著者
羽生 宏人 和田 英一 丹羽 崇博 近藤 靖雄 川村 尚史 丸山 信也 岡村 彩乃 山科 早英良 永井 康仁 中道 達也 上道 茜 田中 成明 小林 直樹 笠原 次郎 森田 泰弘
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
航空宇宙技術 (ISSN:18840477)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.15-21, 2010 (Released:2010-05-14)
参考文献数
6
被引用文献数
1

The educational hybrid-rocket was successfully launched and it also landed within the predicted area. Aerodynamic characteristics of the rocket designed by students of Tsukuba University were evaluated by the wind tunnel testing with the support of Tokai University. The flight path affected by the environmental condition, especially wind direction and velocity, was simulated with the original calculation program. The altitude of the rocket was measured with the optical equipment and the apex was 123 m although the calculation indicated 198 m. We expected that the insufficient filling or the volatilization of Nitrous oxide as an oxidizer led to this result. And then, the apex was verified with a function of the oxidizer filling ratio. The results showed that 81.2 % of the oxidizer volume in comparison with the firing test condition was accumulated in the tank at the launch.
著者
宮崎 哲哉 松井 知之 東 善一 平本 真知子 瀬尾 和弥 森原 徹 堀井 基行 久保 俊一
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.42 Suppl. No.2 (第50回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1365, 2015 (Released:2015-04-30)

【はじめに】体幹深層筋である腹横筋は,脊柱の安定性向上,腰痛予防や立位バランス向上などにおいて重要である。Richardson(2002)は,腹横筋による胸腰筋膜の緊張と腹腔内圧の増加が脊柱の安定性に寄与すると報告している。また,太田(2012)は慢性腰痛者に対する体幹深層筋トレーニングで疼痛が有意に軽減したとし,種本(2011)は体幹深層筋への運動介入で重心動揺が安定したと報告している。しかし,腹横筋のみを意識的に収縮させる選択的収縮の獲得は時間を要し,指導も困難である(村上2010)。今回,われわれはテーピングを腹横筋の走行に沿って貼付することで無意識的に腹横筋の収縮を誘導する方法を考案し,テーピングが腹筋群に及ぼす影響について検討した。【方法】対象は,健常男性20名(平均年齢:17.9±2.2歳,平均身長:175.49±6.48cm,平均体重:72.15±10.06kg)とした。超音波画像診断装置(日立メディコ:MyLab Five 10MHz)を使用し,外腹斜筋,内腹斜筋,腹横筋の筋厚をテーピングなし,プラセボテーピング,腹部賦活テーピング(abdominal musculature activation taping:AMAT)の3条件において0.1mm単位で測定した。測定中は通常呼吸を行わせ,呼気終末の筋厚を測定した。テーピングはキネシオオロジーテープ50mm(ニチバン株式会社)を使用し,1.4倍の長さまで伸張し貼付した。測定部位は,過去の報告に従い左側前腋窩線上の第11肋骨と腸骨稜との中央部より下部で,筋厚が最も明瞭に描写できる位置とした(犬飼2013)。プラセボテーピングは,臍部から3横指遠位を開始位置とし,腹直筋の走行に沿って剣状突起レベルの高さまで左右1枚ずつ貼付した。AMATは,臍部から3横指遠位を開始位置とし,第11肋骨下端を通り背側上方に押し上げるよう左右2枚ずつ半円状に貼付した。測定肢位は安静立位とし,貼付したテーピングに抵抗しないように指示した。なお,筋厚測定およびテーピング貼付は検者間誤差をなくすため,すべて同一検者で行った。統計は,各測定値の被験者内比較には繰り返しのある一元配置分散分析を行い,主効果が有意である場合にはTurkey-Kramer法の多重比較検定を行った。【結果】外腹斜筋の筋厚は,テーピングなし10.64±2.51mm,プラセボテーピング10.73±2.44mm,AMAT 12.36±2.36mmであり,3条件で一元配置分散分析を行った結果,有意な主効果を認めなかった。内腹斜筋の筋厚は,テーピングなし18.00±3.82mm,プラセボテーピング18.00±3.16mm,AMAT 17.70±4.07mmであり,有意な主効果を認めなかった。腹横筋の筋厚は,テーピングなし6.21±1.21mm,プラセボテーピング5.93±0.86mm,AMAT 8.02±1.53mmであり,有意な主効果を認め,テーピングなし,プラセボテーピングに比べAMATが有意に高値を示した(p<0.05)。【考察】有意な主効果を認めたのは腹横筋のみで,テーピングなし,プラセボテーピングと比較してAMATで筋厚が増加した。Urquhart(2005)は体幹深層筋トレーニングのドローインによる外腹斜筋,内腹斜筋,腹横筋の筋厚変化を検討し,腹横筋の筋厚のみ有意に増加すると報告した。腹横筋の収縮を得るためには,表層の腹筋群が活動しないことが重要であると考えた。今回,AMATでは貼付したテーピングに抵抗しないように指示したことで,無意識的にドローイン状態を維持し,腹横筋の選択的収縮を促すことが可能であると考える。体幹トレーニングを行う上で,初期段階は,腹横筋の選択的収縮(小泉2009,村上2010)を行わせ,最終段階では,無意識下での腹横筋収縮活動の獲得が重要である。AMATは腹横筋の選択的収縮が可能,かつ無意識下で収縮を獲得できる方法であり,体幹トレーニングにおいて有効な方法と考えた。【理学療法学研究としての意義】腹横筋は,脊柱の安定性向上,腰痛予防や立位バランス改善などにおいて重要である。体幹深層筋トレーニングとして代表的なドローインでは,意識的に腹横筋を収縮させるのに時間を要す。しかし,AMATは対象者にテーピングを貼付することで,無意識的な腹横筋の収縮が可能である。評価においては,理学療法士が短時間,かつ,意図的に腹横筋を収縮させることができるため,貼付前後の疼痛,動作機能の変化をとらえ,問題点の抽出に有用であると考える。治療においては,AMATを貼付した状態で日常生活が可能なため,腰痛や動作機能を改善できる可能性がある。また,持続的に腹横筋を収縮させることが可能であり,学習効果を得られると考える。
著者
森部 陽一郎
出版者
宮崎公立大学
雑誌
宮崎公立大学人文学部紀要 (ISSN:13403613)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.289-300, 2005-03-22

