著者
辻 昌宏
出版者
明治大学教養論集刊行会
雑誌
明治大学教養論集 (ISSN:03896005)
巻号頁・発行日
no.505, pp.17-34, 2015-03
著者
辻 啓一
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.769-775, 1982
被引用文献数
1

(1) 緩衝能曲線(β-PH曲線)の一つの応用として各種の調味料について予備実験を行った.<br> (2) 試料中の弱プロトン解離基のpKaにほぼ等しい値のpHにおいて緩衝能曲線にピークまたは肩を生ずることに基づき,調味料の緩衝能曲線をその形状を考慮してC,P,Nの3区に区分し,それぞれの区に該当する解離基のおよその当てはめを行った.<br> (3) 上記の区分においてC区(pH<5.7)は主に有機酸およびアミノ酸のカルボキシル基,N区(pH>7.5)はアミノ酸等のアミノ基によるピークまたは緩衝能帯を表す.中間のP区は無機,有機のリン酸化合物およびイミダゾール化合物を主とする成分によると考えられるが,試料によって高さと形状の変動が大きく,C区,N区に対してこの区がかなりの大きさを持っのはかっおぶし,にぼし,こぶ等の素材だしおよび培養基用牛肉エキス,酵母エキスであった.これに対し加工調味料(Table II)ではP区の緩衝能はおおむねきわめて小であり,同時にC,N区の形状はグルタミン酸のそれとよく一致した.<br> (4) みそ,しょう油についての「滴定酸度」,およびいわゆる食品の緩衝能と,緩衝能曲線との関係について考察を加えた.<br> (5) P区において緩衝能を示す調味料成分の本体について考察した.
著者
大野 耕一 辻本 元 増田 健一 岩田 晃 長谷川 篤彦
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

本研究では獣医領域における腫瘍や免疫異常疾患に対する遺伝子治療を開発することを最終目的として研究を行ってきた。具体的には1)イヌおよびネコの肝細胞増殖因子(HGF)を用いた遺伝子治療の基礎研究、2)イヌp53遺伝子導入アデノウイルスベクターの構築およびイヌ腫瘍細胞株に対する抗腫瘍効果の検討、3)FIVに対する,およびFIVを用いた遺伝子治療の基礎研究を中心に研究を進めてきた。イヌおよびネコの肝・腎不全に対するHGF遺伝子治療の基礎研究に関しては,HGF cDNAについてネコの完全長およびイヌの部分クローニングを行った。またイヌの肝疾患に対するHGF遺伝子治療の前段階として,各種肝疾患におけるHGFおよびTGFの発現について検討を行った。またクローニングされたイヌおよびネコHGFを発現プラスミドに組み込み、その発現プラスミドの投与法(直接あるいはリボソーム法)について検討を行った。小動物の腫瘍に対する遺伝子治療の基礎研究としては,まずイヌの各種腫瘍細胞におけるp53癌抑制遺伝子の変異と,セントロソーム異常について検討を行うとともに,我々の研究室でクローニングが行われたイヌp53遺伝子を組み込んだ組み換えアデノウイルスの作成し,その抗腫瘍効果を検討した。また抗腫瘍免疫の増強を目的として,ネコIL-18cDNAのクローニングと,イヌCTLA-4融合蛋白発現プラスミドの作成を行った。ネコ免疫不全ウイルス(FIV)感染症に対する遺伝子治療の基礎研究としては,FIV特異的治療の評価法の確立を目的として,血漿中ウイルスRNA量の定量法を確立し,その手技を用いて血漿中ウイルス量と病態との関連性について検討を行った。またTNFによるFIV感染細胞のアポトーシスのメカニズムについて検討を行うとともに,ネコのTNFレセプターについてクローニングを行った。さらに新たなFIVの治療標的を探る目的で,ネコの血管内皮増殖因子(VEGF)のクローニングも合わせて行った。
著者
辻 啓子 伊藤 きよ子 西條 セツ
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.30, no.7, pp.622-630, 1979

