著者
藤原 篤 松本 伸洋 川崎 清
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文報告集 (ISSN:09108017)
巻号頁・発行日
vol.452, pp.85-94, 1993-10-30 (Released:2017-12-25)
参考文献数
7

In this paper, the consensus-making process in architectural design is examined through the example of the Fukui Pref. Univ. design project. The relationship between information and repre: sentation is analized, as well as the method with which the designer makes a consensus with members involved in the project. The results are as follows ; as the design proceeds, the concretization level of the representation changes in accordance with that of information which the designer deals with, and the information given at the begining consists of various concretization levels. The problem-solving method for consensus-making changes from problem-finding to problem-solving as the design proceeds.
著者
松本 毅 形井 秀一
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.399-407, 2016 (Released:2017-03-24)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1

日本では,灸治療で使用する透熱灸などの直接灸用のモグサは精製度が高く,独自の製法で製造されてきた。中国などでは,棒灸など間接灸が主流のため,簡易な製法で,低精製モグサが製造されてきた。近年,中国でも,高精製モグサが製造され,日本産モグサとの違いが分かりにくくなってきた。そこで,日本の臨床家に,製造国が分からないようにし,中国産と日本産の高精製モグサを提示し,違いをどの様に感じるかを評価用紙に記述してもらい比較検討した。有効回答数は,265名中164名(61.9%)。2種類のモグサの違いについて,54.9%の人が総合的に見て「少し違う」と回答したが,「使い勝手がよい」,「使いたい」が多かったのは日本産だった。施灸した119名中「心地よかった」を選択したのは,日本産が85名(71.4%)であった。日本の臨床家は,日本式の製造技術で精製したモグサが日本の治療法に適していると感じていた。
著者
渡部 繁則 松本 貴與志
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.128, no.1, pp.36-39, 2008-01-01 (Released:2008-01-01)
参考文献数
4

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著者
大川 穣 松本 大慶 大川 周治
出版者
日本顎口腔機能学会
雑誌
日本顎口腔機能学会雑誌 (ISSN:13409085)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.87-101, 2019 (Released:2021-01-30)
参考文献数
66

睡眠時ブラキシズム(Sleep Bruxism:SB)は睡眠障害の一病態とされている.また,SBは睡眠障害に関連して発症する顎運動異常であることから,睡眠障害を改善することによりSBは改善されるのではないかと考えた.睡眠障害に対する治療には,一般的に薬物療法(睡眠薬や抗うつ薬など)が実施されている.しかし,薬物療法は副作用が強いことから,補完療法である香りによる嗅覚刺激に注目した.本研究の目的は,香りを応用した嗅覚刺激がSBに及ぼす影響を明らかにすることである.健常有歯顎者26名(男性21名,女性5名,平均年齢24.8±3.2歳)を被験者として選択し,実験開始前に夜間睡眠時ポリソムノグラフ(PSG)を用いて26名全員がSBを発現することを確認した.嗅覚刺激にはラベンダー(LA),およびコントロール(CO)として脱イオン水を用いた.被験者26名をLA群とCO群にランダムに振り分け,嗅覚刺激を交互に付与するクロスオーバー試験を行った.初夜効果の影響を排除するとともに,Baselineのデータを採取する目的で,3夜連続によるPSGおよび携帯型高精度筋電計を用いた咬筋EMG測定を行った。クロスオーバーする際に各条件の持ち越し効果を消去するため,1週間のWashout期間ののち,嗅覚刺激の種類を入れ替えて2夜連続で,同様にPSGとEMGの測定を行った.PSGの分析により睡眠変数を算出し,咬筋EMGの分析からSB event数を算出した.PSQIを用いたアンケート調査により,被験者をFeel good sleep group,Feel bad sleep groupにグループ分けし,各群のSB event数を比較,検討した.その結果,以下の結論を得た.1.ラベンダーを応用した嗅覚刺激は6項目中5項目の睡眠変数において,睡眠状態の有意な改善を示した.2.BaselineおよびCO群と比較して,LA群のSB event数は有意に減少した.以上のことから,ラベンダーを応用した嗅覚刺激により睡眠状態が改善し,その結果として,睡眠時ブラキシズムの抑制効果が示された.3.PSQIによる主観的な睡眠の良,不良感とは関係なく,ラベンダーを用いた嗅覚刺激によりSB event数は減少する傾向が示された.
著者
藤部 文昭 松本 淳 釜堀 弘隆
出版者
公益社団法人 日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.67, no.10, pp.595-607, 2020 (Released:2020-11-30)
参考文献数
32
被引用文献数
1

