著者
田中 研之輔
出版者
日本都市社会学会
雑誌
日本都市社会学会年報 (ISSN:13414585)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.22, pp.155-171, 2004-09-04 (Released:2011-02-07)
参考文献数
48
被引用文献数
1
著者
梶村 政司 森田 哲司 政森 敦宏 小川 健太郎 児玉 直哉 小林 功宜 山本 真士 奈良井 ゆかり 濱崎 聖未 田中 亮
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.GbPI1469-GbPI1469, 2011

【目的】<BR> 管理者の業務には,目標管理や人材育成,時間管理,情勢分析等がある。その中でも,人材(部下)育成は部署内の業務遂行上効率化に影響を与える内容である。<BR> そうした人材育成の最終目標は部下の自律的な創意工夫,創造力の醸成が可能になることであり,現場においてはどんな指導・教育ができるだろうか。一般的には,感性を磨くという,非常に抽象的で曖昧な表現で終わる指導書が多い。<BR> そこで,今回当科で日常的に行っている「気づく力」を身につけるための方法を紹介し,その結果を業務改善の観点から考察したので報告する。<BR><BR>【方法】<BR> 当科ではスタッフ8名が,平日勤務の朝5分程度の時間を利用して業務内容を中心に「気づき」(可視化トレーニング)の発表を行っている。その「気づき」の内容は,職員によって偏りがあるか明らかにするために,まず全スタッフ合意の下で分類した5つのカテゴリー(リスク,連携,運用,サービス,整理)と個人属性(性別,経験年数)から構成される分割表を作成した。そして,カイ2検定を行ってそれらの関連性を分析した。調査期間は,2009年6月から2010年9月までの1年3ヶ月,315日間である。<BR> この取り組みによる業務改善の判定は,科内におけるインシデント,アクシデント発生件数と,患者からの「苦情件数(ご意見箱)」を指標に用いた。<BR><BR>【説明と同意】<BR> スタッフには,今回の研究目的を説明した上で,発言内容をデータとして使用する許可を得た。<BR><BR>【結果】<BR> スタッフの構成は,男性PT5名,女性OT2名,女性の助手1名であり,経験年数10年以上5名,それ以下3名である。管理者と中途採用者は,除外した。<BR>期間中の「気づき」の総件数は313件で,カテゴリー別内訳と発言率は,リスク42件(13%),連携25件(8%),運用127件(41%),サービス86件(28%),整理33件(10%)であった。各カテゴリーの発言数と職員の性別との関連についてカイ2検定を行ったところ,p=0.435で有意な関連はなかった。また,各カテゴリーの発言数と職員の経験年数(10年以上もしくは10年未満)との関連についても有意でなかった(p=0.991)。<BR> 科内インシデント発生数は,全体で14件(院内1,697件,調査前年4件),2009年7件,今年3件であった。内容は転倒11件,人工股関節脱臼2件(年間300症例),熱傷1件。アクシデントは2009年に発生した熱傷の1件(院内40件)であった。また,苦情件数は,6件(院内508件,調査前年4件),2009年2件,今年0件であった。内容は,リハ開始時間やスタッフの接遇面に対する不満内容が多かった。これらの結果から,インシデント発生数と苦情件数は「気づき」の発表を開始した翌年から減少していることが示された。<BR><BR>【考察】<BR> 今回の研究ではスタッフ間の性別,経験年数に「気づき」に関してカテゴリーに有意な差はなかった。<BR>この内容で最も多かったカテゴリーは直接業務の「運用」であり,日常診療の中で身近に感じる問題であることから,顧客(患者)に影響を及ぼしやすい部分ほど敏感になっていることが伺えた。 <BR> 一方,最も少ないカテゴリーは間接業務の「連携」ということであった。これは,他部署を介する機会に遭遇した時の問題であるため,気づき難かったことが推察される。<BR> リスク面においては,発言率13%と予想よりも低い結果であった。これは,インシデントやアクシデントの科内における発生件数の低さが影響したと考える。すなわち,リスクに関しては日常より常に「即改善」を実行し,安全で安心な診療が実行されているためと考える。<BR> また,患者サービスにおいてもリスクと同様に,苦情件数が少数のために発言も少なかったと推測する。<BR> こうした科内のリスク回避の取り組みを航空業界では, Crew Resource Management(CRM)「何か気づいたことや気になったことがあれば口に出す」という教育で行っている。そこで当科が実施した「可視化トレーニング」は,CRM同様に情報を共有化し即断即決を行うことでリスクの芽は小さいうちに排除する,という効果の現れと考える。<BR> この「可視化トレーニング」に対するスタッフの感想は,自ら行った業務改善やリスク回避の指摘などが,すぐに解決されることに喜びを感じる,という声を聞いている。これは「気づき」による人材育成の目的に挙げている,スタッフのモラル向上,信頼感の醸成,関係者とのコミュニケーション,スタッフの満足感など,人間性尊重の側面を向上させる点において非常に効果的であったと思われる。<BR> 今後は,個人発言の特性(偏り)を平準化した「気づき」に対する指導を行い,より一層の効率的で安心・安全な業務運営に役立てる方針である。
著者
田中 彰吾
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.140-151, 2019

