著者
山田 圭一
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.1-9, 2018 (Released:2018-11-01)
参考文献数
28

This paper aims to elucidate how the meaning of words would change by the experience in using figurative expressions on the basis of later Wittgenstein's considerations. The various figurative expressions he investigated can be divided into three categories, metaphors in thinking, metaphors in perception, and “the secondary meaning”. I insist that all of these are brought about by the notice or forefeel of resemblances which is also needed in aspect-switching and conclude that the experiences of meaning could be the driving forces for changes of language games.
著者
山田 圭一
出版者
The Philosophy of Science Society, Japan
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.1_51-1_63, 2009 (Released:2009-09-30)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

This paper aims to overcome the problem “fragility of knowledge” with which conversational contextualism is confronted by presenting Wittgensteinian contextualism model which replaces “conversational context” dependency of knowledge with “language game” dependency of knowledge. Wittgensteinian contextualism can be distinguished into two standpoints. One is “contextualism of justification” which insists on the variability of justification rules with language games, the other is “contextualism of hinge” that insists on variability of error possibilities to be excluded with language games. Wittgensteinian contextualism which combine these two contextualism can make knowledge stable by fixing and structurizing the context.
著者
山田 圭一
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.59, pp.309-325,L23, 2008-04-01 (Released:2010-07-01)
参考文献数
18

In his last writing, Wittgenstein suggests that the border between empirical propositions and logical or mathematical propositions is continuous (I call this idea the ‘continuity thesis’ in this paper). The purpose of this paper is to demonstrate what brought about this idea and what it means.In the system of language games, just as the basic form of calculation cannot be mistaken insofar as far as it functions as the measure for other calculations, so the basic form of judgment cannot be mistaken since it functions as the measure for other judgments. However the basic forms of our language games are supported by various contingent and natural facts and therefore we cannot preclude the possibility that exceptional states of things which cause mistakes might change into ordinary states, and consequently our present scaffolding would break down. The doubt about Moorean propositions (e. g. ‘Here is a hand’) implies doubt about the background conditions or scaffolding of our ordinary judgments and to refuse these doubts means to refuse doubts about this basic form of judgments. In this respect Moorean propositions possess the logical status of a norm of inquiry which is similar to what mathematical propositions possess.It was the encounter with epistemological skepticism that led to Wittgenstein's continuity thesis. And this thesis shows the contingency of our epistemic norms and implies that the hardness of the epistemic ‘must’ consists in the fact that we must start from this scaffolding when we see this world from within the world.
著者
荒金 英樹 巨島 文子 神山 順 豊田 義貞 堀 哲史 松本 史織 八田 理絵 仁田 美由希 山田 圭子 樋口 眞宏 山口 明浩 草野 由紀 関 道子 永見 慎介 華井 明子 竹浪 祐介 森野 彰人 樹山 敏子 和田 智仁 村田 篤彦
出版者
一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会
雑誌
日本静脈経腸栄養学会雑誌 (ISSN:21890161)
巻号頁・発行日
vol.30, no.5, pp.1095-1100, 2015 (Released:2015-10-20)
参考文献数
15
被引用文献数
1

京都では食を支える地域作りを目的に様々な連携体制の構築に取り組んでいる。医科歯科連携体制として「京都府口腔サポートセンター」、京都市山科区での多職種連携を目指した「山科地域ケア愛ステーション」、京都府、滋賀県での食支援を目的とした「京滋摂食嚥下を考える会」を紹介する。京滋摂食嚥下を考える会では地域連携の基盤として嚥下調整食共通基準の導入と独自に作成した「摂食・嚥下連絡票」を提案、京都府基準として関連職能団体等の承認を得た。この基盤を背景に、地域連携を促進するため、研修会や調理実習を各地で開催している。また、京料理をはじめとした京都の伝統食関連産業の団体と連携し、介護食を地域の食文化と発展させる活動も展開している。平成27年度からは京都府医師会などの職能団体の協力のもと、府内各地での多職種、施設間連携を促進させるため、市民向けの食支援相談窓口を設置、府民の食支援と啓蒙活動を計画している。
著者
立花 幸司 村瀬 智之 三澤 紘一郎 山田 圭一 土屋 陽介 佐藤 邦政
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

哲学と教育哲学のあいだには研究交流の不在が国内外でたびたび指摘されてきた。このプロジェクトでは、お互いの活動に理解のある哲学者(立花・山田)、教育哲学者(三澤・佐藤)、教育実践者(土屋・村瀬)が一つのグループとなって緊密な共同研究を行うことで、日本という教育文化的風土をフィールドとして、よき認識主体としてもつべき徳と避けるべき悪徳を明らかにする。そして、この解明を通じて、理論的に妥当で教育実践上も有効な徳認識論の一つの理論を構築する。
著者
山田 圭一
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.11-20, 2007-03-25 (Released:2010-02-03)
参考文献数
19

