著者
梅村 祥之 伊達 彩斗
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2017-MUS-115, no.39, pp.1-6, 2017-06-10

国土地理院の地図情報から山の形状を表す標高データのカーブを得て,メロディラインを生成するシステムを開発した.そのようにして大量に作成したメロディの中に良いフレーズが何箇所か存在する.それらを人が選定して,つなぎ合わせることによって曲にまとめた.このようにして作成された曲 2 曲と,プロの作曲家によって作曲された既存曲 3 曲の計 5 曲について,26 名の評価者に曲の良さを 5 段階評価してもらった.その結果,本法による生成曲の良さは既存曲と同程度であることが確認された.
著者
寺尾 香那子 中谷 素之 梅村 慶嗣
出版者
日本応用心理学会
雑誌
応用心理学研究 (ISSN:03874605)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.190-199, 2022-03-31 (Released:2022-06-30)
参考文献数
27

This research examined how teacher's intrinsic motivation for teaching affected learner's intrinsic motivation for learning topics through expectancy formation (i.e., social contagion of the motivation processes) and how this processes were moderated by learner's intrinsic motivation to enter university. We conducted a longitudinal survey of Japanese first-year undergraduates (N=637) within a half-year class. Multi-group structural equation modeling showed that learner's perception of the teacher's intrinsic motivation was positively related to learner's expectancy of learning topics and teaching, but this expectancy was positively related to later learner's intrinsic motivation only in the group with high intrinsic motivation to enter university. This research suggests that learner's individual differences such as intrinsic motivation to enter university might moderate social contagion of the motivation processes. In terms of motivating university students, it is important to provide opportunities for them to develop an interest in learning at university besides their academic performance among high school students.
著者
吉野 浩司 梅村 麦生 吉田 耕平 磯 直樹
出版者
長崎ウエスレヤン大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

〈善く生きる〉のための社会学とは、人間が生きる上で必要な生きがい、愛、喜びといった人間のポジティブな側面を対象とし、その発生メカニズムの解明と社会への実装とを目的とする科学である。この社会学を、亡命知識人論というグローバルな社会学史の観点から、その源流にまでさかのぼって捉え直そうとするものである。わけても〈善く生きる〉ための思索の片鱗は、20世紀初頭のロシア社会学にも組み込まれており、後に欧米の社会学にまで浸透していった。世界各地のアーカイブに残された亡命知識人の資料を掘り起こし、かつてのロシアや中東欧の思想から現代の欧米の社会学にいたる様々な試みを総合的に把握する。
著者
内山 慎太郎 吉田 光男 梅村 恭司
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.45092, (Released:2022-02-01)
参考文献数
26

教師から学習者に対して動画にアノテーションをつける機能「ステアリング・マーク」を,反転授業の事前学習動画視聴システムに実装し,その有用性を評価した.ステアリング・マークは,教師による丹念な設計という観点から着想を得て,学習者の個性に合わせた指導・支援を目的とし,学習者の立場に応じて動画の提示方法を変更する手段を提供する.印象評価実験によって,ステアリング・マークは学習者にとって受け入れられるものであることが示された.また,ステアリング・マークが提供する学習の個性化を支援する方策が学習者らにとって望ましいものであるとわかった.さらに,視聴行動ログの分析による有用性の検証から,ステアリング・マークが学習者の動画視聴行動に対して,自身の理解が足りていない場所の反復視聴を補助していることが示された.
著者
森川 浩史 石田 正人 岩崎 幸司 梅村 和夫
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.395-400, 1989-05-20

I.はじめに 舌骨は周囲を軟部組織に囲まれ,可動性があり,さらに下顎骨により保護されているため外力の影響を受けにくく,損傷されにくい。喉頭外傷にさいしても舌骨の損傷を合併することは少ない。われわれは最近,舌骨骨折2例を経験したので報告する。
著者
田中 稔 梅村 太 長岡 聡紀 岡 竜巳 高島 里奈 高橋 拓哉 平山 和哉
出版者
メジカルビュー社
巻号頁・発行日
pp.1020-1031, 2021-10-19

