研修後にロールプレイを活用した研修を実施していた。これまでの学習経験の検討から,ファシリテーション技術の維持向上には繰り返しの研修が必要であることが示唆された。
著者
山崎 忠久 Yamazaki Tadahisa
出版者
三重大學農學部附属演習林
雑誌
三重大学農学部演習林報告 (ISSN:05441005)
巻号頁・発行日
no.15, pp.p1-96, 1987-02
被引用文献数
3

本論文は林道設計の技術的な基準である林道規程に示されている線形要素について,林道の利用者の側からも評価・検討し,合理的な線形設計の基準を究明しようとするものであり,以下各車ごとに得られた結果の要点を取りまとめ総括する。 1.林道設計の技術的な基準である林道規程は昭和30年4月道路法にいう「道路構造令」に準じたものを想定し定められたが,交通情勢の変化や,林道(自動車道)が農山村地域の一般交通路としての役割を果たしていることから交通・輸送の一貫性を図るため,昭和48年4月に新しく設計速度の考えを取り入れた新規程が制定された。新規程は道路構造令に示されている第3種第5級の道路(計画交通量1日500台未満)の構造規格に準拠して定められたことにより旧規程に比べて自動車走行にとってプラスの構造規格となっている。その中で,砂利敷路面を原則とする林道の縦断勾配が舗装道路の数値を用いて算定された道路構造令の縦断勾配の規格値と同一になっている。砂利道のころがり抵抗係数μの値を0.03として道路構造令と同様の方法で縦断勾配制限値を算定すると,現行の7,8,9%が5,6,7%となり,より高規格な結果となる。2.一方,林道の急勾配部についての実態調査の結果,林道規程制限値をこえる勾配区間を有する林道が数多く存在し,これら急勾配の車両走行に対する影響は乗用車の類では比較的小さく,貸物自動車の場合,大であることが確認できた。それゆえ,砂利道における運材トラックの走行速度を考慮して,走行可能を最急勾配について主として走行性能の面から検討した。その結果,路面条件により同一の速度で登坂可能な勾配は異なり,また同じ条件でも車両の大きさにより異なること,下り勾配部についてほ,40km/時の速度で走行する場合を除き,かなりの勾配まで停止できること,さらに,路面の良好な林道においては12%の勾配部を積載量の小さい車両(4.5トン車以下)は20km/時の速度で,大型車両(5.25~6.5トン車)は15km/時の速度で走行できるが路面条件が悪化すると走行速度は低下することがわかり,輸送用としての色彩の濃い幹線林道においては,理論的には良好な路面を普通貨物自動車が15km/時~20km/時で走行する場合の最急勾配は12%程度,幹線以外の林地内作業路として利用される林道においては,もう少し限界を上げて17%程度としても良いことがわかった。 しかし,林道は安全に走行できることが第一の要件であり,危険感や不安感などが存在すると運転者の負抱が増大し,安全上の問題が考えられる。そこで,林道,自動車,運転者の三者を人間工学系としてとらえ,運転中の運転負担と林遺構造との関係を運転者の心身反応測定により求め,林道連行時の運転者にかかる生理的負担から林道の構造について検討した。その結果,時間に縛られた走行やより速いスピードを出しての走行あるいは他車に追従した走行方法などではなく,通常の走行方法により走行するかぎりは曲線半径や縦断勾配は運転者の生理的負抱に大きな影響を及ぼさないこと,運転作業中の運転者の心拍数増加率が20%以上となったのは測定数の17.5%で,大部分が平地歩行時の心拍数増加率28.33より低いことがわかった。これらは車両走行実験という環境における測定値であり,運転負抱プラス実験測走による余分な負担が加わっていることが考えられ,日常の走行時の運転負担はこれらの低よりいく分か小さい値となることが予想される。 したがって,運転者の負担度の点からも輸送路としての色彩の濃い幹線林道においては良好な路面を維持できる場合の最急勾配は12%程度,幹線以外の林道においては限界を上げて17%程度としても問題はないと言える。 3.縦断勾配とともに林道の線形設計の重要な要素である曲線半径は林道規程第15条に最小値が定められているが規程値より小さい曲線半径を有する林道も存在する。林道屈曲部における曲線半径の大きさは車両が安全に走行できる値であることが必要である。曲線半径は大きいほど,車両の走行にとって好都合であるが,地形の制約をうけて常時大きな曲線半径を適用することは不可能である。そこで,搬出材長,設計車両の大きさといった物理的形状と運転者に対する乗心地の良さから,林道屈曲部における曲線半径を算定し,最小曲線半径の大きさについて検討した。その結果,通常の短材を搬出する場合は材長,幅員,曲線半径の関係を問題とする必要はないが,全幹材や農相を搬出する場合は所要の半径に満たない曲線部では幅員外へ材がはみ出し,とくに両カッティングの箇所や谷回りの曲線部では搬出材の先端が法面に接触する場合も起こり得ることがわかった。また,乗心地の点からは大きい曲線半径が望ましく,現行規程値を適用した曲線部では直線部走行時と同じ速度で走行することは無埋であり,必ず曲線手前で制動し,速度を低下させて曲線部を通過する必要がある。 運転者の生理的負担の点からは,砂利敷林適において通常の走行方法により走行するかぎりは曲線半径は運転者に大きな影響を及ぼさない結果となったが,曲線半径の大きさと生理的負担の間には曲線半径の増大に伴って運転者の生埋的負担は小さくなることが推測される。 したがって,林道設計に際してはできるだけ大きな半径の曲線が設置されることが望ましいが,地形の関係上,どうしても小さい半径の曲線を設置せざるを得ない箇所では,現行規定値の20~30mの曲線半径の曲線を設置するかぎりは全幹材の搬出作業が実施されても幅員外への材のはみ出しも比較的少なく,通常の走行方法により走行するかぎりは運転者の乗心地 生理的負担度の点からも問題はない。しかし,8m,12mといった小さい曲線半径が設置される箇所では長材の搬出 走行速度,乗心地といった点で支障がでるものと判断される。 4.林道の路面は,砂利敷路面を原則としているが,砂利敷林道における運材トラックの走行速度と登坂勾配は路面条件の違いにより,異なった値となることから,林道勾配部を舗装することにより,どの程度の速度が確保でき,どれほどのスピードアップが期待できるかを検討した。その結果,一般的には舗装路における速度は砂利道における速度に比べて大きいこと,上り援勾配部における貨物車類は急勾配に比べて速度差が大きく,緩勾配部の速度比(舗装路速度/砂利道速度)は貨物車(4.5~6.5トン車)の場合,およそ2かそれ以上となること,下り勾配部については,上り勾配部と同様に舗装路における速度は砂利道における速度に比べて大きく,とくに荷を積んだ大型貸物車の速度差が大きいこと,下降勾配の増大に伴う速度低下の割合は舗装路に比べて砂利道のほうが大きく,勾配が急になるほど舗装路速度と砂利道速度の速度比は大きくなり,大型車両の積車の場合の速度比は約2~3となることが予想される。 また,運転者の生埋的負担の点からは,走行時の路面状態の違い,すなわち,砂利道と舗装路,空車走行と実車走行,上り勾配走行と下り勾配走行といった走行条件の違いが運転者の生理的負担に影響を持ち,舗装路走行時の心拍数増加率が砂利道走行時に比べて大きい結果となったが,それらの差は大きいものではなく,車両振動の減少,走行速度の増加の点で運転者にとって林道の路面舗装は有効であることが明らかとなった。 