著者
福井 博一 景山 幸二 松本 省吾 松本 省吾
出版者
岐阜大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

根腐病抵抗性の4倍性Rosa multifloraと根頭がんしゅ病抵抗性をのPEKcougelを交配し、複合抵抗性台木の育成を目指した。得られた種子から胚を摘出して胚培養を行った。遺伝子マーカーを用いて交雑後代の検証を行った結果、3個体のF1個体が得られた。これらのF1は根頭がんしゅ病と根腐病に対して高い複合抵抗性が確認できた。接木親和性検定の結果、' F1 No.1'、' F1 No.5'が台木として有望であった。
著者
山口 三十四 堀内 久太郎 加賀爪 優 福井 清一 鈴木 宣弘 松田 敏信 藤本 高志 衣笠 智子
出版者
尾道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本科研の研究では人口減少下の農業と食料についての研究成果を行っている。具体的には、「世界のWTO・FTAの潮流」と「農業の新たな構図」の展望、FTA交渉から見えてくるASEANとの「東アジア経済統合」への道、人口減少を含む「人口変化が産業構造に与える影響」、文明転換期にある「人口減少と食料や農業のあるべき姿」、「豪州の食料貿易政策」、「中国農業の全要素生産性」等の計測、地域間の「収束性」の分析、「中国や台湾の人的資本とその経済や社会への影響」、「飼料自給・糞尿循環利用・水田保全」に及ぼす影響、「食料消費の理論的実証的研究」等を行っている。この3年間で、8人の論文が74本、著書が12冊、学会発表は52回にも至っている。
著者
福井 敏樹 山内 一裕 丸山 美江 佐藤 真美 高橋 英孝 山門 實
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
人間ドック (Ningen Dock) (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.29-35, 2012 (Released:2012-10-03)
参考文献数
13

目的:人間ドック健診は,生活習慣病の発症予防と早期治療,がんの早期発見と早期治療を大きな目的としている.しかしながら人間ドック健診と一般健診受診者の医療費について比較検討した報告はこれまでほとんどない.したがって今回我々は,通常の健診を毎年受けている集団(一般健診群)と毎年人間ドックを受け続けている集団(ドック健診群)における医療費の経年変化を比較検討し,毎年人間ドック健診を受け続けていれば,本当に一般健診以上の医療費削減効果があるのかを検討した.方法:対象は四国エリアの40歳代および50歳代のNTTグループ社員.平成15年度から17年度までの3年間連続での一般健診群と3年間連続でのドック健診群における年間医療費を,平成18年度から22年度まで5年間前向きに追跡した.結果:男性については,40歳代および50歳代の一般健診群では経年的に年間医療費が増加する傾向が見られた.5年間の累積医療費の両群の差は,40歳代は,男性約14.3万円,女性約-6.9万円であった.50歳代は,男性約33.0万円,女性約4.0万円であった.男性においては40歳代,50歳代共に両群の差が年々大きくなっていった.結論:50歳代男性では,人間ドック健診と一般健診との費用差額を考慮しても,毎年人間ドック健診を受けることに医療費削減効果があることが示された.
著者
岡村 光善 斎藤 光男 西田 委甲子 福井 美佳
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.269-270, 1990-09-04

コンピュータの進歩に伴い、その取扱うデータが数値から文字,図形,画像などその範囲が広がっている。またその利用者も専門家の手を離れ、一般に広がってきている。そうした流れの中で、マンマシン・インタフェースが益々重要な役割を果たすようになってきており、その中でも人間の視覚に訴えるコンピュータグラフィクス分野の発展は目覚ましい。しかし3次元図形の写実的な表示には、画素単位の多大な計算を必要とするため、実時間での応答は非常に難しく専用のワークステーションで実現されているのが現状である。このボトルネックを解消し、より広い分野での利用を可能とするため、グラフィクス処理専用のLSI(HSP:High-speed Shading Processor)を開発してきた。今回、パーソナルコンピュータ上で実用的な3次元グラフィクス処理を実現するために、HSPを使用したグラフィクスボードと基本的なソフトウェアを開発したので、その概要について述べる。
著者
浅見宗広 福井隆司 葛城友香 大杉苑子
雑誌
研究報告高度交通システム(ITS)
巻号頁・発行日
vol.2013-ITS-55, no.2, pp.1-8, 2013-11-07

