著者
シルバニ マンスル 稲垣 眞 清水 忠明
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.862-866, 1992
被引用文献数
1

この論文は, 複雑な動特性を持つ系 (たとえば分布定数系など) を近似できる伝達関数として, 1次遅れと無駄時間を有する要素<I>K</I>exp (-<I>Ls</I>) / (1+<I>Ts</I>) を2つ加えたものを提案している.まずこの伝達関数の性質を調べるため, ゲインと位相を計算しパラメータを調整することにより共振現象を実現できることを明らかにした.これは, ボード線図上でゲインと位相の勾配を大きく変える可能性のあることを意味し, その結果複雑な特性をよく近似できる可能性を有することを意味している.また, パラメータ<I>K</I>, <I>L</I>および<I>T</I>を求める手段として周波数伝達関数の漸近的性質を述べている.この伝達関数の有効性を示すため化学装置の中でその動的性質が理論的にも実験的にも比較的よく研究されている熱交換器を対象にして数値実験を行っている.その結果, 共振を有する周波数特性をよくフィットできること, そして同じ装置のインデイシャル応答に対してもよくフィットできることを示している.
著者
若林 奈津子 石黒 直子 葉山 愛弥 山中 寿 清水 悟 川島 眞
出版者
東京女子医科大学
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.83, no.6, pp.417-418, 2013-12-25

我々は2013年4月25日発行の本雑誌に発表した論文(若林奈津子ほか 東京女子医科大学雑誌 第83巻 第2号 86頁〜94頁)で、皮膚型結節性多発動脈炎23例(計24例中、1例は欠測)、リベド血管症11例、健常人コントロール16例で抗フォスファチジルセリン・プロトロンビン複合体(anti-PS/PT) IgM抗体を測定し、皮膚型結節性多発動脈炎におけるanti-PS/PT IgM抗体の関与の可能性について述べた。その後、皮膚型結節性多発動脈炎2例、健常人コントロール38例を追加し、皮膚型結節性多発動脈炎計25例、健常人コントロール計54例について再検討した結果、皮膚型結節性多発動脈炎と健常人コントロールの間でanti-PS/PT IgM抗体の値に有意差が得られたので、追加報告にて可及的速やかに報告する。,再検討の結果、皮膚型結節性多発動脈炎の25例中20例(80 %)でanti-PS/PT IgM抗体が陽性であり、健康人コントロールと比較して有意差(p < 0.05)をもって高値を示したことから、anti-PS/PT IgM抗体が皮膚型結節性多発動脈炎の発症機転において何らかの役割を担っていると考えた。一方、anti-PS/PT IgM抗体 はリベド血管症でも11例中5例(45 %)で陽性であり、1例では高値を示したことから、皮膚型結節性多発動脈炎とリベド血管症の一部の症例ではanti-PS/PT IgM抗体陽性という共通の基盤をもつことが示唆された。,以上より、皮膚型結節性多発動脈炎においては、リベド血管症でみられるような血栓形成が血管内皮障害をきたした結果、最終的に血管炎に発展することが推察され、全身型結節性多発動脈炎からは独立したclinical entityである可能性を考える。
著者
清水 虎雄
出版者
東洋大学法学会
雑誌
東洋法学 = Toyohogaku (ISSN:05640245)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.1-4, 1968-09
著者
清水 虎雄
出版者
東洋大学法学会
雑誌
東洋法学 (ISSN:05640245)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.1-4, 1968-09
著者
坂本 昇 宮宗 秀伸 小宮山 政敏 菅田 陽太 森 千里 清水 栄司 松野 義晴
出版者
コ・メディカル形態機能学会
雑誌
形態・機能 (ISSN:13477145)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.19-32, 2021 (Released:2021-10-08)
参考文献数
23

