著者
土屋 律子 坂本 恵 鐘ヶ江 あゆ美 菊地 和美 木下 教子 坂本 佳菜子 佐藤 恵 菅原 久美子 田中 ゆかり 庭 亜子 畑井 朝子 藤本 真奈美 宮崎 早花 村上 知子 村田 まり子 山口 敦子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.26, 2014

【目的】日本調理科学会特別研究(平成24~25年度)「次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理」の先行研究・資料とすることを目的に昭和30~40年頃までに北海道に定着してきた家庭・郷土料理に関する書誌情報を収集した。地域を道央、道南、道北、道東に分け、北海道のみの記載、地域の特定のないものは、「北海道」としてまとめた。今回は、これらの資料に記載されている料理の地域性、主材料、調理操作について検討したので報告する。【方法】書誌収集は、平成25年3月~12月に実施した。収集された資料は62冊、料理数は1066件であった。料理の主材料を日本食品標準成分表2010年に基づき分類、調理操作は調理方法の記載、および明らかに推定できる操作を加え分類し検討した。【結果】料理数は、道東が多く全体の30.2%(322件)、道南23.5%、道央13.3%、道北10.2%であった。「北海道」は242件で、地域の記載がない28件を含めた。主材料を見ると、魚介類が37.9%と魚種、調理法も多く、中では鮭、鰊、いかの利用が多い。鯨、ごっこ、サメの利用もみられた。次いで野菜類(14.6%)、穀類(13.4%)、いも類(12.6%)と北海道の特産物の利用が多い。地域別では道南、道央は魚介類、道北は野菜類、道東はいも、野菜類の利用が多い。穀類は道央(29.6%)が多く道南、道北と続き、道東は6.4%と少ない。調理操作では、「煮る」が31.4%と最も多く、次いで「漬ける」(18.0%)、「焼く」(10.9%)、「和える」(7.2%)の順であった。「煮る」では、鰊の三平汁、鮭の石狩鍋、「漬ける」では、鰊、ほっけの飯ずし、いかの粕漬け、松前漬けなど、「焼く」では、いか焼きやいももち、ジンギスカンなどがあげられていた。地元の食材を多種多様に調理・加工し、利用している様子を窺い知ることができた。
著者
河津 浩子 木村 英子 田中 康子 藤井 博英
出版者
日本看護技術学会
雑誌
日本看護技術学会誌
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.32-34, 2006

意識障害がある患者は, 唾液腺に対する物理的刺激が低下し, 唾液分泌低下をきたしている. 先行研究では, 酸味刺激による唾液分泌を図った口腔ケアが主流であった. しかし今回, 従来の口腔ケアに歯ブラシを利用し, 舌体の奥から舌尖, 舌小帯後方から舌尖へ舌を上下させる運動 (以下, 舌の上下ブラッシング法) を機械的に加えることで唾液腺を刺激し, 唾液分泌の促進が図れるのではないかと考えた. そこで, 意識障害があり, 歯磨きおよび経口摂取が不可能な患者10名に対して, 従来の口腔ケア (歯ブラシを用いたブラッシングでの口腔清拭 ; 対照群) と, 従来の口腔ケア後に舌の上下ブラッシング10回を加えた口腔ケア (介入群) を行い, 比較検討した. 口腔ケアの実施直前, 直後に唾液量を唾液浸潤度検査紙 KS─3エルサリボで測定した結果, 対照群と介入群の比較では, 舌下粘膜での唾液量に有意差を認めた. また, 口腔ケア前後の舌上 ・ 舌下粘膜での測定の結果, 対照群と介入群の比較でも有意差を認めた. このことから, 従来の口腔ケアにおいても唾液分泌が促されていたが, 舌の上下ブラッシング法を加えたことによってさらに唾液分泌が促されたと考えられる. 今回の舌の上下ブラッシング法は, 物理的刺激を加えることで従来の口腔ケアを生かし, 唾液分泌を促進させることができたと考えられる.
著者
下地 伸司 小田中 瞳 宮田 一生 菅谷 勉 川浪 雅光
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.431-441, 2013