野球肩の効果的な運動療法を行うためには,投球動作で必要とされる運動機能の理解と機能的な問題点の把握が必須であり,それらの問題点の機能的な改善と投球動作を念頭に置いた運動連鎖と投球動作の再構築を行うことが最も有効な運動療法といえる。本稿では,痛みの出現する頻度が高いコッキング期とボールリリース・フォロースルー期での評価法と効果的な運動療法の詳細について解説する。
著者
神崎 寛子 秋山 尚範 金本 昭紀子 阿部 能子 山田 琢 荒田 次郎 梅村 茂夫 池田 政身
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.99, no.4, pp.507, 1989 (Released:2014-08-11)

我々は1987年1月より1988年10月の間に分離された204株の黄色ブドウ球菌のフシジン酸(FA)に対するMICを測定し,また高知医大で1987年9月から1988年9月に分離された123株の黄色ブ菌のFAに対するMICと比較した.1987年1月から1988年3月の分離菌では5/123(4.1%)に耐性菌(MIC≧12.5μg/ml)が認められたのみであったが,1988年4月より10月の分離菌では42/81(51.9%)の耐性菌が認められた.高度FA耐性株は全てメチシリン耐性菌であった.高知医大ではMIC1.56~3.13μg/mlの株が少数認められたのみであった.高知医大の結果で耐性株が認められていないことよりFA耐性菌の出現には現在のところ地域差があるものと思われた.FAは現在外用剤としてのみ使用されているが,耐性出現の早い薬剤として知られており,このような薬剤を外用剤として使用することは耐性菌を増加させる可能性を強く示唆した.
著者
河合 俊彦 後藤 満雄 梅村 昌宏 湯浅 秀道 石井 興 内田 和雄 木下 基司 河合 幹
出版者
Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.41, no.11, pp.997-999, 1995-11-20 (Released:2011-07-25)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

A prospective study was undertaken to evaluate dry socket (alveolar osteitis) in 1146 patients who surgically underwent extraction of impacted third molars. Dry socket occurred at a total rate of 5.4%; 27 cases occurred in males and 35 in females. There were no sexual differences. The prevalence of dry socket was highest: patients 40 years of age or over, followed by those from 30 to less than 40, 20 to less than 30, and under 20 years old.
著者
梅村 博昭
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.193-203, 2008-03-15

サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』(『ライ麦畑でつかまえて』)の語り手ホールデンの語りにおいては人称代名詞youが多用されている。このyouは特定の「君」への呼びかけには収まりきらない意味の広がりをもち,特に翻訳においてこれをどう処理するかは大きな問題といえる。本論においてはライト=コヴァリョーヴァによるロシア語訳においてこのyouがどのように翻訳されているかを分析する。英語におけるyouが一般化された「ひと」を指すことがあるのと同様に,ロシア語においては,主語を省略し,主に二人称単数の動詞を用いて一般的な事柄をのべる普遍人称文がある。ロシア語訳では,ホールデンの多用するyouが多様に訳し分けられているが,ホールデンが純粋に個人的な体験を一般化し読者と共有しようとするまさにその局面で普遍人称文があらわれることがわかる。日本においては,野崎孝の訳がこのyouを普遍的な「人」を表すものとする立場をとり,極力訳さない自然な訳となっているのに対し,村上春樹訳はこのyouを特定の聞き手と解釈して「君」と訳す。この意図の当否の判断は難しいものの,日本語においても告白体文学で前提とされている潜在的な二人称の受け手を明示的に浮かび上がらせることとなった。
著者
江⽊ 盛時 ⼩倉 裕司 ⽮⽥部 智昭 安宅 ⼀晃 井上 茂亮 射場 敏明 垣花 泰之 川崎 達也 久志本 成樹 ⿊⽥ 泰弘 ⼩⾕ 穣治 志⾺ 伸朗 ⾕⼝ 巧 鶴⽥ 良介 ⼟井 研⼈ ⼟井 松幸 中⽥ 孝明 中根 正樹 藤島 清太郎 細川 直登 升⽥ 好樹 松嶋 ⿇⼦ 松⽥ 直之 ⼭川 ⼀⾺ 原 嘉孝 ⼤下 慎⼀郎 ⻘⽊ 善孝 稲⽥ ⿇⾐ 梅村 穣 河合 佑亮 近藤 豊 斎藤 浩輝 櫻⾕ 正明 對東 俊介 武⽥ 親宗 寺⼭ 毅郎 東平 ⽇出夫 橋本 英樹 林⽥ 敬 ⼀⼆三 亨 廣瀬 智也 福⽥ ⿓将 藤井 智⼦ 三浦 慎也 安⽥ 英⼈ 阿部 智⼀ 安藤 幸吉 飯⽥ 有輝 ⽯原 唯史 井⼿ 健太郎 伊藤 健太 伊藤 雄介 稲⽥ 雄 宇都宮 明美 卯野⽊ 健 遠藤 功⼆ ⼤内 玲 尾崎 将之 ⼩野 聡 桂 守弘 川⼝ 敦 川村 雄介 ⼯藤 ⼤介 久保 健児 倉橋 清泰 櫻本 秀明 下⼭ 哲 鈴⽊ 武志 関根 秀介 関野 元裕 ⾼橋 希 ⾼橋 世 ⾼橋 弘 ⽥上 隆 ⽥島 吾郎 巽 博⾂ ⾕ 昌憲 ⼟⾕ ⾶⿃ 堤 悠介 内藤 貴基 ⻑江 正晴 ⻑澤 俊郎 中村 謙介 ⻄村 哲郎 布宮 伸 則末 泰博 橋本 悟 ⻑⾕川 ⼤祐 畠⼭ 淳司 原 直⼰ 東別府 直紀 古島 夏奈 古薗 弘隆 松⽯ 雄⼆朗 松⼭ 匡 峰松 佑輔 宮下 亮⼀ 宮武 祐⼠ 森安 恵実 ⼭⽥ 亨 ⼭⽥ 博之 ⼭元 良 吉⽥ 健史 吉⽥ 悠平 吉村 旬平 四本 ⻯⼀ ⽶倉 寛 和⽥ 剛志 渡邉 栄三 ⻘⽊ 誠 浅井 英樹 安部 隆国 五⼗嵐 豊 井⼝ 直也 ⽯川 雅⺒ ⽯丸 剛 磯川 修太郎 板倉 隆太 今⻑⾕ 尚史 井村 春樹 ⼊野⽥ 崇 上原 健司 ⽣塩 典敬 梅垣 岳志 江川 裕⼦ 榎本 有希 太⽥ 浩平 ⼤地 嘉史 ⼤野 孝則 ⼤邉 寛幸 岡 和幸 岡⽥ 信⻑ 岡⽥ 遥平 岡野 弘 岡本 潤 奥⽥ 拓史 ⼩倉 崇以 ⼩野寺 悠 ⼩⼭ 雄太 ⾙沼 関志 加古 英介 柏浦 正広 加藤 弘美 ⾦⾕ 明浩 ⾦⼦ 唯 ⾦畑 圭太 狩野 謙⼀ 河野 浩幸 菊⾕ 知也 菊地 ⻫ 城⼾ 崇裕 ⽊村 翔 ⼩網 博之 ⼩橋 ⼤輔 ⿑⽊ 巌 堺 正仁 坂本 彩⾹ 佐藤 哲哉 志賀 康浩 下⼾ 学 下⼭ 伸哉 庄古 知久 菅原 陽 杉⽥ 篤紀 鈴⽊ 聡 鈴⽊ 祐⼆ 壽原 朋宏 其⽥ 健司 ⾼⽒ 修平 ⾼島 光平 ⾼橋 ⽣ ⾼橋 洋⼦ ⽵下 淳 ⽥中 裕記 丹保 亜希仁 ⾓⼭ 泰⼀朗 鉄原 健⼀ 徳永 健太郎 富岡 義裕 冨⽥ 健太朗 富永 直樹 豊﨑 光信 豊⽥ 幸樹年 内藤 宏道 永⽥ 功 ⻑⾨ 直 中村 嘉 中森 裕毅 名原 功 奈良場 啓 成⽥ 知⼤ ⻄岡 典宏 ⻄村 朋也 ⻄⼭ 慶 野村 智久 芳賀 ⼤樹 萩原 祥弘 橋本 克彦 旗智 武志 浜崎 俊明 林 拓也 林 実 速⽔ 宏樹 原⼝ 剛 平野 洋平 藤井 遼 藤⽥ 基 藤村 直幸 舩越 拓 堀⼝ 真仁 牧 盾 增永 直久 松村 洋輔 真⼸ 卓也 南 啓介 宮崎 裕也 宮本 和幸 村⽥ 哲平 柳井 真知 ⽮野 隆郎 ⼭⽥ 浩平 ⼭⽥ 直樹 ⼭本 朋納 吉廣 尚⼤ ⽥中 裕 ⻄⽥ 修
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
pp.27S0001, (Released:2020-09-28)
被引用文献数
2

