著者
森次 幸男 水野 裕久 柴 英幸 今野 浩一 岩崎 幸司
出版者
一般社団法人 日本医薬品情報学会
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.59-82, 2020-08-31 (Released:2020-09-18)
参考文献数
9

Objective: The purpose of this survey was to identify the roles, organizational structure, responsibilities, recruitment, skills, performance indicators and future trends of Medical Science Liaisons (MSLs). In addition, we compared the trend of changes with past surveys.Method: We contacted 52 pharmaceutical companies with a questionnaire survey on MSLs which included 28 items and analyzed the anonymized results using a web response system in Japan.Results: Responses were received from 40 companies (76.9%). The range of MSLs in each company was 0 to 80, the average number for companies withone or more MSLs was 23.6 (median was 13.0). Except for one company, the definition of “MSL” was generally the same. Except for one company, MSLs operated independently of the sales promotion activities. One MSL was responsible for an average of 21 Key Opinion Leader/Key Thought Leaders (KOL/KTL). The key performance indicators (KPI) for MSL activities mainly focused on quantitative indicators such as the number of information collections from KOL/KTL. On the other hand, qualitative indicators were also incorporated suchas feedback from KOL/KTL. “Knowledge of clinical medicine” and “Communication skills” were necessary skills for all companies. 41.9% of companies had an in-house certification program. Some companies will retain and/or decrease the number of MSLs in the future. MSLs were required to have advanced medical expertise as well as medical professional qualifications, and it was confirmed that there are various options for career plans such as MA, R&D, and promotional departments. No matter what the MSL’s therapeutic area (TA), many companies had high expectations for their activities.Conclusion: The current status of expected mission and responsiblities, KPI, size and career plans for MSL were revealed. Companies want MSL’s to play a central role in the inplementation of medical strategies and contribute to internal and external stakeholders.
著者
森岡 慎一郎 森 雅紀 鈴木 知美 横道 麻理佳 森田 達也
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.241-247, 2016 (Released:2016-10-25)
参考文献数
15
被引用文献数
1 3

終末期がん患者が発熱を呈した際,どのような検査や治療を重視するかという意向は医療者間で異なり,葛藤を引き起こしうる.本研究は,感染症診療に関する医療者間の意向の差異に繫がる要因や葛藤が生じる状況を同定することを目的に,終末期がん患者の診療に携わる医師,看護師20名を対象に半構造化面接を行った.意向の差異に繫がる要因としては,「予測される予後による」「検査・治療が患者の苦痛を伴うか否か」「医師の指示内容を受け入れられるか否か」などの要因のほか,「患者・家族が検査・治療を望んでいるか否か」「検査・治療による患者のメリットがあるか否か」などのカテゴリーが得られた.また,医師・看護師ともにお互いの認識のズレがある時や,相手の意図・指示が理解できない際に葛藤を感じていた.感染症診療に関する意向の差異がなぜ生じるのかを認識することで,終末期がん患者に対するチーム医療の質の向上に繫げられると考えられる.
著者
大森 一弘
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.9, no.Supplement1, pp.1-21, 1966-04-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
32
被引用文献数
2
著者
西村 良太 森 雷太 太田 健吾 北岡 教英
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.IDS-F_1-13, 2022-05-01 (Released:2022-05-01)
参考文献数
30

In this study, we propose a method for generating response utterances which take into account contexts and topics of the dialog by complementing omitted words such as subjects in the input utterances of dialog systems. In order to complement omitted words in the input utterances, an automatic anaphora resolution based on the centering theory is performed. To achieve highly accurate anaphora resolution, we also performed spoken-to-written style conversion based on sequence-to-sequence model using LSTM as a preprocessing. The results of evaluation experiments using NUCC, the Nagoya University Conversation Corpus showed that our proposed complementation method works robustly against errors in spoken-to-written style conversion.
著者
金森 悟 甲斐 裕子 川又 華代 楠本 真理 高宮 朋子 大谷 由美子 小田切 優子 福島 教照 井上 茂
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
pp.B15006, (Released:2015-08-12)
被引用文献数
5 4

