著者
阿部 昭 笠谷 和比古 浅井 潤子 大藤 修 森 安彦 廣瀬 睦
出版者
国文学研究資料館史料館
雑誌
史料館報 (ISSN:03859517)
巻号頁・発行日
no.46, pp.1-16, 1987-03-31

県史編さんと県立文書館農民史料の名称付与について史料所在調査報告『大塩平八郎一件書留』の刊行昭和六一年度新収史料紹介全史料協第一二回大会参加記受贈図書彙報
著者
森田 直子
出版者
史学会 ; 1889-
雑誌
史学雑誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.125, no.3, pp.375-393, 2016-03
著者
木田 森丸 金城 和俊 大塚 俊之 藤嶽 暢英
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.85-93, 2017

過去20年の研究でマングローブ林は熱帯森林生態系でもっとも炭素賦存量の多い生態系のひとつであることが示されており、その生態学的役割が注目されている。マングローブ林は河川を通じて流域および沿岸海域とつながっており、河川中の溶存態の有機物(Dissolved Organic Matter, DOM)を鍵としてマングローブ林の炭素循環および生態学的役割を議論することは重要である。DOMは生態系を支える栄養塩や微量金属元素のキャリアーとして働き、沿岸域の豊かな生態系を下支えしている可能性があるが、その機能性や循環速度は組成(構成成分割合)に応じて変化することが予想される。そこで本研究では、DOMの多くの機能を担い、かつ微生物分解に対して難分解性とされるフミン物質の組成をDOMの質的評価法として取り入れることで、沖縄県石垣島吹通川マングローブ林流域におけるDOMの特性把握を試みた。源流から海にかけて採水試験した結果から、吹通川のフミン物質割合は源流から海にかけて減少する傾向を示し、フミン物質割合の低い海水との混合および林内土壌へのフミン物質の凝集沈殿が示唆された。また、吹通川源流水中のフミン物質割合は他の非有色水系河川に比べて高く(60.9〜75.9%)、マングローブ林を含む沿岸生態系へのフミン物質の供給源として重要な役割を果たしていることが示唆された。加えて、マングローブ林内で採取した表層0〜25 cmの土壌から超純水を用いて水抽出有機物(Water Extractable Organic Matter, WEOM)を逐次抽出し、WEOM溶液中のフミン物質割合を測定した。その結果、電気伝導率の低下に伴いWEOM溶液のフミン物質濃度は大きく増加し、フミン物質が液相に移行溶出されることが確認された。これらの結果は、海水塩の影響により、マングローブ林内土壌に難分解性のフミン物質が選択的に保持されることを示唆するものであり、マングローブ林土壌の有機炭素貯留メカニズム解明に向けた大きな糸口を示したと言える。
著者
定森 友也 高橋 宏治 古池 仁暢
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.851, pp.17-00096-17-00096, 2017 (Released:2017-07-25)
参考文献数
11
被引用文献数
1

In this study, the effect of shot peening on rolling contact fatigue life of bearing steel was investigated under contaminated lubrication. Shot peening was carried out on bearing steel SUJ2 specimens. Peened specimens were polished to remove the dimples generated by shot peening. The distribution of Vickers hardness and residual stress of the specimens were measured before and after the shot peening. The resistance to indentations was compared by examining the profile of the Vickers indentations. Then, rolling contact fatigue tests were carried out under contaminated lubrication. The material hardness was improved up to about 100 HV on the surface to a depth of 300 μm, and compressive residual stress was generated up to 1546 MPa at a depth of 25 μm due to the shot peening. In addition to the width and the depth of the Vickers indentation, the ridge height which causes the stress concentration around the indentation, was reduced by 17% by the shot peening. The rolling contact fatigue life associated with a 50% reliability (L50) was improved 62 % by the shot peening. However, the improvement of rolling contact fatigue life associated with a 90% reliability (L10) was only 26 % because of the increase in dispersion of the fatigue lives due to surface cracks created by the shot peening. Based on the present result, the increase of surface hardness and generating the large compressive residual stress near the surface by shot peening was found to be effective in increasing the rolling contact fatigue life in contaminated lubrication.
著者
吉永 誠吾 森 恭子 横山 洋子
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学教育実践研究
巻号頁・発行日
vol.15, pp.101-105, 1998-02-27