日本集中治療医学会と日本救急医学会は,合同の特別委員会を組織し,2016年に発表した日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG2016)の改訂を行った。本ガイドライン(J-SSCG2020)の目的は,J-SSCG2016と同様に,敗血症・敗血症性ショックの診療において,医療従事者が患者の予後改善のために適切な判断を下す支援を行うことである。改訂に際し,一般臨床家だけでなく多職種医療者にも理解しやすく,かつ質の高いガイドラインとすることによって,広い普及を目指した。J-SSCG2016ではSSCG2016にない新しい領域(ICU-acquiredweakness(ICU-AW)とPost-Intensive Care Syndrome(PICS),体温管理など)を取り上げたが,J-SSCG2020では新たに注目すべき4領域(Patient-and Family-Centered Care,Sepsis Treatment System,神経集中治療,ストレス潰瘍)を追加し,計22 領域とした。重要な117の臨床課題(クリニカルクエスチョン:CQ)をエビデンスの有無にかかわらず抽出した。これらのCQには,日本国内で特に注目されているCQも含まれる。多領域にわたる大規模ガイドラインであることから,委員24名を中心に,多職種(看護師,理学療法士,臨床工学技士,薬剤師)および患者経験者も含めたワーキンググループメンバー,両学会の公募によるシステマティックレビューメンバーによる総勢226名の参加・協力を得た。また,中立的な立場で横断的に活躍するアカデミックガイドライン推進班を2016年版に引き続き組織した。将来への橋渡しとなることを企図して,多くの若手医師をシステマティックレビューチーム・ワーキンググループに登用し,学会や施設の垣根を越えたネットワーク構築も進めた。作成工程においては,質の担保と作業過程の透明化を図るために様々な工夫を行い,パブリックコメント募集は計2回行った。推奨作成にはGRADE方式を取り入れ,修正Delphi法を用いて全委員の投票により推奨を決定した。結果,117CQに対する回答として,79個のGRADEによる推奨,5個のGPS(Good Practice Statement),18個のエキスパートコンセンサス,27個のBQ(Background Question)の解説,および敗血症の定義と診断を示した。新たな試みとして,CQごとに診療フローなど時間軸に沿った視覚的情報を取り入れた。J-SSCG2020は,多職種が関わる国内外の敗血症診療の現場において,ベッドサイドで役立つガイドラインとして広く活用されることが期待される。なお,本ガイドラインは,日本集中治療医学会と日本救急医学会の両機関誌のガイドライン増刊号として同時掲載するものである。
著者
梅村 坦
出版者
東洋文庫
雑誌
東洋学報 = The Toyo Gakuho
巻号頁・発行日
vol.59, no.1・2, pp.01-031(226~256), 1977-10