目的:歯周治療を安心・安全に行うためには,その治療が全身状態に及ぼす影響を解明することが重要である.そこで著者らは,歯科治療の影響を評価するための自律神経活動モニターシステムを開発してきた.本研究ではパイロットスタディとして,新規開発モニターシステムを用いて健全な20歳代のボランティアに対して歯周基本治療を行った際の自律神経活動の変化について検討を行うとともに,システム自体の使用感についても評価を行った.対象と方法:10名(25.4±1.4歳)のボランティアに対して口腔内検査,歯周ポケット検査,スケーリングおよび印象採得を行った際の血圧,心拍数,経皮的動脈血酸素飽和度および自律神経活動について,新規開発モニターシステムを用いて評価した.自律神経活動は,心電図のR-R間隔を高周波成分と低周波成分に周波数解析することで,交感神経活動および副交感神経活動を評価した.またシステム自体の使用感については,質問票による調査を行った.成績:質問票への回答から,システムを装着すること自体をつらいと感じる者はいなかった.血圧,心拍数および経皮的動脈血酸素飽和度については,歯周基本治療時には処置開始前と比べてほとんど変化がなく,有意な差は認められなかった.交感神経活動は,処置前のユニット着席時や処置の開始直後に上昇する傾向がみられた.このことから,健全な20歳代に対する歯周基本治療では,処置中の侵害刺激の影響よりも精神的なストレスの影響が大きい可能性が示唆された.結論:新規開発自律神経モニターシステムを用いることで,簡便かつ非侵襲的にストレスなく歯科治療が自律神経活動に及ぼす影響を評価することができる.また,健全な20歳代に対して歯周基本治療を行うと,実際の処置中よりも処置を待つ開始直前や処置開始直後に交感神経活動が活発になる傾向がある.
著者
田中 睦英 小浦 誠吾
出版者
九州保健福祉大学
雑誌
九州保健福祉大学研究紀要 (ISSN:13455451)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.71-76, 2012-03

Objective:The aim of this study was to evaluate the stress-relieving effect of the aroma of chamomile essential oil by measuring salivary amylase activity and electroencephalogram (EEG) analyses of test subjects. Design:Twenty healthy students performed a calculation task (Uchida-Kraepelin test) for 15 min and then rested for 5 min. During the rest period, 10 students (the aroma group) were exposed to airborne organic chamomile essential oil. After the rest period,all students performed the calculations for further 15 min. Saliva samples were collected at baseline, after the calculation tasks and during the rest period simultaneously with EEG assessment. Results:During the study, no statistically significant changes in levels of salivary amylase activity was detected in either the aroma group or the control group. However, a decrease in frontal beta activity and an increase in slow alpha activity were clearly observed after the rest period among women in the aroma group. The control group and the men in the aroma group showed no such changes. Conclusions:These findings suggest that the aroma of chamomile essential oil has a stress-relieving effect on women.
著者
村岡 宏祐 田中 達朗 久保田 浩三 森本 泰宏 横田 誠
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.121-128, 2008-06-28
参考文献数
27
被引用文献数
1 1

本症例は, 慢性歯周炎広汎型の患者で, 歯周基本治療により, 咬合機能が改善された際, functional MRI(fMRI)のBOLD(blood oxygeneration level dependent)信号で咬合状態の改善を示す信号変化が確認されたので報告する。患者は60歳女性で, 全顎的な歯周治療を希望して来院した。既往歴は, 高脂血症である。臨床診査およびX線診査によって, 慢性歯周炎広汎型と診断した。歯周基本治療は, Tooth Brushing Instruction, Scaling, Root planingのみとし, 咬合調整は一切行わなかった。患者の同意を得て, 初診時と再評価時に, 咬合力の診査とfMRIを撮影した。初診時のfMRIでは, 噛み締め時に, 弱いBOLD信号を片側大脳皮質一次体性感覚野のみに認めた。歯周基本治療を行うと, 歯周組織, 咬合力の改善を認めた。同時に, fMRIによる脳血流を示すBOLD信号は, 左右対称性を示すと同時に増加傾向を認めた。<BR>この結果は, 慢性歯周炎広汎型の患者に対する歯周基本治療により片側のみの弱い咬合から両側性の強い咬合状態に変化したことをfMRIによりとらえた可能性を示唆する。<BR>日本歯周病学会会誌(日誌周誌)50(2) : 121-128, 2008
著者
野田 裕子 田中 道治
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.37-43, 1993-11-30 (Released:2017-07-28)
被引用文献数
1

