著者
山本 博史 Yamamoto Hiroshi
出版者
神奈川大学経済学会
雑誌
商経論叢 (ISSN:02868342)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.85-106, 2016-07-31

論説
著者
山本 博之 田中 篤 北川 諭 鈴木 高祐 藤田 善幸 丸山 正隆
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.44, no.11, pp.579-585, 2003-11-25
参考文献数
22
被引用文献数
3 1

症例は35歳男性. 入院10カ月前から防風通聖散を服用していた. 入院3カ月前にはじめて肝機能異常が出現. 入院6週間前に近医受診, この時点で肝機能障害は増悪していたが, 5種の薬剤を新たに投与され, 防風通聖散はそのまま服用していた. 入院1週間前から黄疸・皮膚掻痒感が出現したため当院へ入院となった. 防風通聖散, および併用薬は入院前日まで服用していた. 入院時ALT 2996IU/<i>l</i>, AST 7174IU/<i>l</i>, T. Bil 15.1mg/d<i>l</i>, PT 30.6%であり, 第2病日肝性昏睡2度となったため劇症肝炎急性型と診断, 血漿交換および血液濾過透析とステロイドパルス療法を開始した. この結果意識清明となり肝機能も急速に改善したが, その後黄疸が遷延し, 肝機能は薬剤中止後4カ月に正常化した. 本症例ではもともと防風通聖散による薬物性肝障害が存在し, そこへ併用薬の影響が加わって最終的に劇症化に至ったものと考えられた.
著者
山本 博之
出版者
上智大学アジア文化研究所
雑誌
上智アジア学 (ISSN:02891417)
巻号頁・発行日
no.20, pp.359-382, 2002

<特集> ジャウィ文書研究の可能性(Study of Jawi Documents) 第3部 : ジャウィ入門の手引き(Part3:An Introductory Guide to Jawi)
著者
森澤 豊 野口 政隆 川上 照彦 山本 博司 貞廣 哲郎
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.267-269, 1998-06-25 (Released:2012-11-20)
参考文献数
3
被引用文献数
1

We studied the mechanism of musculocutaneous neuropathy associated with the Boytchev procedure in cadavers.(Materials and methods)The subjects we re 21 adult cadavers (42 shoulders) for anatomical study. The distance from the anterior end of the coracoid process to the site of the entry of the musculocutaneous nerve trunk into the coracobrachialis muscle was determined as A, the distance to the insertion of the short head of the biceps among the nerve branches as B, and the distance to the coracobrachialis insertion site as C. Then, the coracoid process (served to measure the insertion of the short head of the biceps and that of the coracobrachialis) was returned to its original position beneath the full-thickness of the subscapularis muscle by the original Boytchev method, and the distance from the anterior end of the coracoid process to the lower margin of the subscapularis was determined as D.(Results)A was 47.5±13.2mm, B was 30.1±6.2mm, C was 33.9±7.5mm and D was 33.3±5.3mm. A was below D, i. e., the entry site of the musculocutaneous nerve trunk was above the lower margin of the subscapularis muscle, and entrapment of the musculocutaneous nerve trunk by the subscapularis muscle was present in nine shoulders (21.4%).(Discussion)In patients where the site of the entry of the musculocutaneous nerve trunk into the coracobrachialis muscle is at a higer position than the lower margin of the subscapularis, it appears necessary to take technical precautions such as passing the severed coracoid process through the lower one third of the belly of the subscapularis.
著者
山本 博樹
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.46-62, 2017-03-30 (Released:2017-09-29)
参考文献数
85
被引用文献数
3

本稿の目的は,2015年7月から2016年6月末までの1年間を中心に,教授・学習研究の動向を概観し,今後の展望を考察することである。授業の中ではたくさんの教師が説明実践に本質的な問題を抱えていることに加えて,説明実践にかかわる問題が教授・学習領域に要請された重要な研究課題となっている。それ故,説明実践に焦点をあてて,説明実践の支えになると考えられる教授・学習領域の1年間の動向を概観する。概観にあたっては,説明実践を支援モデルの観点から捉えて,次の5つの節に分けて検討したい。それらは,1) 授業での説明の役割,2) 授業中の理解不振・学習不適応,3) 説明方略・理解方略,4) 教科に即した説明実践,5) 説明力の育成,である。これらの概観を過去30年にわたる研究動向の中に意味づけた上で,今後の展望を示す。最後に,説明の原点に立ち返り,説明実践が抱える難題を示し,この解決に資する研究推進上の原則を示したい。本稿を通して,教授・学習研究が説明実践の支えになるという可能性を提示する。
著者
田中 弥 大沼 かおり 三瓶 真菜 佐々木 一謹 山本 博之
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第42回ケモインフォマティクス討論会 東京
巻号頁・発行日
pp.1P04, 2019 (Released:2019-10-22)
参考文献数
4

