著者
田中 宏和
出版者
福山大学大学教育センター
雑誌
大学教育論叢第3号 = Bulletin of University Education Center, Fukuyama University Studies in Higher Education (No.3) (ISSN:21893144)
巻号頁・発行日
no.3, pp.77-89, 2017-03

AR (Augmented Reality) technology is changing people's lives significantly.However, the legal response to AR is inadequate in spite of the fact that, of the various forms of ICT, AR is the technology that most deeply affects real space.The release of "Pokémon GO" in 2016 has become a good opportunity for human society to recognize the dangers of AR.Therefore, in this study, we will pursue various problems that AR has brought about.We will refer to various cases that "Pokémon GO" has brought to real society,and will examine the necessity for regulation and the implementation of limits on AR.
著者
田中 庸介 大河 俊之 山下 洋 田中 克
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.50-57, 2006 (Released:2006-01-31)
参考文献数
29
被引用文献数
8 7

長崎から北海道までの 12 地点でヒラメ稚魚の食物組成および摂餌強度の地域性を検討した。稚魚は主にアミ類,仔稚魚類,エビジャコ類,ヨコエビ類を摂餌し,ヒラメ稚魚の食物組成は主に環境中に多く出現したアミ類で占められていた。環境中のアミ類の出現種および分布量は 1~10 種,3.0~1712.8 mg/m2 と変化し,主要種は地点によって変化した。全ての餌に対する胃充満度とアミ類生物量との間に一定の関係は認められなかったが,アミ類のみの胃充満度は生物量約 200 mg/m2 までは生物量に対応して増加した。アミ類生物量はヒラメ稚魚の食物組成と摂餌強度に影響を与えると考えられた。
著者
田中 美智子 楠田 (竹下) 真央 安部 浩太郎 長坂 猛
出版者
コ・メディカル形態機能学会
雑誌
形態・機能 (ISSN:13477145)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.67-75, 2009-03-20 (Released:2010-09-09)
参考文献数
20

鉄欠乏性貧血が成長にどのような影響をもたらすかを明らかにするために、ラットを用いて、2つの実験を行った。実験1では、303ppmの鉄含有のエサ (コントロール食) を6週間摂取したコントロール群、3.6ppmの低鉄条件のエサ (鉄欠乏食) を6週間摂取した鉄欠乏群、そして、この鉄欠乏群と同量のコントロール食を6週間摂取したPair-fed群の3群に無作為に分けた。実験2では、コントロール食を8週間摂取のコントロール (C) 群、鉄欠乏食を8週間摂取した鉄欠乏 (ID) 群と5週間は鉄欠乏食を摂取し、その後、3週間はコントロール食を摂取した鉄欠乏―コントロール (IDC) 群の3群に無作為に分けた。実験1ではコントロール群に比べ、鉄欠乏群及びPair-fed群の成長とエサ摂取量は有意に低下していた。しかしながら、コントロール群の体重増加分に対するエサ摂取量の割合は他群に比べると少なかった。鉄欠乏群の血漿レプチン濃度はpair-fed群に比べると有意に低下していた。実験2では、鉄欠乏で見られた成長の抑制、高脂血症及び貧血は、IDC群では認められなかった。C、ID、IDC群の血漿レプチン濃度 (ng/mL) は、それぞれ1.37±0.27、0.90±0.14、2.12±0.53であった。CとID群のレプチン濃度は腹腔内脂肪量と有意な正の相関が認められたが、鉄欠乏ではその関係は認められなかった。我々の結果は鉄欠乏により生じた成長抑制は鉄欠乏の栄養障害によるものだけでなく、体温調節に関係する熱産生が増加したことが関与している可能性を示唆する。また、鉄欠乏のラットはレプチン濃度が低下しており、腹腔内脂肪とレプチン濃度の関係は認められなかった。この関係の欠如は鉄欠乏状態で成長を維持するために必要な生体反応であると考えられる。
著者
梅本 貴豊 田中 健史朗
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究
巻号頁・発行日
2018
被引用文献数
3

