著者
堀江 正信 森田 直樹 井原 遊 三目 直登
出版者
一般社団法人 日本計算工学会
雑誌
日本計算工学会論文集 (ISSN:13478826)
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.20201005, 2020-11-13 (Released:2020-11-13)
参考文献数
26

メッシュは有限要素法や有限体積法で用いられる重要なデータ構造である.メッシュデータ構造はグラフと呼ばれるデータ構造の一種であるとみなせるため,メッシュを学習するために graph neural network (GNN) が広く用いられてきた.本研究では,GNN が有限要素解析の学習に有用なモデルであることを示す.提案手法では,メッシュの回転や並進に対して不変となるような形状の特徴量を入力として用いることによって学習をより効率的にしている.さらに,提案手法は学習データセットに含まれていない 100 万節点もの大きなメッシュに対しても精度を有意に落とすことなく推論ができることがわかった.
著者
松田 尚樹 森田 直子 三浦 美和
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.134, no.2, pp.135-142, 2014 (Released:2014-02-01)
参考文献数
30
被引用文献数
1 3

The accident at the Tokyo Electric Power Company (TEPCO) Fukushima Daiichi nuclear power plant on March 11, 2011, released a large amount of radioactive materials resulting in the radioactive contamination of a wide area of eastern Japan. Residents of the Fukushima prefecture experienced various unavoidable damages and fear of radiation effects on their health. A reliable communication of accurate risk assessment for residents is required as a countermeasure aimed at the reconstruction of Fukushima. Here, the current status of individual dose estimation and the issues relating to the radiation risk perception are discussed.
著者
小野寺 拓也 山根 徹也 三ツ松 誠 平山 昇 森田 直子 池田 勇太
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究計画の目的は、近代社会において合理主義が進むなかで、にもかかわらず(あるいは、だからこそ)感情や情動といった「非合理的」とされる要素が果たす役割やそれが起動するメカニズムを明らかにすることである。具体的には、「感情体制」というマクロな構造を視野に入れつつ、エゴドキュメントという史料をもとにミクロにそのメカニズムを解明する。第一に19世紀の国民国家形成期と、20世紀前半の大衆社会や総力戦の時代の日本とドイツにおける多層的な「感情体制」のありようを明らかにする。第二に、多様なエゴドキュメントの分析を通じて、感情や直感が必要とされ人々の行動基準となっていくメカニズムを解明する。
著者
森田 直之 簗瀬 立史 星 輝彦 林 克征 浅見 大治 川端 康正 中込 秀樹 早川 信一 金田 裕治
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 39 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.300-301, 2015 (Released:2018-08-03)
参考文献数
1

東京都立多摩科学技術高等学校(以下、本校)は、平成22 年に開校した東京都でも比較的新しい高校で、平成24 年に文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定され、3 年が経過した。この間、本校で課題となったのは倫理教育の在り方についてであった。本校では、SSH 指定科目である「科学技術と人間」という科目で「技術者倫理」という単元を用意し授業を展開してきたが、生徒へのメッセージ性は不十分というのが我々教員の印象であった。そこで、生徒たちに考えさせることを主軸においた教育活動の実践として、未来の科学技術を多く取り上げたウルトラセブンを題材に倫理教育を行なうプロジェクトチームを立ち上げた。本研究では、我々の教育実践と教育効果の考察について報告する。
著者
清水 岑夫 和田 修治 林 利光 有澤 宗久 池ヶ谷 賢次郎 大角 誠治 矢野 三郎 森田 直賢
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.108, no.10, pp.964-970, 1988-10-25 (Released:2008-05-30)
参考文献数
12
被引用文献数
4 25

Hypoglycemic activity of several kinds of Japanese tea was examined and bancha was found to have potential hypoglycemic activity in streptozotocin-induced hyperglycemic and normal rats. One of the active principles was purified by chromatograph on Toyopearl HW-50F and diethylaminoethyl-cellulose and determined to be heteropolysaccharide (T-b) consisting of arabinose, D-ribose and D-glucose (5.1 : 4.7 : 1.7), which gave a molecular weight of approximately 4×104.
著者
森田 直子
出版者
公益財団法人 史学会
雑誌
史学雑誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.125, no.3, pp.39-57, 2016 (Released:2018-10-05)
著者
菱沼 利彰 五十嵐 亮 寺村 俊紀 森田 直樹 井原 遊
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:21888841)
巻号頁・発行日
vol.2021-HPC-180, no.3, pp.1-11, 2021-07-13