「情報デザイン」という、分かりそうで分かりにくいものについて、先行研究より情報デザインの定義を押さえる。また、この情報デザインについて理解するために、まず、ネイサン・シェドロフによる、「理解のスペクトル」とリチャード・ソール・ワイマンによる整理の5つの基準について紹介した。そして、この情報デザインの考え方を実際のwebサイトの構築にどのように活用できるのか、可能性について考えた。さらに、そのように構築されたwebサイトが今後考えるべき方向性として、「ユーザビリティ」と「アクセシビリティ」について述べた。
著者
清水 伸泰 野下 浩二 森 直樹 西田 律夫 桑原 保正
出版者
日本ダニ学会
雑誌
日本ダニ学会誌 (ISSN:09181067)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.57-64, 2004 (Released:2005-06-15)
参考文献数
27
被引用文献数
5 8

未同定種Oulenzia sp. のヘキサン抽出物に警報フェロモン活性を認めた.ヘキサン抽出物は,2 種の未知化合物を含め,トリデカン,ネラール,ペンタデカン,ドデカン,3-ヒドロキシベンゼン-1,2-ジカルバルデヒド,ゲラニアール,(Z)-7-ペンタデセン,7-ヒドロキシフタライドの10 化合物で構成されていた.抽出物をシリカゲルカラムで精製したところ,活性フラクションにはネラールとゲラニアールが含まれていた.ネラール(1–1000 ng で活性)はゲラニアール(1000 ng でのみ活性) よりも強い活性を示すことから, ネラールを本種ダニの警報フェロモンと同定した.
著者
金田 一輝 森田 寿郎
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.856, pp.17-00297-17-00297, 2017 (Released:2017-12-25)
参考文献数
7
被引用文献数
3

This study aims at realization of passively adjustment of compensation force generated by Mechanical Gravity Canceller (MGC). If an object attached to MGC is changed, it needs to adjust spring force for accurate balance. In the previous studies, self-tuning load compensable mechanism for MGC is developed. The mechanism can compensate torque of both manipulator's weight and load by using springs. However, the mechanism has a weak point that is necessary to rehang the spring as the load changes. More energy is required to rehang the spring than to lift the object which isn't compensated. For a solution of this problem, a passive adjustment mechanism is developed. The passive adjustment mechanism has two springs. One of the springs (spring 1) compensate its weight and another spring (spring 2) compensate load. Then spring 2 weigh load by changing displacement and the displacement change the compensation force of spring 2 passively. Therefore, the passive adjusting Mechanism can compensate its weight and arbitrary load completely. Moreover, to improve safety, the mechanism applies to an up-and-down system of the arbitrary load. The testing machine realizing proposed mechanism is 19 kg and can compensate from 0 kg to19 kg arbitrary load. Relative errors of compensation power of the machine are under 10 % and relative charged energy converges 10.5 % as increasing weight of load.
著者
森 友一朗
出版者
The Japan Joint Automatic Control Conference
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.17-17, 2010