屋内での位置推定手法として,Gaussian Mixture Model (GMM) を用いた WiFi 位置推定手法が提案されている.本稿では,この手法を渋谷駅周辺エリアに実際に適用した際に明らかになった課題やそれに対する対策などを報告する.具体的には,GMM でモデル化するにあたり事前にWiFi電波情報を現地でフロア毎に収集するが,位置推定処理に利用可能な信頼できる WiFi 電波の選定方法が挙げられる.また,位置推定処理ではまずフロアを特定する必要があるが,フロア毎に事前に計測された BSSID 毎の最大強度の情報からフロアを特定する方法について紹介する.その他,フロア推定の正解率や位置推定結果の誤差などを報告する.
著者
福井 麻純
出版者
美学会
雑誌
美學 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.57-69, 2002-03-31

NAKAMURA Hochu has been conventionally known as a Rimpa school painter who published Korin Gafu and whose folding screen work entitled "Flowers of the Four Seasons" is now possessed by The British Museum. Some scholars, however, have often pointed out that he was also well connected with other artistic schools led by Taiga, Buson, or Nichosai. Nevertheless, his raison d'etre as a distinguished painter in the late 1700s and early 1800s has been obscured. The main reason is that people have taken him just as one of many Rimpa schoolpainters and he flourished mostly in the Osaka art circles during the Edo period. This paper explains that it is not appropriate to discuss Hochu simply as a Rimpa school painter and explicates his views on Korin and the figure motifs illustrated in Korin Gafu. This paper also tries to put some light upon his close relationship with the world of Haikai and his personal involvement with the Bunjin circles in Osaka. In addition, this paper tries to show how versatile his artistry was and how critical his contemporaries were to his paintings. Through these topics, this paper elucidates Hochu in a wider context than ever before.
著者
福井 圀彦 木村 哲彦 滝沢 茂男
出版者
バイオフィリア リハビリテーション学会
雑誌
バイオフィリア リハビリテーション研究 (ISSN:13475568)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.27-32, 2006-03-31 (Released:2008-01-30)
参考文献数
27
被引用文献数
1

患側優先の神経筋促通法(法と略)によるリハビリテーション(リハ)を見直す必要がある.法の理論や手技は進歩に伴い,片麻痺の改善を期待させるが,診察現場で片麻痺患者を例に40年昔と現在と比較すると,診察結果は昔と変わっていない.法が治療に有効との感じを受けない.患側優先で総合的な協調運動を行う事は,運動パターンの正常化には適するとされるが,実用に繋がるまでに時間を要し,その間に健側・躯幹の廃用をきたす.健側優先の法では患側優先の場合よりも健側であるため放電による促通の効果が大きいとみられ,リハの途中で,廃用状態で臥床継続状態になってしまう患者が少なく,実用に繋がる事が多い.近年の神経幹細胞の新生力に関する研究から,神経幹細胞が,損傷部位の機能回復に役立つ事も解明され,健側優先の運動リハの持つ有効性の機序解明も期待できる.また,神経伝達物質産生細胞として,神経系リハの領域に影響を及ぼすと考察する.
著者
福井 直樹 高取 聡 北川 陽子 起橋 雅浩 梶村 計志 尾花 裕孝
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.426-433, 2013
被引用文献数
3

農産物を主原料とした加工食品を対象として,迅速な農薬の一斉分析法を検討した.均一化した試料5 gに水5 mLを加えて室温で30分間放置後,アセトニトリル20 mLを加えてホモジナイズ抽出した.塩化ナトリウム1 gおよび無水硫酸マグネシウム4 gを加えて塩析・脱水した.分離した有機層をグラファイトカーボン/PSAカートリッジを用いて精製し,LC-MS/MSで測定した.93農薬について,白菜キムチ,マーマレード,レーズン,梅干しおよびウスターソースで添加回収試験(0.02および0.1 μg/g添加,5試行)を実施した.その結果,すべての食品において平均回収率70~120%(併行精度20%以下)を満たした農薬数は,61農薬であった.本法により市販の加工食品74品目について実態調査を行ったところ,2品目で食品衛生法の一律基準値を超過した.
著者
布村 成具 山中 昇 下条 雅幸 熊井 真次 肥後 矢吉 福井 泰好
出版者
東京工業大学
雑誌
試験研究(B)
巻号頁・発行日
1992

