著者
大江 朋子 岡 隆 横井 俊
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.33-47, 2006-08-25 (Released:2017-02-08)
被引用文献数
2

Two studies were conducted to classify motivation and strategies for suppressing stereotypes of women, to identify relations between motivation and strategies, and to examine if they are related to sexism. In Study 1, students' statements as to motivation and strategies for suppressing stereotypes of women in an open-ended questionnaire were classified qualitatively. On the basis of these classifications, in Study 2, we developed measures of stereotype suppression and administered them to 390 students. Exploratory factor analyses yielded two factors for motivation ("denial of prejudice" and "maintenance of norm or relation") and two factors for strategies ("approach" and "avoidance"). A path analysis revealed that "maintenance of norm or relation" increased the adoption of "avoidance," whereas "denial of prejudice" decreased the adoption of "avoidance" and increased the adoption of "approach." Sexism was negatively correlated with "denial of prejudice," negatively correlated with "maintenance of norm or relation" for male students, and positively correlated with "avoidance" for female students. Results were discussed in terms of the promotion and reduction of stereotype activation by means of stereotype suppression.
著者
竹下 哲生 岩倉 功子 高垣 勝 埴岡 隆 玉川 裕夫 雫石 聰
出版者
Japanese Society for Oral Health
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.617-623, 1991-10-30 (Released:2010-10-27)
参考文献数
22

Porphyromonas gingivalisの赤血球凝集機構に関与するシアル酸の役割について追究するため, Prevotella loesheiiより精製したノイラミニダーゼを用いて, P. gingivalisの赤血球凝集反応に及ぼす精製ノイラミニダーゼの影響について検討した。ヒトO型赤血球を精製酵素で処理して, マイクロタイタープレートを用いた連続2倍希釈法でP. gingivalisの赤血球凝集活性を測定したところ, アシアロ赤血球 (血球表面の糖タンパク質よりシアル酸を取り除いた赤血球) にするとP. gingivalisの赤血球凝集能が増大した。次いで, 分光光度計による赤血球凝集活性測定法により, P. gingivalis 381株の赤血球凝集能に及ぼす種々の因子について追究した。P. gingivalis 381株菌体の赤血球凝集活性は, 正常赤血球, アシアロ赤血球いずれも, 供試した糖やアミノ酸では阻害を受けなかった。また, サルミン, cGMP依存性キナーゼ阻害因子, アンジオテンシンI, IIおよびIIIのようなアルギニンを含むペプチドでは正常赤血球ならびにアシアロ赤血球に対して, 程度に差はあるが, 凝集の阻害がみられたが, サルミンは双方の赤血球に対し低濃度で凝集を特異的に阻害した。次いで, 正常赤血球表面よりシアル酸を精製酵素で除去した際, 赤血球表面の荷電状態の変化を調べるために, 正常赤血球およびアシアロ赤血球表面のゼータ電位を測定した。その結果, 正常赤血球のゼーダ電位は-18.3±3.10mVであったが, アシアロ赤血球のゼータ電位は-4.4±1.16mVと著明に変動した。さらに, 酵素量を変化させて, 赤血球表面より段階的にシアル酸を除去したところ, 赤血球からの遊離シアル酸量が増大するにつれて, 赤血球表面のゼータ電位は0値に近づき, かつ, P. gingivalis 381株菌体の赤血球凝集活性は増大する傾向を示した。以上の結果より, 本菌とアシアロ赤血球との凝集能が, 正常赤血球と比べて増大する現象には, 赤血球表面のゼータ電位の低下が密接に関与していることが明らかになった。
著者
上岡 隆
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.429, pp.231-234, 2003-03-17

パソコンで印刷データを生成/USB1.1で転送は間に合う/ヘッドを動かして印刷/解像度は実用には十分な高さ/キヤノンは"泡"で押し出す/エプソンはピエゾ素子で制御/フチなし印刷の細かい配慮/専用センサーで位置検出
著者
浅岡 隆裕
出版者
実践女子大学
巻号頁・発行日
vol.15, pp.59-76, 2019-03
著者
藤井 秀則 山本 広幸 田中 猛夫 谷川 允彦 村岡 隆介
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.53, no.7, pp.1681-1686, 1992-07-25 (Released:2009-03-31)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

