著者
大光 正男 曲渕 直喜 下瀬 和俊 森田 桂子
出版者
第一薬科大学
雑誌
第一薬科大学研究年報 = Annual report of Daiichi University of Pharmacy (ISSN:02868016)
巻号頁・発行日
no.28, pp.17-35, 2012-03-31

One of the basic viewpoints of the six-year Pharmacy Educational System is to improve and enhance the current system to a level where we are able to participate more productively in the international arena. It is realized that a practical command of English is required by an academic in order to participate on an international scale or to be able to even play a part in the global exchange of data/information and dialog (journals, magazines, newspapers or direct contact), hence a fundamental knowledge of English is required as stated in the Advanced Educational Guidelines of the six-year Pharmacy Educational System Model Core Curriculum. These basic skills are required as it will be the pharmacists' and drug design specialists' responsibility to respond/participate in the international flow of dialog in the field in the future. The need for a global perspective and attitude from an educational stand point is reflected in the current Model Core Curriculum of the six-year Pharmacy Educational System. In order to respond to the need for Internationalization of Medical Pharmacy which is fast evolving, we are looking at the training of the medical professional who will play an active role globally, and are trying to tackle the subject of International Scientific Exchange in a positive light. In one instance, an Overseas Pharmacy Training Course was offered to first- through fourth-year students in Northern Europe. This was conducted by The Daiichi University of Pharmacy Supporter's Association. A student questionnaire and SGD (Small Group Discussion) were given after the termination of the training. From the results of the questionnaire given to the students who participated: Q7: Did you feel that this overseas training course directly affected your motivation and learning attitude toward the future? Q8: Did you realize the necessity of English as a tool for learning? Q9: Did you learn about the height of purpose of the foreign students? These questions were answered on a scale from 1-5 (1 being low and 5 being high) in terms of rate of satisfaction and comprehension by 100% of the participants. All answers were either a 4(agree) or 5(Strongly agree) reflecting the opinion that this exposure and exchange was well received. The results of the data collected from the students who participated in this Training program have become a key element with which to think about improvements to motivation and learning stimulus. It seemed that the students who participated in this study became a key with which to think about improvements in motivation which studies touch on and the future pharmacy to Northern European levels.
著者
稲森 公嘉
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

フランスの社会保障制度は、国民連帯の理念に基づき、社会保険を基軸に据え、社会扶助及び社会事業により補完する体制をとっている。社会保険と社会扶助はかつて明確に区別されていたが、今日では区別の相対化が見られる。医療・介護サービス保障におけるCMUとAPAは、それぞれ固有の課題はいろいろあるが、社会扶助と社会保険の組み合わせ、あるいは扶助的な要素と非扶助的な要素が混在したハイブリッドな性格の給付として、今後の展開も含め注目に値する。
著者
小野 真由美 井上 創造 星子 奈美 森 雅生
出版者
九州大学附属図書館研究開発室
雑誌
九州大学附属図書館研究開発室年報 (ISSN:18813542)
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.1-9, 2006

九州大学学術情報リポジトリ(略称QIR)とは、学内で生産された知的生産物を収集・蓄積・保存し、インターネットを通じて無償で配布するシステムである。QIRと研究者情報の連携は、各システムのユーザビリティの向上を目指すものであり、連携により、研究者情報の業績一覧からワンクリックで対応する文献の閲覧を可能にし、さらに研究者情報のデータを流用したQIRのデータ登録も実現している。本論文では、システム連携に関する課題から設計・実装方法を説明し、最後にデータの解析について述べる。
著者
森 隆男
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