背にヨークをつけ, ギャザリングする場合をとりあげ, ギャザー分量, 長さの変化にともなう外観効果のちがいを, 裾のひろがり寸法, ヘム曲線の形状から検討した結果, 次のように要約することができる.<BR>1) 裾のひろがり寸法ならびにヘム曲線の形状は, 素材物性特にcover factor, 曲げ剛性, せん断剛性, ドレープ係数, 伸長弾性率, 布重量の影響を受ける.すなわちcover factorの大きい, 曲げ剛性, せん断剛性, ドレープ係数の小さい素材は裾のひろがり寸法は小さく, ヘム曲線のノード数は多く, その形状は均一で美しいドレープを呈する.また伸長弾性率の小さい素材はふくらみのあるドレープのたれ下がりを生じない.<BR>2) ギャザー分量が増加すると, 裾のひろがり寸法, ヘム曲線のノード数は増加するが, 布重量の大きい素材はギャザー分量が2.25倍になると, 自重により裾のひろがり寸法は小さくなる.<BR>3) ドレーパリの長さの差によるヘム曲線の形状は, 45cmと55cmの間には大差はみられないが, 90cmではノード数は約70%減少し, ノードの振幅は前者の約1.5倍となり, 同一ギャザー分量でも長さが変化すると外観効果は異なる.また布重量の大きい素材は長さが大になると, 裾のひろがりは自重により小さくなる.
著者
太田 康嗣 山本 辰久 神吉 正和 松浦 龍基 辻田 圭一
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集 日本社会情報学会 第17回全国大会
巻号頁・発行日
pp.133, 2002 (Released:2002-09-19)

Since public planning process is now heavily depending upon government officials' personal experiences and skills, sharing knowledge and information of its departments is essential to encourage efficient and logical planning.This paper is focusing on profiles and promising advantages of a bland-new package system "KGM (Knowledge Government Manager) (TM)". KGM integrates major government information systems such as planning, budgeting, staffing and documents database, and also introduces analytical techniques (i.e. operations research). Through these, it is going to support local governments to improve efficiency and to reduce time and/or cost; furthermore, KGM ultimately aims to realize democratic society.
著者
辻 圭秋 ツジ ヨシアキ Tsuji Yoshiaki
出版者
同志社大学一神教学際研究センター(CISMOR)
雑誌
一神教世界 (ISSN:21850380)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.15-26, 2010-02-28

本論文は、「イスラーイーリーヤート」という概念に対する理解を、(1)現代イスラーム世界のウラマー、(2)I.Goldziher、(3)S.D.Goitein、の三者から探り、Goiteinのイスラーイーリーヤート理解が前二者とは大きく異なることを明らかにする。(1)現代イスラーム世界のウラマーによるイスラーイーリーヤート理解は、「ユダヤ教・キリスト教的な信頼できない言説の総体」であり、実際にユダヤ教に由来するかどうかは問わない。(2)Goldziherも、個々の言説のユダヤ教的来歴を問題として俎上に載せることはあっても、大部分はウラマーの規定に従っている。他方、(3)Goiteinはイスラーイーリーヤートを、「ユダヤ教に由来する言説」と理解する。Goiteinによるイスラーイーリーヤート研究の方法論は、ユダヤ学における教父研究に近いものであり、一神教研究のみならず、イスラーム・ユダヤ教交渉史を考える上で極めて有益な知見をもたらすものであることを明らかにする。
著者
須藤 博明 辻 美代子 卯西 元
出版者
The Japanese Society for Pediatric Nephrology
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.33-37, 2000
被引用文献数
1

腎性低尿酸血症は,腎における尿酸クリアランスが亢進し尿酸の体内プールが減少している病態である<sup>1)</sup>。近年本症患者が,運動後急性腎不全を起こしやすいことが明らかになった<sup>2)</sup>。今回運動後急性腎不全を発症した15歳の男子を経験した。<br> 患者は,3日前運動会の後から腹痛と嘔吐を訴え,昨日から眼瞼浮腫を認め入院した。尿量約2,000ml,体重72.4kg (通常68kg),血圧154/90mmHg。<br> <b>血清生化学所見:</b> 尿素窒素39.9mg/dl,クレアチニン5.3mg/dl,尿酸4.3mg/dl。<br> <b>尿所見:</b> 蛋白 (+/-),潜血 (-),糖 (-),尿沈渣異常なし。<br> 非乏尿性急性腎不全と診断し,輸液,安静と塩分制限で治療したところ,腎機能は順調に改善した。回復時に体重は63.6kgとなり,血清尿酸値は0.6mg/dlと低値となった。5カ月後に施行したPyrazinamideとBenzbromarone抑制試験の結果から分泌前再吸収障害型の遺伝性腎性低尿酸血症と診断した。非乏尿性腎不全では血清尿酸値にも注目し,適切な治療と低尿酸血症者に対 して発症予防の指導が必要である。
著者
ツヴァイク著 辻瑆訳
出版者
白水社
巻号頁・発行日
1964
著者
辻村 春海 森 正浩
出版者
日本フェロアロイ協会
雑誌
フェロアロイ (ISSN:0911405X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.p118-129, 1993-06
著者
石川 自然 安藤 正彦 辻 隆之 須磨 幸蔵 高尾 篤良
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.6, no.11, pp.1632-1637, 1974