区内観測資料を利用して,令和元年東日本台風(台風1919)による降水量分布を過去の大雨事例と比較し,また,極値統計手法を使って大雨の再現期間を評価した.東日本台風による総降水量の分布は1947年のカスリーン台風のものと類似し,関東山地から東北地方の太平洋側にかけて降水量が多かった.これらの台風による2日間降水量の再現期間は,一部の観測地点では数百年以上と計算されるが,多降水域の領域平均降水量については100年前後と見積もられる.
著者
松本 雄一 Yuichi Matsumoto
雑誌
商学論究 (ISSN:02872552)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.37-100, 2015-03-10
著者
清水 健一 藤本 茂雄 松本 暢平 檜垣 泰彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J105-D, no.10, pp.572-583, 2022-10-01

千葉大学では2020年度からの全員留学に備え,メディア授業によるオンライン受講を目的として,Moodle上での動画配信システムを内製により開発を進めてきた.Moodleの動画配信機能に不足している部分について,必要要件を洗い出し,システム設計を行った.その結果としてAES暗号化を施したマルチビットレートのHTTP Live Streaming方式を採用し,SCORMパッケージによるMoodle連携方式を考案した.本システムの検証を行う過程において,新型コロナのパンデミックにより,急遽,学生数約14,000人,開講科目数7,000以上にも及ぶ大学における全ての授業がオンデマンド方式のメディア授業で実施されることになり,本システムは,その中心的な役割を担うこととなった.過去に経験がない状況下において,幸いにも大きなトラブルがなく安定した稼働を実現することができたことから,稼働状況をもとに本システムの運用結果を評価した.加えて,学生への通信負担を低減するため,パケット節約モードを追加する等のきめ細かな対応を行うことができた.これらの成功要因について検証し,今後の課題について考察を行った.
著者
井口 雄介 松本 佳宣
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌E(センサ・マイクロマシン部門誌) (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.129, no.10, pp.363-364, 2009-10-01 (Released:2009-10-01)
参考文献数
2
被引用文献数
1 1

High curvature micro lens array of 240-570 μm diameters and 110-270 μm heights has been fabricated by using UV-LED lithography and imprinting technique. Curved SU-8 structures were fabricated by backside exposure through thin glass substrate because UV-LED array light source has wide directivity characteristics of UV dose. The structure was transferred to Polydimethylsiloxsane (PDMS) mold. Micro lens array of photosensitive acrylic resin was fabricated by using the mold.
著者
松本 俊英 川島 祐介 紺野 亮 小寺 義男 三枝 信
出版者
日本電気泳動学会
雑誌
電気泳動 (ISSN:21892628)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.23-26, 2022 (Released:2022-10-08)
参考文献数
7

Ovarian cancer is the leading cause of death in women with gynecologic malignancies, and especially, clear cell subtype (OCCCa) shows chemoresistance and clinical outcomes at advanced stages are generally unfavorable. To identify proteins for the novel biomarker in OCCCa, we performed shotgun proteomics analysis using formalin-fixed and paraffin-embedded clinical samples. Lefty may be an excellent OCCCa-specific molecular marker and the functional rule may be the establishment and maintenance of phenotypic characteristics of OCCCa. EBP50 may have great utility in OCCCa recurrence and prognosis through inhibits apoptosis and stabilization of PARP1 activity, a DNA repair enzyme. These results have high significance and could be expected to be developed for clinical application.
著者
川瀬 良美 森 和代 吉崎 晶子 和田 充弘 松本 清一
出版者
一般社団法人 日本女性心身医学会
雑誌
女性心身医学 (ISSN:13452894)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.119-133, 2004-07-31 (Released:2017-01-26)
被引用文献数
3

