著者
河上 栄一 佐藤 孝志 平野 太一 堀 達也 筒井 敏彦
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.495-500, 2004-05-25
被引用文献数
1 4

犬の前立腺由来の精子結合糖蛋白質と精子の受精能獲得との関連を調べる目的で,3頭の射精精液および摘出した精巣上体尾部の割面をスライド・グラスに塗抹し,7種類のFITC-レクチン(Con A, DBA, GS-1, PHA-E, PSA, UEA-1, WGA)でそれらの塗抹精子の蛍光染色を行った.その結果,精巣上体尾部精子を全く蛍光染色せず,全ての射精精子を染色したレクチンは,PHA-Eのみであった.そこで,別の犬5頭の射精精子を発情犬の子宮角または卵管を潅流した液中で4時間培養し,活力ある精子およびhyperactivated sperm(HA-精子)の割合を調べた.さらに,PHA-E結合精子の割合および蛍光Ca indicatorを用いてCaを取り込んだ精子の割合も調べた.培養開始後4時間における子宮および卵管潅流液中の活力ある精子%,HA-精子%およびCa取り込み精子%の平均値は,潅流液無添加培養液中のそれらの値に比較して,いずれも有意に高かった(P<0.05,0.01).逆に,PHA-E結合精子%は,有意に低値であった(P<0.01).また,PHA-E非結合精子%とHA-精子%の間およびCa取り込み精子%の間に,それぞれ正の相関関係が認められた(r^2=0.787, r^2=0.812).本実験成績から,犬の前立腺から分泌された糖蛋白質の精子表面からの消失が,精子内へのCa流入を促進し,それによりhyperactivationが高率に誘起されると推察された.
著者
平野 哲
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.268-275, 2005 (Released:2005-08-01)
参考文献数
4
被引用文献数
1

地球シミュレータが稼動して4年目に入っている。国際的な地球環境変動の研究に寄与するのが地球シミュレータ計画の目的のひとつであったが,2004年8月末までに国内の3グループ(1グループは米国との共同研究)がIPCC(気候変動に関する政府間パネル)に,地球シミュレータを駆使した100年以上の期間にわたるシミュレーション結果を提出した。産業界との連携も行われ,自動車産業や航空機産業との共同研究も始まった。地球シミュレータのこの3年間の利用状況を報告する。スーパーコンピュータの世界ランキングは,LINPACKベンチマークを参考にしているが,実アプリケーションでの性能を必ずしも反映していないとの議論が米国にある。地球シミュレータセンターと米国の研究グループが共同で実アプリケーションによる性能比較をしているので併せて報告する。
著者
田中 敏郎 平野 亨 比嘉 慎二 有光 潤介 河合 麻理
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.1-8, 2006 (Released:2006-03-09)
参考文献数
24
被引用文献数
2 2

この数十年間でアレルギー疾患の有病率が増加しているが,種々の環境変化の中で食習慣の変化も有病率の増加に関与しているものと推測されている.果物,野菜やお茶に含まれるフラボノイドは,好塩基球や肥満細胞からのヒスタミンや IL-4, IL-13 などのサイトカインまた CD40 リガンドの発現を抑制する活性を有する.ルテオリン,アピゲニンとフィセチンに強い活性 (IC50=2–5 μM) が認められ,また日常摂取の多いケルセチン,ケンフェロールにも中等度の抑制活性 (IC50=15–18 μM) が観察された.その作用機序として,転写因子 NFAT と AP-1 の活性化を抑制することが示された.フラボノイドをアトピー性皮膚炎のモデルマウスに投与することで,発症や症状軽減が認められる.また,疫学研究において,フラボノイドの高摂取群では喘息の発症率が低かった報告もなされており,適切なフラボノイドの摂取がアレルギー疾患に対する予防や補完代替医療となる可能性が期待される.
著者
塚田 哲也 平野 研人 浅川 健太 因 雄亮 村上 仁己
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, no.11, pp.29-32, 2009-02-28
被引用文献数
3

