著者
松下 浩一 小宮山 恆 細川 明
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.190-194, 1993 (Released:2011-03-05)
著者
松下 嘉一
出版者
公益社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.568-580, 2004-08-01 (Released:2011-03-18)

六世紀に仏経経典と共に中国医学が日本に紹介されて以来、日本の医学は中国医学をべ-スとして独自の発展を遂げてきました。従って、飛鳥時代から明治時代にいたる1300年間、日本の医学の中心は漢方・鍼灸でした。しかしながら、明治時代になり、当時の政府により西洋医学が制度化してからは、漢方・鍼灸は人為的に衰滅せしめられ、「時代後れ」あるいは「非科学的」という印象を与えられてしまいました。ところが、今日、漢方・鍼灸は諸外国の学者や国内の研究者により科学的な裏付けがなされ、次第に見直されつつあります。このように-旦衰退したかに見えた漢方・鍼灸は、現在再び新たな発展を遂げつつありますが、こうした東洋医学の復興の過程における千葉県の先達の貢献・業績は誠に多大なものがあります。本稿ではその先達の業績を思い起こしてみたいと思います。東洋医学の普及と研究は、今後、益々盛んになってくるものと期待されますが、私達はこうした先達の業績を忘れず、常に基礎を大切にして、互いに切磋琢磨していくことが必要です。
著者
松下 孝昭
出版者
史学研究会 (京都大学大学院文学研究科内)
雑誌
史林 = The Journal of history (ISSN:03869369)
巻号頁・発行日
vol.103, no.2, pp.304-333, 2020-03

平時における軍隊の立地と遊廓との関係性を解明するため、日露戦後期に愛知県豊橋市で起きた遊廓移転問題を研究対象とする。豊橋市では、大口喜六市長が師団の誘致に成功すると、市街地中心部にあった遊廓を、市費を投じて東郊に移転させる計画を立て、貸座敷業者や反市長系会派の反対を制して実施に移した。次いで市長は、師団と共存しうる都市に改造するための道路整備事業を推進するが、これは、停車場・兵営・新遊廓の三点を結ぶことが目的となっていた。新遊廓では、貸座敷業態の比率が高かった地区から移転してきた業者らが中心となって組合を組織し、他市から移転してきた業者らを組み込みながら、廓内の秩序を形成していった。以上の豊橋市の事例は、平時の軍隊と遊廓との関係性を論じるにあたり、軍隊と共存して地域振興を図ろうとする地元首長や議員らの動向を重視する必要性があることを示している。
著者
賀來 敦 松下 明
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.31-37, 2015 (Released:2015-03-27)
参考文献数
15
被引用文献数
3 2

目的 : 全国医学部医学科入試募集要項の横断調査を行い, 地域枠制度の全容把握と問題点の考察を行う.方法 : 2013年度に77大学医学部が実施した地元出身者のための地域枠・将来地域医療に従事する意志を有する者を対象とした入学枠について, 大学区分・選抜方法等をWeb上で調査した.結果 : 62大学・地域枠数148枠・総募集人数1305名を認めた. 国立大学で86枠, 推薦/AO入試で90枠を占めた. 卒業後進路限定条件を30枠, 奨学金受給義務を84枠, 確約書で任意団体への所属を求めているものを8枠で認めた. 出身要件は83枠で, 地域医療教育の特殊カリキュラムは13枠のみに認めた.結論 : 一部の入学枠で, 卒後進路制限・奨学金受給義務化・不適切な確約書の取得などの制度構成の問題点を認めた. また本邦の出身用件はWHOガイドラインで推奨するへき地出身者の定義と異なり, 特殊カリキュラムによる教育支援実施率は低かった.
著者
松下 姫歌
出版者
京都大学大学院教育学研究科
雑誌
京都大学大学院教育学研究科紀要
巻号頁・発行日
no.67, pp.335-359, 2021-03-25

Evidence-based Medicine(エビデンスに基づく医療; EBM)の概念は心理療法の領域にも⼤きな影響を及ぼし、Evidence-based Practice in Psychology(心理学におけるエビデンスに基づく実践; EBPP)という概念も生まれた。しかし、EBMやエビデンスの概念については理解の混乱や誤解があることが指摘され続けており、EBPPの概念はその誤解に基づく形で生まれ、後に軌道修正がなされたものの、心理臨床実践の観点から様々な問題点が指摘されている。本稿の目的は、①EBMの概念の再検討を通じて、その理念の本質とエビデンス概念について明らかにすること、②それに基づき、EBPPの問題点を明らかにすること、③心理臨床実践におけるエビデンスの概念を再定義することであった。その結果、3種類のエビデンスが抽出され、これらを基に、心理臨床実践におけるエビデンス概念が検討された。
著者
松下 雪郎
出版者
Japan Oil Chemists' Society
雑誌
油化学 (ISSN:18842003)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.3-9, 1987-01-20 (Released:2009-11-10)
参考文献数
38
被引用文献数
2 1
著者
大西 英二 清水 三矢 友杉 俊英 松下 英信 川瀬 義久
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.258-262, 2017 (Released:2018-02-05)
参考文献数
15