したがって,普通自動車を設計車両とする1級・2級の林道においては,林道の路面状態が車両走行に大きな影響を持ち,林道が一般道路と接続され地域路網を形成しているところからも,交通・輸送の一貫性を図るため交通量の多い,利用頻度の高い林道については,今後,登坂力の確保のみならず輸送効率向上の点からも林道の舗装は積極的に取り入れられるペきものであることがわかった。 以上が本論文で明らかにした主要事項の概要であるが,要するに林道設計に際してはできるだけ緩やかな縦断勾配,大きな曲線半径の適用が望ましいが,車両の運転者,車両の性能の面からみて,輸送路としての色彩の濃い幹線林道においては良好な路面を維持できる場合の最急勾配は12%程度,幹線以外の林道においては17%程度まで規格の枠を拡げても問題はない。また,最小曲線半径は現行規程の20~30mの値を適用するかぎりは問題が少ないが, 8m,12mといった小さい半径が設置される場合は走行速度,乗心地といった点での支障を覚悟しておかねばなら憩い。また,上記の線形要素とは別に,路面舗装を導入することにより,より安全で輸送能力の高い林道へと機能向上をはかることが可能となる。Forest roads are built with a structure based on forest road standards. Forest road standards consist of specifications that deal with the physical properties of the road such as width of carriageway, maximum gradient, minimum radius of curvature, and the like. The geometrical design factors, such as longitudinal gradient and road alignment, have an effect orr the cost of road construction. The purpose of this study is to propose a rational basis for forest road design. The radius of curvature and the longitudinal gradient which were shown in the forest road standard used as the technical basis in forest road design, were examined from the standpoint of the physiological loading of the driver. This thesis is composed of six chapters : namely, I. Introduction, Ⅱ. Specifications of geometrical structure of forest roads, Ⅲ. The longitudinal gradient of forest roads, IV. The radius of curvature of forest roads, V. The pavement of forest roads surface, and Ⅵ. Conclusion. The results obtained in this study are summarized as follows :1. At first the forest road standard was set in 1955. In 1973 it was renewed by a general idea of design road speed so as to secure a consistency of traffic and transport. As the new forest road standard was decided to conform with a municipal road standard, drivers can drive on forest roads more easily than on the roads built with the old forest road standard. But, though the forest road is a gravel road, as a rule, the value of longitudinal gradient is the same value that was calculated with a coefficient of rolling resistance on pavecl road. If we calculate a longitudinal gradient with the coefficient of rolling resistance on gravel road we get a lower value(5, 6, 7% )than the value of the standing rule.2. As for the results of an investigation into actual conditions of steep grade sections of forest roads, a large number of steep grade sections which exceed the limit of forest road standards do exist. Theso steep sections decrease running speed of motor trucks. Hence, thc climbable maximum gradient with due regard to the driving speed of log trucks on gravel forest roads was examined mainly by using the running ability of trucks. As a result of the investigation, the maximum gradient of the primary forest road, with fine road surface, mainly used as a tranportation route for rnotor trucks traveling at a speed of 15?20kilometers an hour, is about a 12%grade. It is possible to increase the value of maximum gradient of the for:est road utilized for spur roads to about 17%grade. But it is necessary that motorists can drive safely