著者
堀田 昂己 三井 完太 岩下 太樹 岡田 遼人 岩坂 桃果 阪本 大地 内藤 秀太 畑中 良紀 原田 良也 松本 実夏 吉岡 雄馬 福本 悠樹 鈴木 俊明
出版者
一般社団法人 大阪府理学療法士会生涯学習センター
雑誌
総合理学療法学 (ISSN:24363871)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.17-24, 2022 (Released:2022-06-30)
参考文献数
31

【目的】運動イメージ戦略の違いが脊髄神経機能の興奮性と運動の正確さに及ぼす影響について検討した。【方法】対象は,健常者13名(平均年齢20.3 ± 0.5歳)とした。安静時にF波を測定し,ピンチ力を50%MVCに調節する練習を与えた後,ピンチ課題において規定値と実測値との誤差を算出した。その後,順不同でそれぞれ別日に筋感覚的イメージ,1人称的視覚イメージ中のF波を測定した後,再度ピンチ課題を与えた。【結果】安静を基準とした各イメージ戦略間における振幅F/M比増加量に差異を認めなかった。また,安静を基準とした各イメージ戦略間における50%MVCからの絶対誤差改善度に差異を認めなかった。【結論】1人称的視覚イメージが1人称の視点に立って運動イメージを行うという点において筋感覚的イメージと類似したことで,同程度の脊髄神経機能の興奮性増大をもたらし,運動の正確さを維持させた。
著者
松本 絵理子
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

日常生活場面において複数の情報処理を並列して行うことが多々ある。マルチタスクとは、文字通り複数の課題を同時に遂行する事態を指し、従来の心理学研究では、二重課題(dual task)や課題の切り替え(task-switching)などのパラダイムを用いて検討が行われてきた。脳イメージング研究では,マルチタスクの遂行には両側の頭頂側頭ネットワークを含む広範な領域が関与しており,タスク間の認知資源の調整やワーキングメモリの負荷が要求されることが示されてきている。本研究課題では、マルチタスク環境下における注意配分とその個人差を検討するために、課題目的非関連かつ予期せずに与えられる刺激への注意捕捉を手がかりとして検討を進めてきた。平成29年度は視覚課題の認知的負荷を操作し、課題非関連の聴覚刺激への気付きについて予告のない状況での実験を行った結果、ワーキングメモリ容量の個人差が気付きと相関があり、回帰分析の結果、ワーキングメモリ容量の高さが気付きの失敗を予測することが示された。平成30年度はこの課題非関連聴覚刺激への気付きの失敗が予期の有無に依るのかを検討するために、あらかじめ教示され学習を行った場合の効果とワーキングメモリの個人差について検討を重ねた。また、同一モダリティの非関連刺激の抑制に関連する脳波実験では、注意制御に関わる成分に着目して実験データ収集と解析を進め、国際学会にて発表した。令和元年度以降は、課題非関連刺激の予告と学習との関連について、非注意性聞き落としのパラダイムを用いた検討を行った。更に,音刺激の種類や呈示頻度を操作して、ワーキングメモリ上の負荷を増すことによる聞き落としへの影響を調べた。この結果は令和2年度に実施される日本心理学会にて発表を行った。令和3年度は国際学会への発表を行うと共に,これまでの成果の再解析と投稿準備を進めた。
著者
清水 義之 橘 一也 津田 雅世 籏智 武志 稲田 雄 文 一恵 松永 英幸 重川 周 井坂 華奈子 京極 都 奥田 菜緒 松本 昇 赤松 貴彬 竹内 宗之
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.287-292, 2017 (Released:2018-05-14)
参考文献数
17

近年,小児における末梢挿入式中心静脈カテーテル(peripherally inserted central catheter:以下PICC)は,新生児領域では頻用されており,幼児や学童においても,重要な静脈アクセス用デバイスである.PICC 留置は視診または触診により静脈を穿刺する以外に超音波ガイド下に留置する方法があるが,わが国において,小児患者に超音波ガイド下にPICC を留置する報告はない.われわれは,41 名の小児において,リアルタイム超音波ガイド下にPICC 留置を試みた.56 回中50 回(89%)PICC 留置に成功し,重篤な合併症は認めなかった.屈曲による滴下不良はなく,62%の症例で合併症なく使用された.留置にはある程度の慣れと,鎮静が必要であるものの,静脈のみえにくい年少児でも留置可能であり,小児における有用なルート確保手段であることが示された.
著者
松本 輝紀 大井 尚行
出版者
公益社団法人 都市住宅学会
雑誌
都市住宅学 (ISSN:13418157)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.35, pp.27-32, 2001-10-31 (Released:2012-08-01)
参考文献数
16