近年,プロセッサアーキテクチャの多様化が進んでいる.数値シミュレーションを様々なアーキテクチャで行うことを考えたとき,CPU では BLAS や LAPACK を用いれば密行列に対する演算が統一された API で利用できるが,アクセラレータでは多くの場合データ通信の制御や API の変更が必要になる.疎行列に対する演算は,一部のハードウェアベンダ製ライブラリが疎行列に対する演算を備えているが,全てのアーキテクチャで動作はせず,統一された API は定義されていない.著者らは,真に有用な線形代数ライブラリは実用されているすべてのアーキテクチャで動く必要があるとの考えから,各ベンダやライブラリのデータ型,行列格納形式,データ通信 API などを扱うための統一された API を定義し,すべてのアーキテクチャで動作する可搬性の高いオープンソースライブラリ monolish を提案する.本研究ではこの第一段階として,シングルノード,シングルデバイス向けに開発した提案ライブラリの性能を評価した.行列行列積,LU 分解,共役勾配法のプログラムを 8 つの環境で実行し,提案したライブラリを用いることですべての環境でプログラムを変更せずに動作する高性能かつ可搬性の高いプログラムを実現できることを示した.
著者
森田 直之 滝澤 賢 中安 雅美 舘林 恵 森口 哲平 大熊 雅士 川端 康正 猪又 英夫 白鳥 靖
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.305-306, 2016

<p>東京都立多摩科学技術高等学校(以下、本校)は、平成22 年に開校し、平成24 年に文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定され、4 年が経過した。これまで科学技術教育の一貫としての倫理教育の在り方について取り組んできた。本校では、SSH 指定科目である『科学技術と人間』の「技術者倫理」という単元において未来の科学技術を多く取り上げたウルトラセブンを題材に倫理教育を行なうプロジェクトチームを立ち上げた。本研究では、ウルトラセブンを題材とした初等技術者倫理教育の教材開発および倫理教育のアクティブ・ラーニング化への試みを報告する。</p>
著者
赤澤 真理 伊永 陽子 田村 隆 森田 直美
出版者
京都
雑誌
総合文化研究所紀要 (ISSN:09100105)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.240-217, 2016

前号に引き続き、江戸後期の有職故実家である松岡行義の著作、『源氏類聚抄』(宮内庁書陵部蔵本(函号))の翻刻を呈する。本書は、『源氏物語』に示された建築・調度・装束等に関する有職故実書である。松岡行義(一七九四―一八四八)による有職故実書は、平安期文献を重視する原点回帰の姿勢、絵画や図面等により対象を視覚化することに特徴がある。本書は、管見の限り、松岡行義による『源氏物語』の有職故実書のなかで、最も大部である。本書は、『源氏物語』の読解のみならず、平安期における生活文化への探求、一九世紀における有職故実学の諸相を知る上でも重要となろう。研究ノート
著者
森田 直明 荻野 雅史 上野 貴大 戸塚 寛之 強瀬 敏正 高木 優一 須永 亮 佐々木 和人 鈴木 英二
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.DbPI1345-DbPI1345, 2011

