著者
市村 美帆 新井 洋輔
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要 = The journal of Wayo Women's University (ISSN:18846351)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.165-174, 2020-03-31

本研究の目的は、大学生が双子コーデ現象をどのように捉えているのか、双子コーデの経験有無による違いについて検討することである。大学生161名を対象に質問紙調査を行った。その結果、大学生は、テレビやSNSおよびインターネットで双子コーデの情報に触れたり、友だちが双子コーデをしていたり、実際に街中で双子コーデをしている人たちをみたことがあるといったように、様々な形で現象に触れていた。双子コーデは主として女性同士で行われる現象であるが、男性もしくは異性同士でも行われるものでもあることや、関係の深い2人によって双子コーデが行われると捉えられていた。また、大学生は双子コーデを、楽しく、テンションがあがることと考え、双子コーデというファッションにかわいいやほほえましいといった評価をしており、好意的に捉えていた。双子コーデをする理由については、「自分の楽しさ志向」「友だちとの関係志向」「流行・社会志向」の3つのまとまりに整理された。双子コーデの未経験者で今後経験したくない者は双子コーデをする理由を「友だちとの関係志向」で捉え、双子コーデの経験者や今後経験してみたい者は双子コーデをする理由を「自分の楽しさ志向」と考えていた。
著者
市村 高男
出版者
高知大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、土佐国幡多荘が四国随一の貿易陶磁器出土地である点に着目し、その荘園領主一条氏による海外貿易の可能性を探り、合わせて中世日本における幡多地域の歴史的な役割について考察した。その基本的な作業として、一条氏の外戚となった加久見氏の屋敷跡の発掘調査を実施し、建物跡や中国産陶磁器や国産の陶器・土器など多数の遺物を検出、土佐でも有数の存在であったことを確認した。加久見氏屋敷跡は、城跡や菩提寺・家臣団屋敷などを伴う小世界の中心であり、川を媒介に港湾・港町とも直結する海の領主の本拠に相応しいものであった。一条氏は、こうした海の領主たちを広く組織し、海上における彼らの日常的な活動を取り込むことによって、広域的な交易活動に参画していた。一条氏は実際に唐船を建造しており、しばしば舶来品を朝廷や京都の一条氏へ贈るなど、海外貿易に関与していた様子を明確に示している。畿内の一角からブランド石材で作られた多数の石造物が搬入されていたことも明らかになってきた。幡多地域で多量の中国産等の陶磁器類が出土するのも、一条氏の広域的な交易活動によるものと考えてよさそうである。また、一条氏は、防長の大内氏、豊後の大友氏、日向の伊東氏と婚姻関係を結び、豊後水道から瀬戸内海にかけての航路の安全を確保し、この航路を頻繁に使用していた様子も確認できる。さらに本願寺や紀州の雑賀門徒とも結んで紀淡海峡から太平洋を通って幡多や九州へ通じる航路も確保していた。土佐国幡多荘は、瀬戸内海・豊後水道ルートと太平洋ルートとが合流するところに位置しているが、それによってこの地域の海運上の位置が決定的に高まることになった。一条氏が幡多荘を重視したのはこのような理由によるものであった。
著者
外岡 慎 本間 義之 貫井 秀樹 大場 聖司 市村 一雄
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.101-108, 2021 (Released:2021-03-31)
参考文献数
19
被引用文献数
2

ガーベラはハサミを用いずに引き抜いて収穫する.湿式輸送では切り戻しにより調整するが,乾式輸送では切り戻しによる調整は行わずに出荷する.ガーベラ切り花において,調整(切り戻し)の有無が花茎からの糖質および電解質の溶出,生け水の濁度および日持ちに及ぼす影響について検討した.ガーベラ ‘ミノウ’ における収穫時の平均切り花長は57 cmだった.‘ミノウ’ では,生け水の電気伝導率,糖質濃度および濁度は花茎を切断する位置と方法に影響された.調整しない場合および基部近くで切り戻した場合には,花首から40 cmの部位で切り戻した場合よりも低くなった.また,生け水の電気伝導率と濁度,電気伝導率と糖質濃度および濁度と糖質濃度との間には正の相関関係が認められた.7品種を用いて日持ち,電気伝導率,濁度および吸水量を調査したところ,有意な品種間差がみられた.また日持ちと濁度との間には負の相関関係がみられた.次に最も日持ちの長かった ‘ピンタ’ と短かった ‘ピクチャーパーフェクト’ において,切り戻しの有無が生け水の濁度,糖質の溶出および日持ちに及ぼす影響を調査した.‘ピンタ’ では,調整により生け水の濁度と糖質濃度の上昇はわずかであり,日持ちが延長した.それに対して,‘ピクチャーパーフェクト’ では調整により濁度と糖質濃度が上昇し,日持ちが延長しなかった.以上の結果から,調整したガーベラ切り花から糖質と電解質が溶出し,この量の違いが日持ちの品種間差に関与している可能性が示唆された.
著者
原 毅 佐野 充広 四宮 美穂 野中 悠志 市村 駿介 中野 徹 松澤 克 櫻井 愛子 草野 修輔 久保 晃 久保田 啓介
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.184-192, 2013-06-20 (Released:2018-04-12)
参考文献数
37
被引用文献数
11