目的:全国の企業を対象に,事業場の産業看護職の有無と健康づくり活動の実施との関連について,企業の規模や健康づくりの方針も考慮した上で明らかにすることを目的とした.方法:東京証券取引所の上場企業のうち,従業員数50名以上の3,266社を対象とした.郵送法による質問紙調査を行い,回答者には担当する事業場についての回答を求めた.目的変数を種類別健康づくり活動(栄養,運動,睡眠,メンタルヘルス,禁煙,飲酒,歯科)の実施,説明変数を産業看護職の有無,調整変数を業種,企業の従業員数,健康づくりの推進に関する会社方針の存在,産業医の有無としたロジスティック回帰分析を行った.結果:対象のうち415社から回収した(回収率12.7%).産業看護職がいる事業場は172社(41.4%)であった.健康づくり活動の実施は,メンタルヘルス295社(71.1%),禁煙133社(32.0%),運動99社(23.9%),栄養75社(18.1%),歯科49社(11.8%),睡眠39社(9.4%),飲酒26社(6.3%)の順で多かった.産業看護職がいない事業場を基準とした場合,産業看護職がいる事業場における健康づくり活動実施のオッズ比は,メンタルヘルス2.43(95%信頼区間:1.32–4.48),禁煙3.70(2.14–6.38),運動4.98(2.65–9.35),栄養8.34(3.86–18.03),歯科4.25(1.87–9.62),飲酒8.96(2.24–35.92)で,睡眠を除きいずれも有意であった.従業員数が499名以下と500名以上の事業場で層化し,同様の解析を行った結果,いずれの事業場においても,禁煙,運動,栄養に関する健康づくり活動実施のオッズ比は有意に高かった.しかし,メンタルヘルスと歯科については,499名以下の事業場のみ実施のオッズ比が有意に高かった.結論:全国の上場企業の事業場において,企業の規模や健康づくりの方針を考慮した上でも,産業看護職がいる事業場はいない事業場と比較して栄養,運動,メンタルヘルス,禁煙,飲酒,歯科の健康づくり活動を実施していた.健康づくり活動の実施には,事業場の産業看護職の存在が関連していることが示唆された.
著者
森山 武
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
南太平洋から見る日本研究 : 歴史、政治、文学、芸術
巻号頁・発行日
pp.89-101, 2018-03-30

新領域・次世代の日本研究, オタゴ, 2016年11月24日-25日
著者
榎倉 浩志 井上 征則 森本 茂雄 真田 雅之 會澤 敏満 高木 隆志
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.142, no.5, pp.393-399, 2022-05-01 (Released:2022-05-01)
参考文献数
15

This paper proposes a novel torque controller in a direct torque control (DTC) system for permanent magnet synchronous motors (PMSM). A reference flux vector calculation (RFVC) DTC uses a PI controller for torque control and can be applied with a PWM voltage-fed inverter. The RFVC DTC's controller can be designed using classical control theory with a linear transfer function by analyzing the relationship between the torque, torque angle, rotor speed, and angular frequency of the stator flux-linkage vector. In contrast, the conventional equivalent modeling method is only applicable with high control gain. At a lower control gain, the convergence performance degrades in the conventional model. Therefore, the torque control characteristics are improved by the proposed system, which is based on the decoupling rotor speed in the torque control system. Simulation and experimental results confirm the validity of the proposed system.
著者
山本 敦子 橋本 健志 森本 優香 加藤 正樹 木下 利彦 四本 かやの
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.213-221, 2019-04-15 (Released:2019-04-15)
参考文献数
20
被引用文献数
1