近年腹部超音波検査の進歩と普及により肝嚢胞の診断が容易となり,発見の機会は増加している.当院における1990年1年間の腹部超音波検査件数は約5,100件で168例(3.3%)に肝嚢胞を認め,大きさでは直径4cm以下がほとんどで8cm以上は3例であった.巨大肝嚢胞例2例に対し超音波ガイド下によるエタノール少量注入を施行し良好な結果を得た.自験例を含めた本邦報告例66例の検討では,注入薬剤はエタノール62例,塩酸ミノサイクリン4例であった.注入方法としては超音波ガイド下に7~8Frのピッグテールカテーテルを嚢胞内に挿入して行うのが一般的で,注入後10~30分の体位変換を行い排液する.エタノール注入例を検討すると, 1回の注入量は少量にとどめ,注入後は排液を充分に行い,持続ドレナージを行い2回あるいは3回以上の反復注入をするのが最適と考えられた.
著者
本望 修 佐々木 祐典 浪岡 愛 中崎 公仁 浪岡 隆洋
出版者
札幌医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

脳主幹動脈閉塞による急性期脳梗塞においては、閉塞血管の灌流領域の脳代謝および機能は低下し、脳実質や脳血管は脆弱化している。一方、近年、血栓溶解療法や脳血管内治療の急速な進歩により、閉塞血管の再開通率は80-90%に至っている。このため、脆弱化した脳実質組織や毛細血管に対して、急速に血流が再開されることよって、脳細胞障害や出血性合併症等を引き起こす再灌流障害は、極めて重要な病態となってきており、急いで対応すべき課題となっている。我々はこれまで、脳梗塞動物モデルを用いた基礎研究で、骨髄幹細胞(mesenchymal stem cell: MSC)の静脈からの全身投与が治療効果を有することを多数報告してきた。治療効果のメカニズムとして、①神経栄養因子を介した神経栄養・保護作用、②サイトカインによる抗炎症作用、③脱髄軸索の再有髄化、④損傷軸索の再生、⑤軸索のSprouting、⑥血管新生による血流増加、⑦神経系細胞への分化による脳細胞の再生、⑧免疫調節作用などが、多段階に作用することが判明している。更に近年、これらの作用メカニズムに加え、⑨血管内皮細胞やペリサイトを再生させ、血液脳関門(blood brain barrier: BBB)を修復する治療メカニズムも報告している。本研究では、一過性中大脳動脈閉塞モデル等を用いて、再灌流障害に対する骨髄幹細胞移植の治療効果を詳細に検討することを目的とする。さらに、血栓溶解療法(tPA静脈内投与)と細胞移植治療との相互作用を解析し、tPAの副作用に対する軽減効果についても検討しており、補助金は適切に使用されている。
著者
巽 博臣 信岡 隆幸 川崎 喜恵子 竹中 ユキ江 佐藤 香織 高橋 和也 菊池 敦子 角谷 真由美 井山 諭 平田 公一
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.1119-1123, 2013 (Released:2013-10-25)
参考文献数
5

【目的】スタッフの臨床栄養に関する知識の把握を目的に調査を行った。【対象および方法】2011年4月と11月にアンケート調査を行った。1回目の結果を公表し、2回目の調査までに栄養療法の基礎的な内容のNSTセミナーを行った。【結果】基本項目の正答率 (1回目) は3大栄養素の熱量は52%、6大栄養素の成分は20%、微量元素製剤に含まれる微量元素は11%、急性期の栄養指標は5%であった。略語の意味の正答率はIVH、BMI、NSTについては約5割にとどまり、半数以上の略語が20%以下であった。高カロリー輸液製剤に含まれる栄養成分を理解している医師は50%以下で、経腸栄養剤の特徴は一部を除き10%以下の正答率であった。1回目に比べ2回目にはアンケート回答数が増加し、多くの項目で正答率の上昇傾向がみられた (有意差なし)。【結論】スタッフの栄養に関する基本知識の理解度は低かった。NSTセミナーで臨床栄養の重要性を啓蒙することで、栄養に対する興味や知識の理解度は向上すると考えられた。
著者
勝谷 紀子 岡 隆 坂本 真士
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.89, no.3, pp.316-322, 2018
被引用文献数
1

<p>This study examined the lay theory characteristics of "modern-type" depression using a text mining method. A total of 225 undergraduate students filled in a questionnaire. They answered questions about the characteristics and causes of as well as reasons for "modern-type" depression using free-form text entry. Then, they answered questions about their sources of information on "modern-type" depression. The results showed that participants mainly described that "modern-type" depression is common among young people and that people with "moderntype" depression lack awareness of the illness. Also, participants indicated that they obtained knowledge about "modern-type" depression from different information sources such as television and the internet.</p>
著者
服部 彩子 上岡 隆 田村 奈央
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.468, pp.104-117, 2004-10-25

