2 0 0 0 OA 優生学と倫理

著者
野村 真理
出版者
金沢大学
雑誌
講義録・研究者になりたい人のための倫理--先端科学を中心に
巻号頁・発行日
pp.53-58, 2006-12-01

金沢大学経済学部
著者
野村 恭史
出版者
The Philosophy of Science Society, Japan
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.45-63, 2021-03-31 (Released:2021-03-31)
参考文献数
18

In the “Appendix B” to his Principles of Mathematics (1903), Bertrand Russell developed a theory of types that is different explicitly from his so-called “ramified” theory of types in Principia Mathematica (1910). It is not easy to evaluate properly this “Appendix B” theory of types, because (A) it is sometimes thought that it is only a rough sketch added hastily, and (B) it seems to play no role for Russellʼs later theoretical developments. But in this paper, I shall show that both (A) and (B) are not correct and that the “Appendix B” theory of types played an important role for his theoretical developments leading to the ramified theory of types.
著者
井澤 修平 野村 忍
出版者
日本行動医学会
雑誌
行動医学研究 (ISSN:13416790)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.66-72, 2004 (Released:2014-07-03)
参考文献数
31
被引用文献数
3

多くの欧米の研究者は、冠動脈疾患のリスクを考慮するうえで、敵意性、とくにシニシズムの役割を強調している。本研究の目的は、シニシズム尺度 (CQ) の作成とその妥当性を検討することであった。718名の学生と102名の従業員を対象にBarefootら (1989) の分類に基づく13のシニシズムを表す項目を実施した。探索的・検証的因子分析を行った結果、6項目1因子が抽出された。これらの項目の信頼性係数は学生サンプルで.753、従業員サンプルで.758であった。CQは敵意尺度の間に中程度の関連が示された。また日常ストレッサー・気分との相関を求めたところ、シニシズムの高いものは高頻度の日常ストレッサーと怒り気分を示した。12週間の間隔をあけて行われた再テスト結果との相関係数は十分に高いものであった (r=.704)。これらの結果はCQの妥当性と信頼性を支持するものである。CQはパブリックヘルスの調査において標準化された有用な尺度であると考えられる。
著者
栃木 謙一 野村 朋宏 長谷川 達也 森下 充史
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.51, no.10, pp.801-806, 2013 (Released:2014-10-01)
参考文献数
4

各務原大橋は,一級河川木曽川を渡る橋長594mのPC10径間連続フィンバック橋であり,移動架設桁を用いた張出し架設工法により橋梁上部工の施工が行われた。本工事においては,高粘性のコンクリート(設計基準強度50N/mm2早強ポルトランドセメントを使用)を長距離圧送する必要があり,圧送時に流動性の低下が生じた場合,充填性に大きな影響を与えることが懸念された。また,単位セメント量が多くなるため,温度応力による有害なひび割れの発生が懸念された。本稿では,これらの課題に対する検討と対策およびコンクリートの施工状況について報告する。
著者
国末 浩範 市原 周治 野村 修一 野上 智弘 森 秀暁 大谷 裕 石堂 展宏 太田 徹哉 臼井 由行 田中 信一郎
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.118-121, 2009-01-01 (Released:2011-12-23)
参考文献数
10
被引用文献数
1

症例は96歳の女性で,既往歴として平成19年2月に心嚢液貯留に対し,心嚢—腹腔開窓術を施行されていた.平成19年7月初旬,急に激しい腹痛が出現し,当院を紹介され受診した.腹部は軟らかいが,腹部全体に圧痛を認めた.腹部CTにて心嚢内に腸管が嵌頓するように入り込んでおり,心嚢—腹腔開窓孔による心嚢内ヘルニア嵌頓を疑い開腹術を施行した.開腹所見ではトライツから370 cmの小腸が約30 cm心嚢—腹腔開窓孔から心嚢内に入り込み絞扼され腸管が壊死していた.開窓孔を広げ腸管を腹腔に戻し,小腸部分切除を施行した.また,開窓孔は肝円索にて緩めに覆い閉鎖した.術後の経過は良好で第24病日に退院した.心嚢—腹腔開窓孔による心嚢内ヘルニア嵌屯はまれであるので報告する.
著者
日道 俊之 小山内 秀和 後藤 崇志 藤田 弥世 河村 悠太 Davis Mark H. 野村 理朗
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.88, no.1, pp.61-71, 2017 (Released:2017-04-25)
参考文献数
57
被引用文献数
13 54

