著者
董 仕 谷口 順彦 石田 力三
出版者
日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.83-90, 1999-11-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
18
被引用文献数
2

Loaches, Misgurnus anguillicaudatus, collected from Torentsu river, Ibaraki, Japan, were found to comprise two types based on the morphological and genetic traits. Complete substitution of alleles of the two types at the AAT-2* and GPI-1* loci were found, as well as significant differences in allele frequencies at eight other loci. The genetic distance between the two types was 0.4. The belly color was yellowish in type I and grayish in type II, and the average number of precurrent rays was 21.4 (range: 16-25) and 10.5 (range: 7-13), respectively.The results suggested that the two types should be regarded as a distinct biological species.
著者
植田 悠司 岡田 力 山根 明典 和田 友孝 大月 一弘 岡田 博美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.458, pp.511-515, 2009-02-24
被引用文献数
1

火災・地震などの災害発生時に、大型建造物内より迅速に避難できないため数多くの犠牲者を出す事件がしばしば生じている。筆者らはこの問題を解決するため、GPS付き携帯端末間のアドホック通信により建造物内の人々の位置情報を自動的に交換し、災害発生時の人の動きにより建造物内の状況を把握・共有し、リアルタイムに適切な避難路を検索し表示するシステムの開発を目指している。本稿では、このようなシステムの実現を目指し、避難路の通行許容性を表す交通流量Qを用いたボトルネック検出手法を提案し、災害避難時の有効性をシミュレーションにより検証する。
著者
久保田 力 クボタ チカラ Kubota Chikara
出版者
東北芸術工科大学
雑誌
東北芸術工科大学紀要
巻号頁・発行日
no.15, pp.80-99, 2008-03

In this article, I tried to throw a new light on the logical development of E.B.Tylor's animism theory. There were still ambiguous phases to be revealed in his theory. From the fact that Tylor expanded his definition of the soul in his Primitive Culture of the second edition published in 1873, his original notion of the soul had a mainly dual-coded structure; <body/soul> and <life/ phantom> which were added to the first edition of his same book published two years before. The latter code, especially for him, comprised the genetical logic of the soul. In this case, however, the soul gained a new body or a pseudo body as soon as the life and the phantom were combined together. This is rather mysterious to us , but is the 'spiritual fact' for Tylor. Therefore, his famous definition of animism should be read as "the belief in the spiritual bodies" , as well as "the belief in the spiritual beings" . Such spiritual bodies can be realized as animated souls or virtual realities seen in the high-technological world of our times, so that they could be called 'primitive modern' in 'pseudo primitive culture'. As a matter of fact, we are, in this sense, living another revised Animism in terms of Tylor's definition. His opinion about the birth of the soul is to be compared with Nietzshe's nihilism claimed "Gott ist tot" . Tylor's animism is still alive and functions nowadays. It seemed to me that one of the main reasons why Tylor could not further develop and deepen his original idea of animism was due to the late appearance of rapid technological evolution of the cinematography or the motion picture invented in the end of the nineteenth century which made "ghost soul" and "apparitional soul" emerge in reality. Thus for Tylor and for us as well, soul is meant to be 'a thought pattern toward a body' as a psychological fact, while ritual is meant to be 'a behavioral pattern toward a soul' as a social fact.
著者
米田 力生 中路 貴彦 山本 隆範 山田 雅博 瀬戸 道生
出版者
小樽商科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

一般的な空間である荷重付きディリクレ空間上の作用素、テープリッツ作用素、合成作用素がいつ閉値域を持つのかを特徴付けを行った。ベルグマン空間上での掛け算作用素に関しては勿論、一般的な空間である荷重付きディリクレ空間上の掛け算作用素が閉値域を持つ必要条件に関する必要十分条件に関しては知られているが、テープリッツ作用素、ハンケル作用素がいつ閉値域を持つのかに関しては殆ど知られていない。そこで、シンボルを解析函数に限定して、サンプリング集合の特徴付けを行い、その解析結果を利用して、テープリッツ作用素及びハンケル作用素がいつ閉値域を持つかに関する結果を得た。
著者
赤石 記子 長尾 慶子 岩田 力
出版者
東京家政大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