近年位置情報は非常に有用であり、また重要なコンテンツとして使用されている。その位置情報の中でも携帯電話などでも使用されているGPSは身近なものとして色々なシーンで使用されている。しかしそのGPS情報は使用状況によっては大きな誤差が生じる。そのGPSに生じる誤差について詳細に解析を行った。
著者
澤田 宏二 荒井 良明 河野 正司 大竹 博之 池田 圭介 中島 正光 平野 秀利
出版者
日本顎口腔機能学会
雑誌
日本顎口腔機能学会雑誌 = The Journal of Japanese Society of Stomatognathic Function (ISSN:13409085)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.59-66, 1996-06-30
被引用文献数
6

顎関節脱臼の治療には, 口腔外科領域での観血的処理が行われることが多く, 咬合治療が行われることはまれである.しかし, 顎関節脱臼症例に対して, 咬合治療を行うことにより治癒をみた報告はこれまでもある.今回, 我々も顎関節脱臼症例に対して, ガイドの位置を変化させる咬合治療により顎関節脱臼の治癒をみた.症例は起床時の右側顎関節習慣性脱臼を有する18歳男性1名である.平成6年頃より, 起床時に右側顎関節脱臼が生じたが, 自力で整復が可能であったので放置した.しかし, 脱臼の発生頻度が高くなり, 平成7年2月には毎朝右側顎関節脱臼が生じるようになり, 当科に来院した.患者は側方滑走運動時に第2大臼歯のみが歯牙接触していた.スタビリゼーションスプリントを上顎歯列に装着したところ, 翌日から起床時の右側顎関節脱臼は消失した.その後, 作業側ガイドと非作業側ガイドのどちらが脱臼の消失に寄与しているのかを追求し, さらに6自由度顎運動測定装置(東京歯材社製TRIMET)により, 3種類の滑走接触における顎運動の解析を行った.その結果, ガイドを歯列の前方歯に修正することによって, 下顎の滑走運動のみならず, 歯牙接触のない下顎運動経路, さらには顆頭の運動量にも変化を認め, 右側顎関節脱臼は消失した.今回の症例より, 顎関節脱臼症例にアンテリアル・ガイダンスの修正が有効な治療法となりうることが示唆された.
著者
平野 隆之 佐藤 智喜 野田 淳彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.79, no.3, pp.616-623, 1996-03-25

土曜日と日曜日は商いを行わない株価データなどのように, データ落ちのために不等間隔となっているデータに適用する指数平滑法として, 神経細胞内で行われている情報処理の不応期(refractory)という性質を組み込んだR最適指数平滑法を提案した. これは, データ間隔が2倍, 3倍と開いたとき, その直後のデータを, 平滑化パラメータを増大することで相対的に重視しようという考えである. そして, データ間隔に応じて平滑化パラメータを最適化したR最適平滑化パラメータを, 解析的に導出し, その性質を明らかにした. また, 数値シミュレーションにより, データ間隔が変化しても平滑パラメータを固定した従来の場合と比べ, 本提案は平滑処理の精度が上がることを確かめた.
著者
平野 聖
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.157-168, 2009

本論の目的は,我が国家電製品のデザインの変遷を辿ることによって,我が国デザイン開発の特徴を見出すことにある.今回,松下精工(現パナソニックエコシステムズ)における昭和後期の扇風機のデザイン開発事例について調査した結果,下記のことが示された.それまでに各企業の扇風機の形状は,ほとんど同一となってしまったので,差異化のために同社は「風自体の品質向上」をめざした.「自然な風」を再現するために,「リズム風」,および「ランダム風」を経,「1/fゆらぎの風」へと発展させ,その革新性をアピールするために,扇風機自体の形状を従来とは大きく変更した.
著者
平野 聖 石村 眞一
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.29-38, 2008-07-31
被引用文献数
2

