- 著者
-
武田 邦彦
- 出版者
- 公益社団法人 日本工学教育協会
- 雑誌
- 工学教育 (ISSN:13412167)
- 巻号頁・発行日
- vol.46, no.1, pp.12-16, 1998-01-30
- 参考文献数
- 14
- 被引用文献数
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4
2
工学備理教育では,(1)近代工学が社会に与えた精神界への打撃,労働の追放,環境の破壊などの事実内容についての講義,(2)工学倫理の自然科学的合理性,工学の社会に対する合目的性,工学の一方向性などの考え方についての講義,及び(3)原子爆弾投下,エイズ問題,遺伝子操作による動物の飼育などの主要な事例研究と演習,さらに(4)工学倫理組合の結成,労働形態の変更など社会生活への働きかけの可否などの講義と討論をもとに構成するのが適当であると考えられる。また,工学的内容を持つ事例の講義とその倫理学的哲学的内容を教授することが必要な工学倫理教育では複数の教育者の共同教育が必要であろう。