著者
新井 健司
出版者
上武大学
雑誌
上武大学経営情報学部紀要 (ISSN:09155929)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.73-87, 2008-03
著者
新井 貴博
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.512-520, 2011-10-31 (Released:2014-11-11)
参考文献数
13

目的: 従来, 水音, 冷水, 特定空間 (たとえば電車の中) などの, 聴覚, 触覚, 視覚刺激により, 尿意切迫感が起こることがあることは経験的に知られていた. 本研究では, 過活動膀胱 (overactive bladder: OBA) 患者を対象に, 聴覚刺激 (水音) が尿意に及ぼす影響を, 自覚症状と膀胱内圧測定により明らかにすることを目的とした. 対象: 2009年6月から2010年12月までの間に順天堂医院を受診した患者で, 尿意切迫感を訴え, OBAの症状診断基準を満たす57例を対象とした. 方法: 被験群50例では刺激のない状態と聴覚刺激下の2回, 対照群7例では刺激のない状態で2回, それぞれ膀胱内圧測定を施行し, 初発尿意時膀胱容量 (volume at FDV without auditory stimulation: vFDVa-), 最大尿意時膀胱容量 (volume at MDV without auditory stimulation: vMDVa-), 初発尿意時から最大尿意時までの時間 (time to urgency: tURG) を測定した. 聴覚, 触覚, 視覚刺激による症状誘発の有無について問診し, 過活動膀胱症状スコア (Overactive bladder symptomscore: OABSS), 国際前立腺症状スコア (International prostate symptom score: IPSS) は, 質問票により回答を得た. 結果: 被験群の26%が水音による尿意切迫感を覚えると回答した. また膀胱内圧測定では, 被験群で, 聴覚刺激 (水音) 下でのvFDVa-, vMDVa-, tUGRが, 刺激のない状態と比べて有意に減少していた. 水音によるtURGの変化率は, 被験群の74%で減少し, vFDVa-およびIPSSと強い相関を認めた. 結語: OABでは, 聴覚刺激 (水音) により尿意切迫感を覚える例が, 一般人口を対象とした報告に比べて多くみられた. また膀胱内圧測定で, 聴覚刺激 (水音) によりtURGの減少を認めることが, OABの有用なsurrogate markerとなるか, 今後検討が必要と考えられた.
著者
新井 康通 広瀬 信義 川村 昌嗣 本間 聡起 長谷川 浩 石田 浩之 小薗 康範 清水 健一郎 中村 芳郎 阪本 琢也 多田 紀夫 本間 昭
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.202-208, 1997-03-25 (Released:2009-11-24)
参考文献数
22
被引用文献数
3 5

東京都在住の百寿者45名 (男15例, 女30例, 平均年齢101.1±1.4歳, mean±SD, 以下同じ) の血清脂質値, アポ蛋白A1 (以下アポA1と略す), アポ蛋白B (以下アポBと略す), リポ蛋白分画, 低比重リポ蛋白 (以下LDLと略す) 分画の被酸化能を測定し, 健常な若年対照群と比較検討した.百寿者では対照群に比べ, 総コレステロール (以下TCと略す), 高比重リポ蛋白コレステロール (以下HDL-Cと略す), アポA1, アポBが有意に低値を示した. アポBが60mg/dl以下の低アポB血症の頻度は対照群の2.3%に対し, 百寿者では23%と有意に高かった. 各リポ蛋白分画中のコレステロール濃度は超低比重リポ蛋白コレステロール (以下VLDL-Cと略す), LDL-C, HDL-C, のいずれにおいても百寿者で有意に低かった. HDLの亜分画を比べると百寿者で低下していたのはHDL3-Cであり, 抗動脈硬化作用を持つHDL2-Cは両群で差がなく, 百寿者の脂質分画中に占めるHDL2-Cの割合は有意に増加していた. LDLの被酸化能の指標である lag time には有意差を認めなかった (百寿者44.7分±31.8対対照群49.9±26.0分). 百寿者を日常生活動度 (以下ADLと略す) の良好な群と低下している群に分け, 脂質パラメータを比較したところ, ADLが良好な群でHDL3-Cが有意に高値を示していた. 認知機能を Clinical Dementia Rating (以下CDRと略す) によって正常から重度痴呆まで5段階に評価し, 各群の脂質パラメータを比較したところ, 中等度以上の痴呆群でHDL-Cが正常群に比べ有意に低下していた.百寿者はアポBが低く, HDL2-Cが比較的高値であり, 遺伝的に動脈硬化を促進しにくい脂質組成を示すことが明らかとなった.
著者
葛西 豊高 川辺 晃一 村松 誠司 宮原 庸介 福田 裕昭 江藤 宏幸 中原 守康 今井 崇紀 田中 健丈 新井 基展
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.1554-1560, 2019 (Released:2019-08-20)
参考文献数
16