What are the determinants of personal space in the limited space like a room in our house? This article discusses the question on the study of personal space in the limited space. The experiment were executed in order to understand the relationship between a scale of space and characteristic of personal space from the viewpoint of posture and depth of space. The results of the experiments were summarized as follows: 1) When the point of view became higher, the size of the personal space became larger, 2) When the depth of the room became larger, the size of the personal space became larger.
著者
松本 直司 高木 清江 三輪 真裕
出版者
日本インテリア学会
雑誌
日本インテリア学会 論文報告集 (ISSN:18824471)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.17-22, 2006 (Released:2022-06-01)

本研究では,住宅居室を対象に,吹抜け空間形状と空間形状意識,印象評価の3つの関係性を求め,上層居室からと下層居室からでそれらがどのように異なるかを明確にすることを目的とする。 実験は,1 /10縮尺模型を用い,居室の印象を11評価尺度による SD 法で評価した。 分析の結果,吹抜け空間を評価する尺度は,上層・下層居室ともに「スケール性」「快適性」「関係性」「特異性」の4軸であった。空間形状意識では,下層居室からは上層居室からに比べ,レベル差に大きく影響された。上層・下層居室からの空間形状意識は,ともに「空間重複型」が最も快適な空間となった。吹抜け空間においては快適な居室を計画するためには,一体的であるより,ある程度の分離感をつくる必要がある。
著者
皆元 文恵 梅田 勇一 冨永 麻衣子 上西 真理子 鵜木 友都 松本 弥一郎
出版者
一般社団法人 日本老年薬学会
雑誌
日本老年薬学会雑誌 (ISSN:24334065)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.33-40, 2022-12-31 (Released:2023-01-27)
参考文献数
17

At Iizuka Hospital, we organized a polypharmacy team to engage in multidisciplinary collaboration and we began interventions aimed at prescription optimization for inpatients. During the interventions, we confirmed the patient’s willingness for pharmacotherapy. After that, we evaluated the merits and demerits of continuation or discontinuation of the drugs considering the patient’s condition, life prognosis, and time to benefit. In this study, we considered the investigated results of 100 patients who experienced intervention by the polypharmacy team. Of the 49 patients who reduced their medications after the polypharmacy team intervened, the most common reason for medicine reduction was long-term administration, and the most common pharmacological category of medicine reduction was gastrointestinal medication. The polypharmacy team at Iizuka Hospital intervenes for the Departments of General Internal Medicine, Transitional and Palliative Care, and Orthopedic Surgery, and we hope polypharmacy team interventions will be expanded to more departments to optimize prescribing in the future.
著者
大谷 竜 塚本 斉 佐藤 努 木口 努 重松 紀生 板場 智史 北川 有一 松本 則夫 高橋 誠 小泉 尚嗣
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1-2, pp.57-74, 2010-01-26 (Released:2013-07-09)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

産業技術総合研究所(以下,産総研と呼ぶ)は, 2006年度より四国・紀伊半島~愛知県にかけて地下水等観測点やGPS観測局の新設を行っており,これを機に従来の産総研のGPS観測局と統合したGPS連続観測システム(以下,GPSシステムと呼ぶ)の全面的な更新を行った.本報告ではその概要,及び本GPSシステムを用いて得られる結果について紹介する.まず,全局についてTrimble製の同一型の受信機とアンテナに統一した.また,解析ソフトウエアはBerneseソフトウエアに切り替えた.これらの結果,従来の産総研のGPSシステムの結果に比べ,新解析で推定されたGPS局の変位の再現性の向上が見られた.また,産総研のGPS観測局だけではなく,周囲にある,国土地理院のGPS連続観測網(GEONET)の観測局も一緒に解析を行い,日々の座標値を推定するようにした.この解析方法の導入により,産総研GPS観測局周辺の歪をGPSから求めることができるようになった.更に, GEONETの定常解析であるF2 解に準拠した解析を産総研の新GPSシステムでも独立に行うことにした.産総研による解析結果と,F2解で求められた同一観測局 の変位を比較した結果,両者の間に大きな差はないことが確かめられた.
著者
松本 雄宇 岩崎 優 細川 恵 鈴木 司 井上 順 重村 泰毅 高野 克己 山本 祐司
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-22-00090, (Released:2023-02-17)