【目的】消化器がん患者の周術期から自宅復帰後における身体運動機能とQuality of Life(以下,QOL)の経時的変化,各時期間の身体運動機能変化と自宅復帰後QOLの関連性について検討すること。【方法】対象は,周術期消化器がん患者42例(男性23例,女性19例,年齢60.6±11.3歳:平均±標準偏差)とした。本研究では,身体運動機能を等尺性膝伸展筋力,Timed "Up and Go" test,6分間歩行距離の3項目,QOL指標にShort-Form 36-Item Health Survey version 2のアキュート版を使用し,手術前,手術後,退院後の3つの時期に各々評価した。【結果】身体運動機能とQOLは,手術後一時的に有意な低下が認められた。退院後では,身体運動機能が手術前と同程度まで向上する一方で,QOLの身体的健康が手術前より有意に低かった。また,手術前後の身体運動機能変化比と退院後のQOLの間に有意な相関関係が認められた。【結論】消化器がん患者の周術期の身体運動機能変化が自宅復帰後のQOLと関連することがあきらかとなった。

1 0 0 0 OA 東洋史統

著者
市村瓚次郎 著
出版者
富山房
巻号頁・発行日
vol.2巻, 1944
著者
伊藤 桜子 小口 江美子 市村 菜奈 稲垣 貴惠 村山 舞
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和学士会雑誌 (ISSN:2187719X)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.11-27, 2019

超高齢社会のわが国では,高齢者の筋力の維持・増進を図るため,多くの運動教室が開かれており,運動は継続してこそ介護予防効果が高まるとされている.小口が考案した音楽運動療法プログラム(以下GEMTOM(小口メソッド)とする)は,心身の状態を改善し,良好に維持するリハビリトレーニングや介護予防運動として活用され,音楽療法理論に基づく,主に椅子座位での体操を活用した運動療法により,機能改善効果を高めることが示唆されている.そこで今回は,小口メソッドを使用する地域の介護予防教室に参加する高齢者が,介護予防のための運動を継続するには,「楽しい」と思える運動を行うことが,1つの大切な要因であると考え,「運動する際に楽しいと感じる要因は何か」,「楽しみの度合いはどの程度か」「運動や音楽に対する意識はどうであるのか」等について調査し,運動継続との関連性について検討した.O区介護予防教室の音楽運動療法プログラムに,終了時まで継続参加した65歳〜90歳(平均年齢78.2±6.1歳)の男女12人を対象とし,3か月経過時(初心時)と9か月後の終了時点(継続時)にアンケート調査を実施し,その結果を比較検討した.運動の楽しさ得点と継続希望得点の2者間には,初心時(r=0.814,p=0.007),継続時(r=0.640,p=0.034)の両方において有意な相関があり,楽しさが増せば,継続希望も増すことが明らかとなった.また同参加者への別項目のアンケート調査から,初心時には仲間や音楽など精神的な要素を楽しいと感じ,一方,継続時には運動による身体的変化の自覚を楽しいと感じる傾向があり,楽しさの要因が初心時と継続時では異なる傾向を示した.さらにまた,同参加者への別項目のアンケート調査から,参加者は初心時より継続時において運動時の音楽の必要性をより強く感じる傾向を示し,運動に慣れていない初心時には,音楽は運動のリズムを取るのに必要だと感じ,運動に慣れた継続時には,音楽のリズムが運動をしやすくすると感じる傾向があった.これらの結果から,運動の苦手な高齢者に運動を継続させるためには,初心時から継続時まで参加者が「楽しい」と感じる要因が運動プログラムの中に存在することが必要であり,かつ運動指導者は,参加者の経時的に変化する楽しさの要因に合わせた「楽しさ」を提供する工夫が必要であることが示唆された.運動に音楽が加わることにより,参加者の楽しさが増すだけでなく,初心時に,音楽は参加者が運動のリズムを取るのを助け運動に慣れやすくし,継続時に,音楽のリズムは参加者に体を動かしやすいと感じさせる傾向があった.音楽と運動を同時に起用し,仲間と共に無理なく体を動かすGEMTOM(小口メソッド)は,楽しさや覚えやすさが継続性に繋がることから,参加者の心身の機能維持や機能改善に効果的である.加えて,音楽のメロディーやリズムは参加者の脳に働きかけて運動のリズムを取りやすくし運動になじませ,そしてまた,体を動かす刺激は脳にフィードバックされて音楽と呼応し体を動かしやすいと感じさせている可能性があることから,GEMTOM(小口メソッド)は,認知機能の衰えがみられる参加者や高齢者の介護予防には,より適した運動であることが示唆された.本研究の結論は以下である.①運動の楽しさと継続性には初心時,継続時ともに有意な相関が認められ,継続時に参加者の楽しさは増加していた.②運動継続には,参加者が「楽しい」と感じられる要因が必要であり,その要因は運動に慣れていく時間経過と共に変化する傾向があった.③高齢者の運動継続および介護予防効果の向上には,参加者の楽しさの要因となるものをプログラムに段階的に取り入れて提供することが重要であると考えられる.