The process of the penetration by the Mongols into the Turfan basin, territory under the control of .the Uighur Iduq-qut, has been studied by several scholars. However, since previously unstudied Uighur documents with Forfeiture Clauses have recently been brought to light (by the author in The Toyo Gakuho, 58-3/4, 1977.) and because certain other indispensable but previously neglected Chinese sources require examination, it seems appropriate to reopen the subject.Each of these nine Uighur documents (doc. I-IX) [see Table (1)] contains many titles. For example, the Blessing Clause of doc. VIII, dated 1280 A. D., mentions a number of official ranks in the following order [see Chart (1)]: uluγ suu—the Mongol Emperor; aqa-ini-oγul-lar—the Emperor’s brothers and Emperor’s sons; bägädlär—begs; ančašï-lar (按察使 An-ch’a-shih and his men)—a kind of official and his entourage dispatched from the Emperor’s court; and šaz-ïn (沙津 Sha-chin, skr. Śāsana) ayγučï—a kind of religious leader. This order is not that decided by political authorities, and therefore seems to indicate that a native of the Turfan basin originally arranged it and published this document by himself.Šaz-ïn ayγučï seems to originally have referred to a native Turfan religious leader. However, according to the Forfeiture Clause of the same document and to an Imperial ordinance issued by Shih-tsu 世祖 in 1276 A. D. which is recorded in the T’ung-chih t’iao-ko 通制条格, the šaz-ïn ayγučï were under the direct control of the Mongol Emperor in the latter half of the 13th century.Some Forfeiture Clauses include other titles not listed in the Blessing Clause of doc. VIII [see Tables (2), (3)]. There are two features common to all the Forfeiture Clauses: the higher ranking officials receive higher forfeits than lower ranking ones, and the total sum of the forfeits is too high to be paid by a person wanting to cancel a contract. Thus, the Forfeiture Clause may have been only a general formulation.It should be noted that the title bäg, which ranks rather high in the Blessing Clause of doc. VIII, ranks low in all the Forfeiture Clauses. Concurrent investigation of many Uighur documents and the Chinese sources leads one to the conclusion that the term bäg had two meanings. The high ranking bäg in the document probably referred to the official bäg, and the appearance of low ranking bägs in the Forfeiture Clauses can be explained by reference to influential persons within the native society.The highest political authority changed hands—from the Uighur Iduq-qut to the Mongol Emperor—at about the middle of the 13th century. The person of the Iduq-qut, however, seems to have continued to be respected as a descendant of the fifth son of Chinggis Khan until the latter half of the 13th century. Doc. VIII is especially interesting in that its Forfeiture Clause includes the title of the Iduq-qut, but its Blessing Clause does not. This fact suggests that the Iduq-qut maintained nominal authority as late as 1280 A. D., but that he had lost any actual power to control the Uighur society.Finally, the author presents a diagram which shows the mutual relations of every official title appearing in the documents [see Chart (3)].
著者
梅村 浩 川平 友規
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

(1)ガロア理論の同値性。一般微分ガロア理論には、Malgrange 理論(2001)と研究代表者によるもの(1996)がある。 前者は幾何学的であり、後者は代数的である。 代数的にジェット空間のなす Lie groupoid を構成することにいより、 両者が同値の理論であることを示した。(2)差分ガロア理論の提唱とその力学系への応用。差分方程式の一般ガロア理論を構成した。それを閉リーマン面上の離散力学系に応用して、閉リーマン面上の力学系でガロア群が有限次元であるものを決定した。 それらの力学系のガロア群は可解であるので、閉リーマン面上の離散力学系で可積分なものを決定したと言ってもよい。(3)ガロア理論の量子化。研究代表者の学生であった F. Heiderich は我々の一般ガロア理論が微分方程式や差分方程式のみならず、 一般の Hopf 代数の作用に関する関数方程式にまで拡張できることを発見した。この理論を具体的に意味付ける研究を開始し、成果を上げ始めている。
著者
松崎 裕佑 梅村 祥之
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2016-MUS-110, no.14, pp.1-6, 2016-02-22

人間が作曲する場合,最初にコード進行を想定し,そのコード進行に基づいてメロディを生成するコード作曲法が用いられる.これをコンピュータアルゴリズムに置き換え,あらかじめコード進行を与え,その根音となる音高を骨格となる音符とし,骨格と骨格の間に非和声音などを用いて肉付けとなる音符を数個補い曲を生成するシステムを開発した.この手法で生成した曲を,心地よさとバラエティの豊富さの 2 つの面で楽曲コーパス中の実存曲と比較する主観評価実験を行った.その結果,バラエティについては,実存曲の方が富んでいるものの,心地よさについては,生成曲の方が心地よい曲が多いという結果を得た.
著者
菊地 真人 川上 賢十 吉田 光男 梅村 恭司
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J102-D, no.4, pp.289-301, 2019-04-01

データを確率的に取り扱う問題において,統計的尺度の推定は手法の構成やデータ分析の基盤的役割を担う.本論文では統計的尺度の一つであるゆう度比を,離散的な標本空間から得た観測頻度をもとに推定する問題を扱う.素朴な推定方法は,ゆう度比の定義に従い,ゆう度比を構成する二つの確率分布を最ゆう推定して,その比を取ることである.しかし,低頻度からゆう度比を求めるとき,この方法は推定量を不当に高く見積もってしまう場合がある.そこで,ゆう度比の直接推定法uLSIFを応用し,ゆう度比を低めに(保守的に)推定する方法を提案する.提案手法は,最ゆう推定によって求めたゆう度比を正則化パラメータによって調整する枠組みである.実験では提案手法の振る舞いを明らかにし,その有効性を示した.更に,自然言語処理におけるブートストラップ法を利用した実験も行い,提案手法の実用性も示した.