われわれは雑腫成犬を使用しての実験中,たまたままれにみるイヌの心膜欠損に遭遇した.<BR>本心膜欠損例は,'L内筍形の合併はなく,'t前面左右に及ぶ広範囲の心膜欠損があり,ヒトにおいてもまれと思われるtypeの1つである、また,形態学上興味深い事は,特に左室側の心膜辺縁の直下に深い圧痕がみられ,さらに左側のN.phrenicusが露出されていた事である.現在までに,ヒトの心膜欠損症の臨床症状の1つとして胸痛があげられているが,本症例の場合,圧痕による冠状動脈の圧迫は形態学上胸痛の成因を示唆している様に思われる.<BR>発生学的には,横隔膜神経が左側心膜を伴っていない事から,左側のpleuropericardial-membraneの不完全な発育によって肺芽が胸腔と心腔との間にある空隙に突入しながら発育したためと思われる.心膜欠損症の発生機序については,不明なところがまだ多く,今後さらに検討する必要があると思われる.
著者
辻本 恭子 Kyoko Tsujimoto
雑誌
日本文藝研究 (ISSN:02869136)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.47-63, 2004-03-10
著者
三好 史隆 倉本 到 渋谷 雄 辻野 嘉宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.89, no.10, pp.831-839, 2006-10-01
被引用文献数
5 5

ユーザがPCを用いて作業を行っているときに,優先的に行われている作業のことをメインタスクと呼ぶ.そして,そのメインタスクに割り込んで表示される情報のことを周辺情報と呼び,その提示方法のことを周辺表示法と呼ぶ.周辺情報により,ユーザは効率的に作業を進めることが可能になるが,周辺表示法が適切でなければ,ユーザは周辺情報を見逃したり,逆にメインタスクを邪魔され,効率良く作業を行うことができない.つまり,"メインタスクを邪魔しない"ということと"情報提示を気づかせやすい"ということが周辺表示法に求められている.しかし,この二つはトレードオフの関係にあり,両方を同時に満たすことは困難である.そこで,ユーザが周辺情報を受け取りながら作業を効率的に進めるためには,周辺表示法がユーザの作業に与える影響を知ることが重要となる.本研究では,"メインタスクへの妨害の度合"の指標として「タスク集中度」を提案し,これに加えて,"気づかせやすさ"の指標である認知時間を用いて周辺表示法を評価する.
著者
辻 真太朗 福田 晋久 谷川原 綾子 西本 尚樹 本間 勝美 小笠原 克彦
出版者
Japanese Society of Radiological Technology
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.71, no.3, pp.186-193, 2015

<i>Purpose:</i> In 1994, Japanese Society of Radiological Technology (JSRT) constructed the lexicon in the field of radiologic technology. However, recently, latest lexicon is not updated yet. The purpose of this article is to compare the terminologies in clinical medicine with the others and to consider reconstructing the lexicon in the radiological technology. <i>Materials and Methods:</i> Our study selected three categories from the database of the academic society. These three groups were Clinical medicine (hereafter CM, 167 societies, includes JSRT), Psychology / Education (hereafter P/E, 104 societies), and Comprehensive synthetic engineering (hereafter CSE, 40 societies). First, all societies were surveyed to know whether there were any lexicon in their official website. Second, these terminologies were surveyed on the following criteria: (a) Media of lexicon, (b) Number of terms, (c) File type of lexicon, (d) Terms translated into English, (e) Way of searching terms, and (f) Number of committees of the terminology. <i>Results:</i> Lexicon in CM, P/E, and CSE had 20, 4, and 7. Compared with P/E and CSE, CM showed the following trends: (a) used electronic media frequently, (b) stored large number of terms (about 5,000 to 11,000), (c) enabled to download frequently, and (d) used the alphabet and Japanese syllabary order frequently. <i>Conclusions:</i> Compared with the lexicon of P/E and CSE, terminology in CM tended to adopt the electronic media of lexicon and to have large number of terms. Additionally, many lexicons were expressed in English terms along with Japanese terms. Following massive lexicon of SNOMED-CT and RadLex, it is necessary to consider applying the web-based term searching and an ontological technique to the lexicon of radiological technology.
著者
小橋 由紋子 尾尻 博也 山添 真治 馬場 亮 辻本 博瑛 青柳 裕
出版者
日本関節病学会
雑誌
日本関節病学会誌 (ISSN:18832873)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.409-415, 2013 (Released:2015-02-18)
参考文献数
3