1 0 0 0 OA 東洋史統

著者
市村瓚次郎 著
出版者
富山房
巻号頁・発行日
vol.卷三, 1943
著者
斎藤 規夫 本多 利雄 立澤 文見 星野 敦 阿部 幸穎 市村 美千代 横井 政人 土岐 健次郎 森田 裕将 飯田 滋
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:18823351)
巻号頁・発行日
vol.80, no.4, pp.452-460, 2011
被引用文献数
14

アサガオ(<i>Ipomoea nil</i> または,<i>Pharbitis nil</i>)の <i>speckled</i> 変異により淡黄色花を咲かせる 54Y 系統と <i>c-1</i> 変異により白花を持つ 78WW<i>c-1</i> 系統の F<sub>1</sub> 並びに F<sub>2</sub> 植物について,花弁に含まれるアントシアニンとその関連化合物を解析した.<i>speckled</i> 変異が優性の遺伝因子である <i>speckled-activator</i> と共存すると,花弁に吹掛絞が現れる.<i>Speckled</i> と <i>C-1</i> 遺伝子座は強く連鎖しており,78WW<i>c-1</i> 系統にのみ <i>speckled-activator</i> が存在する.このため,F<sub>1</sub> 植物は赤紫花を咲かせ,F<sub>2</sub> では赤紫花,白花,吹掛絞(淡黄色地に赤紫の斑点模様)の花,淡黄色花の植物が 8 : 4 : 3 : 1 の割合で分離する.解析の結果,F<sub>1</sub> と F<sub>2</sub> の赤紫花,さらに吹掛絞の斑点部分には同じアントシアニンが含まれていた.いずれもウェディングベルアントシアニン(WBA)が主要な色素であり,その前駆体など 9 種のアントシアニン(ペラルゴニジン誘導体)も蓄積していた.一方,54Y と淡黄色花の F<sub>2</sub>,さらに吹掛絞の淡黄の地色部分では,カルコノナリンゲニン 2'-グルコシドが主要なフラボノイドとして検出されたほか,少量のカフェ酸とオーロシジン 4-グルコシドやクロロゲン酸もみいだされた.また,78WW<i>c-1</i> と白花の F<sub>2</sub> には,クロロゲン酸とカフェ酸が存在した.これらの結果から,<i>speckled</i> 変異と <i>c-1</i> 変異を持つアサガオでは,それぞれカルコン異性化酵素(CHI)とカルコン合成酵素(CHS)が触媒する反応過程でアントシアニン色素生合成が遮断されていることが強く示唆された.また,吹掛絞の斑点部分では,完全に色素生合成系が活性化していると思われた.さらに,F<sub>2</sub> の赤紫花と吹掛絞の斑点部分に含まれるアントシアニン構成が個体毎に異なることから,これまで報告されていない未知の遺伝的背景が WBA の生合成を制御している可能性が高い.<br>
著者
鎌田 真 市村 匠
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 (ISSN:18820212)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.59-62, 2012

我々は,モバイルフォンベースの参加型主観的情報センシングシステムとして,広島県観光マップと呼ばれるAndroidスマートフォンアプリを開発している.収集された約500件の観光情報から観光地の特徴をGHSOMとC4.5を用いて抽出した.本論文では,投稿される観光情報をTwitterと連動して発信するコミュニティを構築するために,有益な情報のみを発信するフィルタリングルールを抽出した知識を用いて構成するシステムを開発した.
著者
市村 陽平 青山 英樹
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2018年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.579-580, 2018-03-01 (Released:2018-09-01)

