著者
柏野 邦夫 中臺 一博 木下 智義 田中 英彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.11, pp.1751-1761, 1996-11-25
被引用文献数
70

音楽演奏の音響信号を対象として演奏情報を認識する試みとしては,従来自動採譜の研究が行われているが,複数種類の楽器音を含む音楽演奏を対象とする場合には,認識処理の有効性は極めて限られていた.そこで本論文では,複数種類の楽器音を含む音楽演奏の認識を音楽情景分析の問題としてとらえ,その解決を図る.ここで音楽情景分析とは,音楽演奏の音響信号から,単音や和音などの音楽演奏情報を記号表現として抽出することを指す.本論文ではまず,音楽情景分析を実現する上では情報統合の技術が不可欠であるとの認識から,ベイジアンネットワークによる情報統合の機構を備えた音楽情景分析の処理モデルOPTIMAを提案する.次に,特に単音の認識に的を絞って,提案する情報統合機構の有効性を示す.
著者
山内 直人 松永 佳甫 西出 優子 金谷 信子 石田 祐 田中 敬文 奥山 尚子
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

社会のダイバーシティ(多様性)が、ソーシャル・エクスクルージョン(社会的排除)をもたらすメカニズムを解明するとともに、ダイバーシティをポジティヴに評価・活用して、社会の活力維持につなげるための公共政策のあり方について研究を進めた。各国社会のダイバーシティおよびソーシャル・エクスクルージョンの状況と、各国の経済成長、起業、犯罪など、様々な社会経済パフォーマンスとの関係を定量的に分析した。
著者
中田 哲也 河合 文平 永山 和男 田中 照二
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.233-238, 1996-04-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
20
被引用文献数
2 7

柴苓湯による薬物性肝障害の1例を報告する.症例は57歳女性.慢性滲出性中耳炎の治療のため近医から柴苓湯を処方され服用していたところ,10ヵ月後に皮膚黄染が出現したため他病院を受診,血清GOT 931, GPT 1,077,総ビリルビン8.5と肝障害が認められ,同病院に入院となった.その後肝障害は順調に改善し,第24病日精査のため当院に転院した.各virusmarkerはいずれも陰性で輸血歴,飲酒歴はなかった.入院中好酸球増多を認めたが,柴苓湯によるリンパ球刺激試験は疑陽性であり,確定診断には至らなかった.退院後3年間の経過観察中,慢性中耳炎に対し近医から2回柴苓湯を再処方され,その度に肝障害を繰り返したことから,同剤による薬物性肝障害と診断した.近年漢方薬による薬物性肝障害の報告が散見されるが,本症例のように長期服用後に発症したり,典型的なアレルギー症状を呈さない例が少なくなく,診断の際に留意すべきである.
著者
久持 顕子 神代 龍吉 古賀 郁利子 田中 英介 井出 達也 日野 照子 村島 史朗 緒方 啓 桑原 礼一郎 古賀 浩徳 宍戸 昌一郎 上野 隆登 佐田 通夫 江口 尚久
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.100, no.3, pp.333-336, 2003-03-05 (Released:2011-06-17)
参考文献数
8

症例は51歳女性, 1989年より2型糖尿病と高脂血症でグリベンクラミドなどで加療中であった. ピオグリタゾンの追加投与開始81日後に, 肝細胞型肝障害が認められた, 同薬の中止4週間後に肝機能は正常化した. チトクロームP450 (CYP) 2C19遺伝子型は2/2, CYP2C9遺伝子型は1/1であった. トログリタゾンと類薬の本剤によっても肝障害のおこる可能性があり, 注意が必要と思われる.
著者
加藤 正弘 上堂 秀一郎 田中 孝
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学雑誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.475-484, 1990-12-01
被引用文献数
2

自然複二倍体のアビシニアガラシ(Brassica carinata BRAUN 2n=34)にブロッコリー(B.oleracea L.var.italica PLENCK 2n=18)を連続戻し交配して,B_2世代においてB. carinata細胞質を持つ2n=18を作出した.このB. carinata細胞質を持つB_2個体と正常細胞質のブロッコリーとの間で正逆交雑を行い,B. carinata細胞質がブロッコリーに及ぼす影響を調査した.連続戻し交配過程における種子稔性は,染色体数が2n=18に近づくにつれ指数関数的に高くなった.またその過程に現われた花形の変化および雄性不稔性はブロッコリーとの正逆交雑からBrassica carinata細胞質の影響と推定された.両細胞質系統を比較した結果,B. carinata細胞質の個体は正常細胞質の個体よつ,光合成速度,クロロフィル含量などが低下していることが確認された.さらに,寒波による低温(-5〜-6℃,約8時間)に遭遇し,甚だしい寒害が認められ,Cゲノム種がもつ耐寒性の核内遺伝子は異質細胞質のもとでは充分機能し得ないことが分かった.
著者
天野 徹哉 玉利 光太郎 内田 茂博 伊藤 秀幸 田中 繁治 森川 真也
出版者
常葉大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では,人工膝関節全置換術(TKA)適用患者の身体機能と運動機能の測定を行い,(1)術後早期の機能回復を明らかにすること,(2)各機能の標準値について検討することを目的とした。本研究の結果より,術後14日目という短期間では,膝関節筋力・膝屈曲ROMと歩行速度は,術前機能まで回復しないことが明らかになった。また,各機能の関連因子を基に階級分けを行い,TKA前の身体機能検査と運動機能検査の標準値を算出した。本研究で得られた知見は,理学療法士が変形性膝関節症患者の機能低下を解釈する際の一助になるとともに,理学療法の効果判定をする際の目標値になると考える。
著者
田中 仁 許 衛東 宮原 曉 山田 康博 堤 一昭 秋田 茂 青野 繁治 片山 剛 三好 恵真子 今泉 秀人 大谷 順子 竹内 俊隆 高橋 慶吉 木村 自 思 沁夫 西村 成雄 丸田 孝志 江 沛 許 育銘 周 太平 李 朝津
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