【目的】高齢者の廃用症候群は多岐にわたり、筋力低下や可動域制限のみならず呼吸機能の低下も認め容易にADLの低下に繋がってしまう。呼吸機能の低下は、予てから体幹筋力、胸郭可動性等の体幹機能低下の関連性が示唆され、その重要性は周知の通りである。朝倉らによると、肺弾性収縮力の低下、呼気筋力、気道抵抗の増加、声門閉鎖不全及び中枢気道彎曲や偏位によって高齢者の咳嗽力が低下するとされている。よって、加齢による呼吸機能低下に加え、脳血管疾患等の疾病による身体機能低下が加わった高齢者においては、より呼吸機能の低下を生じ易い状況となる。このような例に対する理学療法介入をより効果的に行うために、特にどのような体幹機能に関連性が強いかを検討する必要がある。これについては過去にいくつかの報告を認めるが、依然として検討段階にある課題と考える。Kang SWらによると最大咳嗽力(Peak Cough Flow以下PCF)160ℓ/min以下では普段でも排痰困難や誤嚥を認め、それによる誤嚥性肺炎、急性呼吸不全、窒息の危険性を呈するといわれている。よって今回はPCF160ℓ/minを境界として、体幹可動域、筋力等の体幹機能の差について検討したので報告する。<BR>【方法】対象は、平成20年3月1日から平成21年2月28日までの期間で当院に入院しリハビリテーションを施行した70歳以上の脳血管疾患の既往を有する例のうち廃用症候群を呈した19例(男性7例、女性12例、平均年齢81.5±6.9歳)とした。対象に対し、胸椎、胸腰椎の屈曲、伸展可動域、体幹屈筋群と体幹伸筋群の筋力、PCFの測定を行った。測定は、それぞれ3回施行し、最大値を採用した。体幹の可動域は、Acumar Technology製、ACUMAR DIGITAL INCLINOMETERを使用し胸椎(Th3~Th12)の屈曲、伸展可動域、胸腰椎(Th12~S1)の屈曲、伸展可動域測定を自動運動、他動運動共に施行した。体幹筋力は、オージ-技研社製、MUSCULATORを使用し、椅子座位にて大腿部と骨盤帯を固定し、足底が浮いた状態での筋力測定を行った。PCFは、松吉医科機器株式会社製、Mini-WRIGHT Peak-flow Meterを用いて測定した。対象をPCFの結果から160ℓ/min以上をA群、160ℓ/min以下をB群に分類し、各群間での各体幹機能について比較検討をした。統計的検討にはSPSS for windows10を用い、Mann-WhitneyのU検定を行い、有意水準5%とした。<BR>【説明と同意】対象またはその家族に研究の趣旨を説明し、同意を得た上で検討を行った。<BR>【結果】各群の内分けは、A群10例(男性6例、女性4例、平均年齢82.8±7.9歳)、B群9例(男性1例、女性8例、平均年齢80.0±5.7歳)であった。各測定結果は、以下に示す。PCFでは、A群280.0±90.2ℓ/min、B群97.8±22.8ℓ/min、可動域測定では、胸椎自動屈曲、A群10.9±7.8°、B群18.2±21.0°、胸椎自動伸展、A群10.0±8.3°、B群17.3±21.2°、胸腰椎自動屈曲、A群11.7±8.5°、B群17.0±16.5°、胸腰椎自動伸展、A群12.8±8.8°、B群15.3±7.7°、胸椎他動屈曲、A群13.3±7.4°、B群18.3±20.0°、胸椎他動伸展、A群18.8±14.9°、B群25.0±17.9°、胸腰椎他動屈曲、A群17.1±11.8°、B群18.7±16.7°、胸腰椎他動伸展、A群19.6±5.3°、B群19.7±5.8°であった。筋力測定では、体幹屈筋群、A群3.0±1.1N/kg、B群2.0±0.5N/kg、体幹伸筋群、A群3.6±1.9N/kg、B群3.0±0.7N/kgであった。各群間における測定結果の比較検討では、体幹屈筋群の筋力に有意差を認める結果となった。体幹可動域の屈曲と伸展、体幹伸筋群の筋力には有意差を認めなかった。<BR>【考察】結果より、PCFが160ℓ/min以下の例は160ℓ/min以上の例よりも体幹屈筋群の筋力が低下していることが明らかになった。今回の検討では、対象を脳血管疾患の既往を有する例としたことで、脳血管疾患による咳嗽力の低下を起因として体幹屈筋群の筋力低下をきたしたのではないかと推察される。この体幹屈筋群の筋力低下を生じる可能性は、咳嗽力の強さに由来すると考えられ、その境界はPCF160ℓ/minとなっているのかもしれない。一般的に呼吸機能に対する理学療法介入では、呼吸筋や体幹のリラクゼーション、胸郭の柔軟性向上、腹圧強化、骨盤腰椎の運動が重要と考えられるが、今回の研究結果からは、体幹屈筋群の筋力強化がより重要であることが示唆された。<BR>【理学療法学研究としての意義】今回の研究より、呼吸機能の1つの指標となる咳嗽力が著明に低下している高齢者で、なおかつ脳血管疾患や廃用症候群を呈した例に対する理学療法介入に示唆を与える意味で意義あるものと考える。今後は、更なる可能性の呈示、適応等についての示唆を得るため治療方法等の検討をしていきたいと考える。<BR>
著者
領家 由希 森田 直子 中島 正洋
出版者
長崎大学
雑誌
長崎醫學會雜誌 : Nagasaki Igakkai zasshi (ISSN:03693228)
巻号頁・発行日
vol.81, pp.250-252, 2006-09

