著者
沖野 友洋 永田 恵輔 高野 純一 小林 秀敏
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
pp.21-00073, (Released:2021-09-17)
参考文献数
19

The crash safety structure of the railway vehicles is important as one of the safety measures against the train crews and the passengers in the event of a collision accident. It is impractical to perform collision testing many times using the actual train unit to design the crash safety structure, whereby the numerical simulation is effective and it is important to validate the analytical accuracy. However, there are few studies of collision tests and numerical simulations using actual size carbody structures according to Japanese design standards, and even fundamental data have not been sufficiently obtained. Therefore, firstly, the authors performed the collision test of an actual-size partial stainless-steel carbody structure of a railway leading vehicle against a rigid wall and finite element analysis under the same condition as the test for the purpose of validating and improving the analytical accuracy of numerical simulation. Secondly, we carried out the collision test of the same carbody structure of a railway leading vehicle against a typical large dump truck in Japan and obtained the fundamental data such as the time histories of the impact compression load and the acceleration of the carbody structure as well as the deformational and fractural behavior of them. We also performed FE analysis under the same condition as the experimental test and compared the numerical result to the experimental one. As a result, the numerical result was consistent with the experimental result. Finally, we expanded the partial carbody structure model to a single carbody model and carried out the collision analysis of it against a large dump truck. Thereby, the impact deformation and fracture behavior of the railway carbody under the actual level-crossing accident were estimated.
著者
伊関 憲 朝長 鮎美 林田 昌子 清野 慶子 篠崎 克洋 羽田 俊裕 山崎 健太郎
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.11, pp.775-780, 2012-11-15 (Released:2013-01-17)
参考文献数
13

症例は45歳の男性。頭にごみ袋を被りヘアゴムで頸部を留めて,浴室の洗い場で全裸の状態で座っているところを発見された。意識はなく心肺停止状態であり,心肺蘇生を行うも死亡確認となった。蘇生中,気管チューブよりピンクから赤色の泡沫痰が多量に吸引された。死後の胸部CTでは,両側肺野に著明な肺水腫,肺胞出血の所見があり,気管から両側主気管支内に液体貯留を認めた。現場検証で浴室内からエアダスターが発見された。司法解剖では,左右の肺に高度肺水腫と肺胞出血が認められた。左右ともに濃紫赤色,血液量が多く,水腫高度であった。両側眼瞼結膜に溢血点あり,口唇結膜,上下肢にチアノーゼを認めた。さらに心臓血より1.1-ジフルオロエタン(HFC-152a,以下DFE)が検出された。DFEはフロンガスの一種であり,冷媒や噴射剤などに用いられる。吸入により多幸感や気分の高揚感が得られるため乱用される場合がある。しかし,高濃度のDFEを吸入すると中枢神経系の抑制や催不整脈作用がある。死亡例も散見され,剖検例では両肺で著明な肺水腫と肺胞出血がみられた。今回の症例では,頭からビニール袋を被りDFEの吸引をしていたところ意識を消失し,低酸素,窒息状態となり死亡したものと思われる。本症例のような吸入法での死亡例が国内で散見され,インターネットでのフロンガス吸入に関する情報の規制などが必要である。
著者
小林 正男
出版者
海人社
雑誌
世界の艦船
巻号頁・発行日
no.760, pp.84-87, 2012-05
著者
黄 啓徳 百崎 良 宮崎 慎二郎 若林 秀隆 社本 博
出版者
The University of Occupational and Environmental Health, Japan
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.303-315, 2019-09-01 (Released:2019-09-20)
参考文献数
35
被引用文献数
4 7

急性疾患に対するリハビリテーションと栄養療法の併用効果検証を目的としたシステマティックレビューを行った.MEDLINE,CENTRAL,EMBASEと医中誌データベース検索の986件と他ソース16件の論文からリハビリテーション治療中の急性疾患症例に対する栄養介入効果を検証した2件のランダム化比較試験を抽出した.コクランrisk of bias評価とランダム効果モデルを用いた解析,GRADEアプローチでエビデンスの質評価を行った.Jonesらの研究ではQOL改善効果がなかった(標準化平均差[SMD] 0.55, 95%信頼区間[CI] -0.05 - 1.15; P = 0.12)が,Hegerovaらの研究では筋肉量(SMD 0.65; 95%CI, 0.36 - 0.93; P < 0.00001)とADL(SMD 0.28, 95%CI 0.00 - 0.56; P = 0.05)に改善効果を認めた.急性疾患に対するリハビリテーション栄養療法は筋肉量増加とADL改善に効果的な可能性がある.しかしアウトカム全般にわたる全体的エビデンスの質は低く,さらに研究が必要である.
著者
飯田 健 上田 路子 松林 哲也
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.139-153, 2011

昨今の日本政治において「世襲議員」は国会議員の最大で3分の1を占めるなど顕著な存在となっている。これまでマスコミ,評論家,政治学者などが世襲議員について再三論じてきたが,そもそも印象論的な議論も少なくなく,厳密な実証分析を行ったものは多くは存在しない。そこでわれわれは新たに構築した包括的なデータセットを用いて世襲議員の属性や政策に対する影響力を実証的に分析し,世襲議員をめぐる今後の議論に一つの材料を提供したい。本論文では,まず世襲議員の特徴を非世襲議員との比較において明らかにする。そして政策に対する影響力の一例として,世襲議員の補助金分配過程への影響を検証する。分析の結果,世襲議員は選挙における地盤や資源に恵まれており,選挙に強く,当選回数が多いということ,さらに世襲議員は自分が代表する地域により多くの補助金をもたらすということが示された。
著者
若林 秀隆 栢下 淳
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.871-876, 2014 (Released:2014-06-23)
参考文献数
9