筆者らは生演奏によって子供達に音楽の本当の美しさを感じてほしいとの願いから,音楽鑑賞教室を開催してきており,その概要についてはすでに報告した.ところで音楽の効能が科学的にも証明されつつある昨今,筆者らのコンサート活動は各方面から依頼を受けつつあり,その数も少しずつではあるが増えつつある.これはクラシック音楽を多くの人々に好きになってもらいたいと願う筆者らにとって大変喜ばしいことである.その中でも特に印象に残っているものは、長期療養中の子供達のためのコンサートや,障害児とその保護者のために聞いたコンサートである.障害児といえば,通常のコンサートを聴く機会など,一生涯を通じてまずないといっていいであろう.従って,ただ一度のこの機会は,私たち音楽家の役割というものが大変大きなものであるということを強く認識させられたものであった.そこで本稿では既に報告した小,中学校以外の活動の概要について報告し,これからの課題についても考えたい.
著者
池上 敦子 森田 隼史 山口 拓真 菊地 丞 中山 利宏 大倉 元宏
出版者
公益社団法人 日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
日本オペレーションズ・リサーチ学会和文論文誌 (ISSN:04534514)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.1-24, 2008
参考文献数
41
被引用文献数
4 1

本研究では,運賃設定の異なる複数の鉄道会社を含む鉄道ネットワーク上の運賃計算を正確かつ高速に行えるネットワーク表現とアルゴリズムについて報告する.鉄道運賃は,利用者の乗車経路が明らかであるとき,多くの場合,その経路に含まれる各鉄道会社が定めた運賃を足し合わせることによって得られる.一方,利用者の乗車経路が明確でない場合,利用可能経路の中で最も安い経路を利用したとみなし,その運賃を採用することが一般的である.しかし,鉄道運賃は,基本的には「距離が長くなればなるほど高く」なるように設定されているものの,同じ距離でも,会社によって異なる料金が設定されていることや,乗車区間によって割引ルールや特別運賃が設定されていることなどから,物理的距離に基づくショーテストパスが最も安い経路になるわけではない.よって,与えられた2駅間の正しい運賃を計算するためには,その2駅間の可能経路の運賃をすべて,もしくは,その1部を列挙して比較判断する必要があることがこれまでにも報告されてきた.本研究では,物理的構造に基づくネットワーク上での経路探索を行う代わりに,ダイクストラ法が利用可能な運賃計算用ネットワークを構築し,ダイクストラ法と,少ないケースではあるがK-shortest paths問題用のアルゴリズムを利用することにより,複数社を含む鉄道ネットワーク運賃計算の大幅な高速化に成功した.
著者
阿江 通良 村木 征人 宮下 憲 伊藤 信之 森田 正利
出版者
日本体育協会
雑誌
日本体育協会スポーツ医・科学研究報告書
巻号頁・発行日
pp.37-45, 1989

平成元年度日本体育協会スポーツ医・科学研究報告No.VII「スプリントアシスティッド・トレーニングに関する研究」(第2報)より
著者
谷口 森俊
出版者
日本生態学会
雑誌
植物生態学会報 (ISSN:02899949)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.282-289, 1954-06-30
被引用文献数
1
著者
安尾 浩行 石原 朋浩 森口 雅弘 山口 正義
出版者
The Laser Society of Japan
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.238-242, 1997
被引用文献数
7

We have developed a compact, lightweight laser range finder system using Q-switched erbium doped fiber laser with peak power of 600W at a repetition frequency of 1kHz. The system can measure the distance between overhead transmission lines and a tree top 300m away with an accuracy of ± 0.2m. This is a commercial version of a system which has been jointly developed by The Kansai Electric Power Inc. and Sumitomo Electric Industries, LTD.
著者
樋口 理 向野 晃弘 中根 俊成 前田 泰宏 小森 敦正 右田 清志 八橋 弘 中村 英樹 川上 純 松尾 秀徳
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.334a-334a, 2014 (Released:2014-10-07)

【背景と目的】全身性および臓器特異的自己免疫疾患では,古くから自律神経障害を伴う症例が知られるが,その分子病態は未解明である.近年,急性あるいは慢性経過を示し,広汎な自律神経障害を呈す自己免疫性自律神経節障害(AAG)の主因が,自律神経節後シナプス領域に局在するganglionicアセチルコリン受容体(gAChR)に対する自己抗体であることが多角的実験手法により証明され,自律神経障害における自己抗体介在性の分子病態の存在が注目されている.本研究では,膠原病や自己免疫性慢性肝疾患における抗gAChR抗体の陽性率を解明する.【方法と結果】長崎大学病院と長崎医療センターにて集積された自己免疫疾患217症例(関節リウマチ,シェーグレン症候群,全身性エリテマトーデス,自己免疫性肝炎,原発性胆汁性肝硬変,その他関連症例を含む)を対象とした抗gAChR抗体探索を実施し,平均22.6%の抗体陽性率を確認した.一方,抗gAChR抗体検査目的で当院に送付された著明な自律神経障害を呈する自己免疫疾患合併12症例の血清検体では,50%(6/12)の抗体陽性率を確認した.【結論】膠原病や自己免疫性慢性肝疾患に抗gAChR抗体が潜在することが明らかとなった.特に,広汎かつ著明な自律神経障害を呈す症例はAAGに匹敵する抗体陽性率を示し,当該抗体と各種自律神経症状の因果関係が疑われた.
著者
石原 三妃 大森 恵美 水野 尚子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.65-73, 2016 (Released:2016-03-01)
参考文献数
12