(1)統合後の大阪大学における現代中国研究の部局横断的プラットフォームとして、中国文化フォーラムを改組した。(2)中国南開大学・台湾東華大学との研究セミナーの共同開催をふまえて、東アジア学校間交流の定例化をめざした。(3)『大阪大学中国文化フォーラム・ディスカッションペーパー』を刊行した。(4) 本研究の成果を、時間軸・社会空間軸・日中関係軸の三部構成とし、各部で歴史学と諸ディシプリンとの対話を提示する『共進化する現代中国研究』としてとりまとめた。
著者
沈 益新 伊藤 浩司 石井 康之 田中 重行 田中 典幸
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.19-26, 1995-03-05
被引用文献数
1

オーチャードグラスの品種ナツミドリにおける施肥による生産性の一時的な調節が, その後の生産性に及ぼす影響を圃場実験及びポット実験により検討した. 圃場実験では, N施用量が1.8g/m^2相当の有機質肥料の基肥を施用して10月31日に播種し, 翌年1月5日に化成肥料で窒素, 燐酸, 加里の3要素とも10g/^2 (多肥区), 5g/m^2 (中肥区), Og/m^2 (少肥区)を施用した施肥処理区を設けた. その後, 4月15日に各区とも同量で中肥区相当を追肥し, その際, 刈り取り区として各区の半数を3cmの高さで刈り取り, その他は無刈り区として生長を継続させた. 1月5日から5月25日までにわたり, 乾物生長の変化を調査した. ポット実験の処理及び調査は圃場実験に準じた. 追肥までの期間は, 少肥区ほど葉面積の拡大が強く抑制されて地上部乾物収量 (DMY) が小さかった. しかし, 追肥後では, 刈り取り区及び無刈り区ともに, 追肥前の少肥による生長抑制に対する補償的生長が現れて, DMYの増加は少肥区ほど大きかった. これは, 主として, 追肥前に少肥の区ほど, 追肥後の葉面積指数 (LAI) の増大速度が大きいとともに, LAIの増大に伴う純同化率の低下が小さいことによった. 少肥によるDMYの減少に対する追肥後の補償は完全ではなかったが, 少肥によって生産を一時的に抑制しても, 適切な追肥を行えば,その後の生産が引続き抑制されることにはならないと推察された.
著者
田中 紀子
出版者
大手前大学・大手前短期大学
雑誌
大手前大学論集 (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.175-186, 2011

1995年に公開されたSmokeは、Paul Austerの短編小説"Auggie Wren's Christmas Story"(1990年)を基にして、Wayne Wangの監督の下に制作された映画である。登場する男性達の事実と虚構を織り交ぜた語りと、彼らの友情が主要な内容であり、人間同士の触れ合いを通しての相互の癒しが1つのテーマとなっている。一方、女性達は2次的だとみなされがちではあるが、男性達にとって重要な存在であり、中でも母親としてのあり方やその母性が示す意味は大きい。男性にも内包され得る母性は、特にAuggieに現れている。Smokeのテーマに大きく関わってもいる母親、そして母性について見てゆく。

1 0 0 0 OA 魚のいろいろ

著者
田中茂穂 著
出版者
春陽堂
巻号頁・発行日
1933

1 0 0 0 OA 新撰物理学

著者
本多光太郎, 田中三四郎 著
出版者
内田老鶴圃
巻号頁・発行日
1901
著者
谷口 雄司 田中 宜之 中村 広繁 鈴木 喜雅 石黒 清介 森 透
出版者
特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.9, no.7, pp.875-878, 1995-11-15
被引用文献数
2 2

症例は60歳,男性,胸部異常陰影を主訴に入院し,胸部CT,喀痰細胞診にて右S^9の扁平上皮癌と診断された.入院時検査にて血清Ca12.8mg/dl, PTH-rP-C85.5pmol/lと高値を示した.手術は低肺機能のため肺底区区域切除を施行した.腫瘍は69×57×41mmで病理は中分化型扁平上皮癌であった.術後Ca,PTH-rP-Cはすみやかに正常値に復し,摘出した腫瘍組織よりPHT-rPのmRNAを確認したため,PTH-rP産生肺扁平上皮癌と診断された.術後1年,再発の徴侯なく生存中である.

1 0 0 0 和仏辞書

著者
ピエル・レー 田中弘義著
出版者
田中弘義
巻号頁・発行日
1888