本研究の目的は,地域で生活する統合失調症患者の社交不安症状に対する作業療法の効果を検討することである.ケースシリーズ研究で,3症例に対する6ヵ月間の作業療法介入前後の社交不安障害尺度得点,陽性・陰性症状評価尺度得点,日常生活場面での対人交流の状態を比較した.結果,6ヵ月間の作業療法介入によって,統合失調症患者の社交不安症状に改善がみられ,対象者全員に精神症状の改善も認められた.社交不安症状が中等度の患者は,重度の患者と比較し,より大きな改善がみられた.作業療法介入が,統合失調症患者の社交不安症状の改善に寄与できる可能性が示唆された.
著者
中塚 貴之 森島 繁生
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.187-188, 2016-03-10

CG映像における効果音の多くは実際の音を録音したものが使用されている. しかし, 実録に基づく効果音の作成には多くの労力を要するため, シミュレーション環境下で効果音を生成することに対する需要は高い. 本研究では, 効果音の中でも身近な摩擦音を物体の運動シミュレーションに基づいて生成することを目的とする. 提案手法では,近似モデルを用いて物体表面が他物体と接触する時に生じる弾性変形を表現する.弾性変形によって物体表面の振動が形成する音圧分布の空間伝播に基づき摩擦音を生成する.さらに, 近似モデルのパラメタを調整することにより, CG映像の見た目の印象に合致した摩擦音の生成を可能とする.
著者
中野 泰至 下条 直樹 森田 慶紀 有馬 孝恭 冨板 美奈子 河野 陽一
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.117-122, 2010-02-28 (Released:2017-02-10)
参考文献数
12
被引用文献数
1

【目的・方法】今回小児牛乳アレルギー患者における主要アレルゲンを明らかにすることを目的として後方視的な解析を行った.牛乳特異IgE値陽性で牛乳摂取により何らかの即時型症状を呈した115名の患者を対象としてBLG,カゼインに対する感作率を解析した.特異IgEがクラス2以上を陽性とした.また牛乳アレルギーの主要抗原と他の食物アレルゲン,吸入抗原への感作の違い,寛解との関連についても解析を行った.【結果】牛乳特異IgE値がもっとも高値であった血清でのカゼイン特異IgE値は,BLG特異IgE値よりも有意に高値であった.カゼイン特異IgE陽性者は107人(97.3%),BLG特異IgE陽性者は51人(46.4%),両方とも陽性だった者は48人(43.6%)であり,カゼイン単独感作群(C群)とカゼイン,BLG両方感作群(C/B群)に大別された.C群とC/B群での鶏卵への感作率を比較すると,C群とC/B群では差がなかったが,特異IgE値はC/B群の方が有意に高かった.吸入抗原に関しては両群で感作率,特異IgE値ともに差は認められなかった.C群に比べてC/B群は,3歳の時点での牛乳アレルギーの寛解が有意に少なかった.【結語】今回の解析から,本邦の牛乳アレルギーにおいても主要アレルゲンはBLGよりもむしろカゼインであると考えられた.複数の牛乳アレルゲン感作は,経消化管感作の起こりやすさを反映する可能性が考えられた.また複数の牛乳アレルゲンへの感作は牛乳アレルギーの寛解のしづらさとも関与していると考えられた.
著者
森 慶太 越川 真男 明石 健吾 西倉 哲司 嶋津 啓二 高折 光司 西口 健介 村上 徹 依藤 壮史 江口 恵梨子 田中 敬雄 仙崎 英人 桑原 隆
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.43, no.10, pp.853-857, 2010-10-28 (Released:2010-11-17)
参考文献数
11
被引用文献数
1