64歳,男性.食欲不振・下痢により,9カ月間で23kgの体重減少を認めた.高血圧症に対して,オルメサルタン内服歴が10年間あった.上下部内視鏡検査では原因となる疾患を認めず,小腸カプセル内視鏡検査で,十二指腸・小腸の絨毛萎縮を認めた.十二指腸粘膜生検ではアミロイド沈着,異型リンパ球は認めず,便培養・便虫卵検査が陰性であることから,セリアック病を疑った.オルメサルタン内服中であることから,セリアック病と同様の臨床像を呈するオルメサルタン関連スプルー様腸疾患を疑い,オルメサルタンを中止とした.その後,食欲不振・下痢・体重減少は改善し,4カ月後の小腸カプセル内視鏡検査で,十二指腸・小腸の絨毛萎縮の改善を認めた.慢性下痢の原因として,オルメサルタン内服中の場合には,オルメサルタン関連スプルー様腸疾患を念頭におくべきである.小腸カプセル内視鏡検査は小腸絨毛の萎縮評価に有用であった.
著者
渡邊 裕 新井 伸征 青柳 陽一郎 加賀谷 斉 菊谷 武 小城 明子 柴本 勇 清水 充子 中山 剛志 西脇 恵子 野本 たかと 平岡 崇 深田 順子 古屋 純一 松尾 浩一郎 山本 五弥子 山本 敏之 花山 耕三
出版者
一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
雑誌
日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌 (ISSN:13438441)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.77-89, 2020-04-30 (Released:2020-08-31)
参考文献数
11

【目的】摂食嚥下リハビリテーションに関する臨床および研究は,依然として未知の事柄が多く,根拠が確立されていない知見も多い.今後さらに摂食嚥下リハビリテーションの分野が発展していくためには,正しい手順を踏んだ研究が行われ,それから得られた知見を公開していく必要がある.本稿の目的は臨床家が正しい知見を導くために,研究報告に関するガイドラインを紹介し,論文作成とそれに必要な情報を収集するための資料を提供することとした.【方法】日本摂食嚥下リハビリテーション学会誌に投稿される論文は症例報告,ケースコントロール研究,コホート研究,横断研究が多いことから,本稿では症例報告に関するCase report(CARE)ガイドラインと,The Strengthening the Reporting of Observational Studies in Epidemiology Statement(STROBE 声明)において作成された,観察研究の報告において記載すべき項目のチェックリストについて紹介した.【結果】CAREガイドラインについては,症例報告の正確性,透明性,および有用性を高めるために作成された13 項目のチェックリストを説明した.STROBE 声明については研究報告の質向上のために作成された,観察研究の報告において記載すべき22 項目のチェックリストを解説した.【結論】紹介した2 つのガイドラインで推奨されている項目をすべて記載することは理想であるが,すべてを網羅することは困難である.しかしながら,これらのガイドラインに示された項目を念頭に日々の臨床に臨むことで,診療録が充実しガイドラインに沿った学会発表や論文発表を行うことに繋がり,個々の臨床家の資質が向上するだけでなく,摂食嚥下リハビリテーションに関する研究,臨床のさらなる発展に繋がっていくと思われる.本稿によって,より質の高い論文が数多く本誌に投稿され,摂食嚥下リハビリテーションに関する臨床と研究が発展する一助となることに期待する.
著者
新井 宏
出版者
公益社団法人 日本鋳造工学会
雑誌
鋳造工学 (ISSN:13420429)
巻号頁・発行日
vol.76, no.7, pp.599-606, 2004-07-25 (Released:2015-01-10)
参考文献数
13
著者
横山 顕礼 大楽 尚弘 池谷 伸一 新井谷 睦美 浅野 重之
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.105, no.8, pp.1205-1212, 2008 (Released:2008-08-05)
参考文献数
25
被引用文献数
1

症例は61歳男性.18歳から統合失調症があり多剤向精神薬を長期常用し,呑気症および難治性便秘をともなっていた.著明な腹部膨満をともなう急性腹症にて当院に搬送されたが治療に反応なく死亡した.剖検にて腸管壊死をともなわない胃を含む全腸管の著明な拡張が認められた.向精神薬,下剤の長期常用,呑気症,統合失調症が関連して2次性偽性腸閉塞をきたし,腹部コンパートメント症候群を発症したものと考えられた.

11 0 0 0 OA 藩翰譜

著者
新井白石 著
出版者
吉川半七
巻号頁・発行日
vol.第1−4上, 1896
著者
小堀 善友 青木 裕章 西尾 浩二郎 佐藤 両 芦沢 好夫 八木 宏 宋 成浩 新井 学 岡田 弘
出版者
THE JAPANESE UROLOGICAL ASSOCIATION
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.103, no.3, pp.548-551, 2012-05-20