リアルタイムLinuxを用いたリアルタイム計測・制御システム構築に関する、リアルタイム性能を報告します。
著者
中嶋 大 常深 博 林田 清 鶴 剛 田中 孝明 内田 裕之 堂谷 忠靖 尾崎 正伸 冨田 洋 夏苅 権 上田 周太朗 岩井 將親 廿日出 勇 山内 誠 森 浩二 西岡 祐介 平賀 純子 信川 正順 信川 久美子 村上 弘志 幸村 孝由 馬場 彩 Doty John 他 SXI チーム
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.71, pp.368-368, 2016

<p>X線天文衛星「ひとみ」搭載CCDカメラ(SXI)は、200μm厚の裏面照射型PチャンネルCCDを完全空乏化させ、0.4-12 keV の軟X線帯域で38分角四方の広い視野をカバーする。SXIは軌道上での立ち上げから、冷却後の天体データ取得に至るまで、期待通りの性能を示した。我々は軌道上データを用いて、線形性・電荷転送効率・応答関数・検出効率などを較正しており、本講演ではその現状について報告する。また、可視光漏れなど軌道上で発生した事象への対策についても報告する。</p>
著者
岡 恭正 治朗丸 卓三 野口 真一 小島 高広 和智 道生 森 健児 金沢 伸彦
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.42 Suppl. No.2 (第50回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0974, 2015 (Released:2015-04-30)

【はじめに,目的】近年,筋電図を用いて慢性腰痛者の動作中における筋活動パターンについて幾つも報告されている。その特徴的な筋活動パターンを理解することは,日常生活場面やスポーツ場面における動作中の痛みに対してアプローチする上でも重要となる。特に立位から体幹を屈曲した際,体幹屈曲最終域にて健常者では腰背部筋群の筋活動が消失する屈曲弛緩現象(Flexion Relaxation Phenomenon:以下FRP)は,Allen(1948)により初めて報告され,今ではその現象は広く知られている。また,Geisser et al.(2005)やMayer et al.(2009)は,FRPの消失が腰痛増悪と悪化に関与するとし,その感度と特異度が共に高いことから,腰痛の客観的な治療効果判定の指標になりうることを報告している。しかし,慢性腰痛者の筋活動パターンについては未だ不明な点も多く,慢性腰痛者における体幹伸展中の筋活動についての報告は屈曲に比べ少ない。中でも,腰部腸肋筋(以下IL)のFRPが消失している慢性腰痛症者を対象として,腰背部筋群,腹筋群,股関節周囲筋群の筋活動パターンを検討した報告は見当たらない。そこで今回,立位での体幹伸展中の腰背部筋群,腹筋群および股関節周囲筋群の活動を計測し,慢性腰痛者と非腰痛者の筋活動パターンの検討を行った。【方法】対象は成人男性20名(年齢21.9±2.8歳,身長173.2±6.0cm,体重66.3±9.5kg),健常群10名,腰痛群10名とした。健常群は①過去6ヶ月以内に神経学的及び整形外科的疾患を有さず,②ILにFRPが出現する者とした。また腰痛群は①過去3ヶ月以上伴う疼痛,②神経根および馬尾に由来する下肢痛を伴わない,③解剖学的腰仙椎部に局在する疼痛,④ILにFRPが消失する者とした。測定筋は右側のIL,胸部腸肋筋(以下IT),多裂筋(以下MF),腹直筋(以下RA),外腹斜筋(AE),内腹斜(AI),大殿筋上部(GMaU),大殿筋下部(GMaL),腸腰筋(ILIO),大腿筋膜張筋(TFL),大腿直筋(RF),縫工筋(SA)の12筋とした。表面電極は皮膚処理を十分に行い,電極中心距離は20mm,各筋線維方向に並行に貼付した。筋電図測定にはMQ16(キッセイコムテック社製)を用いた。まず体幹屈曲運動は先行研究を参考にまず開始姿勢を立位とし,両上肢は体側へ自然に下ろした肢位とした。開始肢位では3秒の安静立位後,体幹を4秒かけて屈曲,最大屈曲位で4秒静止,その後開始姿勢に4秒かけて戻る動作とし,その際の筋活動を計測した。FRP出現の定義は,三瀧ら(2007)を参考に,安静立位時の筋活動の大きさより低値をFRPの出現の判定とした。次に課題動作としては,安静立位姿勢時(以下安静立位時)と体幹最大伸展時(以下体幹伸展時)の2つの姿勢維持中の筋活動を計測した。筋電図データは,KineAnalyzer(キッセイコムテック社製)を用いて,フィルタ処理を行い(バンドパス10~500Hz),その後,二乗平均平方根(以下RMS)を算出し,最大随意位等尺性収縮(以下MVC)を基に正規化した。測定は各2回の平均値で5秒間のMVCを実施し,間3秒間のRMSを用いた。統計学的分析はSPSS12.0Jを用いて姿勢間の変化に対し筋ごとに対応のあるt検定を行った。なお有意水準は5%とした。【結果】安静立位時と体幹伸展時での%MVCを比較した際,健常群ではIT,MF,GMaUの3筋に体幹伸展時で有意な減少が認められた(P<0.05)。またRA,AEの2筋では体幹伸展時で有意な増加が認められた(P<0.05)。これに対し腰痛群ではMFに有意な減少が認められ(P<0.05),RA,AE,AI,ILIOでは有意な増加が認められた(P<0.05)。【考察】本研究は体幹伸展動作時において体幹筋群及び股関節周囲筋群の筋活動の計測を行った。安静立位時に比べ体幹伸展時において健常群ではIT,MF,GMaUで優位に減少し,腰痛群ではIT,GMaUで有意差は認められなかった。この結果から体幹伸展時において腰痛群ではIT,GMaUに過活動が生じることが明らかとなった。さらに,健常群では,安静立位時に比べ体幹伸展時でRA,AEが有意に増加したのに対して,腰痛群ではRA,AEに加えてAI,ILIOにも有意な増加が認められた。この結果から,体幹伸展時において腰痛群ではRA,AEに過活動が生じていることが明らかとなった。以上の結果から,健常群と腰痛群では体幹伸展での筋活動において異なる筋活動パターンが生じていることが明らかとなった。【理学療法学研究としての意義】本結果は,慢性腰痛者における客観的な治療効果判定の指標として,今後臨床応用への一助を与える基礎的情報になると考える。
著者
大森 房吉
出版者
東京大学
雑誌
震災豫防調査會報告
巻号頁・発行日
vol.87, pp.95-105, 1918-09-20
著者
前川 絵里 森 傑 野村 理恵
出版者
Architectural Institute of Japan
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.80, no.711, pp.1057-1065, 2015
被引用文献数
2

