著者
清水 聖志人 永見 智行 森山 倫良 佐藤 満
出版者
日本コーチング学会
雑誌
コーチング学研究 (ISSN:21851646)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.177-187, 2012

<p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;This study focused on the takedown movements of female Japanese World Champion wrestlers in competition. Take down time which conducted from touching leg to getting point and these movements of two World champions were compared with those of other of other high level athletes. <BR>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;As a result, World Champion had much higher number of effective takedown and much shorter the takedown time than other wrestlers. The following four findings were obtained as characteristics of a successful takedown movement. <BR>1)Stayed in a forward leaning stance. <BR>2)Head direct movement toward trajectory with little up and down motion. <BR>3)The step back (jab step) of the trail leg was short. <BR>4)Takes a leg attack with the opponentʼs loss of balance. <BR>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;It is thought that a practical application of these findings could result in more effective coaching and training.</p>
著者
五味 雅大 平野 正広 加藤 宗規 清水 菜穂
出版者
了德寺大学
雑誌
了德寺大学研究紀要 = The Bulletin of Ryotokuji University (ISSN:18819796)
巻号頁・発行日
no.11, pp.165-170, 2017

[目的]肘関節屈曲筋力の徒手筋力測定における再現性の問題に対して,定量的測定値を得るためにハンドヘルドダイナモメーターを徒手で用いる従来の方法と,考案したハンドヘルドダイナモメーターをベルトで固定した方法における再現性を検討した.[対象]若年健常成人31名の利き手である右上肢31肢であった.[方法]ハンドヘルドダイナモメーターを徒手で固定する従来の方法とベルトで固定する方法による肘関節屈曲筋力測定を行い,測定値を比較,検討した.[結果]ハンドヘルドダイナモメーターをベルトで固定した方法における検者内の級内相関係数は0.90であり,Bland-Altman分析では,1回目と2回目の測定値において系統誤差を認めなかった.[結論]1回練習をした後,1回目,2回目の測定値を採用することで,考案したハンドヘルドダイナモメーターをベルトで固定した肘関節屈曲筋力測定方法は,臨床使用が可能な再現性を有することが示唆された.
著者
清水 竜瑩
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.p67-96, 1993-10