1研究の概要大正から昭和初期にかけて関東や関西など日本各地で展開した田園都市構想について、吹田市千里山住宅地を中心に検証し、近代における都市の住まいを考察した。ちなみに千里山住宅地は関西初の本格的田園都市である。当時の開発に関する図面や資料を分析し、さらにフィールドワークを実施して間取りとくらしの情報を収集する民俗建築学の手法を用いた。2成果(1)新発見のものも含め、当時の千里山住宅地の開発に関する図面6点を収集し、第二次世界大戦直後の航空写真と重ねることで、住宅地の変容の過程を明らかにすることができた。(2)千里山住宅地が田園調布のように田園都市としての発展をしなかった主な理由は3点あり、とくに新住民が伝統的な生活様式を選択したことが大きい。(3)建前は洒落た駅舎やロータリーをもった中央広場、そこから延びる放射状の道路などが創り出す景観を西洋風の町として受容する一方、本音の部分すなわち日常生活を送る住まいでは日本風の様式が尊重されたといえる。3意義住まいの理想を求めて街づくりが行なわれた田園都市構想は、社会の成熟期に入った現在、あらためてその意味を考えるべきである。田園都市の景観や住まいには、わが国の住文化を研究する上で重要な鍵が存在する。
著者
井上 智 谷川 力 川口 潤二 飯田 孝 森田 千春
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.461-463, 1992-06-15
被引用文献数
3

関東地区6か所において家ネズミの捕獲を行ないリステリアの分離を行った. 捕獲ネズミ245匹のうち池袋の110匹と横浜の9匹がクマネズミ(Rattus rattus)であり, 他の126匹はドブネズミ(Rattus norvegicus)であった. リステリア属は鹿島と池袋の各捕獲総ネズミから77.8%と24.5%という高い値で分離されたが, 千葉, 船橋, 横浜, 沼津では0.0-7.3%という低い値であった. このうち, リステリアモノサイトゲネス(Listeria monocutogenes)は, 池袋で1O.9%という高い値で分離されたが, その他の場所では殆ど分離されず, 鹿島と沼津でそれぞれ1匹のネズミから分離されたのみであった. 家ネズミからのリステリア分離は, 地区によって非常に異なる値を示し, 特に都心のビルに生息するネズミのみからL.monocytogenesが高い値で分離されたことは大変興味深い成績であった. 今後, この分離率の違いについて, ネズミの生息環境や捕獲ネズミの種差に関して検討が必要と考えられた.
著者
森尾 吉成
出版者
三重大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2003

次の5つの研究テーマについて得られた結果を報告する.1.一定時間追跡した動物体の移動軌跡から作業者を特定する方法画像中の作業者の移動軌跡を一定時間追跡し,移動距離が大きい動物体は作業者と見なすシステムを開発した.2.日向および日陰に左右されない作業者の動き検出方法圃場の同一箇所にレンズ絞りを最適化した日向専用カメラと日陰専用カメラを1台ずつ設置することにより,日向および日陰領域が同一画像内に存在する状況においても安定して作業者を追跡できるシステムを開発した.3.複数台のカメラを用いて作業者の位置を検出する方法圃場内を移動する作業者の絶対位置を検出するシステムとして,圃場2隅に1台ずつ設置した合計2台のカメラを用いて,カメラの光軸と作業者がなす角度から作業者の絶対位置を検出する方法を提案した.実験では,15m四方の圃場に対して30cmの解像度まで位置を検出できる結果を得た.4.パン・チルト・ズーム機能を有したカメラを利用して圃場内の位置に関係なく作業者を追尾する方法パン・チルト・ズームカメラを使って屋内作業工程を監視する視覚センサを開発した.コンテナの積み上げや搬出作業においてコンテナの段数をリアルタイムで認識し,音声や映像を用いて段数を作業者に伝達するシステムを開発した.実験ではリアルタイムで安定して動作することが確認できたため,屋外での利用に向けて研究をさらに発展させていく.5.カメラ設置高さに制約される作業者追跡限界領域の検討15m四方の圃場に対して,焦点距離が3.5mmのレンズを取り付けたカメラを地上高約1.5mの高さに設置した場合に1画素が約30cm相当となる領域が存在したことから,カメラの設置高さをできるだけ高くし,十分な画像分解能が得られるよう複数カメラの組み合わせ方法を提案した.
著者
森内 茂 堤 正博 斎藤 公明
出版者
日本保健物理学会
雑誌
保健物理 : hoken buturi (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.71-83, 2007-03
被引用文献数
4