Empathy is a multi-dimensional concept with emotional and cognitive components. The Interpersonal Reactivity Index (IRI) is a multi-dimensional scale of empathic traits. Although some researchers have attempted to translate the IRI into Japanese, these translated scales had limitations with content and construct validity, and measurement invariance. We therefore attempt to overcome these limitations by developing a new Japanese version of the IRI (IRI-J). We used three approaches to assess the validity and measurement invariance of the IRI-J. In Study 1, content validity was tested using back-translation, and construct validity was confirmed through a comprehensive investigation of a web-based survey using six other scales. Results indicate that the factor structure of the IRI-J was equivalent to that of the original version, and that the IRI-J had adequate reliability and construct validity. In Study 2, measurement invariance by gender was confirmed using data from four web-based surveys. These results suggest that the factor model of IRI-J for each gender is equivalent. The present study thus provides an improved measure of empathic traits for the Japanese population.
著者
野村 淳 内匠 透
出版者
日本生物学的精神医学会
雑誌
日本生物学的精神医学会誌 (ISSN:21866619)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.48-52, 2022 (Released:2022-06-25)
参考文献数
14

生物学における一細胞レゾリューションの解析は「single‐cell RNA‐sequence(scRNA‐seq)」によるゲノムワイドな転写産物解析に始まり,「ATAC‐seq」によるクロマチン構造(アクセシビリティー)解析,「CITE‐seq」による細胞膜(表面)タンパク質の解析,組織切片を対象とした空間情報を保持した遺伝子発現解析,さらにこれらを応用した技術にまで拡がりをみせている。現在,3D脳オルガノイド等を組み合わせることにより多面的な解析が可能となり,導出された出力データの統合により生物学的理解は急速に進んでいる。実際,神経精神疾患分野においても複雑な疾患表現型を説明しうる細胞種特異的メカニズムが次々と提案されている。本稿では,神経精神系疾患におけるシングルセル解析の見地から,社会性の喪失をコアドメインとする自閉スペクトラム症(自閉症),そして呼吸器系疾患でありながら一部患者に神経精神疾患表現型が認められる新型コロナウイルス感染症(COVID‐19)について,最新の知見を紹介する。
著者
野村 浩子 川﨑 昌 Hiroko Nomura Sho Kawasaki
雑誌
淑徳大学人文学部研究論集 (ISSN:21895791)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.13-24, 2019-03-15

我が国では、女性管理職登用において先進国のなかで大きな後れをとっている。先進諸国の多くが3割を超えるのに対し、日本の女性管理職比率は2017年度時点で11.5%にとどまる。女性管理職育成を進める企業がぶつかる壁として、ジェンダー・バイアスが指摘されている。そこで、本研究では、組織リーダーに望まれるものと、成人男性・女性に望まれるものの関係を探ることで、ジェンダー・バイアスが女性管理職登用に与える影響を探る。大手企業25社に勤める2527名から得たアンケート回答を分析した結果、組織リーダーは望ましさの程度が似ている男性向きで、女性にはふさわしくないというジェンダー・バイアスが存在することが示唆された。さらに、ジェンダー・バイアスは、男性に比べ女性回答者により強い傾向がみられた。こうしたジェンダー・バイアスにより、女性が管理職になることをためらう、また組織内でも女性は登用にふさわしくないとみなされる可能性がある。
著者
田中 丈夫 木下 牧子 野村 英樹 山本 昌弘 清水 貴子 神代 龍吉 船崎 俊一 向原 茂明 松村 真司
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.239-242, 2011-08-25 (Released:2013-03-25)
参考文献数
4
被引用文献数
1