明治時代に先進国からもたらされた扇風機は,大正時代には欧米の企業との技術提携が進み,我が国主要企業による大量生産が開始された。米国では天井扇に加えフロア扇の需要も多かったが,我が国では相変わらず卓上扇の独壇場であった。関東大震災により,直接裸火を使用しない電気製品の安全性が注目されるようになり,震災の復興期に数多く建てられた和洋折衷の文化住宅では,電化が大きなテーマとなった。企業間競争の激化による価格の下落と,新中間層の急増や大正デモクラシーの影響から女性の社会進出も果たされるようになると,大衆の購買力が向上し.家電ブームが起こった。人々のあこがれの対象であった扇風機は,その牽引役を果たした。扇風機の基本的形態の四要素,「黒色,四枚羽根,密なガード,首振機能」は踏襲されたが,エトラ扇の発明により,三枚羽根のものも加わった。この時代には,ガードが独立してデザインされるようになり,他社との差別化やモデルチェンジを明示する役割を担った。
著者
平野 幸子
出版者
一般社団法人照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.90, no.6, pp.379-382, 2006-06-01

Recently,"Scandinavian Designs" becomes popular in the field of the interior design and the life miscellaneous goods. Therefore, in our country, the interior design shop which treats various "Scandinavian Designs" is increasing. I think that the color significant feature in "Scandinavian Designs" is "pop color" that chroma is high and vivid, and "natural color" with the material. These opposite extreme colors were characterized as "Color culture" of Scandinavia. And, effects of color culture were considered from history and environment side in various Scandinavian countries. In addition, color culture of Scandinavia and a peculiar tradition color culture to Japan were compared. As a result, we learn "Wise of the living of the Scandinavia style".
著者
平野 昌 林 春男
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文報告集
巻号頁・発行日
no.6, pp.35-42, 1996-11

三重県は、幸いにして阪神・淡路大震災の直撃は免れたものの、被災地域近隣の自治体として、決して他人事ではない大きな課題を提起されたと受けとめている。そのため、本県では地域防災計画の抜本的見直しをはじめとして、直下型地震を対象とした被害想定調査の実施、防災情報システムの開発や再整備、また、これまでとは趣向を変えた様ざまな防災訓練の実施や阪神・淡路大震災の揺れを再現できる地震シミュレータカーの新規導入等、「防災」をキーワードに多様な行政施策を実施あるいは着手し、三重県における新たな防災体制を構築しようとしている。本稿では、これまで三重県が実施してきた防災行政施策のうち、1996年1月に県内の全世帯(約62万世帯)に配布した地震防災に関する啓発冊子「三重県地震防災読本」の制作について、内容の紹介を中心に、その後の展開も含めて論じてみたい。地震防災に関する啓発冊子といっても、これまでも沢山の種類の冊子が自治体や関係機関から発行されてきたが、本県の制作した「三重県地震防災読本」(以下「読本」と略す。)は、地震災害が起こってからの住民の行動パターンや行動指針について重点的に取り扱っているという点で、他にはない独自性のあるものだと考える。この読本の制作にあたっては、京都大学防災研究所の林春男教授に全面的な指導をいただいた。林教授の熱心な指導がなければ、約2か月という短期間での完成はなかった。また、印刷された62万冊の読本を迅速に県内全域の各家庭に配布するという膨大な作業の労を執っていただいた69市町村の関係者の存在なくしては、この事業の成果は得られなかった。合わせてここに感謝の意を表したい。三重県地震防災読本はA5版42ページの「オリジナル版」を制作した後、「点字版」をはじめ、「ビデオ版」、「インターネット版」、「FAX情報版」と、この1年間に意外なスピードで自己増殖を始めている。また、他の自治体や危機管理に熱心な企業からの問い合わせが今でも続いており、既にこの読本の基本コンセプトを採用して、独自の地震防災啓発冊子を制作された自治体もある。今後も、住民プリペアドネス(事前準備)の向上という新しい視座に立った「三重県地震防災読本」の新たな展開を考えていくとともに、これをきっかけとして、「防災」という最も基礎的な社会機能に、住民本位で親しみやすいという意味で「ポップ」な要素を導入して、マンネリズムや形骸化に対抗していくという様ざまな試みを企てたいと目論んでいる。
著者
谷口 守 松中 亮治 平野 全宏
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画. 別冊, 都市計画論文集 = City planning review. Special issue, Papers on city planning (ISSN:09131280)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.121-126, 2008-10-15
被引用文献数
8 3