Gamma ray spectra analyses using unfolding techniques and the dose evaluation are performed widely in the fields of environmental radiation monitoring and the relating environmental research. Various sizes and the shapes of NaI (Tl) scintillation detectors can be used depending on the dose levels. However, available response functions are generally limited to 3"φ×3" cylindrical and 3"φ spherical types and the energy range is roughly up to 3 MeV. In this paper, the response functions of eight types of cylindrical and spherical NaI (Tl) scintillation detectors (1"φ×1", 2"φ×2", 3"φ×3", 4"φ×4", 5"φ×4" cylindrical, and 2"φ, 3"φ, 5"φ spherical) were determined. The energy ranges were extended to 10 MeV in maximum. The some response functions reported in literatures were unfolded using our response matrices for comparison and the relative characteristics were discussed.
著者
安酸 史子 中野 榮子 永嶋 由理子 松枝 美智子 渡邉 智子 檪 直美 安永 薫梨 清水 夏子 浅井 初 坂田 志保路 吉田 恭子 江上 史子 小森 直美 小野 美穂
出版者
福岡県立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

経験型実習教育の研修プログラムを教員、実習指導者、学生を対象に実施した。研修毎にアンケート調査を実施し、研究者間で検討を繰り返し研修プログラムのバージョンアップを図った。学生は実習に臨む直前、強い不安を抱いていることが明らかになった為、実習前の演習にプロジェクト学習を取り入れた結果、不安の程度の軽減を図ることができた。また教材 DVD を制作し、活用した。いずれの研修も満足度が高く、この研修プログラムが有効であることが示唆された。さらに経験型実習教育を受けた学部生及び卒業生にグループインタビューを実施し、経験型実習の効果が確認できた。今回の取り組みや成果は、学会発表および経験型実習教育ホームページで公表した。
著者
岡山 寧子 森本 武利 木村 みさか 小松 光代
出版者
京都府立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本研究は,健康な高齢者における暑熱障害予防プログラムの開発を目的とし,高齢者の水分出納と飲水行動,生活行動の特徴から、暑熱障害予防策を検討するものである.研究期間は2年間で,平成15年度は,水分出納と身体活動量や飲水行動、他の生活習慣等を調査し,水分出納や飲水行動に影響を及ぼす因子を抽出した.同16年度は,調査結果に基づきプログラムを作成し,試行した.以下がその結果である.1.暑熱障害の既往のない健康な高齢者における真夏時の生活行動と飲水行動は,活動面では比較的ゆったりと過ごし,それに見合った食事や水分を摂取し,暑さに対応した暮らしぶりが認められた.また,暑さ対策として,飲水量は「こまめにお茶や水を摂取」する者が多く,飲むタイミングに工夫を凝らした意図的な飲水を実践する者が多かった.暑さで外出を控える者は少ないが,帽子や日傘の使用者が多く,クーラー使用者は少ない.2.暑熱障害予防プログラムの中の飲水支援では,高齢者自身のライフスタイルの中に効果的に飲水行動を組み込むことが重要であり,効果的な飲水行動の実践のためには,(1)飲水への正しい知識を持てること,(2)自分の状況から飲水必要量を正確に見積もれること.(3)飲水摂取の時間帯を工夫し,必要な水分量を摂取できること,(4)要介護高齢者は,介護者が上記を十分考慮して対応すること等をプログラムのポイントとして指導する.3.暑熱障害予防プログラムの試行として,上記1.2をふまえ,健康な高齢者向けの「暑熱障害の予防」について講演を実施すると共に,コメディカルスタッフ向けの雑誌に飲水指導のあり方を掲載した.その評価としては,まだ十分な検討はできていない.現在のところ,飲水の必要性とその方法は理解できたという評価が多いが,実際の飲水行動につながっているかは,継続的な観察が必要であり,課題である.
著者
小谷野 康子 宮本 真巳 森 真喜子 立石 彩美 小泉 仁子
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究の目的は、精神科外来デイナイトケアにおける感情活用能力促進プログラムの有効性を明らかにすることである。弁証法的アプローチを用いた当該プログラムに衝動性コントロールの目的で1年以上参加している患者1事例にインタビューを実施して介入後の変化についてグラウンデット・セオリー・アプローチを用いて質的帰納的に分析した。当該プログラムは、患者の感情制御、思考の修正、行動の変化に貢献していた。その結果、患者は社会での新しい役割に関与し、健康的で現実的な生活を模索する新たな生き方を獲得していた。
著者
森田 真樹
出版者
立命館大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