Epistemological contextualism holds that the truth-conditions of knowledge-attributing sentences depend on the contexts in which they are uttered. While Contextualists have presented solutions of the skeptical paradox with reference to this dependence, they are confronted with various criticisms. In this paper, I examine DeRose's solution of skepticism, and then elucidate why it fails to do justice to the persuasiveness of skeptical argument. Finally, as an alternative resolution of radical skepticism, I suggest the position of “radical contextualism” that claims not only standards of knowledge but of epistemic distinction (justification) depend on the context, and illustrate the justification model of radical contextualism in contrast with that of radical skepticism.
著者
平中 英二 塚原 修一 山田 圭一
出版者
日本教育社会学会
雑誌
日本教育社会学会大会発表要旨集録
巻号頁・発行日
no.34, pp.42-43, 1982-10-02

すぐれた科学・技術研究者を養成し, 研究者として確保することは, 創造的な科学技術活動を促進するうえできわめて重要な要因のひとつである。研究者を養成するための代表的な機関として大学院の博士課程をあげることができる。しかし大学院博士課程では, 修了者の就職難すなわちオーバードクター問題(以下, ODと記す)が深刻化し, 博士課程のありかたをめぐって様々な議論がなされている。ところがこれらの議論をみるかぎり, 状況認識の段階から関係者の意見は必ずしも一致していないように思われる。本研究は, オーバードクター問題の関係者を対象とする社会調査によって関係者の認識の不一致がどのような点にあるのかを明らかにし, これを通して科学・技術研究者の養成と確保のあり方に関して考察を行うことを目的としている。
著者
佐々木 葉 羽藤 英二 岡田 智秀 佐々木 邦明 平野 勝也 山田 圭二郎 星野 裕司 山口 敬太 出村 嘉史
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究では 景観計画およびまちづくりの理念を構築するための理論的研究として、①固定的視点からの景観把握モデルに代わる広域を捉える地域景観把握モデルの可能性を示し、②欧州風景条約から本研究の理念の位置づけを確認した。理念を実現する方法論として、③シーン景観、④移動景観、⑤生活景それぞれの視点で地域景観を記述する手法を考究した。理念実現化の運用方策として、⑥地域景観の保全から捉えた地域ガバナンス、⑦地域景観を活用した地域連携方策、⑧地域景観の価値の継承方策を調査した。以上を含めた本研究の成果は2014年1月23日に土木学会ワンデイセミナー「地域景観まちづくりの理論と実践を探る」において公表された。
著者
石村 大輔 馬場 俊孝 近貞 直孝 山田 圭太郎
出版者
東京都立大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2020-07-30

人類の多くは沿岸低地に居住しており,津波リスクにさらされている.中でもフィリピンが面する南シナ海の周辺人口は数億人にのぼり,東南アジアの主要都市が立地している.しかし,南シナ海の津波リスク把握のための基礎的情報が圧倒的に不足しており,実証的なデータ(津波堆積物)に立脚した津波リスク評価は喫緊の課題である.そこで本研究では,南シナ海における津波リスク評価の高度化を目指して,ルソン島の海岸に分布する巨礫を対象にし,1)空撮画像による巨礫の大きさ・分布の把握,2)巨礫を運搬させうる津波の数値計算,を行う.そして,過去に南シナ海を襲った津波の規模と波源の推定を行い,津波リスクを評価する.
著者
杉崎 宏哉 児玉 真史 市川 忠史 山田 圭子 和田 英太郎 渡邊 朝生
出版者
水産総合研究センター
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.57-68, 2013 (Released:2014-06-11)

安定同位体比を用いた海洋の生態系構造の解析では,基礎生産者の安定同位体比の特定が困難なことが食物網解析の障害となっている。本研究では,摂餌過程における炭素・窒素安定同位体濃縮の歴史的経緯をまとめた上,生物種の安定同位体比を同位体マップ上に整理し,食物網構造や栄養段階の推定手法を紹介した。食物網に沿って炭素・窒素同位体比の関係は線形一次式で表せ,摂食過程における炭素・窒素の同位体分別をそれぞれ3.3‰,2.2‰,その比を1.5に設定することで対象とする動物の同位体比から同位体マップ上に食物網の直線を描くことが可能となった。その結果を用いて三陸沿岸と沖帯の食物網同位体予測モデルを提示した。さらに試料採取法・処理法について再考察し,安定同位体精密測定法の今後の展望についても触れた。
著者
山田 圭飛
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.25-25, 2009

地方都市では大都市圏と違い人口が少なく,対面販売機能しか持たない店舗においては広告の費用対効果が低くなる傾向がある.そのため地方の個人経営規模の商店では情報戦略化におけるコスト意識が高くなり,地域間の情報格差が発生している.情報機器,インフラは急速に進歩を続けて,利用するべき店舗事業主の情報リテラシと大きなギャップが生じている.地域活性化が求められている中,地方都市では限られた経済圏・人口の中で,より濃密な顧客情報戦略が求められている.著者も,モバイル対応の地域クチコミサイト「ハコレコ」にて地域飲食店の情報戦略化の支援を行っている.その中で利用促進の一環として,期間限定イベント「レコレース」というポイントレースを行った.本研究では「レコレース」にて収集したユーザデータを分析し,今後の地域商店における情報戦略化に向けての考察を行う.
著者
小山田 圭吾 市川 尚 富澤 浩樹 阿部 昭博 高木 正則
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.763-764, 2020-02-20