KISCC(応力腐食割れ臨界応力拡大係数)は厳しい環境下での構造物の機械的機能を保証する指標とし重要な値である。その物理的意味は確立しているが、統計的バラツキと時間に依存する因子を含むため、この値を高精度に求めるためには過大な設備労力と時間が必要とされるのが現状である。KISCCを高効率にに求める方法を開発して、十分な量のKISCC試験の実行可能にして厳しい境下で用いられる構造物や機械要素の安全を確保することをこの研究の目的とした。本機の試作の成果を検証するためには長時間計測が必要であり、循環系及び計測系をを整備し、長時間安定に関する各種の検討実験を行った。無人計測系の整備は市販ソフト及び研究室開発ソフトによて行っているが、一長一短があり、目的とした市販パソコン程度の機器による信頼性の高い汎用手法の確立がまだなされていない。極微電圧の計測に用いるアナログ回路のノイズの統計的な除去に別のアルゴリズムの適用が必要と思われる。これらの検討はすでに準備された機器、ソフトを駆使して解決出来るものと考える。高力アルミニウム合金の3%NaCl溶液中でKISCC試験を続行され、貴方のデータの確認を行った。破面からのき裂伝播による情報と計測速度を関連づけるべく数百の破面SEM写真の画像解析を行った。この関連は現在のところあまり明瞭でなく、より高度(トンネル顕微鏡、原子間力顕微鏡)の観察に基づく必要があると結論づけられた。き裂伝播速度を測定しない超集積8試片の試験の可能な装置の設計を行った。分担研究者山中はアルミニウム基シラス傾斜機能複合材料の食塩水中でKISCC試験を行こない、プラトウ域のき裂伝播速度とシラス傾斜配分の関連を検討し、地域の要望の高いこの材料の実用化を図った。付加電位によるき裂先端挙動を解析し加速試験の可能性の検討及び腐食環境中のアコーステックエミッション法によるき裂検出精度の改善は、有意な結果は得られなかった。予定した3000時間試験は装置の安定性より行えなかった。研究場所を代表者の新職場に移し、これを完成させる。
著者
福井淳 編
出版者
岡本仙助
巻号頁・発行日
1886
著者
福井 篤
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.1-10, 1964-02-29 (Released:2009-11-12)

今日, 雪氷学と称せられる分野において, 氷の結晶の問題から, 積雪・融雪の物理学的問題に至るまで, 学問的体系をととのえてきたのは, 最近ほぼ10年位の進歩によるものであろう。氷の結晶, 雪の結晶及び降雪現象については, 雲物理学の進農も含めて純基礎的学問の分野で進められてきたが, 積雪現象については, 従来主として応用科学的に取扱われ, 特に産業分野における防災対策上の問題として研究が進められてきた。特に, 多雪による大災害の発生を見ると急速にその対策研究が要望され, 昭和9年, 11年, 15年等の大雪年の際は, 農林業・鉄道などの被害が大きく, これらの分野では, 積雪による直接災害に対する対策に必要な調査研究が個々に行なわれるようになった。戦後に至ってやや暖冬の傾向にあった時期においては, 雪に対する研究調査の必要性は, 世間的に認められるところではなかったが, 産業構造の発展によって, 各分野における積は的な対策研究が進められたほか, 積雪現象の純学問的な取扱いがなされるようになってきた。近年に至り, 両者の歩み寄りが次第に深まりつつあるときに当って, 昭和35~36年の新潟における豪雪, そして今回の北陸地方から西日本一帯を襲ったいわゆる38。1豪雪となった。従来の産業分野における十数年にわたる対策研究も相当の効果があったにもかかわらず, 再度大災害をまねく結果になった。このため, 雪害対策について再び大きな話題を呼び, 多くの対策研究の再検討と同時に雪 (この場合降雪積雪現象を対象として) そのものに対する基礎的研究の必要性が論ぜられるようになった。しかしこのことを論じるに当っては, 特に38.1豪雪に際しての災害の実態が何であったか, また今日の雪に関する基礎的研究がどのような現状にあるかを見はめなければならないであろう。38.1 豪雪による災害の実態については, 各方面で調査が試みられ, それぞれの分野における被害の様相が発表されているものもあるが, 相互の関連性についての究明がなされていない面もあり, 真の意味の災害の様相がつかみにくい。また一方一般的に雪害というものがどのような形態で発生するかについてもいままで総合的に調査されたものが少なく, 社会科学に立った対策に至っては全く未開発の問題にもなっている。これらの点も考えて, 現在雪国のおかれている地理的社会的条件と雪との相互関係及びこの問題を解決する基礎的な雪そのものに関する研究との連繋について考える必要があろう。このような意味において, 雪に関する研究調査の現況と問題点を述べてみたいと思うが, 積雪学という立場における理論的発展過程については, 本誌の吉田順五先生によって詳しく述べられておるので, ここでは, 主に雪害の防災的見地に立って述べることにしたい。
著者
福井 和広
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.8, pp.1-8, 1994-01-20
被引用文献数
2