本研究の目的は,成熟期の女性のPMSの実態について即時的な記録から明らかにしようとするものである.成熟期の25歳以上45歳以下の141名の388月経周期について月経前期と月経期に記録された身体症状,精神症状そして社会的症状の合計51症状について検討した.月経前症状の頻度,平均値,最大値からみた主症状は,精神症状のイライラする,怒りやすい,身体症状の乳房の張りの3症状といえた.また特定の人に強く経験されている症状も認められた.対象者の諸属性のうち,年齢グループ別,出産経験有無別,就労形態別で検討したところ,それぞれの属性で有意に高い平均値を示す症状群が認められた.月経前期から月経期への推移について検討したところ,月経前期から月経へ減少または消失するというPMSの特徴を統計的に有意に示す症状は15症状であった.それら症状の相互関連をクラスター分析によって検討した結果,イライラ,怒りやすい,そして食欲増加という選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)に反応するような脳レベルの問題と考えられる症状のクラスターAと,乳房の張り,ニキビができやすいなど卵巣ホルモンが直接発症に関与している症状のクラスターBが見いだされた.また,クラスター分析と属性別の結果から出産経験の有無による相違が認められ,出産経験が症状と特異的に関連していることが示唆された.また,月経前期から月経期へ統計的に有意な増加を示す症状は12症状で,クラスター分析の結果,下腹痛など子宮レベルの問題を背景とした症状と精神症状と社会的症状で構成されたクラスターCが見いだされ,成熟期女性にも周経期症候群(PEMS)の概念で説明できる月経前症状が認められた.以上の結果から,本邦における成熟期女性の月経前症状は,脳レベルの問題,卵巣レベルの問題,子宮レベルの問題を背景として,PMSとPEMSという特徴的な臨床像による2つの概念で説明できる.
著者
笠巻 純一 宮西 邦夫 笠原 賀子 松本 裕史 西田 順一 渋倉 崇行
出版者
日本健康行動科学会
雑誌
Health and Behavior Sciences (ISSN:13480898)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.45-56, 2021 (Released:2022-03-31)
参考文献数
42

This study aimed to clarify the correlation between snacking behavior and psychological stress in female university students and thereby contribute to health support measures. A questionnaire survey was conducted to examine household living arrangements, snacking behavior (consumption of confectionery and snacks), and psychological stress stemming from interpersonal relationships or the demands of study, etc. of students from four universities in Japan. The survey was conducted yearly for 3 years (following multiple sections of the population from the first to third year), and 81 female students were valid respondents. Interpersonal stress scores were positively and significantly correlated with several items of snack frequency scores by time of day and snack frequency scores by situation (i.e., snacking alone, with friends, before/after classes or other events, and instead of a meal). In their first year, the students with high interpersonal stress showed a high total frequency of snacking in the morning, in the afternoon, or at night or snacking alone, which was more common among students living alone. In their second year, the students with high interpersonal stress showed a higher frequency of snacking alone. In their third year, the students living alone and with high interpersonal stress showed a high total frequency of snacking in the morning, in the afternoon, or at night; before or after classes or other events; and instead of a meal. It was found that the higher the degree of personal stress among female university students, the higher the frequency of their ingestion of confectionery and snacks.
著者
山口 優実 荒川 友美 川口 美奈子 東野 好恵 松本 希 中川 尚志
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.121-129, 2018-07-20 (Released:2019-07-01)
参考文献数
10

UD トークは、音声認識機能を用いて難聴者と健聴者とのコミュニケーションを支援するソフトである。しかし、その音声認識精度は完璧とはいえない。われわれは、その音声認識ソフトを利用して構音障害患者の発話明瞭度評価を客観的に行う方法を検討した。 標準ディサースリア検査の教材用音源を UD トークに聴き取らせたところ、UD トークは健常者以外の音声を高率に聞き取れず、構音障害の程度に応じた聞き取り成績を示した。 UD トークは 36/53 の音声で言語聴覚士による評価に沿った評価を下し、15/53 の音声で言語聴覚士による評価より厳しい評価を下し、残りの 2/53 の音声で言語聴覚士より甘い評価を下した。この評価方法を利用し、従来言語聴覚士の主観的評価に頼っていた構音障害患者の発話明瞭度が客観的に評価できる可能性が示唆された。
著者
松本 和也 マツモト カツヤ
出版者
神奈川大学人文学会
雑誌
人文研究 = Studies in humanities (ISSN:02877074)
巻号頁・発行日
no.204, pp.1-33, 2021-12-25

In this paper, I have attempted to research and analyze the discourse of cultural propaganda during the Pacific War. As there is little previous research on these discourses, I worked on unearthing wartime material. In Chapter Two, I analyzed the discourse on Southern cultural propaganda. As a case study for further analysis, I specifically focused on discourse on the Dutch East Indies before the start of the Pacific War. From the aforementioned examination, I have precipitated the basic structure of cultural propaganda discourse. In Chapter Three, I analyzed the discourse around cultural work starting from after the beginning of the Pacific War and paying particular attention to the keywords of ethnic groups. In the discussion of this section, I followed the trends that this discourse on cultural propaganda will reflect in the ideology of the Pacific War. Finally, I analyzed the discourse surrounding the relationship between literary figures and cultural propaganda at that time. In conclusion, I pointed out that through these discourses, literary figures have contributed to uplifting the war and gained sociality.