加熱条件及び発酵条件の異なる小麦粉製品の抗原量に及ぼす影響について研究を行った。普通小麦粉及びスペルト小麦粉を用いてヨーグルト発酵液及び麹発酵液を添加した各種ソースを作成し、それらの抗原量を、発酵液を添加しない基準ソースの抗原量と比較した結果、いずれのホワイトソースに比べてもブラウンソースの抗原量が少なく、発酵液添加ホワイトソースでは基準ホワイトソースよりも多く低アレルゲン化の可能性が期待された。
著者
和田 義人 茂木 幹義 小田 力 森 章夫 鈴木 博 林 薫 宮城 一郎
出版者
長崎大学熱帯医学研究所
雑誌
熱帯医学 Tropical medicine (ISSN:03855643)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.187-199, 1976-02-28

奄美大島において1972-1975年に蚊の調査を行なった.成虫は畜舎にかけたライトトラップ及び野外でのドライアイストラップにより,幼虫はその発生場所において,1年を通じて採集を行なった.その結果31種の蚊が得られた.上記の方法による採集の記録と,野外で採集した幼虫の飼育の記録とから,各々の種の,特に冬季における,生態について記載した.また,奄美大島での日本脳炎ウイルスの越冬について,伝搬蚊コガタアカイエカの生態の面から考察を加え,ウイルスの越冬が可能なのは,冬の気温が高く,蚊-豚の感染サイクルが持続する場合においてのみであると結論した.Mosquitoes were investigated on Amami-Oshima Island in 1972-1975. Adults were collected by light traps at animal shelters and by dry ice traps in the field, and larvae at their breeding sites in the whole year. In total, 31 species of mosquitoes were found. From the mosquito catches by the above methods together with the rearing records of some larvae collected in the field, the biology of each mosquito particularly in the winter time was reported. Also, the possibility of the overwintering of Japanese encephalitis virus on Amami-Oshima was discussed on the basis of the biology of the vector mosquito, Culex tritaeniorhynchus. It was considered that the successful overwintering of the virus is attained only by the succession of the pig-mosquito cycle maintained by the continuous feeding activity of the vector mosquitoes in warm winter.
著者
宮本 亮祐 岡田 力 山根 明典 森 和也 早川 洋平 山田 祐輝 和田 友孝 大月 一弘 岡田 博美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.449, pp.253-258, 2010-02-25
被引用文献数
1

火災・地震などの災害発生時に,大型建造物内より迅速に避難できないため数多くの犠牲者を出す事態がしばしば生じている.本研究は,情報通信技術を用いてこのような問題を解決あるいは軽減することを目的としている.すなわち,GPS付き携帯端末間のアドホック通信により建造物内の人々の位置情報を自動的に交換し,災害発生時の人の動きにより周囲の状況を把握・共有し,リアルタイムな災害発生検知および適切な避難路検索・表示を実現する非常時緊急通信(ERUC)システムの開発を目指す.本稿ではERUCの実現を目指し,災害時に周囲の人々と同じ行動を取ろうとする心理的な同調偏向によるパニック行動の伝搬性を考慮した、正確かつ迅速な災害発生位置推定法を提案する.災害発生検知の正確性や迅速性および災害避難時の有効性をシミュレーションにより検証する.
著者
向井 楠宏 増田 竜彦 吉富 丈記 原田 力 藤本 章一郎
出版者
社団法人日本鉄鋼協会
雑誌
鐵と鋼 : 日本鐡鋼協會々誌 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.70, no.8, pp.823-830, 1984-06-01
被引用文献数
10