&emsp;In this paper, we explicate the ambiguous role of the body in projection science by focusing on the experiments on bodily illusions. First, we trace back to the original experiment of rubber hand illusion, in which the participants feel illusory touch on the synchronously stroked fake hand as well as the sense of ownership on it. From a phenomenological perspective, we clarify that the rubber hand is incorporated into the inner space of one's own body, and subjectively experienced as located "here" during the illusion. Based on this clarification, we give a new account to the full-body illusion experiments. In the past research, they have been considered as a sort of out-of-body illusion in which one's sense of self-location is transferred outside the physical body toward the virtual body. However, this does not describe the actual experience of the illusion. What the participants experience in fact is the sense of self-location that tacitly extends from the physical body to the virtual body. After reconsidering these bodily illusions, it is suggested that the spatiality of one's own body is not the product of projection but the source to be projected onto the spatiality of objects.
著者
樋口 博之 田中 睦英 押川 武志 岩本 壮太郎 福本 安甫 ヒグチ ヒロユキ タナカ ムツヒデ オシカワ タケシ イワモト ソウタロウ フクモト ヤスホ Hiroyuki HIGUCHI Mutsuhide TANAKA Takeshi OSHIKAWA Soutarou IWAMOTO Yasuho FUKUMOTO
雑誌
九州保健福祉大学研究紀要 = Journal of Kyushu University of Health and Welfare
巻号頁・発行日
vol.10, pp.141-144, 2009-03

The purpose of this study was to investigate the effect of sports drinks on respiratory quotient (RQ) during moderate exercise, Six young male subjects (aged 20 yr) participated in this study, after the informed consent was obtained from all subjects. Subjects performed a maximal test and four exercises at 50% of maximal oxygen uptake (VO[2]max) using a bicycle ergometer. During exercise tests VO[2], carbon dioxide excretion and RQ were measured by the respiratory gas analyzer. Subjects randomly drunk water or three sports drinks (Pocarisweat, VAAM, Gatorade) (200 ml) before 10 min at the beginning of each exercise, then exercised at 50% VO[2]max for 20min. At rest VO[2] and RQ were 3.6±0.4 ml/kg/min and 0.90±0.09, respectively. VO[2] increased 1.6±3.8 ml/kg/min at 20 min exercise (p<0.001). RQ during exercise was not statistically different from at rest. The differences in VO[2] and RQ among four drinks were not found. These results suggest that VO[2] and RQ during exercise is not extended by the intake of sports drinks.
著者
田中 彰吾
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.70, pp.10_2, 2019

<p> パフォーマンスの速さと正確性、チームワーク、他者との身体的相互作用などが競われる点で、eスポーツはそれ以外のスポーツと多くの共通点を持っている。ただし、すべてのパフォーマンスがコンピュータに媒介されている点(computer-mediatedness)は、他とは異なるeスポーツの顕著な特徴である。コンピュータ媒介性は、次の2点で競技者の身体活動のあり方に変化をもたらすと思われる。第一は「道具使用」である。競技中のほぼすべての活動は、手元のデバイスと眼前のモニターを利用してなされる。ボールゲームや体操における道具使用と比べて、eスポーツにおけるそれは、目と手の協調を限定的かつ極端に推進する。第二は「仮想現実」である。競技が行われる場所は、現実のフィールドではなくモニター上に展開される仮想現実である。競技者は一人称視点でフィールドに入り込んだり、俯瞰しつつフィールド全体にかかわったりするが、いずれにしても、仮想現実における仮想身体を利用しつつパフォーマンスが行われる。当日の報告では、以上の2点について、現象学的な観点からさらに踏み込んで読み解いてみたい。</p>
著者
田中悠 池田心
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2014-GI-31, no.10, pp.1-8, 2014-03-10