1945年8月9日,長崎にプルトニウム型原子爆弾が投下され多くの犠牲者が出た。原爆の放射線が人体に及ぼす影響を示すものとしてDS86やDS02という線量推定方式があるが,放射能に汚染された食料を摂取することなどで生じる人体放射能の影響については現在でも厳密な評価が難しいとされている。目的は長崎原爆被爆者の米国返還試料であるホルマリン固定臓器とパラフィンブロックを用いて,原爆放射線が人体に及ぼす内部被ばくの影響を病理学的に検討することであり,今回はその一環として,急性被爆症例における内部放射能の検出法について検討した。米国返還資料は被爆直後,アメリカと日本の科学者によって被爆者の病理標本や記録などが収集されたが,米軍によってアメリカに送られ日本にはほとんどのこらなかった。しかし,1973年,約2000点の資料が返還され,現在,長崎大学原研2号館に保存されている。その中に,旧大村海軍病院の剖検例5例のホルマリン固定臓器とプロトコールを見つけることができた。
著者
森田 直子 高村 昇 工藤 崇
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本課題研究期間において、小型加速度・温度・心電図感知機能に線量モニタリングを搭載したの個人用モニタリングセンサーの開発を行い、システム構築を完成させた。このモニタリングセンサーを用いて、2011年3月11日発生した東北地方太平洋沖地震に端を発して発生した福島第一原子力発電所事故における本学からの救援活動の際、現地で活動した本学から派遣の医療関係者の生体情報管理に応用した。また、本学内に設置の精密型ホールボディ-カウンターを用いて、福島に滞在した長崎からの派遣者の内部被ばくを測定した。特に、事故後初期に測定した被験者からは、短半減期のヨウ素-131をはじめ、ヨウ素-132やテルル-132も検出され、初期の段階での内部被ばくの状況を判断するための非常に重要な結果が得られた。
著者
森田 直樹 堀江 正信 須藤 海
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.86, no.882, pp.19-00337, 2020 (Released:2020-02-25)
参考文献数
22

In numerical analyses based on unstructured meshes represented by the finite element method, quadrilateral and hexa-hedral meshes are used for a two-dimensional and a three-dimensional analyses, respectively, from the viewpoint of calculation accuracy and computation time. However, a method for automatically generating quadrilateral and hexahedral meshes has not been established thus far; in addition, a considerable amount of effort is required to perform manual mesh modifications. Mesh generation based on the frame field method is an effective technique to extract high quality quadrilateral and hexahedral meshes through the optimization of the posture of a frame with rotational symmetry. This method needs to solve a mixed-integer programming (MIP) problem while extracting the quadrilateral and hexahedral mesh using integer grid maps. When solving an MIP using a greedy method, solving a simultaneous equation is required approximately O(M) times, where M is the number of integer constraints. In this study, we propose a method to obtain a quadrilateral mesh by solving a simultaneous equation approximately O(1) times. In this method, the frame field is calculated using finite element discretization, and the finite element mesh is appropriately remeshed to be aligned with the integer grid resulting from the frame field optimization. The proposed method can reduce the amount of computation required to obtain integer grid maps for mesh extraction, without impairing the mesh quality. The proposed method is evaluated with respect to by mesh quality using the aspect ratio and the scaled Jacobian. Numerical examples demonstrate that the mesh quality is comparable to or better than that produced by conventional methods and manual procedures.