<p>This study examined the relationships among motivational regulation strategies, motivational factors, and learning behaviors outside the classroom. There are three subtypes of motivational regulation strategies: autonomous regulation strategies, cooperative strategies, and performance-focused strategies. Motivational factors included in the investigation were self-efficacy and task value, while behavioral and emotional engagement and study time were selected as learning behaviors outside the classroom. A self-report questionnaire was administered to 322 undergraduates from two universities. Multiple regression analysis revealed the use of autonomous regulation strategies, and that task value was positively correlated with engagement and study time. Moreover, self-efficacy positively predicted study time. In contrast, the use of performance strategies negatively predicted engagement. The use of cooperative strategies did not predict learning behaviors. These results indicate that motivation, as well as the regulation of motivation, were important for learning outside the classroom. The effects of regulation of motivation and motivation on learning outside the classroom are discussed in light of the current findings.</p>
著者
好川 真以子 中山田 真吾 久保 智史 岩田 慈 阪田 圭 宮崎 佑介 鳥越 正隆 齋藤 和義 田中 良哉
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.397a-397a, 2016 (Released:2016-09-03)

【目的】SLE末梢血ではメモリーB細胞が増加するが質的異常の詳細が不明である.今回,ケモカイン受容体発現によるB細胞の亜分類を試み,その誘導機構と病態との関連を検討した.【方法】健常人(HD)8例,関節リウマチ(RA)31例,SLE 56例の末梢血よりPBMCを分離,T・B細胞表面抗原,分化マーカー,ケモカイン受容体(CXCR3, CXCR5)を染色後,8 color FACSで解析した.また,HDから分離したB細胞を各種サイトカインで刺激し,ケモカイン受容体および転写因子発現の変化を8 color FACSで評価した.【結果】1)SLE末梢血B細胞ではHD,RAと比べ,エフェクターメモリー(EM; IgD−CD27−)B細胞が有意に増加した(p < 0.01).2)SLE末梢血B細胞ではHD,RAと比べ,CXCR5−およびCXCR3+の亜集団が有意に増加し,特にEM B細胞で顕著であった(p < 0.01).3)HDから分離したB細胞はIFNγ刺激でCXCR3発現が増強し,IFNβ刺激でCXCR5発現が減弱した(p < 0.05).4)HDから分離したB細胞はIFNγ刺激でT-bet発現が亢進した(p < 0.01).【考察】SLEではエフェクターB細胞が増加するのみならず,Type I IFNを介したCXCR5減弱,Type II IFNを介したT-bet発現誘導とCXCR3増強の両者を伴う質的異常が齎され,B細胞の病変組織への浸潤と炎症病態の形成に寄与する可能性が示唆された.
著者
小林 正武 南里 和紀 田中 伸幸 長谷川 明 田口 丈士 齊藤 和裕
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.10, pp.704-709, 2010 (Released:2010-11-04)
参考文献数
25
被引用文献数
1

症例は76歳女性である.12年前に多系統萎縮症と診断され徐々に歩行障害が進行し独歩困難となった.頭部MRI T2強調画像で両側被殻は低信号,その外側に線状高信号をみとめ,SPECTでは両側線条体の血流低下所見をみとめた.抗GAD抗体陽性1型糖尿病,抗甲状腺抗体陽性,抗内因子抗体陽性ビタミンB12欠乏症であり多腺性自己免疫症候群3型に関連したパーキンソニズムと診断,ビタミンB12筋注治療,大量免疫グロブリン療法により安定した歩行が可能となった.診断困難な難治性神経疾患患者を診療する際には多腺性自己免疫症候群に関連したビタミンB12欠乏症,自己免疫機序の神経障害である可能性を考慮し十分な鑑別診断をおこなう必要がある.
著者
山口 敬太 田中 倫希 川崎 雅史
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D2(土木史) (ISSN:21856532)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.39-54, 2015 (Released:2015-09-20)
参考文献数
67
被引用文献数
3

本研究は,戦前の大津における都市計画街路と湖岸埋立及び遊覧施設計画の内容と策定意図,実現過程を明らかにし,これらを通じて近代大津の都市建設の理念,実現の手段と主体のはたらきを明らかにするものである.大津では明治末年以降,市会を中心に湖岸埋立・道路整備構想が数度立案され,昭和初期には琵琶湖の風致整備を基軸とした近代的「遊覧都市」の建設という理念が確立し,このもとに都市計画街路網・埋立計画や遊覧施設計画が策定された.これらの計画は名勝地の連絡による遊覧交通系統の充実と,遊覧施設や湖岸の風致の整備を意図したものであった.湖岸埋立と逍遙道路は公有地の売却益による事業収入をもとに戦前から戦後にかけて実現した.これは市,県の遊覧都市建設という理念の共有に基づいた長期にわたる協働的推進によるものであった.
著者
田中 俊也 砂山 琴美
出版者
関西大学教育開発支援センター
雑誌
関西大学高等教育研究 (ISSN:21856389)
巻号頁・発行日
no.4, pp.1-8, 2013-03