症例は69歳,女性。1週間前より右腋窩に腫瘤を自覚し当科外来を受診した。右腋窩に母指頭大の腫瘤を触知し,超音波検査では10.4×12.3×7.6mmの辺縁不整な低エコー腫瘤を認めた。穿刺吸引細胞診で悪性が疑われたため診断目的に摘出生検を施行し,副乳原発の浸潤性小葉癌の診断となった.切除断端の近傍まで癌の浸潤を認めたため癌の遺残を考え後日,局所広範囲切除術+腋窩リンパ節郭清術を施行した。初期治療としてレトロゾールを選択した。術後放射線治療は施行していない。追加切除後8カ月の時点で再発は認めない。腋窩に発生した副乳小葉癌を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。
著者
松下 和通 新田 孝作 海上 耕平 多胡 紀一郎
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.49, no.12, pp.813-816, 2016 (Released:2016-12-27)
参考文献数
17

心不全は, 心臓のポンプ機能の低下に基づく水分の体内貯留が本態である. 最近, 一般人においては, 心収縮能低下を伴わない拡張障害によって惹起される心不全が約40%を占めることが報告されている. この病態は, hear failure with preserved ejection fraction (HFpEF) などの名称でよばれている. 背景因子としては, 高血圧, 糖尿病および肥満が重要であり, 高齢者や女性に多いのが特徴である. 透析患者は体液過剰を伴うため, HFpEFを合併しやすいと考えられるが, その頻度に関しては不明なことが多い. 拡張能の評価は, 心エコーや組織ドップラーにより行われる. 治療としては, 適切なdry weightの設定, 血圧の適正化, 心房細動のコントロール, 虚血性心疾患の治療などが施行されている.
著者
天笠 志保 松下 宗洋 田島 敬之 香村 恵介 中田 由夫 小熊 祐子 井上 茂 岡 浩一朗
出版者
日本運動疫学会
雑誌
運動疫学研究 (ISSN:13475827)
巻号頁・発行日
pp.2102, (Released:2021-02-10)

2020年11月に国際身体活動健康学会(International Society for Physical Activity and Health: ISPAH)は「身体活動を支える8つの投資(Eight Investments That Work for Physical Activity)」を出版した。これは,2010年に同学会が発表した「身体活動のトロント憲章」と2011年の「非感染性疾患予防:身体活動への有効な投資」のうち,後者を最新化するもので,世界保健機関(World Health Organization: WHO)の「身体活動に関する世界行動計画2018-2030」とともに身体活動促進のガイダンスとして有益である。身体活動の促進は人々の健康増進のみならず,より良い社会の実現,国連が定める「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)」の達成に資するとされている。その戦略としてはシステムズアプローチが重要であり,その考えに基づいて8つの領域にわたる対策を推奨している。8つとは,①「学校ぐるみ」のプログラム(whole-of-school programmes),②アクティブな移動・交通手段(active transport),③アクティブな都市デザイン(active urban design),④保健・医療(healthcare),⑤マスメディアを含む一般社会に向けた啓発(public education, including mass media),⑥みんなのためのスポーツとレクリエーション(sport and recreation for all),⑦職場(workplaces),⑧コミュニティ全体のプログラム(community-wide programmes)である。本稿ではその内容を概説するとともに,英語原本およびその日本語訳を要約し,紹介する。
著者
松下 元則
出版者
経営史学会
雑誌
経営史学 (ISSN:03869113)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.76-101, 2003-03-25 (Released:2010-11-18)

The purpose of this paper is to show the reason why Suntory was able to innovate on a distribution channel in the Shanghai Beer industry. Suntory has had strong marketing skills and high technology in beer production in Japan. From 1984, Suntory's Chinese Business began in earnest. China Jiangsu Suntory Foods became the number one beer maker of Jiangsu Province, and Suntory developed skills in the management of a Chinese beer company. These Chinese business skill work as the core competence of Suntory's business in China. In 1996, Suntory established Shanghai Suntory Brewing and started a beer business in Shanghai. Though the Chinese business skills worked well, they were not good enough to make Suntory Shanghai's top beer maker. The marketing skills and knowledge of the beer market's competence, which were obtained in Japan, were needed. From 1997, Chinese business skills combined with marketing skills helped the rapid increase in Suntory beer sales. Suntory has been the number one beer maker in Shanghai since 1999. Suntory's technology and management skills have been adjusted to the Chinese market and work well in China. The adjustment process distinguishes Suntory from others and contributed to Suntory's to success in distribution innovation.
著者
松下 祥 下条 直樹 中込 一之 佐々木 巧
出版者
埼玉医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

我々が開発したTh2/17アジュバント活性の評価方法を用いて以下を明らかにした。1)母乳のTh2アジュバント活性が高い児はアトピー性皮膚炎を発症しやすく、これは母乳中のCoenzyme-Aによる。2)ドパミンはIL-6依存性にTh17アジュバント活性を有し、受容体アンタゴニストはマウスRAモデルや好中球性気道炎症モデルを軽快させる。