本研究の最終年度である本年は、研究計画にしたがって、研究の総まとめとして、米国及びカナダの教科書や諸資料の補足的収集、資料の整理と分析を主に行った。本研究の遂行において、米国と比べ、カナダ関係の教科書や文献の収集が予想以上に難しく、カナダの歴史教育や教科書分析が予定よりも遅れてしまったが、昨年度末に実施した、トロント大学やブリティッシュ・コロンビア大学等での資料収集活動を中心としてカナダでの現地調査とその後の資料収集で、ある程度の資料を分析することができた。また、カナダは、州ごとに教育制度が異なっており、社会系教科のカリキュラム構成も多様であるため、州カリキュラムの収集・分析にも着手した。本年度は、主に後半で、米国とカナダの比較を行い、同様に多文化社会であり、多文化主義が浸透している両国において、類似する内容や構成の方法をとる部分もあるが、主流派の歴史に、補足的に少数派の歴史が加えられることが多い米国に対して、カナダの場合は、より積極的に多文化社会を作り上げていこうとする内容が組み込まれていることが分かった。加えて、本年度は、本研究の我が国への応用可能性について検討する過程で、アジアカップでの、いわゆる中国人サポーター問題が起こったこともあり、それらについても検討を進めた。我が国の研究の進展のためにも、カナダ社会科(とくに、歴史教育)の本格的な検討が重要となることも分かり、今度も継続して研究を進めていく必要があると考えている。なお、本年度は、予定していた資料の入手に時間がかかったことなど、諸般の事情により、予定していた学会報告などができなかったが、関連する論文が投稿中であるのに加え、三年間の研究の成果のまとめを、来年度の早い段階で学会報告及び論文投稿できるよう準備している。
著者
森 俊男 細谷 聡 松尾 牧則
出版者
日本武道学会
雑誌
武道学研究 (ISSN:02879700)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.67-68, 1988-11-30 (Released:2012-11-27)
参考文献数
3
著者
七海 絵里香 森崎 翔太 大澤 啓志
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.74-79, 2013 (Released:2014-04-02)
参考文献数
15
被引用文献数
1 2

資料の少ない古代~中世の緑化文化を検討するため,主な和歌集に詠まれている植物および植物に対する行為を分析した。その結果,万葉集および第1~8集の勅撰和歌集の中で植物は計4,171首,植物に対する行為は計1,449首詠まれていた。時代区分毎にそれぞれ割合を求めたところ,奈良時代から平安時代にかけて,詠まれた植物の嗜好がハギからサクラに転換していた。緑化に関わる行為としては,植栽として「植える」「蒔く」「刺す (挿し木) 」,植生管理として「刈る」「伐る」「抜く」「焚く・焼く」「切る」が認められた。また,奈良時代には植物との多様な関わりが存在していたが,それ以降の時代では植栽という行為に対して意識が薄れていったことが示された。
著者
長谷川 純一 森 健策 鳥脇 純一郎 安野 泰史 片田 和廣
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.8, pp.1587-1594, 1993-08-25
被引用文献数
57

本論文では,スライス間隔1mmで撮影された高精度連続胸部CT像から3次元画像処理を用いて肺がん候補領域を自動抽出する試みについて述べる.ここでは,限局性の異常陰影(SR)を対象とし,3次元形状特徴の違いに基づいてそれらを他の陰影(主に血管影)と識別する手順を開発した.実際の処理手順は大きく二つのステップ:(1)肺野領域の切出し,および,(2)SR抽出,からなる.本論文では,これらの処理をしきい値処理,3次元図形融合(または,3次元距離変換),3次元スケルトン化などの基本手法を組み合わせた比較的簡単な手順で実現し,実際の肺がん症例を用いてその有効性を示す.本研究は,3次元画像処理の有効性を実用上十分な精度の3次元CT像で検証した最初の試みとして,その意義は大きい.