本研究では、自分自身が認知しているライティングの力と、それに関連する諸変数間の関係を、主に共分散構造分析の手法を用いて分析し、ライティングにまつわるさまざまな心理的要因相互の関わりを検討した。被調査者は大学生123名であった。質問項目は、大きく4つの尺度から構成された。普段からちゃんと物事を考えたり、それを楽しんだりする動機づけがどの程度あるのかを測定する「認知欲求」、社会的場面における自己制御能力を測定する「社会的自己制御力」、対人コミュニケーション力のうちの「自己主張」、「他者受容」、「関係調整」の力、それに「認知されたライティング力」であった。分析の結果、ライティング力には認知欲求の高さが直接的に影響を及ぼしていること、認知欲求は、自己制御力と相まって対人コミュニケーション力に影響を及ぼし、まわりまわってそれがライティング力に影響するというルートも見出された。
著者
田中 旭 佐山 旬子 小谷 謙介 湯川 博司 丸山 幸孝
雑誌
情報処理学会研究報告システムLSI設計技術(SLDM)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.119, pp.71-77, 1997-12-11

近年、機器組み込みソフトウェアを高級言語により開発することが不可欠になっているが、高級言語開発におけるオブジェクトコードサイズの増大が組み込み分野では大きな問題となる。そこで我々は、コンパイラ技術の観点から組み込みマイコンMN10xシリーズを開発した。本稿では、MN10xシリーズのような少数のレジスタしか持たないマイコンに対しても、効率の良い大域的レジスタ割付けが可能な方式について報告する。この方式は、変数問の生存区間の継りに着目して、変数に各レジスタを割り付けたときに、どれくらいの転送命令の削減が見込めるかを定量化した割付有効度を求めることにより、冗長な転送命令の発生を抑えることを特長とする。Recently, the high-level language is indispensable at the development of the software which is embedded to electrical products. But the increasing code size of program developed by the high-level language is serious in the developing of the embedded program. So, we developed the architecture of micro computer named "MN10x Series" which is designed in consideration of the compiler art. We describe one of the global register assignment method which is able to apply the embedded micro computer which have few register such as "MN10x Series". This method effectively assigns of register to variable by estimating the reducible ratio of the number of transfer instruction, attending to the series of variable's live range.
著者
田中 美里 廣安 知之 三木 光範 吉見 真聡 佐々木 康成 横内 久猛
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

本研究では人間の感性をモデル化し,メタ情報を抽出することで情報推薦や意思決定の支援を行うことを目的としている.そのために,主観的評価による最適化手法である対話型遺伝的アルゴリズムにより,パラメータ空間上で感性の構造を推定する.本稿では,多峰性の感性モデルを推定するために,親個体の選択にクラスタリングを適用し,被験者実験により手法の有効性を検討した.
著者
田中 善正 田中 由紀子
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.13, no.7, pp.623-627, 1964-07-05 (Released:2009-06-30)

陽イオン分析表の簡易化を目的として,新しい系統的分析法を考案した.すなわち,陽イオンを少数の分類試薬によって5個のグループに分類し,各グループ内のイオンはさらに細分することなしに,すべて試験紙を用いた各個反応によって検出した.試験紙は安定で長期間保存しても鋭敏度の低下しないものを用い,また試験紙が特異的に働く条件を工夫して検出反応に用いた.また検出反応の鋭敏度および試験紙の保存性を調べた.本分析法によれば,従来の系統分析表に比べて分析が非常に簡易化され,分析所要時間も短く,反応の鋭敏度も向上し,実用分析に用いてすぐれていることがわかった.
著者
田中 穰
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.136-143, 1951-10-15 (Released:2008-12-25)
参考文献数
6
著者
田中 洋
出版者
城西大学
雑誌
城西大学経済経営紀要 (ISSN:03866947)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.29-40, 1998-03-28

This article aims to reexamine the "consumer needs" concept, one of the most common terms in marketing literature. It is often argued that new products can succeed if they meet current "consumer needs" ; however, consumer needs can usually be defined only after the products are found to be successful in the market. Case studies of recent successful new products are collected and analyzed so as to understand how "consumer needs" were detected and developed. Two types of new product developmental methodologies were found ; "Change gap adaptation" and "Combination of different consumption". Implications for marketing managers were advanced.