(目的)不妊症の原因が膣内射精障害であるカップルは少なくない.これらの膣内射精障害患者に対し,マスターベーションエイドであるTENGA<sup>®</sup>を用いてリハビリテーションを行った.(対象と方法)男性不妊症患者で膣内射精障害を訴えた男性16人(29~48歳).非用手的マスターベーションや,強すぎるグリップなど,マスターベーション方法に誤りが認められる患者を10名認めた.テストステロン値には異常を認めなかった.外来にてカップルに対してカウンセリングと正しいマスターベーション方法を指導し,マスターベーションエイドを用いた射精リハビリを指導した.併用した薬剤や挙児希望者に対して用いた生殖補助医療についても検討した.(結果)16例中12例(75%)は射精リハビリテーションの結果TENGA<sup>®</sup>を用いてのマスターベーションは可能になり,マスターベーション方法は補正が可能であった.さらにこのうち5例(31%)は膣内で射精が可能になった.(結論)膣内射精障害は,潜在的に多くの患者がいる可能性がある.マスターベーション方法が間違っている患者に対しては,マスターベーションエイドにて補正が可能であり,膣内射精も可能になる事が示された.マスターベーションエイドは,膣内射精障害治療の選択枝の一つとなりうると考えられた.

11 0 0 0 OA 藩翰譜

著者
新井白石 著
出版者
吉川半七
巻号頁・発行日
vol.巻5, 1954
著者
鈴木 建夫 新井田 清信 西田 泰典 大島 弘光 室伏 誠
出版者
北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門(地球物理学)
雑誌
北海道大学地球物理学研究報告 (ISSN:04393503)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.53-65, 2007-03-15

Many authors have discussed the eruption time sequence and the mechanism of volcanic eruptions by estimating the ejected velocity of the volcanic blocks, with the aid of other factors of eruptive phenomena. Equations of motion for the volcanic blocks have been proposed by considering the factors, such as the air resistance, the influence of the wind, the inclination of the explosion principal axis and so on. However, the equation of motion and its solution has not been considered that the air resistance power was vector quantity for the flight of volcanic blocks. In this paper a new equation of motion for the ejected volcanic blocks is proposed by considering the air resistance power as vector quantity.
著者
鈴木 建夫 新井田 清信 西田 泰典 大島 弘光 室伏 誠
出版者
北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門(地球物理学)
雑誌
北海道大学地球物理学研究報告 (ISSN:04393503)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.67-83, 2007-03-15

The present authors pointed out, in the last paper, a mistake in the equation of motion for volcanic blocks. Reliable assumption of the air resistance to the blocks is required for accurate estimation of initial velocity of volcanic blocks. However, little attention has been given to the point. This paper organizes the problems about the estimation of the air resistance and proposes a new method of the estimation. Also this paper organizes the effect of factors on the distribution of volcanic blocks. Model calculations revealed the effect of the atmospheric air density cannot be ignored. For the effect of explosion principal axis on the distribution of volcanic blocks, this paper proposes an extended equation which volcanic blocks eject to all the directions around the crater.
著者
新井 智一 福石 夕 原山 道子
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.125-137, 2011 (Released:2011-02-12)
参考文献数
15
被引用文献数
3 2

本研究は,ローカルな環境改変の要因を大スケールの政治経済的コンテクストとミクロな政治との関わりという観点から解明するポリティカル・エコロジー研究を援用し,山梨県白州町(現北杜市)において多くの企業が地下水を大量に採取してきた要因を明らかにした.白州町議会では,企業による環境改変への懸念が表明されてきたものの,白州町の行政は企業に対する地下水採取規制に消極的であった.それは,白州町議会で保守系議員が圧倒的多数を占めてきたこと,企業誘致が順調に進まなかったこと,ミネラルウォーターの採取地であることが白州町の観光に寄与してきたこと,によると考えられる.
著者
本間 行彦 高岡 和夫 與澤 宏一 片岡 是充 後藤 壮一郎 千丈 雅徳 水島 宣昭 辻 和之 今井 純生 水谷 保幸 角谷 憲史 恩田 芳和 新井田 榮路 新井 慎治 根岸 利幸 越前屋 幸平 藤田 克裕 宮本 光明 小関 利行
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.245-252, 1996-09-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
7
被引用文献数
2 2

かぜ症候群に対する麻黄附子細辛湯 (株) ツムラ, TJ-127) の有用性を検討するため, 封筒法による総合感冒薬との比較試験を行った。対象はTJ-127群83例, 総合感冒薬群88例で, 性, 年齢, 発病から投薬までの期間など, 両群の背景因子に有意差はみられなかった。結果として, 全般改善度では, TJ-127群は中等度改善以上が81.9%であり,一方総合感冒薬群は60.3%であった (P<0.01)。また, 患者に各種症状の経過をかぜ日記として記載してもらい, それらを検討した結果, 発熱, 熱感, 全身倦怠感, せき・たんの各症状において, TJ-127群の方が総合感冒薬群より有意に短期間に消失することが認められた。安全性においてもTJ-127群に問題となるものは認められなかった。以上の成績から, TJ-127はかぜ症候群の治療に有用な薬剤と考えられた。
著者
新井 敏康
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.113-126, 2005-04-26 (Released:2008-12-25)
参考文献数
33
被引用文献数
1