絞り染め模様は染色における繊維や染料などの物理的特性と,染色技法の要素が組み合わさって形成されるため,完成時の模様を予測することは熟練の職人でも困難である.本研究では,染色過程における糸間の隙間での染料の浸透と、糸間の隙間から糸内部への染料の拡散を,毛細管作用と拡散現象をもとにモデル化した.また,布の折り畳みと道具を用いた防染をモデル化して組み合わせることで,絞り染め模様の創発を試みた.
著者
市村 恵一 石川 浩太郎 中村 謙一 斎藤 知寿
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科學會會報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.112, no.6, pp.474-479, 2009-06-20
参考文献数
32
被引用文献数
1 4

目的: 再癒着率の多さや聴力改善率の低さで知られる癒着性中耳炎に対する手術法の一つとしてcartilage palisade tympanoplasty (CPT) を適用し, その有用性を調べる.<br>対象: 2006年1月から2007年12月までの2年間に癒着性中耳炎症例としてCPTによる鼓室形成術を受けた9耳で, 緊張部型真珠腫の合併例は除外した. 平均年齢は35.2歳で, 2例は鼓膜後部のみの癒着で, 残りは全面癒着であった. 術前の平均聴力は3分法で20dBから102dBまで, 平均56dBであった.<br>方法: 耳介軟骨を採取し, 柵状に斜め切りして並べて鼓膜再建材料とした. 2例にI型, 6例にIIIc型, 1例にIVc型が行われた.<br>結果: 術後の鼓膜状態に関しては, 再癒着は1例もなく, 穿孔例もなかった. 一過性の鼓膜表面びらんが2例見られたが局所処置で軽快した. 聴力については術後6カ月の段階で評価し, 気骨導差15dB以内が3/9, 15dB以上の聴力改善が5/9, 聴力レベル30dB以内が3/9で, これらの一つ以上を満たす成功例は7/9 (78%) であった.<br>結論: 予想を上回る成功率であった. CPTが癒着性中耳炎の基本術式になり得るかについては, 症例数を増やして長期の経過を見た上での検討が必要であるが, その期待に応えうる可能性がある.
著者
清水 弘子 市村 一雄
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.71, no.3, pp.449-451, 2002-05-15
参考文献数
10
被引用文献数
3 5

トルコギキュウ13品種の切り花を供試し, 柱頭からやくまでの距離を指標とした受粉のしやすさが, 花持ちに影響しているのか検討した.受粉が花持ちに及ぼす影響について調査したところ, 一部の品種を除いて受粉により花持ちが有意に短縮した.また, 柱頭からやくまでの距離が短い品種ほど, 受粉花の割合が高い傾向がみられた(相関係数 : -0.86).以上の結果より, トルコギキュウの多くの品種において, 柱頭からやくまでの距離により表される受粉のしやすさは, 切り花の花持ちに影響する要因の一つであると考えられた.
著者
市村 尚久
出版者
教育哲学会
雑誌
教育哲学研究 (ISSN:03873153)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.94, pp.98-113, 2006-11-10 (Released:2009-09-04)
参考文献数
18

久々にスケールの大きな、しかも読み応えのある力作に出会った。アメリカ教育哲学の新たな在り方を視野に入れて、デューイ自然主義成長論の再解釈を試みた論考をこれから紹介する。齋藤直子により、この書評の主題のように英文で書かれ、アメリカで刊行された近著である。本書の主題および各章の日本語標記は、著者自身によるものであることをはじめに断っておきたい。本書『内なる光-デューイとエマソンにおける道徳的完成主義の教育』は、アメリカ哲学界で、アメリカの哲学叢書としてフォーダム大学出版部から叢書第十六番目の一巻として二〇〇五年に刊行された単著である。著者は本書がこのような専門学術書としてアメリカで上梓されるに至るまで、本書に関連する相応の研究業績を挙げられてきたという研究歴をもっている。そのことは本稿の後段で紹介し、具体的な関連論文名は本稿の末尾に列挙することとして、先ずは本書の形式的な構成から示したい。
著者
市村 尚久
出版者
教育哲学会
雑誌
教育哲学研究 (ISSN:03873153)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.84, pp.104-116, 2001-11-10 (Released:2009-09-04)

哲学にとってまことに不面目なことは、初めから人間と世界との間には裂け目が存在するものと、これまで誰もが真面目に信じてきたということである。生きられた現実のなかでは、こうした裂け目は擬似問題である。-L・H・トルートナー「ジョン・デューイと実存的現象学者」-