on the forest road. If the driver feels danger or some misgivings, his physiological loading will become greater. A question about safety will occur. Therefore, the man-machine system with the forest road, vehicle and driver was considered. And thegeometrical design factor was investigated from the physiological loading of the driver. The maximum longitudinal gradient and the minimum radius of curvature in this study were designed at 20% and 7m respectively. And the heart rate of drivers in normal driving was measured as a physiological indicator by using an electrocardiogram. The driven speed and the vibration acceleration were meusured on the driving vehicle, too. These datum were analyzed by using the quantification method. The heart rate of drivers was not significantly influenced by various values of the radius of curvature and longitudinal gradient of forest roads. So, from a viewpoint of physiological loading of the driver, the maximum gradient is thought to be up to 17%. That was found to be a possible maximurn gradient for the running ability of motor trucks, too.3. Both the radius of curvature and the longitudinal gradient are important design factors of forest roads. The minimum radius of curvature that exceeds the limit of forest road standards is in existence. But it is necessary that motorists can drive safely at curve sections on forest roads. The large radius of curvature is suitable for operation of vehicles but it can not be set at all times in mountainous regions. So, the minirum radius of curvature was examined from a physical size of hauling logs and driving comfort. It was found that the radius of curvature with unsatisfactory size for hauling of tree length logs and long timber caused a problem. From the standpoint of driving comfort, it is desirable that a large radius of curvature should be set. At a curved section built with the standing rule, it is impossible for a vehicle to operate at the same speecl as on a straight section of forest road. Therefore it is necessary to decrease speed for the curve. In the case of normal driving on forest road, it can be stated that geometrical design factors have no effect on the plysiological loading of the driver. But it is supposed that the physiological loading decreses as the radius of curvature increses. Therefore, it is desireable to set a large radius of curvature in forest road designs. In places where a small radius of curvature must be laid out as influencecl by topography, when the radius of 20 ~ 30 meters showed in the standing rule is set, most of the tree length logs are transported without protrusion from road width. And in the case of normal driving, it can be stated that there are no problems from a viewpoint of the physiological loading and driving comfort. But in the small curve section such as 8meter or 12meter radius, there is a problem in respect to hauling tree length logs, the operating speed of the motor vehicle, and driving comfort.4. In principle, the forest road is a gravel road. But the operating speed and the climbable gradient of logging trucks on gravel roads vary with the condition of the road surface. From a standpoint