さんまの香り焼きにホクホクの栗ごはん、デザートには熟れた柿。秋は食材の豊富な季節だが、パソコンソフトも新作のシーズンだ。なかでも、セキュリティ、フォトレタッチ、はがき作成は新製品が出そろう注目分野。マイクロソフトやソースネクストの製品も含め、旬のうちに新作のおいしいポイントをチェックしておこう。
著者
益子 道生 片岡 隆博 市成 光広 新川 求
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.203-214, 2001-05-20
参考文献数
15
著者
矢岡 隆 西嶋 章
出版者
The Mining and Materials Processing Institute of Japan
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.123, no.12, pp.657-660, 2007-12-25 (Released:2010-12-17)
参考文献数
2
被引用文献数
1

Hikoshima Smelting Co., Ltd. is located at the western end of Honsyu. The plant switched from a horizontal retort process to an electrolytic zinc process in 1970. Hikoshima Co., Ltd. had made various improvements to reduce the operating costs about roasting, leaching, purification, electrolysis, casting, labor-saving and so on. In addition, the annual capacity extended from 55,000 tons to 74,000 tons during several expansion stages.Main products are zinc alloys for hot galvanizing and zinc anodes for plating.This paper describes these recent improvements and operations.
著者
勝谷 紀子 岡 隆 坂本 真士 朝川 明男 山本 真菜
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.107-115, 2011-03-31 (Released:2017-05-01)
被引用文献数
1

本研究は,日本の大学生が「うつ」に対してどのような素朴な概念(しろうと理論)をもっているかについて,自由記述データに対するテキストマイニングおよびKJ法で検討した.首都圏の313名の大学生が調査に回答した.「うつ」という主語を用いて,文章完成法による自由記述を求めた.305名分の自由記述の内容について3名の評定者によるKJ法を用いた内容整理,および形態素レベルに分割してテキストマイニングを用いた内容分析をおこなった.その結果,うつの一般的な特徴,うつの人々へのイメージ,うつの特徴,うつの原因,うつの治療法についての記述がみられた.うつのしろうと理論を検討することの理論的示唆について考察した.
著者
伊藤 弘 埴岡 隆 王 宝禮 山本 龍生 両角 俊哉 藤井 健男 森田 学 稲垣 幸司 沼部 幸博
出版者
日本歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

歯周治療の一環として禁煙治療が歯科保険に導入されるためには、禁煙治療の介入による歯周治療の成果が極めて良好となることが重要である。そこで、禁煙外来受診による改善を、一般的に行われている臨床パラメータと歯肉溝滲出液と血漿成分の生化学的成分解析、さらには禁煙達成マーカーである血漿中コチニンと呼気CO濃度の変化を検索した。その結果、禁煙外来受診により、禁煙達成マーカーが減少し、さらには自己申告による禁煙の達成から、禁煙外来受診は禁煙に対し有効な戦略である。しかしながら、生化学的変化は認められなかった。今後長期的な追跡が必要であると考えている。
著者
坂西 雄太 原 めぐみ 福森 則男 草場 鉄周 田中 恵太郎 杉岡 隆 日本プライマリ・ケア連合学会ワクチン・プロジェクトチーム
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.254-259, 2014 (Released:2014-09-26)
参考文献数
30
被引用文献数
1 2

目的 : わが国のプライマリ・ケア医のワクチンの接種状況, 接種推奨の割合および障壁を明らかにする.方法 : 2012年に日本プライマリ・ケア連合学会に属する医師から3000名を無作為抽出し質問紙調査を行った.結果 : 卒後2年以内など119名を除外した2881名のうち, 744名より回答を得た (有効回答率25.8%). 接種状況および接種推奨の割合は, 定期接種が29.0~91.4%および58.2~70.2%, 任意接種が15.2~89.5%および14.1~50.9%であった. 定期接種推奨の際の医師側の障壁は, 接種スケジュールの複雑さ, 被接種者・保護者の考えが多く, 被接種者側の障壁は, ワクチンの安全性, 対象疾患の理解不足が多かった. 任意接種推奨の障壁は医師, 被接種者側ともに, 接種費用負担, 安全性が多かった.結論 : わが国のプライマリ・ケア医のワクチンの接種状況, 接種推奨の割合および障壁の現状が明らかとなった.