ヨーロッパの国々は,現在,景気後退と失業率の上昇に悩んでいる。通貨調整の失敗,消費の低迷,東欧などからの移民の増大がその原因と考えられている。ヨーロッパの経営者は,日本の現在の不況について熟知しているが,それでも貿易黒字1500億ドル,失業率2.5%,勤労意欲の高い労働者の存在に深い関心をもっている。日本の市場は,巷間言われているように閉鎖されていず,経済的,制度的には完全に開放されている,と考えている。ただ文化的,心理的に開放されていないという。ヨーロッパの経営者は,市場・技術動向について長期的に予測して,その経営戦略をたて成功しているようである。ただ日本の市場開放については,それに対する長期的視野が欠け,日本市場への参入に戸迷っている。建設会社の指名入札制度は工事の公平な配分と工事の品質という二つを保証する制度である。現物の所長,職人などの人心の機微についてのノウハウが利益の源泉である。外国人単純労働者でもまじめに働く人間は雇用してもいいのではないか。海外施工について設計から施工まで一貫した体制をもっている(東急建設)。企業の目的は,株主,顧客,従業員の3者を満足させることだが出発点はやはり株主である。日本市場は経済的には完全に開放されている。ただ文化的バリアーがある。これらは,日本人が日本国内の供給者から買いたがる傾向に現れる(ユニリーバ)。これからの通信革命は強力なPCを結びつけたネットワークの構築が中心になる。そのためのソフト開発では日独は米に大きく引きはなされている。日本市場に進出するには長期的な日本語教育が必要。日本の参入障壁にはメンタルなものが大きい。欧州の自動車部品メーカーが日本の部品メーカーと同品質,低価格のものを提供しても,日本の自動車メーカーは買わない(ドイツ銀行)。ロシアのアルミニウムの無秩序な輸出,欧州通貨の混乱,家計消費のマイナス成長などのマクロ経済的問題が経営上の最大の問題となる。日本はヨーロッパに余り関心がない。欧州の対外赤字は米国のそれよりも大きいし,失業率も高い。日米2国間交渉でもなく,GATTの成功に力を入れるべきである(ペシネ)。ぜいたく品を買う富豪が少なくなり中産階級の所得がふえた。彼等に買わせるために,大衆消費財まで,ぜいたく品と同じデザインにした。ぜいたく品と大衆品のデザインの差がなくなり,売れなくなった。対処策としてぜいたく品の品質アップとラコスタと組んだ大量生産品の製造・販売に力を入れる。自分の家が建てられなくても一生けんめい働く,日本人が羨しい。フランスでは社会保障がよすぎるから失業率が高くなる(ジャン・パトゥ)。出版を輸送関係,社会関係の雑誌から年金,税金,会社法などの分野に多角し,さらにそれらをCD-Romに変える。市場拡大と技術革新とを同時に行っている。これらを弁護士,中小企業オーナーなど,個人向けにし,彼等に利用しやすいようにデータバンクをつくっている(ラミー)。人間的側面が重要。経営者能力で最も重要なものは,相手の立場にたってものを考える能力。独学の人にはこれが欠けるので,アメリカでは成功するかもしれないがフランスでは成功しない。グラン・デコールなど正規の教育機関出身者が非常に少ないので,ヘッドハンティング重要な仕事になる。59歳で経営者を採用するのは遅くない。彼等は,先がないから大胆な仕事ができる(ジュウヴ・エ・アソシエ)。
著者
農林科1、2学年白井勇斗、柳瀬聡子、影山雅晃、清水渚
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.125, 2014

大島高校さくらプロジェクトとは、日本一早いお花見ができる伊豆大島の観光名所を生徒の手で作ることを目的に、平成24年度から活動を開始した長期的なプロジェクトである。<br> 私たち東京都立大島高等学校の地元、伊豆大島には、大島で育種開発された「夢待桜(ユメマチザクラ)」という、1月~2月に淡いピンクの花を咲かせる新種の桜がある。大島高校では、この「夢待桜」を全校生徒の手で接ぎ木繁殖して苗木を作り、10年後、20年後の桜並木をイメージしながら校内の通路沿いなどに計画的に植樹している。<br> これまでに、大島高校敷地内の他にも、島内の企業と連携して幅広く植樹していただくなど、私たちが育てた150本以上の苗木が有効活用されている。また、全校で取り組む活動であるため、接ぎ木や植樹の体験を通じて、多くの生徒に農業技術や環境活動に興味を持ってもらっている。<br> また、この桜の木の繁殖は、日本全国どこでも実施できる取り組みである。大島高校ではこのプロジェクトの成果を「高校生による桜の繁殖ガイドライン」として、全国の高校でも展開できるような夢のある活動にしていきたい。
著者
広田 佐栄子 清水 雅史 久保田 智之 内田 伸恵 平塚 純一 高田 康弘 宮脇 大輔 辻野 佳世子 金岡 徳芳 泉山 一隆 祖父江 慶太郎
出版者
一般社団法人 日本放射線腫瘍学会
雑誌
The Journal of JASTRO (ISSN:10409564)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.109-116, 2007-06-25 (Released:2007-08-31)
参考文献数
19