本研究では麻雀を対象として,局面の情報から取るべき “手” ではなく取るべき “戦略” を出力する決定木の作成を行った.まず麻雀において重要な戦略である 「早く上がる」 「高得点狙い」 「振り込み回避」 といった評価基準を元に行動を評価する 3 つのモデルを作成,これらを用いて上級者のゲームの記録 (牌譜) を上級者が意図したと思われる戦略別に分類した.上級者が意図したと思われる戦略を付与した牌譜を教師として局面の情報から取るべき戦略を出力する決定木の学習を行ったところ,決定木が元の戦略に正しく分類できた割合は約 31%,決定木が導出した戦略を元にモデルを組み合わせた手の評価において上級者の手が 3 位以内であった確率は約 86 %であった.
著者
田中 真人 伊積 孝 吉村 浩喜
出版者
The Society of Chemical Engineers, Japan
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.6, pp.668-673, 1985

自由液表面からの気体の巻き込みと巻き込まれた気泡の定常分散が開始される攪拌速度が翼形状, 邪魔板枚数翼位置, 液深, 槽径, 表面張力のような因子を変化させることによって, また, ドラフトチューブを設置することによって測定された.検討されたすべての翼 (6枚羽根デスクタービン, 4枚羽根角度付ファンタービン, 3枚羽根プロペラ) に対して, 邪魔板の設置とその枚数の増加は気体巻き込み攪拌速度を増加した.4枚邪魔板条件に対して, 次のような実験式を得た.<BR><I>N</I><I><SUB>re</SUB></I><SUP>2</SUP><I>d<SUB>i</SUB></I>/<I>g</I>=<I>A</I> (σ/σ<SUB>0</SUB>) <SUP>3.6</SUP> (<I>d<SUB>i</SUB></I>/<I>D<SUB>T</SUB></I>) <SUP>-3.6</SUP> (<I>h<SUB>L</SUB></I>/<I>D<SUB>T</SUB></I>) <I><SUP>c</SUP></I> (<I>h<SUB>L</SUB></I>-<I>h<SUB>i</SUB></I>/<I>h<SUB>L</SUB></I>) <I><SUP>d</SUP></I><BR>ここで, <I>A, c, d</I>は翼形状に依存している.<BR>デスクタービンを除く翼に対して, ドラフトチューブの設置とその長さを長くすると気体巻き込み攪拌速度を増加した.さらに, 邪魔板とドラフトチューブを同時に設置するとすべての翼に対して気体巻き込み攪拌速度を増加することがわかった.
著者
田中 克 堺 俊克 岡本 信治 清水 康夫
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 2010 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
pp.6-11-1-_6-11-2_, 2010-08-31 (Released:2017-05-24)

We have developed the compact high resolution CRT for HDTV viewfinder. By using phosphor thin-films, the horizontal resolution of 900 TV lines was obtained by optimizing the device structure of CRTs and the growth condition of phosphor thin-films.
著者
成 旻起 加藤 信介 田中 堤子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.74, no.639, pp.621-627, 2009-05-30 (Released:2009-11-30)
参考文献数
12

UVGI (Ultraviolet Germicidal Irradiation) system is recently considered for the sterilization of indoor air and practically applied to the buildings where need hygienic control mainly in America and Europe. In this study, the factors influencing the germicidal effect such as UV intensity and exposure time were reviewed and the several methods to evaluate the germicidal efficacy of UR (Upper Room)-UVGI system were introduced. The methods mainly use CFD simulation to calculate UV dose, considering the distribution of UV intensity of UR-UVGI system and the air flow induced by air handling system in a room. The methods were applied to a typical 4-patient ward model. Results showed that the positions of UR-UVGI system and supply or exhaust openings are important for UV dose. For example, spatial average UV dose decrease when UR-UVGI system is installed near the exhaust openings. Similar results were shown in the cases that the contaminants assumed to be exhausted from the mouth of patient. In the cases assuming infectious microbe flow in through supply openings or breathing of occupant, the germicidal efficacy of UR-UVGI could be evaluated with the methods.
著者
花田 惇史 吉田 裕一 佐藤 卓也 後藤 丹十郎 安場 健一郎 田中 義行
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.161-169, 2016 (Released:2016-06-30)
参考文献数
27
被引用文献数
3 4