【目的】摂食嚥下障害スクリーニング質問紙票であるEAT-10の日本語版を作成し、信頼性・妥当性を検証する。【対象及び方法】EAT-10英語版の順翻訳、逆翻訳、英語原版と逆翻訳の整合性の検討を行い、EAT-10日本語版を作成した。次に摂食嚥下障害もしくは摂食嚥下障害疑いの要介護高齢者393人を対象にEAT-10日本語版を実施した。信頼性を内的整合性であるクロンバッハのα係数で、妥当性を臨床的重症度分類とスペアマンの順位相関係数でそれぞれ検討した。【結果】EAT-10日本語版を実施できたのは237人(60%)であった。クロンバッハのα係数は0.946であった。EAT-10を実施できない場合、摂食嚥下障害と誤嚥を有意に多く認めた。EAT-10と臨床的重症度分類に有意な負の相関(r=-0.530、p<0.001)を認めた。EAT-10で3点以上の場合、誤嚥の感度0.758、特異度0.749であった。【結論】EAT-10日本語版の信頼性・妥当性が検証された。EAT-10日本語版は、摂食嚥下障害スクリーニングに有用な質問紙票である。

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著者
〔小林次郎〕
巻号頁・発行日
1945
著者
樋口 隆太郎 林田 定男 出口 由美 山田 嘉徳 金田 純平
出版者
関西大学教育開発支援センター
雑誌
関西大学高等教育研究 (ISSN:21856389)
巻号頁・発行日
no.3, pp.69-79, 2012-03

関西大学文学部は、2010(平成22)年度より、文部科学省GP の支援のもと、「文学士を実質化する〈学びの環境リンク〉」のテーマで、本学部の教育課程の特性を活かし、文学士を実質化できるような学びの環境作りのプロジェクトを開始した。2011年度後期は、その年次スケジュールおいて、検証と改善フェーズに該当する。そこで、検証と改善に資するため、学生アンケート調査を実施した。文章力に対する学生のイメージおよびアカデミック・ライティング環境の整備状況、この2点についての現状を把握することが目的である。関西大学文学部生457名を対象に、アンケート調査を実施した。分析結果を摘記すると、文章力に対する学生のイメージについては、進級に伴って文章力に対する自信の上昇と不安の低減が見られたこと、年次を通じて文章力の必要性およびそれを向上させるための努力の認識に差異が見られなかったことが明らかになった。アカデミック・ライティングの環境については、ワンポイント講座等の啓発事業についての学生の認知度が低く、広報の質・量ともに十分ではないことが明るみになった。また、年次や時期によって変化する学生の(潜在的)ニーズを考慮してテーマを選定する必要があることもわかった。来年度は、GPプロジェクトの本格的運用期間をむかえる。今回の調査によって顕在化した広報における問題点や学生のニーズ等を勘案しつつ、学生にとってより有益な事業を展開する必要がある。
著者
片渕 竜也 井頭 政之 古林 徹 尾川 浩一
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

ホウ素中性子補足療法におけるオンライン線量評価システムとしてピンホールカメラを開発する。本研究では、実証試験を行うためのピンホールカメラシステムを構築した。加速器中性子源からの中性子ビームを用いて実験を行った。中性子ビームを水ファントムに照射し、中性子ホウ素の核反応で発生するガンマ線を検出した。中性子ホウ素反応率の空間分布を再構成するための測定を行った。十分な空間分解能で反応率空間分布を得ることができた。
著者
鈴木 裕介 小林 渉 林 伸善 橋本 和孝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.288-295, 2002-03-15
参考文献数
4

本稿では,H-II Aロケット用の搭載計算機である誘導制御計算機について,その役割,技術的特徴,開発経過等を,ロケットの誘導制御システムの概要とともに紹介する.また,これまでのH-I,H-IIロケット用の搭載計算機からの変遷についても併せて記述する.
著者
北口 善明 近堂 徹 鈴田 伊知郎 小林 貴之 前野 譲二
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-36, no.13, pp.1-8, 2017-02-24

各オペレーティングシステムの IPv6 実装が進んだことで,IPv6 ネットワークが提供されればクライアント端末は IPv6 通信が優先となるケースが増えてきている.一方で,現在 IP アドレス自動設定の手法としては RA や DHCPv6 を用いたステートレス ・ ステートフル設定が RFC で策定され,その組み合わせによってはクライアントの意図しない挙動を誘発するだけでなく,ネットワーク環境へ与える影響も考慮しなければならない.本発表では,各種クライアント OS における IPv6 実装状況の検証結果を報告するとともに,これらがネットワーク運用管理に与える影響について考察する.
著者
浅野 優 小出 誠二 岩山 真 加藤 文彦 小林 厳生 美馬 正司 大向 一輝 武田 英明
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
pp.LOD-27, (Released:2017-01-31)
参考文献数
19

We describe a procedure for constructing a website for publishing open data by focusing on the case of Open DATA METI, a website of the Ministry of Economy, Trade, and Industry. We developed two sites for publishing open data: a data catalog site and one for searching linked open data (LOD). The former allows users to find relevant data they want to use, and the latter allows them to utilize the found data by connecting them. To implement the data catalog site, we constructed a site tailored to the needs of the organization. Then we extracted a large amount of metadata from the individual open data and put it on the site. These activities would have taken a lot of time if we had used the existing methods, so we devised our own solutions for them. To implement the LOD searching site, we converted the data into LOD form in the Resource Description Framework (RDF). We focused on converting statistical data into tables, which are widely used. Regarding the conversion, there were several kinds of missing information that we needed to associate with the data in the tables. We created a template for incorporating the necessary information for LOD in the original table. The conversion into LOD was automatically done using the template.