透析患者に用いるリン(P)吸着剤として,従来からの沈降炭酸カルシウム(Ca)や非Ca性である塩酸セベラマーに加え,新たなP吸着剤として炭酸ランタン(La)が用いられるようになった.炭酸Laは非Ca性で,炭酸Caやアルミニウムゲルと同等のP吸着能力があるとされ,さらにほぼ体内に吸収されないため安全性が高いといわれている.しかし,少量ではあるが複数の臓器に沈着することが知られており,長期投与における安全性が課題となっている.今回われわれは,炭酸Laの使用を開始したPコントロール不良の末期腎不全患者が,虚血性腸炎を起因として急変し死亡した症例を経験した.生前の腹部X線および腹部CTでは円形の高濃度の陰影を4個認め,噛まずに内服した炭酸Laチュアブル錠が疑われた.病理解剖では著明な肥大型心筋症と広範な虚血性腸炎を認めたほか,ほぼ原型をとどめた炭酸Laチュアブル錠が消化管内に計4個確認された.死因は肥大型心筋症および虚血性腸炎と考えられたが,炭酸Laチュアブル錠自体と虚血性腸炎との直接的な因果関係は不明であった.炭酸Laチュアブル錠は崩壊剤を含まないため噛み砕かずにそのまま内服すると溶解しにくく,十分なP吸着能を発揮できないことが予想された.より良いPコントロールのため,内服に関しては充分な患者教育が必要と考えられる.
著者
渥美 公秀 杉万 俊夫 森 永壽 八ツ塚 一郎
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.218-231, 1995-11-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
3
被引用文献数
2 1

本研究は, 1995年1月17日午前5時46分に発生した阪神大震災の被災地・被災者を救援するために組織された2つのボランティア組織-西宮ボランティアネットワークと阪神大震災地元NGO救援連絡会議-について参与観察法を用いて検討したものである。まず, 各組織の成立過程, および, 活動内容の概略を紹介した。次に, ボランティアに関する一般的な考察を行った上で, 両組織を災害救援における広域トライアングルモデルを用いて比較考察した。両組織には, 地元行政との関係, および, 将来への展望において明確な違いが見られた。
著者
森川 和則 片岡 咲
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第8回大会
巻号頁・発行日
pp.36, 2010 (Released:2010-09-01)

制御幻想とは、偶然によって決まり制御できない事象をある程度自分の意思や行動でコントロールできると思いこむ認知錯覚であり、一般にギャンブルの状況で現れるとされる。ギャンブルを用いた先行研究のほとんどではまだ起こっていない一回限りの賭けで賭け金の大きさを従属変数としてきた。また、まだ起こっていない事象に対する予期的な制御幻想と、すでに起こった事象に対する回顧的制御幻想とは別々のパラダイムで研究されてきた。これに対し、本研究では、より現実的な反復ギャンブル状況(ルーレット)を用い、ギャンブルから得られる満足感と予期的制御幻想および回顧的制御幻想を同じパラダイムで研究した。実験ではコンピュータ上でルーレットゲームを作成し、回転するボールが減速し始めるタイミングを参加者が手動で決定できる条件とコンピュータが自動的に決定する条件とで満足感と制御幻想を測定した。手動条件で強力な制御幻想が生じた。
著者
松下 和磨 森本 雄矢 竹内 昌治
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.86, no.890, pp.20-00180, 2020 (Released:2020-10-25)
参考文献数
13
被引用文献数
1 5

Biohybrid robots composed of synthetic skeletons and living components have recently gained interests as a solution to engineering biological dynamic systems. Among the living components, muscle tissues are used as actuators for biohybrid robots, resulting in vitro reproduction of various movements. Especially, swimming robots containing living muscle tissues or cardiomyocytes have been proposed as representative examples of biohybrid robots. However, these robots have limitations on reproducibility and controllability due to individual differences between each explanted living muscle tissues and the self-contraction of cardiomyocytes, respectively. To solve the issue, a swimming robot with cultured skeletal muscle tissue is required since it allows to control the shape and contraction of the cultured tissue. In this paper, we propose the construction method of a swimming robot with cultured skeletal muscle tissue. Our method can prevent spontaneous shrinkage before transferring the tissue from an appropriate culture substrate for tissue formation to the swimming robot. Using the method, we succeeded in the preparation of a swimming robot with three different robot skeleton and skeletal muscle tissues cultured under the same condition, regardless of the spontaneous shrinkage during culture. As a result, we obtained the relationship between shapes of robot skeletons and propulsion of the robot and confirmed that the robot can move forward by shaking a tail fin. We believe that the method for integrating skeletal muscle tissues with the synthetic skeleton will be useful for the easy preparation of biohybrid robots and devices.
著者
兼田 康宏 住吉 太幹 中込 和幸 沼田 周助 田中 恒彦 上岡 義典 大森 哲郎 Richard S.E. Keefe
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.913-917, 2008-09-15