本プロジェクトでは、メタボローム解析においてしばしば問題となる未知化合物の構造推定に、2種の独立したアプローチで取り組んだ。一方は一般的に用いられるタンデム質量分析 (MS/MS) を用いた推定であり、もう一方は代謝に基づく発表者ら独自の推定である。これにより十種程度の未知化合物の同定に成功してきたが、それには一方の手法がより良い推定を示したものも、両方の手法にて有力候補となったものも含まれていた。置換基の位置のようにMS/MSでは得にくい情報も、前駆体探索により構造推定に取り組むことができた。一方で、前駆体探索が困難な構造の化合物では、MS/MS による推定がより有力であることが考えられる。独立した2手法を用いることでそれぞれが得意な推定対象を補完しあい、また両手法の結果の組み合わせからより精度の高い推定を導くことが可能となった。
著者
隅田 英一郎 山本 博史 山本 博史 パウル ミヒャエル
出版者
独立行政法人情報通信研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

構文、換言の利用、多言語向き形態素解析等、翻訳の高度化を行い、翻訳品質評価に基づく言語間距離を計算する方式を提案した。「英語話者の学習時間」は、フランス語などは短く、アラビア語、中国語、日本語は長いことは提案距離で説明できる。しかし、後者の3言語の「学習時間」は同じであり、英語との距離差では説明できない。より精緻な距離の創出が今後の課題である。また、副産物として21言語の全組合せ420通りの翻訳システムを構築した。
著者
高橋 英紀 山本 博 鈴木 啓助 守屋 開
出版者
The Society of Agricultural Meteorology of Japan
雑誌
農業気象 (ISSN:00218588)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.77-82, 1978
被引用文献数
3

人為的な湖の形成 (ダム等) や消滅 (干拓等) が周辺の自然や農業に及ぼしている影響を質的に量的に把握することを目的として湖周辺の局地気候に関する研究を開始した。今回観測を行なった洞爺湖は直径が約10km, 周長46kmの円形に近いカルデラ湖である。観測は1977年1月20・21日に行なった。自動車の屋根にとりつけた直径0.3mmの銅・コンスタンタン熱電対により気温を測定し, ペンレコーダーに記録しながら湖岸にそって周回した。得られた結果を要約すると次のごとくとなる。<br>(1) 観測期間中の水温は1~5℃であったのに対し, 気温は最高約-2℃, 最低-15℃で水温-気温差は最大10℃であった。<br>(2) 湖周辺の風向は昼間には一般風の影響をうけていたが夜間には周辺から湖に向って風が吹き込んでいた。<br>(3) 湖周辺の気温は一般風の影響の強い昼間には湖の風下では風上に比べ約2℃高温であった。<br>(4) 夜間の気温分布は昼間に比べ場所による変動が大きく地域により約5℃の差があった。
著者
笹尾 和宏 高須 正和 関 治之 奈良部 隆行 山本 光穂 飯田 哲 山本 博之 栗原 一貴
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.324-329, 2013-09-27

本論文では,顔認識技術と集合知に基づき,主に月および火星表面から俗に「人面岩」とも言われる,人の顔の形をした構造物の探索について報告する.我々はBrightness Binary Feature をはじめとする複数の顔認識アルゴリズムを併用し,NASA が提供した膨大な月および火星表面の衛星画像から人面状構造物を検出した.さらに,検出した映像をユーザが鑑賞,レーティングし,質の良いものを抽出するアプリケーションを試作した.
著者
大橋 広和 高橋 裕樹 小原 美琴子 鈴木 知佐子 山本 元久 山本 博幸 牧口 祐介 玉川 光春 嵯峨 賢次 村上 理絵子 今井 浩三
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.407-413, 2004 (Released:2005-02-22)
参考文献数
23
被引用文献数
1 4