自動車利用を原因とするCO2削減のため、都市のコンパクト化の必要性が指摘されている。しかし、マクロなレベルでは人口高密化の効果は検証されているが、「串とお団子」などの都市構造誘導策自体によるCO2削減効果は統計的に検証されていない。本論文では1987~2005年の4時点における全国38都市における居住者一人当たりの自動車CO2排出量を実際の居住者の交通行動データに基づいて算出し、その結果に対して簡便なモデル構築を通じて都市構造自体が自動車CO2排出に及ぼす影響を独自に抽出した。分析の結果、我が国の都市における一人当たり自動車CO2排出量は地方都市を中心に時系列的に増大していることが示された。また、都市構造パターンに応じて自動車CO2排出量に有意な差があることが明らかとなり、高密化策ほどではないが都市構造誘導策もその有効性が統計的に初めて検証された。
著者
平野 陽介 鈴木 貢 渡辺 坦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス
巻号頁・発行日
vol.98, no.675, pp.15-21, 1999-03-18

従来のデバッガは、ブレークポイントの設定やデータの表示などの基本的な機能は有していたが、使う際に多くの手数を必要とし、使用者の負担が大きかった。デバッガは、使用者や用途に合わせ、自由に変更できる方が使いやすい。また、データは、視覚的に表示できる方が人間にとって直感的で判りやすい。本論文では、デバッグシステムをインタプリ夕上に実装し、デバッガとGUIの機能をスクリプト言語で制御することによる、拡張可能なデバッグ支援システムについて紹介する。これを用いると、デバッグのための指示をソース画面上で直接与えることや、データを表やグラフなどの形による動的な判りやすい表示が可能となるので、使用者の手間が減り、快活に作業できる。
著者
平野 浩太郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.24, no.15, pp.19-24, 2000-02-21

ここでは, 感情を効率よく伝達することを目的とした, 文字と3Dアニメを併用した感性豊かな表現法を提案し, その効果について考察している。まず, マンガにおける感情の表現法を検討し, これを参考にして3Dアニメで感情を表現する場合の基本パターンが述べられている。さらに3Dアニメによる感情表現の活用例として, 交友での利用と家族での利用が提案されている。最後に, 3Dアニメのストーリ化による応用例が提案されている。
著者
池田 徳彦 吉田 浩一 本多 英俊 永田 真一 林 和 坪井 正博 土田 敬明 古川 欣也 奥仲 哲弥 平野 隆 中村 治彦 加藤 治文
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.24, no.8, pp.612-617, 2002
被引用文献数
2

内視鏡的蛍光診断は中心型早期肺癌,扁平上皮化生などの気管支微小病変の診断に有用と報告されている.当院では肺癌治療前,喀痰細胞診異常,術後の経過観察など600例に本検査を施行,合計997部位を生検し,組織診断と蛍光診断の診断率を評価した.癌病巣では白色光,蛍光に差を認めなかったが,蛍光診断で病巣の進展を客観的に把握し得た.化生病巣においては白色光では発見困難で蛍光でのみ診断された病巣は全体の約40%を占め,蛍光診断の有用性が示唆された.また,喀痰細胞診異常症例に蛍光内視鏡を併用することにより病変の局在同定率は白色光単独の場合の59%から72%へと上昇した.簡易型の蛍光診断装置(System of Autofluorescence Endoscope, SAFE, Pentax)は従来より用いられてきたLight Induced Fluorescence Endoscope(LIFE,Xillx)と同程度の診断能を有すると考えられた.中心型早期肺癌の治療戦略の一環として蛍光診断と超音波内視鏡検査を併用することにより浸潤範囲と壁深達度を正確に評価し適正治療を選択することが行われている.蛍光診断は特別な前処置も必要とせず,従来の内視鏡検査と併用することにより,日常検査の精度向上が期待でき,適応はますます拡大するものと思われる.一方,ラマン分光の応用やOptical Coherence Tomography(OCT)の出現は内視鏡診断にoptical biopsyという新たな進歩をもたらすであろう.
著者
平野 和彦
出版者
山梨県立大学
雑誌
山梨国際研究 : 山梨県立大学国際政策学部紀要 (ISSN:18806767)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.77-88, 2006-03-15