はじめに 統合失調症患者の社会機能に及ぼす影響に関しては,その中核症状ともいえる認知機能障害が精神症状以上に重要な要因であると考えられつつある4,5)。統合失調症の認知機能障害は広範囲な領域に及び,なかでも注意・遂行機能・記憶・言語機能・運動機能の領域が注目されている。認知機能の評価においては,認知の各領域を評価するいくつかの検査を目的に応じて組み合わせて(神経心理学的テストバッテリー,NTB)行われている。しかしながら,NTBは通常専門的かつ高価で時間を要する。そこで,統合失調症患者の認知機能を幅広く簡便に評価し得る尺度は日常臨床および研究において大変有用であろう。統合失調症認知機能簡易評価尺度(The Brief Assessment of Cognition in Schizophrenia;BACS)は最近Keefeら7)によって開発されたもので,言語性記憶,ワーキング・メモリ(作動記憶),運動機能,注意,言語流暢性,および遂行機能を評価する6つの検査で構成され,所要時間約30分と実用的な認知機能評価尺度である。我々はその有用性に着目し,臨床応用のために,原著者の許可を得たうえで,日本語版(BACS-J)を作成したのでここに紹介する。日本語訳にあたっては,まず2名が独立して仮日本語訳を作成し,その後訳者2名に第3者を加えた計3名で協議したうえで日本語訳を作成し,さらにその後,原文を知らない者2名に独立して日本語訳のback-translationを行わせ,この英文のそれぞれを原著者に確認してもらった。なお,BACS-Jの信頼性,妥当性については,すでに検討されている6)。
著者
小森 由美子 赤澤 知美 森部 初美 荻野 賀子 劉 秀娥 二改 俊章
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.478-483, 2002-10-10 (Released:2011-03-04)
参考文献数
16

Medical workers are continually faced with determining the appropriate usage of disinfectants in the areas of hospital nursing and home health care. The present study has been designed to provide answers to such questions as “what kind of technique is best for intra-airway and oral aspiration ?” and “what is the most effective use of disinfectants during aspiration procedures to prevent infectious diseases ?” First, the microbial contamination of suction catheters and disinfectant solutions, which have been in use for 24 hours, were investigated. The results indicated contaminations in 50% of catheters and one of the disinfectant solutions, which were presumably caused by the different aspiration techniques of nurses.Experiments were designed to improve the manual, and the results presented to nurses and pharmacists. Additional items to the manual are : (1) The necessity of removing saliva and sputum from the catheter prior to rinsing with the disinfectant solution; (2) The appropriate volume of rinse water and disinfectant solution necessary to achieve a complete de-contamination of the catheter; (3) Preventive techniques used to avoid microbial contamination of disinfectant; (4) Disinfectant soaking techniques for the catheter; (5) Advice for hospital/home health care personnel regarding the proper bedside use of a catheter and disinfectant bottle to maintain appropriate hygienic conditions.The results and subsequent improvement of the instruction manual had a pronounced effect on both the aspiration techniques of nurses, and upon the attitude of pharmacists in our hospital. The pharmacists now realize their leading role in the effective and proper usage of disinfectants.

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著者
森惣之祐 編
出版者
東華堂
巻号頁・発行日
vol.明治41年12月調, 1909