Laboratory corrosion test of clay-bonded SiC specimen at the slag surface has been carried out in argon, argon-oxygen and air, in order to elucidate the mechanism of local attack of blast-furnace-trough material at the slag surface. The local corrosion arises only in the oxidizing atmosphere in the narrow zone just above the slag surface. The corrosion zone of solidified specimen during the progress of the corrosion is covered with thin liquid slag film. Supplying rate of oxygen from the atmosphere gives remarkable influences on the relations between the corrosion rate and dipping times, slag compositions, etc. It is estimated that the slag film, crept up from the bulk slag, plays important roles in the occurence of the local corrosion by accelerating mass transfer and causing the abrasion of the specimen due to its active movements in diffusion layer caused by Marangoni effect. SiC granules on the surface of the specimen are oxidized by iron oxide in the film into carbon granules, which causes Marangoni effect and also facilitates the dissolution and abrasion of the specimen. Some countermeasures against the local corrosion have been offered from the corrosion mechanism.
著者
船津 康裕 神長 憲宏 浦上 尚之 千野 晶子 岩重 元栄 遠藤 豊 藤田 力也
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.84-93, 2001-02-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
24

クローン病の治療方針を決める指標として大腸内視鏡所見が応用可能かどうかについて臨床検討を行った.対象は成分栄養療法を行った, 大腸及び終末回腸に病変を有する23例のクローン病症例 (大腸型9例, 小腸大腸型10例, 小腸型4例) である.目的はクローン病の活動性の指標であるIOIBD, CDAI, 血沈 (ESR) , CRPと, 胃潰瘍病期分類に準じた内視鏡的潰瘍stage分類の比較を行い, 内視鏡検査の有用性を検討した.IOIBD, CDAIおよびCRP, ESRの緩解までの期間と, 内視鏡所見で潰瘍が治癒するまでの期間とを比較すると, 緩解が得られた時点での内視鏡像は治癒過程期16例 (H1stage1例, H1H2stage1例, H2stage2例, H2S1stage12例) , 瘢痕期7例 (S1stage4例, SIS2stage2例, S2stage1例) であり, 全ての潰瘍が瘢痕化 (S2stage) するには, さらに数ヶ月の期間を要した.次に緩解持続期間と緩解時の内視鏡stageの関連を検討した.S2stage (23.6±31.0月: 11例) まで改善した症例の方が, S1S2stage (7.6±6.3ヶ月: 7例) , S1stage (3.6±1.7ヶ月: 5例) までの症例に比べ有意に緩解持続期間が長かった (p<0.05) .また臨床的に緩解期と診断されていても, 内視鏡的にはすでに潰瘍が出現している症例が多かった.以上のことから, クローン病では長期間の緩解を持続させるためにはS2 stageまで治療を継続させることが重要であり, それにはより長い治療期間が必要である.また再燃に先行して内視鏡的増悪が確認できた症例が多く, 他の指標に比べ内視鏡検査は再燃の早期発見に有用であった.大腸内視鏡検査でクローン病の腸管病変を評価することは, 治療方針を決定するうえで非常に有用であった.
著者
吉田 力 粕渕 辰昭
出版者
山形大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

山形県置賜平野の北東に位置する屋代郷低位泥炭地を実験地として本研究を進めた。この地区の積は約950haであり、泥炭層の深さは深いところで約9mであり、最深部に位置する所には積が約5.3haの残存湖(白竜湖)が存在する。この湖周辺の湿原は県の天然記念物として指されている。現在この地区はほとんど水田として利用されているが、近年、営農の合理化のため、場の大型化、大型機械の導入のための乾田化の要求が強い。しかし、湿原保全と湿田の基盤整備相矛盾するところが多い。そこで本研究は以下のことを中心に検討した。1)本地区の地盤沈下の実態調査。2)循環灌漑が低位泥炭地水田におよぼす影響。3)地盤沈下や水環境とも関連の深い白竜湖の面積の推移、4)道路荷重と泥炭の圧密について、5)土壌汚と水質、6)泥炭地内の構造物の耐酸性得られた結果を要約すると以下のようになる。1)本地区は40年間で平均70cmの地盤の変動が確認された。この変動の主たる原因は表層の消失によるものであった。2)この変動は北海道の場合と比較するときわめて少ないものであた。その理由は、この地区は閉鎖系であり、末端部に水門を設け水位を常に一定に保ってるからである。さらに、灌漑期には水門を閉じ循環灌漑を行っているためである。このような水理と対応して白竜湖の面積の縮小速度も著しく遅くなってきた。3)道路荷重により泥炭は圧密れるが、泥炭の透水係数は水田の1/10〜1/15に低下することがわかった。4)かつて指された重金属汚染、水質については現在は問題はない。地区内構造物の酸化の問題も水質調査の果から問題はないことが明らかとなった。この結果は、湿原の保全と周辺地区の開発との両立に示唆を与えるものである。
著者
川田 力 木本 勝士
出版者
岡山大学大学院教育学研究科
雑誌
岡山大学大学院教育学研究科研究集録 (ISSN:18832423)
巻号頁・発行日
vol.147, pp.35-44, 2011-06-25