This study aims to clarify the relationship between the change in spatial structure resulting from the development of Sapporo Underground Pedestrian Space and human behaviors, as well as their spatial cognition. The characteristics of spatial and distance cognitions and their change were analyzed by sketch-map experiment and walking experiment. As a result of the analysis, the following points of the characteristics of spatial and distance cognitions and their change have become clear. 1) The pedestrians' spatial cognition has been improved in accuracy. 2) The pedestrians' spatial cognition is getting more restrictive.
著者
三浦 あゆみ 辻仲 利政 今西 健二 白潟 初美 櫻井 真知子 森岡 亜希子 辻阪 真衣子 梶原 絹代 上野 裕之 三嶋 秀行
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 : 日本静脈経腸栄養学会機関誌 = The journal of Japanese Society for Parenteral and Enteral Nutrition (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.603-607, 2010-03-25
参考文献数
15

【目的】近年、外来化学療法患者が増加しているが、栄養状態の実態は明らかではない。【方法】今回、外来化学療法施行中の312症例(女性218例、男性94例)を対象に、簡易栄養スクリーニング法SNAQ(Short Nutritional Assessment Question)を用い、栄養状態を調査した。【結果】質問3項目のうち2項目以上該当した栄養介入必要群は51例(16%)であった。血清アルブミン値、ヘモグロビン値、小野寺の予後指標は、介入必要群で有意に低下していた。「食欲低下」項目該当患者の割合は、1項目該当群78例のうち73%、2項目該当群31例中では100%であった。男女別の比較では、血清アルブミン値、小野寺の予後指標は男性で有意に低下していた。疾患別では、下部消化管癌に栄養介入が必要な患者が多かった。【結論】今回の調査で、外来化学療法患者には栄養評価と栄養介入が必要であり、食欲低下への対策が重要であることが示唆された。
著者
矢来 博司 小林 知勝 森下 遊 山田 晋也 三浦 優司 和田 弘人 仲井 博之 山中 雅之 攪上 泰亮 上芝 晴香
出版者
一般社団法人 日本写真測量学会
雑誌
写真測量とリモートセンシング
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.6-11, 2016
被引用文献数
2