本研究の目的は、統合保育場面での介入者による場面設定、健常幼児をtutor精神遅滞幼児をtuteeとして関わらせる意図的介入が両者の相互作用にどのような影響を与えるか。又、その結果からどのような働きかけが望ましいかを検討するものである。被験児は、統合保育を行っている保育所に在籍する精神遅滞幼児と健常幼児のペア8組であり、前自由場面、設定場面、介入場面、後自由場面の4場面で実験を行った。以下の結果が得られた。(1)場面を設定し、意図的介入を行うと相互作用の総数は増加する。(2)相互作用の長さは場面設定、意図的介入によっても変化はみられない。(3)意図的介入により、両者の関係が対等に近づいた。(4)場面設定、意図的介入によって相互作用の内容は否定的なものから肯定的なものへ変化した。結果より、健常幼児をtutor精神遅滞幼児をtuteeとして関わらせる意図的介入は効果的であると示唆された。
著者
東﨑 康嘉 松下 直矢 隅谷 悠司 後藤 卓也 田中 智之
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.854, pp.17-00272-17-00272, 2017 (Released:2017-10-25)
参考文献数
13
被引用文献数
1

Power transmission systems using gears require both large capacity and miniaturization. As a result, the gears used in power transmission need to be strong enough to withstand high loads and high engine speeds. Because surface damage and temperature are related, it is very important to know the surface temperature of gears in operation. However, measuring the surface temperature of gears in operation is difficult. As an effective means to measure the surface temperature, method of using dissimilar metals is known. The voltage proportional to surface temperature was produced by contacting dissimilar metals. This is known as Seebeck effect. The authors tried to use two simple ferrous metals. In this study, S55C (Carbon steel) and SUS316 (Stainless steel) were selected to dissimilar metals. Both dissimilar metals were heat-treated and surfaces were hardened. SUS316 was performed plasma carburizing process and S55C was performed induction hardening. As for the gear, it is known that the two or more teeth will mesh simultaneously. In order to remove the influence of the number of tooth in operation, the gear of two sheets were made into the one structure meshed by turns (combined lacked gear). When making the gear of two sheets into one structure meshed by turns. The experiments were operated on maximum condition of contact pressure 1.47GPa in a pitch point. As a result, surface temperature measured almost successfully by combined lacked gear by SUS316 plasma carburizing process and S55C induction hardening. When we compared the experimental values and the theoretical values using Blok's formula, surface temperatures on gear teeth values were largely same.
著者
豊福 俊泰 三嶋 信雄 田中 久士
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 = Proceedings of JSCE (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.658, pp.141-152, 2000-09-20
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

近年, 気泡混合軽量土を用いた軽量盛土工法を採用する施工事例が, 急激に増加している. 気泡混合軽量土の配合設計法としては, 暫定配合表から使用する原料土 (砂質土) ごとに補正計算によって配合を決定する方法が, 日常管理試験法としては, 早期品質判定のため材齢7日の供試体による方法がとられているのが現状である. 使用される原料土は多岐に渡ることからも, 合理的な品質管理法の確立が急務となっている. そこで, 本研究は, 気泡混合軽量土の主要な要求性能であるフロー値, 湿潤密度および一軸圧縮強さに対して, 影響する要因を, 多数の試験結果の回帰分析によって解明するとともに, 実際の工事の管理データで実用性を検証することにより, 気泡混合軽量土の品質管理法を提案したものである.
著者
田中 彰
出版者
Japan Society for Distributive Sciences
雑誌
流通 (ISSN:09149937)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.19, pp.82-86, 2006 (Released:2010-08-05)
参考文献数
9
著者
島田 一雄 若林 良二 鈴木 弘 武藤 憲司 浅井 紀久夫 結城 皖曠 近藤 喜美夫 田中 健二 渡辺 正子 美濃 導彦
出版者
東京都立航空工業高等専門学校
雑誌
研究紀要 (ISSN:03871355)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.47-69, 1998-09

現在, 国内の大学, 高専等の高等教育機関が教育・研究に利用しているディジタル衛星通信システムは, 自主的に組織されたUnSAT(University's Joint Study Group for Digital Satellite Communications)と文部省が推進しているSCS(Space Collaboration System)の2つに分けられる.本論文では, 平成9年5月と10月に航空高専で開催された「高等技術教育フォーラム'97」と「第5回衛星設計コンテスト最終審査会」をUnSATとSCSの接続により, 終日, 全国の高等教育機関に配信する実験を行った結果をまとめたものである.最初にUnSATとSCSの概要を述べ, 続いてフォーラムの内容, 予備実験と本実験について述べる.さらに, コンテストの内容ならびに配信実験について述べる.次いで, 両実験の参加者へのアンケート調査で得られた主観評価結果を示す.さらに, 1ホップと2ホップの場合の画像劣化の比較を行うために試みたフォーラムの際に得られた画像の客観評価の結果についても言及する.最後に考察を行い, 問題点の分析ならびに解決の指針を示し, 衛星通信の教育利用に対する知見を示す.
著者
田中 靖子 中村 仁美 河西 立雄 三橋 俊雄
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.2_25-2_30, 2015