伊賀市中心部は,伊賀上野として知られ,上野城とその城下町の町並み,伊賀忍者,松尾芭蕉生誕地,伊賀焼や組み紐などの伝統工芸品といった歴史・文化的観光資源を活用し,観光事業を展開してきた。しかしながら,近年,当該地域の主要観光施設や観光イベントの入込客数は漸減しており,伊賀市中心部の観光は停滞期にあるといえる。こうした,伊賀市中心部の観光地域を再構築するためには,季節変化や交通利用状況に起因する観光入込客数の変動に関する課題,観光地域の魅力向上に関わる観光施設の更新や駐車場整備,景観整備などのハード面の課題,観光事業に携わる諸アクターの連携協力の推進といったソフト面の課題を解決する必要がある。これらの課題解決のためには,多様なアクターが関わっているという伊賀市中心部における観光事業の特徴を活かし,諸アクター間の多様なネットワークを活用した魅力的な活動を引き出すことが鍵となる。
著者
斎藤 芳隆 山上 隆正 松坂 幸彦 並木 道義 鳥海 道彦 横田 力男 広沢 春任 松島 清穂
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.1-10, 2003-03

宇宙科学研究所気球部門では,1991年以来,10kg程度の観測器をより高高度に到達させる気球を開発してきた.1999年からは,厚み3.4μmの気球用ポリエチレンフィルムを用いた気球を製作し飛翔実験を重ね,順次気球の大型化を進めてきた.本年,2002年5月23日に体積60,000m^3の気球を製作し,飛翔実験を行った.気球は正常に上昇し,高度53.0kmという気球到達最高高度の世界記録を実に30年ぶりに塗り変えることに成功した.
著者
西薗 秀嗣 中川 功哉 須田 力 斎藤 勝政
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.17-26, 1984-02-01
被引用文献数
1 6

アーチェリーのシューティングについて,日本のトップアーチャー2名並びに技術水準の異なる男子大学生アーチャー15名の上肢,上肢帯,体幹筋の筋電図記録,動作分析を行い,以下の知見を得た。1)初心者及び経験5年程度の中級者では,セットアップ,ドローの初期から上肢の放電が著しく,フルドローに入って左右側の筋緊張が不安定な状態でリリースがなされる。これに対してトップアーチャーでは初期から上肢帯,体幹筋の活動が大きく,フルドローでは左右側で均等な強い筋活動がみられた。さらに,フォロースルーで一定時間,筋活動が安定して持続し,合理的な筋の作用がなされていた。2)トップアーチャー2名において,リリースに先行して両側の三角筋肩峰部で筋放電休止期Silent Period(S.P.)が認められ,さらに1名で押し手(左)僧帽筋横部でも認められた。3)大学生アーチャー12名、について,経験年数と成績から上級者,中級者,初級者に分け,三角筋でのS.P.の出現率,潜時,リリース反応時間について検討した紬果,初級者ではS.P.の出現は2名に認められたが出現率は低く,リリース反応1時間は190〜230msecと長く,かつ分散している。上級者では全員S.P.の出現があり,出現率は70〜100%と高く,S.P.潜時及びリリース反応1時間の平均値はそれぞれ,115msec,175msecとなり,しかもばらつきが少ない。4)引き手(右)三角筋のS.P.の出現と同側僧帽筋の活動増強の時期が,特に上級者群でほぼ一致した。この両筋は神経支配が異なり,リリース動作での拮抗筋と考えられず,リリース動作での一連の主働筋と考えられる。これらのことから,アーチェリーのシューティングという複雑な動作で出現したS.P.は,長期にわたるトレーニングによる巧緻性獲得過程にみる一つの合理的な神経筋機構であると考えられる。
著者
須田 力 河口 明人 森田 勲
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