本論文では、エッジを安定に抽出する方法を提案する。エッジを輝度が急激に変化する位置ではなく、領域と領域を最も分離する領域境界として捉える。領域境界は、境界を形成する2つの局所領域の統計的な性質によって決るので、ノイズの影響に対してロバストである。この考えに基づいて、エッジ強度は、判別分析法により求まる2つの局所領域間での画像特徴量の"分離度"で表される。分離度は、理想ステップエッジ上で、ステップの高さに無関係に最大 (.) となり、エッジが鈍るに従って低下してゆく。線形領域では、その勾配に依らずにほぼ0.75、平坦領域では0.0に近くなる。この特性により、エッジ抽出しきい値が、エッジ強度に無関係に0.75近傍に設定される。したがって、従来の最適しきい値の選択問題が解決される。また、複数の特徴量を使うことでカラー、テクスチャエッジの抽出にも容易に拡張可能である。This paper proposes a robust method for detecting a weak edge. In our method, an edge is defined not as a point where the intensity changes largely, but as a region boundary based on separability of image features which can be calculated by the linear discriminant analysis. Based on this idea, the intensity of an edge is obtained from the separability, which depends only on the shape of an edge. This feature enables us to select easily the best threshold value for the extraction or a weak edge. And besides, our method can be applied to color, and texture edge extraction. Experimental results are presented to demonstrate the efficacy of the proposed method.
著者
三輪 のり子 大橋 達子 岩城 直子 河相 てる美 滝原 香 吉澤 環 福井 則子 石川 今日子 寺嶋 順子 山本 美千代 梅田 加洋子 堅田 智香子 高木 妙子 細川 佳子 山田 真由美 楠 早苗 若林 理恵子 安田 智美 泉野 潔 永山 くに子 田中 三千雄
出版者
富山大学
雑誌
富山医科薬科大学看護学会誌 (ISSN:13441434)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.101-110, 2005-07
被引用文献数
1

本研究では,欧米における内視鏡看護研究の歩みと現状を明らかにすることを目的に文献的考察を行った. MEDLINE (1951〜2003年)とCINAHL(1982〜2003年)のOvidのWeb版(2004年5月7日現在)を使用し, Key wordを"Nursing and Endoscopy"とする全種類の文献のうち,看護系雑誌に掲載されていた109篇を対象に分析を行った.その結果, 1966〜1980年代までは解説が中心であったが, 1990年代に入ると研究報告や症例報告もみられるようになり,文献数は増加傾向を示していた.しかし約50年間において,解説に準ずるものが全体の86%を占め,研究報告8.3%,症例報告4.6%であり,未だに内視鏡看護に関する研究が乏しい現状が明らかとなった.文献は活用目的により,『患者の安全・安楽への援助(48.7%)』『医学知識の習得(22.9%)』『看護業務の質の向上や円滑化(28.4%)』の3カテゴリーに大別された. 1960年代後半は医学知識の習得のための報告が主であったが, 1980年代中頃から患者の安全・安楽への援助に関するものが急増していた.さらに1990年代になると,再び医学知識の習得のための報告があり,看護業務の質の向上や円滑化を図るための報告も次第に定着してみられるようになっていた.これらは報告内容によりさらに12サブカテゴリーに分類された.とくに患者の成長段階・理解力・疾患や病期・心理面など患者の特性に視点を置いた看護の報告や,スタッフの教育や健康管理,関連部門や他職種との連携などの実践に繋がる報告が少なく,この方面への研究の蓄積が今後の課題として考えられた.