腎臓病患者の治療食として使用されている低タンパク米の製造工程で生じるERPの脂質代謝改善効果を検討した. 高脂肪食を与えた肥満モデルマウスにERPを摂取させたところ, 体重および精巣周囲脂肪重量の増加が抑制された. また, ERP摂取により糞中TG量が増加した. さらに, 血中ALT活性と肝臓中脂質量の結果から, ERP摂取は高脂肪食に起因する肝障害を抑制することが示された. 興味深いことに, ERP摂取によりインスリン抵抗性に関連するCerS6の発現量低下も観察された. ERPは主にペプチドと遊離アミノ酸から構成されていること, また一部の血中遊離アミノ酸濃度と精巣周囲脂肪重量との間に負の相関関係が認められたことから, 本研究で観察された効果はペプチドと遊離アミノ酸のどちらかないし両方を介していると考えられる. これらの結果から, ERPは抗肥満食品として有用な素材であることが示唆された.
著者
松本 佳那子 松田 昌子 宮田 富美 唐樋 さや香 市原 清志 平野 均
出版者
山口大学医学会
雑誌
山口医学 (ISSN:05131731)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.167-172, 2006 (Released:2007-01-24)
参考文献数
14
被引用文献数
1

【目的】高照度光照射療法は脳内におけるセロトニンやメラトニン分泌に影響を与えることにより種々の疾患の治療法として期待されている.今回我々は,月経前症候群など,月経周期に伴って出現する症状に対する治療への応用を探索するために,高照度光照射が正常月経周期の自律神経機能にどのように影響するかを検討した.【方法】正常な月経周期を示す21±1歳の女子大学生6名を対象に,基礎体温に基づいて卵胞期と黄体期の各時期に,ホルター心電計により24時間の心電図を記録し,その間に白色発光ダイオード(白色LED)照射実験を行った.記録した心電図上のR-R間隔をMEMCALC法によりスペクトル解析し,自律神経機能の変動を観察した.【結果】正常月経周期では副交感神経活動をあらわすHFは黄体期に低く卵胞期に高く,交感神経活動をあらわすLF/HFは黄体期に高く卵胞期に低かった.高照度光照射により黄体期にはLF/HFは,HFに比べ変動が大きかった.【結論】正常月経周期では卵胞期には副交感神経活動がより高まり,黄体期は交感神経活動がより高まった.高照度光照射は黄体期の交感神経活動の反応の変動をより大きくするも,卵胞期にはそのような変化はみられなかった.
著者
松本 誉之
出版者
日本癌病態治療研究会
雑誌
W'waves (ISSN:18810241)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.18-20, 2007-05-31 (Released:2009-10-16)
著者
松本 勉 油田 信一
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.5, no.5, pp.351-360, 1987-10-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
12
被引用文献数
2 5

人が目的地まで移動するときには, 手や頭に持った地図から目的地までの経路を探したり, 経路上での現在位置を常に確認しながら移動を行っていると言ってよい.これは人間が持っている地理に関する知能 (地理感覚) の一つである.同様にロボットに移動を行わせる時にはロボットに適した地理感覚が必要となる.本論文は, 移動ロボットの移動における地理感覚の実現に関するものである.そこでは, ロボットが移動を行う時にその現在位置から目的地迄の経路とその回りの環境情報を持った経路地図 (ルートマップ) を持ち, 次に経路地図を解釈して実行するという方式を提案し, 目的地までの経路を表しその道筋の状況を持った経路地図 (ルートマップ) の表現法と与えられた経路地図を解釈して目的地までロボットを走行させる時に必要なアルゴリズムについて述べている.また本論文で提案したルートマップやルートランナのアルゴリズムの具体的実現の一例として山彦9号上にインプリメントした知的移動システムのソフトウエア構成についても述べる.
著者
石黒 智紀 松井 照明 松本 圭司 渡邊 由香利 濵嶋 浩 池山 貴也 窪田 祥平 北村 勝誠 高里 良宏 杉浦 至郎 伊藤 浩明
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.70, no.9, pp.1207-1210, 2021 (Released:2021-11-10)
参考文献数
7