豪雪地住民は、冬季に雪道歩行や除雪のようなきつい作業があるにもかかわらず冬季間不活動になり勝ちとなる。本研究は、(1)身体活動の運動強度の測定、(2)中・高年の人たちの生活機能を高める在宅トレーニングの介入研究、(3)筋力トレーニングと有酸素運動のための簡易で安価な在宅トレーニング用具の開発、を行った。主な知見は以下の通りである。1.雪上路面の歩行や除雪のような冬季の身体活動の酸素需要量は、無雪期よりも多くなる。2.運動介入は、栗沢町、三笠市、士別市の中・高年者110名に対して、積雪期入りの第一回の測定時における運動ガイダンス、参加者へのダイレクト・メールによる運動の奨励、カレンダーによる運動と健康づくりの情報提供によるものであった。冬季明けの第2回目の測定に参加した男性25名において、握力、上体起こし、開眼片足立ち、10m障害物歩行、6分間歩行およびADL得点に、女性20名において6分間歩行に有意な向上を示した。しかしながら、安静時血圧は収縮期、拡張期とも冬季間で上昇する傾向が見られた。3.ステップエクササイズ用にステップ数がカウントされる装置を、スイッチング・センサーと安価な電卓を利用して試作した。ゴムチューブ、座椅子、ディジタル体重計を使用して簡易な脚筋力用具を試作した。これらの用具は、運動実施者が歩行距離、ステップ昇降高さ、発揮した筋力をモニターできるため、冬季の在宅トレーニングに有用と考える。
著者
角田 力弥 中村 直哉
出版者
福島県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

我々は科研費の助成を受けて、濾胞樹状細胞(FDC)の新規機能的マーカー:胚中心Bリンパ球(GCB)のEmperipolesis能を発見し、FDCはこの密接な細胞相互作用を介してGCBのアポトーシス感受性を変動させ、そのセレクションにも積極的に関与していると報告してきた。今回はこの研究をさらに発展させ、FDCはに再発現するRAG-1&RAG-2も制御している可能性を検索した。ただ、研究を始めてまもなく、改めてRAG-1&RAG-2が成熟Bリンパ球に特異的に再発現する事自体が疑問視されるようになり、我々の研究も依然として推敲を重ねている途中であるが、これまでの成績からいえることは、(1)ヒト扁桃の成熟Bリンパ球に明瞭なRAG-1&RAG-2の発現はない。(2)それをrIL-4/CD40で活性化させるとRAG-1&RA6-2の発現がで時折観察される。(3)しかし、FDCに包み込まれた分画Bリンパ球に発現の有意義な変動はなかった。(4)29例のB細胞腫瘍株でのRAG-1&RAG-2の発現をサーベイすると、Follicular lymphomaのほとんど(3/3)とDiffuse large B cell lymphomaの亜群(centroblastic 1/9,T cell/histiocyte-rich 5/7)にメッセージが確認された(中村ら、発表)。以上のことから、FDCは胚中心のRAG-1&RAG-2発現現象に積極的に関与していないらしい。ただ、B細胞腫瘍株での検索ではRAG-1&RAG-2発現が胚中心成熟段階と関連深いことを改めて示唆しているので、意義についてはさらに現在の検出実験系の感度を上げたり、その他の遺伝子発現との総合的な検討をくわえた研究を続け、将来に成果を発表したい。