近年,受粉用ミツバチがしばしば不足し,果実を中心に園芸作物の生産コスト増大や品質低下を引き起こしている.その解決策の一つとして,医療用の無菌ウジ増殖技術を応用して生産したヒロズキンバエについて,施設栽培作物の花粉媒介昆虫としての実用化の可能性を検討した.イチゴ,トマト,ナスおよびメロンを対象として,開花期にヒロズキンバエをハウス内に放飼し,着果率や果実形態の比較によって,各作物への受粉効果を調査した.トマト,ナスおよびメロンにおいては,明確な着果促進効果は得られなかった.一方,イチゴでは,ハエは羽化直後から盛んに花に飛来する姿が観察され,ハエ搬入前と比較して受精不良果発生率は大きく低下した.ただし,90 m2当たり400頭の搬入では品種によって効果が不十分であった.しかし,1000頭搬入した場合は,ミツバチと同等の効果が得られたことから,ヒロズキンバエはミツバチの代替ポリネーターとして十分利用可能であると考えられた.
著者
田中 実
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.20, no.9, pp.616-624, 1966

テレビジョン技術を応用したコンパクトな高速度現字装置を開発した.これは撮像管のひとつであるビジコンを母体とし, その中に母形電極を封入して文字信号発生管 (母形管) を作り, 入力信号に応じ電子ビームの走査により母形管からとり出した映像信号は, 増幅補正のあと静電印刷管で再現し印刷する.印刷速度は掃引周波数の選び方によっても異なるが, 実用的には50,000字/分が可能である.用途面については, データ伝送の端末機器あるいは電子計算機の出力装置が期待できる.
著者
田中 志帆
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.74-91, 2020-03-30 (Released:2020-11-03)
参考文献数
85
被引用文献数
1

本稿では,2018年6月から2019年6月まで(一部2017年を含む)に発刊された,臨床心理学領域の論文を概観した。まず,初の国家資格者である「公認心理師」が誕生した年であるため,臨床心理学の各学派と職域で,心の健康についての共通認識を持つことが重要な課題であることを論じた。次に日本教育心理学会第61回総会の研究報告とシンポジウムについて述べ,続いて臨床心理学分野の主要5領域ごとに,7つの学会誌に掲載された65本の学術論文の内容と意義について論じた。選定にあたり,国民の心の健康の保持増進に役立つもの,社会的に周知する意義のあるものを基準とした。そして,臨床心理学の研究において,心の健康の理解と探索のためには,「獲得と受容」「個と集団の相互作用の健全化」「心身の安全と主体性の保障」の3つの観点が重要であることを述べた。
著者
飯島 沙幸 田中 靖人
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.23-32, 2013-06-25 (Released:2014-04-26)
参考文献数
46

B型肝炎ウイルス(Hepatitis B virus; HBV)は現在も世界的な感染拡大が続いており,依然として大きな問題となっている.Australia抗原が発見されて以来,臨床医学・疫学など様々な方法で研究が続けられてきたが,HBVは感染宿主域が狭く,in vitro, in vivo共に簡便で効率の良い感染実験系が現在に至るまで確立されていない.そのため逆遺伝学:リバースジェネティクスの手法が果たしてきた役割も大きい.我々はB型慢性肝疾患患者から様々な遺伝子型のHBVクローンを樹立し,リバースジェネティクス手法を用いて解析を行ってきた.それらの結果からHBVの病態と遺伝子型の関連性がどのようなものか徐々に明らかになってきた.本稿では我々がHBVについてリバースジェネティクスを用いて解析してきた研究内容について紹介したい.
著者
田中 覚
出版者
日経BP社 ; 1992-
雑誌
日経情報ストラテジー = Nikkei information strategy (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.92-95, 2016-06

売り上げシェアが最も高いのは日清食品の「カップヌードル」(図1)。1966年に誕生した世界初のカップ麺だ。1972年の「あさま山荘事件」で警察官がカップヌードルを食べているシーンがテレビで放映され、知名度が高まったというエピソードがよく知られている。