This research attempts the analysis of the main factor that the novel by MURAKAMI Haruki is welcomed in various regions in the world and the translation introduction is done. Compared sentences are chosen with the translation version by three translators from among an original text, for comparisons of the expressions of a progress aspect, a continuation aspect, and a possible aspect, etc. How the Murakami world took root in various regions was investigated by three translators.
著者
葛生 和人 平野 靖 間瀬 健二 渡邉 豊英
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.21, pp.7-12, 2008-03-06

ドメイン構成を用いずに,いずれの共有端末からも個別のユーザ環境を再構築できるシステムを開発した.本システムでは,ドメインサーバを介さずに LDAP 上で管理される既存のユーザディレクトリ情報にアクセスし,PKI アプリを搭載した IC カードと連携して共有端末へのログオン認証が行われる.なお,ユーザ環境の再構築に必要なユーザプロファイル情報は,ssh サーバを通して共有のデータストレージ上に格納される.また,共有端末からネットワークドライブとして接続した Samba ファイルサーバ上に,ユーザプロファイル関連フォルダを置くことで,通常はドメイン構成上ではじめて成り立つ移動ユーザプロファイル機能を,ドメインサーバの導入の必要なく実現することができた.本システムは,管理運用面と経済性の両面において有利なソリューションであるといえよう.We developed newly the logon authentication system which can rebuild the individual environment on a shared terminal without depending on domain accounts. In this system, the logon authentication to the terminal is carried out using both a PKI application on smart card and the user directory information of LDAP, and the system does not need a domain control server. The user profile data, which is required for rebuilding of user environments, is stored on shared data storage through a ssh server. On the other hand, the concept of roaming user profile not belonging to a domain is realized through putting user profile folders on Samba file server connected to a shared terminal as a network drive. This system can be regarded as advantageous solution from the points of both user management and economical efficiency.
著者
平野 耕一 古林紀哉 高橋淳一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.117, pp.21-26, 2005-11-21
被引用文献数
4

消費者の個別のニーズや文脈を検出することは、ネットビジネス企業にとってだけでなく、消費者自身の生活者の質向上のためにも非常に重要である。最近のブログの流行によって、消費者の日常生活についての情報や日々考えていることを低コストかつリアルタイムに取得することが可能になった。本論文では、ナイーブベイズ法に基づく多重トピック分類などの自然言語処理技術を、日本語圏ブログのリアルタイム分類とトピック定量化に適用した最初の試みを報告する。本論文で提案した方法によって、ブログエントリのリアルタイム多重トピック自動分類と、ブログ圏における多重トピックの強度の定量化が可能であることを実証した。Identifying individual's needs and context is of paramount importance not only from the net business player's perspective but also for improving consumers' quality of life. The recent blogging boom provides consumers' everyday life information and thinking accessible at a low cost in real time. This paper discusses the first attempt to apply some NLP techniques, such as multi-class document classification build upon the naive bayes method, to a real-time classification and quantification of their topics in the Japanese blogosphere. The results show that the proposed method is capable of classifying blog entries in real-time and is also capable of quantifying the intensity of multi-topics in the blogosphere.
著者
平野 靖洋 田丸 恵理子 蓮池 公威 北崎 允子 高木 友史 三島 悠
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.54, pp.92-93, 2007-06-20
被引用文献数
3

Currently many types of document media are used in office works, and the variety will be much diversified by emerging new media such as electrical papers. Therefore, more flexible and fluid environment is required for diversified document media in advanced workspace. To design the new environment as mentioned, it is essential to understand and analyze the nature of document work. This report explains the study of the design process in advanced environment through observation and prototyping of the nature of document work.