12歳,女児.既往に気管支喘息,アレルギー性鼻炎あり.自宅で作ったたこ焼きを4個摂取直後にアナフィラキシーショック,呼吸不全を認めた.開封後1カ月間室温で保存したたこ焼き粉を使用したこと,ダニ抗原特異的IgEがクラス6と強陽性であったことからパンケーキ症候群を疑った.被疑粉が破棄されていた為,冷蔵保存されていたたこ焼きから虫体数と抗原量の測定を試みた.ワイルドマン・フラスコ法によるダニの洗い出しとELISA法による抗原量測定を実施した.結果は,コナヒョウヒダニ430匹/gを認め診断に至った.ELISAではDer f 1 21.1ng/gを検出したが,これは虫体数に比して少なかった.検出されたダニ抗原量が少なかった原因として,加熱や還元剤による抗原性の減弱,ダニ抗原とグルテンとのジスルフィド結合による不溶化等が考えられた.パンケーキ症候群が疑われるが被疑粉の入手が困難な場合,調理された食品の鏡検を行うことで直接ダニ虫体を確認することを考慮すべきである.
著者
松本 和也
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.47-57, 2004-09-10 (Released:2017-08-01)

戦争の<はじまり>をめぐる日付の一つとして、太平洋戦争開戦日である"十二月八日"の文学的言説を検討する。具体的には、"十二月八日"を主題として描かれた小説表現と、それらをとりまく同時代言説の布置・受容を多角的に検討し、その上で改めて、太宰治「十二月八日」の読解へと向かう。するとそこには、"日常=戦場"としての"十二月八日"という特異な主題に応じた、新たな小説表象が見出されることになるだろう。
著者
新江 賢 中江 進 松本 健治 須藤 カツ子
出版者
杏林大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

ダニの外殻に含まれるキチンが、インターロイキン-33 (IL-33)を介して、無害な抗原に対するアレルギー応答を誘発することを見出した。本研究では、抗原提示細胞の1つである樹状細胞(DC)に対するキチンの効果に着目した。その結果、キチンがIL-33存在下でのみDCを活性化し、炎症性サイトカイン(IL-1)の産生を介してTh2細胞を活性化することを明らかにした。さらに、野生型、IL-33R欠損、IL-1欠損DCを移入再構築したIL-33R欠損マウスにアレルギー性気道炎症を誘発することにより、キチンとIL-33により活性化されたDC由来のIL-1が、アレルギー応答を誘発することを明らかにした。
著者
河野 通之 松本 嘉司
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:00471798)
巻号頁・発行日
vol.1965, no.115, pp.13-25, 1965-03-20 (Released:2009-12-18)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1
著者
松本 信廣
出版者
日本文化人類学会
雑誌
民族學研究 (ISSN:24240508)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.99-108, 1948 (Released:2018-03-27)

Of the southern languages which have to some extent been incorporated within Japanese, Mon-Khmer ranks first and Malayo-Polynesian ranks second in the number of words which have influenced the Japanese language. This influence involves many important nouns for all parts of the human body, human relations, heavenly bodies, climate, as well as verbs, adjectives, etc. Moreover, a close morphological relationship can be seen. The prefix plays an important part in the Mon-Khmer and Malayo-Polynesian language groups. Characteristically, causative verbs are formed by the addition of the pa type of prefix. The same usage of p can be found in old Japanese, where the addition of p forms words or causative and emphatic character. Other prefixes, such as ma, which has an honorific meaning in Mon-Khmer, ka, ta, sa, and ya, are common to both languages. This use of the prefixes, which is never found in the old Ural-Altaic languages, has been inherited by Japanese from the southern languages. This is important to bear in mind in studying the origins of the Japanese language.
著者
貝戸 清之 松本 圭史 鎌田 敏郎 北野 陽一郎 山中 明彦
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.22-00111, 2023 (Released:2023-01-23)
参考文献数
36

下水道管渠は埋設構造物であるために,管理対象全域において悉皆調査を行うことが困難である.一方で,調査が実施できなくとも,管渠の劣化に影響を及ぼす属性情報であれば全域で利用可能であることが多い.本研究では,部分的に獲得された調査データを用いて調査実施管渠に対する劣化予測を行ったうえで,回帰クリギングを用いて管渠の劣化異質性と属性情報の空間的関係性を表す空間マッピングモデルにより,調査未実施管渠も含めた全管渠の劣化を予測する方法論を提案する.さらに,劣化予測結果をもとに作成した健全度分布に対して,デュアルカーネル密度推定を用いて老朽管渠の空間的集積傾向を視覚化し,改築更新区域を抽出する.最後に,提案手法を大阪市の下水道コンクリート管渠に対する調査データに適用して,その有用性を検証する.