本学部ではeラーニングによる入学前教育を実施しており,課題にはプログラミングに関する内容も含まれている.しかし,受講対象者である高校生のプログラミング能力にはばらつきが見られることが分かっている.そこで,本研究では高校生をチューターと学習者に分け,チューターに学習者の課題に対してフィードバックを行ってもらうことにした.その際,学習者が課題を提出するまでの作業を記録してチューターに提示するシステムを開発し,適切な指導が行えるように支援した.本稿ではシステムの試行結果とチューターに行ったアンケート結果について述べる.
著者
小山田 圭吾 市川 尚 富澤 浩樹 阿部 昭博
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.647-648, 2017-03-16

本学部は,専門教育として1年次からプログラミングの学習を行っているが,その受講に際して,入学前から不安を抱えている学生が存在する.また,早期合格者に対して,eラーニングによる入学前教育が実施されているが,情報の課題を提示しながらも,そこにプログラミングの内容を含めておらず,高校から大学への円滑な入学のための橋渡しとして十分に機能しているとは言い難い状況であった.そこで本研究では,入学前教育にプログラミングを導入することを検討するための予備的な調査として,入学前教育において対象者に行ったアンケートや,Scratchなどを利用したプログラミング学習の試行の内容について述べる.
著者
小山田 圭吾 市川 尚 富澤 浩樹 阿部 昭博
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.545-546, 2019-02-28

本学部では早期合格者に対してeラーニングによる入学前教育を実施しており,プログラミングの課題も含まれている.筆者らは,オンライン上で相互チェックを行わせるプログラミング学習環境を開発し,学習者の支援を行った.従来のシステムは,学習者が提出した課題の質向上にある程度寄与していたが,学習者同士ではチェック漏れが見られ,チューターのチェックも機能していなかった.そこで,本研究ではチューターが学習者に効果的なチュータリングを行う支援をするための予備的な調査として,学習者のプログラミングのプロセスを記録し,それをチューターに提示しながらチェックしてもらった.その結果を述べる.
著者
山内 美幸 小山田 圭吾 長谷 由紀子
出版者
日本重症心身障害学会
雑誌
日本重症心身障害学会誌 (ISSN:13431439)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.376, 2018

はじめに重症心身障害児(者)は様々な原因より骨折しやすい状態にある。A病棟の患者の骨密度は非常に低く、骨折のリスクがあるにもかかわらず、個々の患者の特徴を捉えた明確な安全対策が取られていない。そこで、A病棟看護師にアンケート調査と骨折のリスクのある患者1名の更衣援助場面をビデオ撮影し、安全な看護ケアの検証を行った。研究目的骨折のリスクがある患者への更衣援助での問題点を明らかにし、安全な更衣援助を検証する。研究方法A病棟での経験年数を元に寝衣着脱方法や関節保持について、アンケート調査を行い実際の介助をビデオ撮影し寝衣着脱時の関節保持の実際を理学療法士とともに検証する。倫理的配慮当院の倫理審査委員会の承認を得た。結果アンケートでは経験年数を問わず看護師全員が関節を2点保持し介助していると答えた。その後無作為に看護師のケア場面をビデオ検証した結果、病棟経験年数が4年未満の看護師を含むペアでの更衣援助では、関節を2点保持することができていなかった。病棟経験年数が4年以上の看護師同志のペアでは互い協力し、アンケートどおり関節を2点保持し更衣援助を行っていた。考察経験年数が4年未満の看護師は寝衣着脱時に関節保持を意識しようとする知識はあるが、実際には2人で関節保持することの重要性や骨折に対する危険予測する行動がとることができないと考える。また、経験年数が4年以上の看護師同士は、患者の骨折を防ぐための行動を取ることができていたと考える。実際の更衣援助場面で、病棟経験年数の長い看護師が意識して病棟経験年数の浅い看護師に直接指導を行うことが安全な更衣援助につながるといえる。結論1.病棟経験年数が浅い看護師は更衣援助を行うことに意識が向き、安全な更衣援助ができていない。2.病棟経験年数が長い看護師は安全な更衣援助を行うためにお互い協力をしている。
著者
小山田 圭吾 市川 尚 富澤 浩樹 阿部 昭博
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.617-618, 2018-03-13

本学部は,専門教育として1年次からプログラミングの学習を行っているが,その受講に際して,入学前から不安を抱えている学生が存在する.また,早期合格者に対して,eラーニングによる入学前教育が実施されているが,情報の課題を提示しながらも,そこにプログラミングの内容を含めておらず,高校から大学への円滑な入学のための橋渡しとして十分に機能しているとは言い難い状況であった.そこで,本研究では入学前教育でグループ学習を実施していることを活用し,プログラミング経験者と初学者同士のグループレビューを取り入れたプログラミング学習環境を構築した.その試行結果と入学前教育対象者に行ったアンケート結果について述べる.