Objective: To evaluate availability of dual-source computed tomography (CT) for representative joint pathologies and to document the findings of each.Methods: We used dual-source CT to evaluate representative joint diseases. Dual-source CT has two X-ray tubes and can produce two different X-ray energies (80 KV and 140 KV) at the same time. We analyzed CT values of each structure obtained by dual-source CT, and distinguished one from the others using the three-material decomposition theory.Results: Dual-Energy Imaging produced virtual non-contrast (VNC) images, which detected several clinically important joint pathologies such as articular cartilage defect of the knee joint, labral tear of the hip, and triangular ligament tear of the wrist.Conclusion: VNC imaging obtained by dual-source CT is considered to be valuable in the evaluation of joint pathologies.
著者
松葉 豪 辺見 幸大 辻 秀人 河井 貴彦 金谷 利治 豊原 清綱 遠藤 浩平
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
pp.2014-0039, (Released:2015-03-19)
参考文献数
29
被引用文献数
3 2

溶融混練でブレンドさせたポリ(L-乳酸)(PLLA)とポリ(D-乳酸)(PDLA)試料のガラス状態から昇温時および溶融状態からの降温時の結晶化(ガラス結晶化・メルト結晶化)でのモルフォロジーの変化を追跡した.ガラス結晶化では,PLLA(PDLA)の単体からなるHomo晶とステレオコンプレックス結晶(Sc晶)が観測された.昇温に伴い,長周期は約20 nmから約63 nmとなり,コンホメーションが変化していた.Homo晶の融解後は, Sc晶の間にHomo晶の融解物が存在するため広がった密度ゆらぎ(63 nm)と,Sc晶の長周期(23 nm)の二つの相関が観測された.ミクロンよりも小さい微結晶は粗い界面をもつクラスターを形成した.一方,メルト結晶化では,降温に従ってSc晶のみが成長し,長周期の長さは, 70 nmから40 nmと減少していた.また,非常に界面のなめらかな微結晶が成長していた.
著者
辻 英明
出版者
日本ペストロジー学会
雑誌
ペストロジー (ISSN:18803415)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.67-71, 2007-10-15

既報のアリーナ内実験では,タバコシバンムシ成虫は夕方から潜伏場所から出て20時過ぎに活動のピークを示し,5月には歩行によって暗い方向に移動する傾向があり,7〜8月には明暗差別なく歩行移動し,8月には明るい方向に飛翔移動する個体も多かった.今回,より広い空間で観察する目的で,540mm×360mm×高さ250mmの室内の中央で成虫とシェルターの入った放飼カップを設置開放し,周囲に設置した餌入りの捕獲カップ14個と,水または蜂蜜水を含んだ脱脂綿の入った捕獲カップ14個への侵入状況を調査し,床や壁に残された個体の回収も行った.2006年6月4〜5日(実験A)と16〜17日(実験B)の各一昼夜の実験の結果,周囲の容器への侵入は,人為的振動の多い放飼カップ設置直後を除けば,夕方から夜間にかけて多くみられた.放飼カップを離れた個体のうち,周囲の捕獲カップに侵入した個体の割合は実験Aで11%,実験Bで29%,捕獲カップ以外で翌朝回収できた個体は実験Aで13%,実験Bで8%,その他は行方不明であった.餌場以外での活動も多いことは既報のアリーナ実験と共通の結果と言える.侵入した捕獲カップの位置にはある程度の方向性があり,散光ガラス窓(南側)に対面する明るい白壁(北側)の方向は少なかった.むしろ散光ガラス窓の下の逆光となる壁側(南側)に侵入が多かった.餌入りカップと水入りカップが同数の実験Aでは,侵入した成虫のうち8%(=1/12)が水入りカップに侵入し,餌カップと蜂蜜水入りカップが同数の実験Bでは,20%(=4/20)が蜂蜜水入りカップに侵入した.成虫は幼虫の餌に産卵するためだけでなく,自身の栄養摂取や水分摂取のためにも移動侵入すると言える.