【目的】乳癌の胸壁または残存乳腺に対する放射線治療後の肺有害事象とアレルギー素因との関連性を探る. 【対象と方法】当院および協力医療機関 8 施設において, 1980年12月から2005年10月までの間の任意の期間において連続して乳癌の胸壁または残存乳腺に対する放射線治療を施行した1,173症例1,177乳房を解析対象とした. アレルギー素因としては, 喘息, アレルギー性鼻炎, アトピー性皮膚炎, 接触性皮膚炎, 食物または薬剤過敏の履歴があることを定義とした(全症例のうち111例が有素因例). この111例のうち, 6 カ月以上経過観察できたか, それまでに肺有害事象を惹起した症例は85例であり, これをA群(アレルギー素因例)とした. また, 当院の症例でアレルギー素因の有無にかかわらず, 6 カ月以上経過が観察できたか, それまでに肺有害事象を惹起した症例は113例であったが, これをB群(アレルギー素因を問わない群)とし, B群のうち, アレルギー素因のないもの92例をC群(非アレルギー素因群)とした. 【結果】NCI-CTCAE(v.3.0)のGrade 3 以上の肺有害事象を呈したのはA群8.2%(7 例), B群2.7%(3 例), C群1.1%(1 例)であり, A群とC群の間に有意差を認めた(p = 0.0293). A群の 7 例のうちclassical pneumonitis(炎症が照射野内にほぼ一致するもの)が 3 例で, sporadic pneumonitis(炎症が照射野外にも広がるもの)は 4 例であった. 当院において, 組織学的に確認されたsporadic pneumonitisであるところの特発性器質化肺炎(COP)の 1 例と慢性好酸球性肺炎(CEP)の 1 例を経験したが, どちらもアレルギー素因を有していた. これらの詳細な臨床経過は本文内に記載した. 【結語】アレルギー素因を有することは, 乳癌の胸壁または残存乳腺に対する放射線治療後の肺有害事象の危険因子のひとつである可能性が示唆された.
著者
清水 武
出版者
日本質的心理学会
雑誌
質的心理学研究
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.114-129, 2004

本稿は,遊びの心理学的研究と理論が抱える現在の行き詰まり的状況を打破するために,遊びについて改めて問い直し,理解することを目的とした。第一に,いかに問いを立て取り組むべきかが整理され,なぜ人は遊ぶのかという問いに答えるのではなく,遊びとは何かを問う必要性が指摘された。極端な主観主義や客観主義に基づく枠組みの限界が示され,ひとつの方法として構造主義が採用された。 第二に,構造主義の立場から,Piaget の遊び論とその問題点が取りあげられ,Piaget 以後の議論とあわせることで,新たな解釈枠組みが構造モデルとして提案された。第三に,導かれた構造モデルは,遊びと探索が互いに類似し,また同時に相違しているという謎を解明し,さらに質的研究にも応用できる可能性が示唆され,遊びとは何かを明らかにする意義が改めて論じられた。最後に,これからの課題についての議論がなされた。
著者
清水 めぐみ 原田 小夜
出版者
一般社団法人 日本公衆衛生看護学会
雑誌
日本公衆衛生看護学会誌 (ISSN:21877122)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.94-102, 2021 (Released:2021-12-28)
参考文献数
26

目的:介護支援専門員の高齢者の飲酒問題に対する認識と飲酒問題を持つ本人,家族への関わりを明らかにする.方法:介護支援専門員24人の面接内容を質的統合法(KJ法)により分析した.結果:介護支援専門員は【飲酒問題に対する学習機会の不足と飲酒に寛容な地域の中で飲酒問題を抱える高齢者を支援する難しさ】と【家族の揺れ動く気持ちを理解することの難しさと支援がうまくいかなかったことへの不全感】を認識しており,【飲酒に向き合う本人の気持ちに寄り添いながら介入のタイミングを見極め,本人の気づきを促す姿勢】で【介護サービスを利用した家族支援と飲めない環境づくり】を行っていた.【専門外の内科医の熱心な指導と専門医との協働】と【本人・家族の学習の場となる断酒会の存在】を望んでいた.考察:介護支援専門員は飲酒問題の学習不足を感じつつ,介護サービスを活用し,医師や断酒会と連携して本人,家族を支援していたと考える.
著者
泉 大樹 徳安 宏和 武田 賢一 坂口 泰人 磯和 理貴 唐下 泰一 清水 英治
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.443-446, 2011
参考文献数
14