管理栄養士・栄養士養成施設に適した調理学実習の必要度について管理栄養士・栄養士を対象にアンケート調査を行い調理の学習内容について検討した。 アンケートは,選択回答法と自由回答法を用いて行い,施設種類ごとの評価を分析した。 その結果,いずれの施設でも基本の料理や知識が大切であることが示された。また,施設種類によって必要な調理操作や料理は異なった。特に対象となるライフステージにより,必要な料理が異なり,病院,高齢者施設および乳幼児を対象とする保育園・幼稚園ではやわらかい料理の必要度が高かった。 調理操作においては,魚の下処理に関する操作は行政では必要度が高く,他の病院,高齢者施設など給食施設では低かった。切砕操作は,日常食に用いる基本の切り方は,いずれの施設でも有意差なく,必要度が高いと評価されていた。
著者
石原 三妃 水野 尚子 大森 恵美
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.405-415, 2015 (Released:2016-01-04)
参考文献数
11
被引用文献数
1

管理栄養士・栄養士養成施設に適した調理学実習内容の必要度について,給食施設と非給食施設に勤務する管理栄養士・栄養士にアンケート調査を行い,調理の学習内容について検討した。アンケートは,選択回答法と自由回答法を用いて行い,給食施設と非給食施設の評価を分析した。その結果,料理については,“味噌汁”,“青菜のお浸し”の必要度が高かった。調理操作について,給食施設では非給食施設より浸漬操作と茹で操作の必要度が高かった。また,いずれの施設でも基本の料理や知識が大切であることが示された。切砕操作のなかでも,日常食に用いる基本の切り方は,いずれの施設でも有意差なく,必要度が高いと評価されていた。だしを取る操作は非給食施設で給食施設より必要度が高かった。大量調理と少量の調理では,調味料の重量や調理時間が異なることが推察された。
著者
森田 昌行
出版者
Japan Society of Corrosion Engineering
雑誌
Zairyo-to-Kankyo (ISSN:09170480)
巻号頁・発行日
vol.48, no.10, pp.621-625, 1999-10-15 (Released:2009-11-25)
参考文献数
14

Organic and inorganic materials that are used in practical lithium ion batteries have been described from a viewpoint of their stability in the battery system. The lithium ion battery consists of a carbonaceous negative electrode, an organic solution dissolving lithium salt, and a lithiated transition-metal oxide positive electrode. The active material of the positive electrode, LiMn2O4, a promising candidate of the relief for LiCoO2, degrades in organic solutions containing LiPF6 as the electrolyte salt. The partial substitution of Mn by other trivalent metal improves the durability of the material. The Cu current collector of the negative electrode is susceptible to environmental cracking under the charging condition. The Al current collector of the positive electrode is generally stable in LiPF6 solutions with organic solvents, but it is susceptible to pitting corrosion under highly polarized conditions. The lithium salts with sulfonyl groups assist the pitting corrosion of Al.
著者
森 恵子 岩崎 靖 伊藤 益美 三室 マヤ 吉田 眞理
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.405-410, 2012 (Released:2012-06-26)
参考文献数
15
被引用文献数
2 7

症例は死亡時86歳の男性である.進行性の歩行障害,筋強剛,認知症を呈した.静止時振戦,L-dopaの反応性,自律神経障害はなかったが,MIBG心筋シンチグラフィーの集積低下をみとめ,Lewy小体型認知症と臨床診断された.死亡後の病理診断は大脳皮質基底核変性症であった.全身病理では心臓交感神経終末が高度に脱落しており,MIBGの集積低下を反映していた.さらに中枢神経,消化管,副腎等にはみられなかったLewy小体が交感神経節に限局してみとめられた.MIBGの集積低下はLewy小体の存在を示唆するが,その広がりまでは予見できず,また偶発的にLewy小体が合併する事を臨床診断の際には考慮する必要がある.