噴火に伴う被害の軽減のためには,火山活動のモニタリングが重要である。近年,地殻変動の空間分布を詳細に把握できる利点から,SARを搭載する「だいち2号」の活用が期待されている。この「だいち2号」の干渉SARにより,箱根山や桜島などで火山活動の活発化に伴う地殻変動が捉えられた。箱根山では大涌谷で地殻変動が検出され,継続的な観測により変動の推移が捉えられた。桜島では,捉えられた地殻変動から昭和火口の直下へのマグマ貫入が推定された。これらの情報は火山噴火予知連絡会などに報告され,評価に活用されている。
著者
森 正和 野口 隆之
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.289-297, 2007-07-01 (Released:2008-10-24)
参考文献数
23
被引用文献数
1

経皮的気管切開や輪状甲状膜切開のキットは集中治療の領域で広く普及している。簡便ではあるが, 方法として未完成な部分もあり, 手技上注意すべき点も多い。経皮的気管切開における大きな問題点の一つは, 既存の気管チューブの位置についてである。すなわち, 内視鏡による手技確認と気管内スペースの確保のために気管チューブを抜いてくると, 気道確保と換気の維持を保証できなくなるというジレンマがあることである。もう一つの大きな問題点は, 気管切開チューブの挿入時の抵抗であり, イントロデューサと気管切開チューブ先端の成形に工夫の余地があると思われる。Griggs法では鉗子操作の巧拙が気管切開チューブの挿入の難易と合併症の有無, 程度に影響する。気管切開に比し手技的に容易と思われる輪状甲状膜切開のキットにも注意すべき点がある。セルジンガー法によるキットでは気管切開と同様, イントロデューサとカニューレとの段差のため, 挿入時の抵抗が比較的大きい。
著者
床井浩平 森木 大樹
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.1558-1565, 2006-05-15

コンピュータグラフィックスにおいて自然現象や自然物体を表現することは,シーンの現実感を向上させるのに有効な手段である.なかでも積雪の表現は,季節感を表すのに重要な役割を果たす.しかし,任意のシーンを覆う雪の形状(積雪形状)の人手によるモデリングは非常に手間のかかる作業となる.このためシミュレーションなどによって,自動的に積雪形状を求められることが望ましい.本論文では,降雪を妨げる遮蔽物の有無や降下する雪の不規則な動き,および積雪後の雪の移動を考慮した,積雪形状の高速なモデリング手法を提案する.この手法は遮蔽物の検出と雪の不規則な動きの影響の算出にシャドウマップ法を用い,着地した雪を安定な位置へ移動させることによって最終的な積雪形状を決定する.本手法は降雪により刻々と変化する積雪形状を,リアルタイムに再現可能である.
著者
大森房吉
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
vol.35, no.417, pp.377-379, 1922
被引用文献数
1
著者
森 一彦 西脇 智子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.69, no.585, pp.71-77, 2004-11-30 (Released:2017-02-09)
参考文献数
7
被引用文献数
3

Sitting behavior is changed diversely depending on the setting of bench even if its feature is almost same with others. We observed people with paying attention to sitting behavior each five-minutes interval in the morning (10-11 am), in the afternoon (1-2 pm), and in the evening (4-5 pm) on a weekday and a holiday. We analyzed the relation of sitting direction and behavior. The results of this observation are as follows: 1) The characteristics of sitting behavior have diversities with the user attributes (age-group, gender), term, and physical features. 2) People can utilize the space diversely according to the physical situation (park entrance, plaza). 3) In the case of the benches setting on between the pond and the sidewalk, the sitting directions effect an alternation of the place mood.
著者
森 雅生
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.323-328, 2017-12-02 (Released:2018-02-09)
参考文献数
6

本稿では, Institutional Researchの実務的見地に立ち,オープンサイエンスがどのような観点で大学経営に資することができるか,その期待について述べる.まず,Institutional Researchの意義と目的を示し,最近のIRの動向について簡単に紹介する.次に,大学が研究機関として何をするべきかを検討するため,研究機関に対する評価(経営判断)のフレームについて私見を述べる.それに沿って,オープンサイエンスの取り組みがどのように大学経営と関わるかを述べる.