症例は40歳,女性.1995年5月頃より下腿浮腫が出現し膜性腎症によるネフローゼ症候群と診断,ステロイド大量投与により不全寛解を得た.また,同時期に頭部から四肢に拡大する角化性紅斑を認めた.1996年当院皮膚科にて毛孔性紅色粃糠疹(以下PRP)と診断されたが,治療抵抗性であった.1999年7月手指関節炎が出現,2000年4月に再び蛋白尿が出現し,同年8月当科入院となった.入院時,両手指遠位指節間(以下DIP)関節と右第4指近位指節間(以下PIP)関節に著明な腫脹を認めた.抗核抗体,リウマトイド因子,HLA-B27は陰性.関節X線上DIP・PIP関節の破壊を認め,関節MRIにて滑膜炎が確認された.加えて骨シンチグラフィーでは両中足趾節関節と左仙腸関節に集積をみた.関節症の特徴が乾癬性関節炎に類似しており,乾癬と同様皮膚の異常角化を主徴とするPRPに伴う関節炎と診断した.膜性腎症に対してステロイド大量投与を施行後,いったん関節症状は改善したが,手指関節の破壊は急速に進行した.2002年4月よりシクロスポリンAを併用し,関節炎の消退傾向を認めている.PRPに合併する関節症の報告例は少なく,その病態解析には今後の症例の蓄積が必要である.
著者
堀 新 佐島 顕子 村上 隆 山田 邦明 山本 博文 矢部 健太郎 鴨川 達夫 白根 孝胤 曽根 勇二 堀 智博 堀越 祐一 光成 準治 山崎 布美
出版者
共立女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

2009~2011年度を通じて、史料調査の実施、研究会の開催、データ入力、の3点を共同研究の中心に据えて活動した。3年間に史料調査先は50ヶ所以上、研究会は15回、事務的会合は約30回、メールでの打ち合わせは無数であった。史料調査の際には周辺のフィールドワークを行った。データ入力は、豊臣秀吉発給文書・豊臣奉行人発給文書を中心に、古記録もあわせて約4000点に及んだ。研究会の成果の一部は、山本博文・堀新・曽根勇二編『消された秀吉の真実』(柏書房、2011年)として公表した。
著者
田所 真之 進士 誉夫 チョン イェウン 山本 博巳 山地 憲治
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
日本エネルギー学会大会講演要旨集
巻号頁・発行日
no.19, pp.380-381, 2010-08-02

The objective of this study is to evaluate the potential for CO2 emission reduction of LNG life cycle by using the following technologies: concentrated solar power (CSP) plant, LNG cryogenic power generating system and gas pressure differential power recovery system. Results indicate LNG life cycle has high potential for reducing CO2 emission and it is actually more cost effective than avoiding CO2 emission from generating electricity by using some of the zero emission power sources.
著者
斎藤 幸恵 信田 聡 太田 正光 山本 博一 多井 忠嗣 大村 和香子 槇原 寛 能城 修一 後藤 治
出版者
一般社団法人 日本木材学会
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.255-262, 2008-09-25 (Released:2008-09-28)
参考文献数
11
被引用文献数
4 10 4

重要文化財福勝寺本堂に用いられていた垂木で,施工年代が異なり(1500,1662,1836年頃),品等・使用環境が似通ったものの劣化調査を実施した。供試試料は全てアカマツである。ケブカシバンムシによる食害が,古い材ほど著しく進んでいた。食害部分を除いた,木材実質の経年変化を検討するために,未被食部のみを取り出して供試した。古材未被食部の酸化開始温度,および微小試験片の縦方向引張ヤング率は,現代材より低い傾向にあったものの,経年によって低下の程度が増すとは断定できなかった。未被食部のX線回折から求めたセルロース相対結晶化度には経年による増大の傾向が見られ,縦方向引張ヤング率との間に,弱い負の相関が見られた。また古い材ほどホロセルロース率が低下する傾向があり,経年による未被食部の成分変性を示唆していた。木材実質そのものの変性よりはどちらかといえば虫害の方が,実用上の性能低下に大きく影響すると考えられた。