of transportation efficiency on forest roads, the speed difference between driving on gravel roads and driving on asphalt paved roads was examined with the theoretical value from the automobile performance diagram and the results from a survey of the operating speed. In general, the operating speed of motor vehicles on paved roads is higher than on gravel roads. That difference in the running speed of motor trucks on up-grade section is greater at the gentle grade section than at the steep grade section, and it is expected that the running speed ratio(the speed on paved roads / the speed on gravel roads ) of motor trucks ( 4.5ton ~ 6.5ton) at the gentle grade section will be about 2 or more. On down-grade sections, the decreasing rate of running speed with the increase of favourable gradient is greater on gravel roads than on paved roads, and the steeper the gradient becomes, the greater the running speed ratio increnses. Also, it is expected that the operating speed ratio of a laden large-sized vehicle will be about 2 or 3.Mtoreover, from a standpoint of physiological loading of the driver, the difference in quality of road surface, namely, gravel road and paved road, the difference between laden and unladen trucks and the difference between adverse grade and favourable grade have an influence on the physiologioal loading of the driver, and the increased heart rate of the driver on paved roads is higher than on gravel roads. But, there is little difference between them. It became clear that the paved forest road surface was better for the driver in that there was a decrease of vibration and an increase of vehicle speed. Therefore, on the first and second class forest roads on which an ordinary motor vchicle is to operate, it is reccomended that the forest road with high density of traffic and high frequency in use should be paved with asphalt to guarantee high transportation efficiency as well as gradability in the future.
著者
山崎 大輔 辻野 典秀 芳野 極 米田 明
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究の目的は、深さ~1000 kmの粘性率異常の原因を解明することである。最近のジオイド研究から、下部マントルの深さ1000km付近で粘性率が1-2桁増加することが指摘されている。一方で、地震学的研究において、沈み込んで行くスラブの滞留が、660 kmの下部マントル境界のみならずおおくの場合で1000 kmにあることが見て取れる。すなわち、1000 kmにおける粘性率増加が、マントル対流へ与える影響は660 km不連続面と同程度かそれ以上であること示している。従って、全マントルの運動を理解する上で、この1000 kmの粘性増加が何に起因しているのかを物質学的に明らかにすることは非常に重要な課題である。下部マントルは主にブリッジマナイトとフェロペリクレースの2相混合岩石で構成されている。この2相では粘性率が数桁のオーダーで異なっており、複合岩石としての微細構造やそれぞれの相の量比が全岩の粘性率に影響を与える。すなわち、逆に、観測されている粘性率を与える量比を実験的に明らかにすれば、現在でも問題となっている下部マントルの組成(パイロライト的かコンドライト的か)については、新たな制約を与えることができる。そのため、下部マントル条件を実験的に再現し、ブリッジマナイトとフェロペリクレースの2相混合岩石の粘性率に関する実験を行ってきている。特に、30年度は、2相混合岩石に大変形剪断歪みを与える実験の技術的開発を行い、100%以上の実験に成功した。また、開発した手法を放射光その場観察実験に応用し、変形場での応力その場測定を実施した。
著者
山崎 正人 横内 憲久 岡田 智秀
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画. 別冊, 都市計画論文集 = City planning review. Special issue, Papers on city planning (ISSN:09131280)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.733-738, 2003-10-25
参考文献数
10
被引用文献数
1

本研究はプライベートビーチを活用した新たな海岸環境管理制度を提案し、その実現可能性を検討するものである。調査は、民間事業者の自主的な海岸管理がみられる沖縄県を事例として、環境管理に対する意識や実施意欲を把握するために、海岸管理者とリゾートホテル事業者6社へのヒアリング調査を実施した。その結果、実施主体となる民間事業者は、環境管理の範囲を明確にするためにプライベートビーチを望んでいるという状況を捉えた。