京都府京丹後市袖志地区の調査により、採藻業の現状と、シミズ、カワ、イケ、イネの4つの水資源のあり方から、それぞれの特徴、また補完関係を読み取り、暮らしを支えた水と人との関係について、以下の5 つの特性を抽出した。<br>1)海の採藻業における「適期」「平等性」としての「山の口開け」、棚田・イネの掃除や管理、カワの水場での洗い物の規範など、コモンズを支えた水に関わる共同体的意識、2)イケやシミズの水供給システム、農業用水路としてのイネなど、水資源を最大限に利用し自然と共生した水利用の技、3)採藻業で採集される海藻類の処理・製造工程において必要となる大量の水とその利用を支えた智恵と工夫、4)豆腐づくりや酒づくりに欠かせない西川の水、飲料水や果物などを冷やす水として親しまれた「カンダのイケ」など、食文化を支えたカワやシミズ、5)棚田と共に袖志における水場の原風景を醸し出し人々の心をとらえてきた文化的景観としての水。
著者
伊藤 寛隆 田中 敏光 杉江 昇
出版者
The Japanese Society for Artificial Intelligence
雑誌
人工知能学会論文誌 = Transactions of the Japanese Society for Artificial Intelligence : AI (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.161-164, 2003-11-01
参考文献数
9

In order to realize advanced man-machine interfaces, it is desired to develop a system that can infer the mental state of human users and then return appropriate responses. As the first step toward the above goal, we developed a system capable of inferring human tactics in a simple game played between the system and a human. We present a machine learning system that plays a color expectation game. The system infers the tactics of the opponent, and then decides the action based on the result. We employed a modified version of classifier system like XCS in order to design the system. In addition, three methods are proposed in order to accelerate the learning rate. They are a masking method, an iterative method, and tactics templates. The results of computer experiments confirmed that the proposed methods effectively accelerate the machine learning. The masking method and the iterative method are effective to a simple strategy that considers only a part of past information. However, study speed of these methods is not enough for the tactics that refers to a lot of past information. For the case, the tactics template was able to settle the study rapidly when the tactics is identified.
著者
田中 明子 土師 知行 新正 由起子 前田 秀明 竹林 慎治 八木 伸也
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.93, no.11, pp.939-943, 2000-11-01 (Released:2011-11-04)
参考文献数
15
被引用文献数
1

We report 2 adult cases of inspiratory dyspnea caused by an epiglottal prolapse.The first case was a 61-year-old man who was suffering from inspiratory dyspnea, especially while sleeping. A laryngofiberscopic examination revealed that the epiglottis was contacting the posterior pharyngeal wall during inspiration, causing airway obstruction. A partial epiglottectomy with a Holmium: YAG laser improved respiratory dystress during sleep.The second case was a 60-year-old man who also suffered from dyspnea while sleeping. The laryngofiberscopic findings were the same as in the first case, and a partial epiglottectomy was also effectve for the dyspnea during sleep. A pathological examination revealed degeneration of the epiglottic cartilageThe Holmiun: YAG laser was useful in resecting the epiglottic cartilage in both cases.
著者
張 建偉 河合 由起子 熊本 忠彦 白石 優旗 田中 克己
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.568-582, 2013
被引用文献数
1

ニュースサイトは日常生活における重要な情報源であり,閲覧者は発生事象の情報を受信する(受ける)のと同時に,書き方によって「楽しい」,「悲しい」,「怒り」等の多様な印象も受けている.特に,賛否両論となるニューストピックに関しては,複数のニュースサイトで報道傾向が異なるため,異なった印象を受ける.また,同じ話題であっても,時間が経つと報道傾向が変化する場合には異なる印象を受ける.そこで本研究では,記事の書き方を「印象」という評価指標で分析することで,ニュースサイトの報道傾向を視覚的に比較可能な分析手法を提案する.提案手法は,まずニュース記事の多様な印象を表現するのに適した複数の印象軸を設計し,ニュース記事に対する印象辞書を構築する.次に,この印象辞書を用いて各記事と各ニュースサイトの印象値を算出し,最後にサイトごとの報道傾向の違いおよび時間的推移を閲覧者へ比較提示する.本論文では,多様な印象に基づくニュースサイト報道傾向分析手法を提案し,国内 15 社,国外 10 社の計 25 社のニュースサイトに適用したシステムを用いて,その有効性を検証する.