医師、歯科医師、パラメディカル(コ・メディカル)を含むすべての医療従事者にとって、人体の構造を学ぶ解剖学は重要な学問である。パラメディカルの学生にとって、解剖見学実習は人体構造を学ぶ上で有益であるが、一般的にはその機会は制限されている。ここで、物事に関する興味・関心は教育における重要な変数であり、例えば興味・関心と成績の間には正の相関があることが報告されている。本研究では、解剖見学実習に参加した看護師、鍼灸師、薬剤師、理学療法士・作業療法士、栄養士、救急救命士の各養成校の学生に対してアンケート調査を実施し、人体の解剖学的構造において特に興味・関心を有する部位の調査を行った。2013年7月から2016年3月の間に、千葉大学医学部において解剖見学実習に参加したパラメディカル学生878人を調査対象とした。解析結果は、1)特に学生にとって興味のある器官系は神経系(6領域全て)、循環器系(看護師、鍼灸師、薬剤師、栄養士、救急救命士)、消化器系(看護師、薬剤師、栄養士、救急救命士)、骨筋系(鍼灸師および理学療法士・作業療法士)であったこと、2)これらの器官系について、特に興味のある器官系構成要素は各専門領域間で異なっていたこと、3)神経系と循環器系は、看護領域の専門学校学生1年生と2年生の両方にとって、特に興味のある器官系であったこと、4)両器官系において特に興味のある器官系構成要素は1年生と2年生の間で異なり、しかしながら「脳」は神経系において両学年にとって特に興味のある器官系要素であったことを示した。これらの各パラメディカル領域における学生の興味・関心の違いは、今後、各領域の専門性に特化した解剖学の教育方法を構築していくにあたり、重要な知見となるものと思われる。
著者
三村 浩史 阿部 成治 清水 肇
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.109-114, 1984-10-25 (Released:2020-09-01)
参考文献数
1

One of the central aspects of urban livability is access to sunlight. To ensure its enjoyment by residents living in multiple landuse district of the innercity, new medium level building codes which can suit existing vernacular contexts are expected to be developed. This report is a case study on this issue as it applies to the central part of Kyoto-Japan’s foremost historical city.

1 0 0 0 OA 花火

著者
清水 武夫
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.29, no.8, pp.615, 1980-08-01 (Released:2011-09-21)
著者
草加 勝司 清水 孝純 洞田 亮 中村 清 大河内 敬雄
出版者
大同特殊鋼株式会社
雑誌
電気製鋼 (ISSN:00118389)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.89-96, 1991-05-01 (Released:2009-05-25)
参考文献数
11
被引用文献数
2 1

The electronics industry has been abruptly advanced in recent years. On interconnecting microelectronics components with circuit board, solder paste has been used for surface mounted devices to achieve the extreme fineness of the detail of the assemblage.The more complex the surface mounting, the finer solder powder is needed for the paste. On the other hand the finer powder is more easily surface-oxidized. Because surface oxidation of powder prevent sound soldering, finer powder of specific particle size (40 micron under) is usually removed by classification. On considering productivity, it is necessary that solder powder should have particle size in the same range as possible on atomization.In this parper, an investigation has been made of relationship between centrifugal atomization conditions of eutectic solder and its morphologies. The results are summarized below.(1) As atomization disk revolution rate is lowered, particle size distribution becomes narrower.(2) As atomization disk diameter is smaller, particle size distribution becomes narrower.(3) Atomization disk is water-cooled and then particle size distribution becomes narrower.
著者
清水 竜瑩
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.p98-141, 1992-06

大企業経営者に,その企業のもつ問題点,それに対する対処策ないし戦略,それを支える人間の組織,人間の評価についてインタビュー・サーベイを行った。問題点としては組織の硬直化が最も多い。創業時代のイメージを持ち続けたままの大規模化(セゾン),過度の堅実経営による大企業病(八十二銀行),図面通りつくるまじめ体質からの硬直化(日本エアブレーキ),旧い枠をたえず崩す必要のある体質(三菱油化),生産続行しながらの工場移転(三菱製鋼),モノカルチュアによる利益の不安定性(三井製糖),リストラのための就職斡旋(三菱マテリアル)など。対処策ないし戦略としては,トップの果敢な意思決定,研究開発の強化,多角化などがある。みんなが反対のときゴー(三菱油化),60%賛成があれぼゴー(三井製糖),経営者の体臭を企業文化に浸透(セゾン),社長の研究現場まわり(日本新薬),制御技術を応用した多角化(日本エアブレーキ),地域密着型の販売系列会社を使った多角化(井関農機),自社の力の限界を前提とした多店舗展開(ユニー),東京の一極集中を県の活性化に積極的活用(埼玉県),現場職長クラスのノウハウの活用(三菱製鋼),孫下請会社の積極的協力(島津製作所)など。人間の組織,人間の評価については業績主義・能力主義を主張するものが多い。人事評価の基準は環境と企業の関数であって変化する(セゾン),人事評価基準は業績プラス能力(三菱マデリアル),人事評価基準は業績プラスプロセス(八十二銀行),不適材不適所の配置による人材育成(八十二銀行),東南アジア出身のドクター採用による活性化(太陽化学),従業員持株制度の強化による不満解消(東洋水産)など。
著者
清水 忍 池田 由美 前田 真治 引間 香織
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.B0687, 2004