背景.ピーナッツによる気管支内異物は高齢者での報告例は少ない.症例.生来健康な79歳女性.4カ月間続く咳嗽と胸部X線検査で右下肺野の浸潤影を認めたため当科入院となった.胸部CTでは右下葉気管支内腔に軟部陰影および右下葉の浸潤影を認めた.細菌性肺炎として治療を行ったが症状の改善を認めないため気管支鏡検査を施行した.右肺底区気管支内に異物を認め,鉗子,吸引で摘出し,異物は病理検査でピーナッツと診断された.病歴を再調査したところ咳嗽が出現した2カ月前にミックスナッツを摂取していた.結論.基礎疾患のない高齢女性の閉塞性肺炎で発見されたピーナッツによる気管支内異物の1例を経験した.高齢者の肺炎をみたときには気管支内異物を念頭に置いた詳細な問診が必要と考えられた.
著者
向井 絵美 伊藤 孝憲 苑 秋一 清水 悟史 加藤 淳
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.453-458, 2022 (Released:2022-03-04)
参考文献数
21

自動車部品の軽量化に関連して各種の樹脂溶着法が注目されている.振動溶着は被着体を接触振動させて生じる摩擦発熱により溶融する方法である.一方,赤外線溶着は被着体を赤外線により非接触で加熱して溶融する方法である.本発表ではこれらの溶着工法を用いたPPS樹脂の接合界面の構造や物性の相違について報告する.
著者
高清水 清治 佐藤 勤 菊地 功 提嶋 眞人
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.413-416, 2017-03-31 (Released:2017-07-22)
参考文献数
16

症例は統合失調症で治療中の50歳代,男性。磁石が自分を守ってくれるという妄想があり,1ヵ月にわたり事務用磁石を連日のように摂取していた。腹痛が出現し当院を受診した。腹部全体に圧痛,反跳痛があり,腹部単純X線写真で小腸ガスと磁石の集塊,CTで磁石,腹水貯留,遊離ガスを認めた。小腸穿孔による急性汎発性腹膜炎の診断で緊急手術を施行した。開腹所見ではTreitz靭帯より40cmの空腸内に計55個の磁石が2群に分かれて存在し3ヵ所に穿孔を認めた。穿孔部を含む小腸を切除した。術後敗血症性ショック,播種性血管内凝固症候群をきたしたが,術後5週間目に軽快し退院した。複数の磁石の異食後にはそれぞれが引き合うために内瘻形成,イレウス,穿孔など多彩な病状を呈する。複数個の磁石が消化管内に滞留していると判明した場合,症状が軽微でも重症化する可能性があるため,早期に手術を行う必要があると考えられた。
著者
湯田 厚司 小川 由起子 鈴木 祐輔 荻原 仁美 神前 英明 太田 伸男 清水 猛史
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.67, no.8, pp.1011-1019, 2018 (Released:2018-09-21)
参考文献数
9
被引用文献数
13

【背景・目的】スギ花粉舌下免疫(SLIT)の開始後4年が経過した.花粉多量飛散年にSLIT1~4年治療例を検討した.【方法】2018年(飛散総数5041個/cm2)飛散ピーク時にSLIT4年目83例,3年目72例,2年目48例,1年目67例と比較対照の初期療法320例,未治療群424例を対象とした.JRQLQ No1の鼻眼症状,薬物・総鼻症状薬物スコア,視覚的症状尺度(VAS)で評価した.【結果】SLIT各治療年は全てで未治療より,総括症状で初期療法より有意に良かった.治療3・4年目は鼻眼症状で初期療法より有意に良かった.併用薬なしで鼻症状スコア1以下の寛解率はSLIT4年目から1年目の順に41.0%,31.9%,18.8%,20.9%で,症状スコア全て0点の例は順に12.0%,12.5%,4.2%,4.5%であった.SLIT全例で処置を要する副反応は無かった.【結語】スギ花粉多量飛散年のSLITは初期療法や未治療より効果的であった.治療は短期よりも4年の長期に行う方が良いと考えた.