【目的】<BR>脳卒中片麻痺患者の麻痺側による視覚的注意機能の差異について,視覚刺激に対する単純反応時間(RT)を用いて検討した.<BR>【方法】<BR>北里大学東病院に外来通院中で一側上下肢に麻痺を呈する脳血管障害患者のうち,知的障害,重度失語,半側無視を伴わない,右片麻痺患者10名(67.0±13.3歳)(RH群),左片麻痺患者10名(64.8±9.5歳)(LH群),計20名を対象とした.さらに,健常高齢者20名(75.4±5.2歳)を比較対照群とした.RT測定にはパーソナルコンピュータ(DELL社製Dimension XPS R450)と「反応時間測定ソフトウェアVer.1」(都立保健科学大学作成)を用いた.被検者は座位姿勢とし,顔面から前方30cm離れた位置にCRT画面を置き,顎台にて頭部を固定した.画面上に提示した直径 3mmの白円を反応刺激,画面中央に提示した白色十字を注視点とした.反応刺激の提示位置は注視点を中心とした半径11cm(視角約20度)の円の円周上に,等間隔で8箇所(円の上縁と中心を結んだ線を0°として時計回りに45°毎)とした.各反応刺激は1箇所ずつランダムな順に,各5回ずつ,計40回提示した.各試行の始めに注視点を提示し,500ms後に反応刺激を提示した.刺激の提示時間は被験者のキー押し反応があるまでとし,最大2s間に設定した.各試行間隔は2.0,2.2,2.4,2.6,2.8,3.0sの6種類とし,無作為に設定した.被験者には注視点を注視したまま,刺激が提示されたらできるだけ早くスペースキーを押すよう指示し,刺激提示からキーが押されるまでの時間をRTとして記録した.この際,RH群は左示指,LH群は右示指を用い,健常者のうち10名は左示指(CL群),残り10名は右示指(CR群)を用いた.統計学的解析は,利き手の影響を避けるために,RH群とCL群(左手使用),LH群とCR群(右手使用)間で行い,麻痺(有,無)と提示位置(0,45,90,135,180,225, 270,315°)を要因とした二元配置分散分析を行った.<BR>【結果および考察】<BR>LH群とCR群では提示位置による違いは認められなかったが,麻痺の有無による差異が認められ,LH群のRTはCR群よりも有意に遅かった.一方,RH群とCL群間では,麻痺の有無による差異は認められなかったが,刺激提示位置による違いが認められ,0°のRTよりも225,270°のRTの方が有意に速かった.これは,これまで,我々が報告した健常者におけるRTの結果と同じ傾向を示すものであった.左片麻痺患者は健常者よりも視野全体にわたってRTが遅いのに対し,右片麻痺患者のRTは健常者と差がなかったことから,脳卒中片麻痺患者の視覚的注意機能は,右片麻痺患者よりも左片麻痺患者で視野全体に対する注意機能が低下している可能性があることが示唆された.
著者
岸 弘子 清水 治
出版者
群馬県蚕業試験場
雑誌
群馬県蚕業試験場研究報告 (ISSN:13412981)
巻号頁・発行日
no.7, pp.29-32, 2001-03

染料を混合した壮蚕用生桑葉ペースト飼料を5齢期に給与することにより、多様なカラー繭を作出することができた。有効な染料はニュートラルレッド、ローダミンFB〓、チオニン、ダイロンネイビー〓、ダイロンディープブルー〓、ダイロンエメラルドグリーン〓であった。色繭品種を用いると染料との混合色を得ることができた。カラー繭の繰糸により繭色に応じたカラー生糸を得ることができた。
著者
鳥住 和民 間畠 宏文 安井 昌之 上好 昭孝 清水 映二 岡本 幸春 津田 忠昭 大田 喜一郎
出版者
Japan Radioisotope Association
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.203-208, 1988

脳神経あるいは脳血管障害による痴呆症では経口摂取の不規則さから低Mg血症になり易い。これらの症例では, 血中PTHの分泌は血中のMg上昇に伴って亢進し, しかもそのうちの低Mg群は正常群に比べ低値となる傾向であった。また, 血中Caが正常での低Mg血症は2次性副甲状腺機能低下症の状態であることが示された。