1)調査した10カ国での生涯教育(CME・CPD)履修が義務化されていたのは7カ国で,2カ国では義務に近い推奨の制度であった.我が国と同様「自主性」で運用されている制度はスペインのみであった.2)2000年以降,CME,CPD制度変革がグローバルな潮流として窺えた.3)医療の社会的説明責任をはたすために,我が国のCME・CPD制度のあり方と継続について幅広い論議が必要である.
著者
相川 慎也 芦原 貴司 天野 晃 有末 伊織 安藤 譲二 伊井 仁志 出江 紳一 伊東 保志 稲田 慎 井上 雅仁 今井 健 岩下 篤司 上村 和紀 内野 詠一郎 宇野 友貴 江村 拓人 大内田 研宙 大城 理 太田 淳 太田 岳 大谷 智仁 大家 渓 岡 崇史 岡崎 哲三 岡本 和也 岡山 慶太 小倉 正恒 小山 大介 海住 太郎 片山 統裕 勝田 稔三 加藤 雄樹 加納 慎一郎 鎌倉 令 亀田 成司 河添 悦昌 河野 喬仁 紀ノ定 保臣 木村 映善 木村 真之 粂 直人 藏富 壮留 黒田 知宏 小島 諒介 小西 有人 此内 緑 小林 哲生 坂田 泰史 朔 啓太 篠原 一彦 白記 達也 代田 悠一郎 杉山 治 鈴木 隆文 鈴木 英夫 外海 洋平 高橋 宏和 田代 洋行 田村 寛 寺澤 靖雄 飛松 省三 戸伏 倫之 中沢 一雄 中村 大輔 西川 拓也 西本 伸志 野村 泰伸 羽山 陽介 原口 亮 日比野 浩 平木 秀輔 平野 諒司 深山 理 稲岡 秀検 堀江 亮太 松村 泰志 松本 繁巳 溝手 勇 向井 正和 牟田口 淳 門司 恵介 百瀬 桂子 八木 哲也 柳原 一照 山口 陽平 山田 直生 山本 希美子 湯本 真人 横田 慎一郎 吉原 博幸 江藤 正俊 大城 理 岡山 慶太 川田 徹 紀ノ岡 正博 黒田 知宏 坂田 泰史 杉町 勝 中沢 一雄 中島 一樹 成瀬 恵治 橋爪 誠 原口 亮 平田 雅之 福岡 豊 不二門 尚 村田 正治 守本 祐司 横澤 宏一 吉田 正樹 和田 成生
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.Dictionary.1, pp.1-603, 2022 (Released:2022-03-31)
著者
甲斐 祥吾 笹原 紀子 野村 心 芝尾 與志美 中島 恵子
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.320-329, 2016-06-30 (Released:2017-07-03)
参考文献数
29

左内頸動脈閉塞に起因する脳梗塞後に, 高次脳機能障害による社会的行動障害として万引きを繰り返し, 時刻表的行動, 失語症を呈した症例を経験した。今回, 責任病巣から先行研究と比較・検討したうえ, 万引きの対象品, 要因等を行動観察により評価した。介入内容として, 多職種の協力体制のもと, (1) 万引きの対象は特定の嗜好品であったことから金銭管理, 嗜好品の保管, チェックリスト作成を行い, (2) 時刻表的行動をプラスの側面と捉えて買物・摂食をスケジュール化したことで, 万引きは消失した。今回, 前頭葉に損傷がなく, 一側性の病変により常同的な食行動異常を呈する万引きに対しては, 環境の構造化により, 不適切行動が早期に消失する可能性が示された。これらのことから, 病巣と行動観察から原因を評価し, 地域生活にわたるまで多職種で関わることが, 万引きのような触法行為を伴う社会的行動障害にも有効であると示唆された。
著者
高尾 千津子 鶴見 太郎 野村 真理 武井 彩佳 宮崎 悠 井出 匠 小森 宏美 Wolff David 重松 尚
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

独ソ戦によってナチの支配下におかれた地域のホロコーストの特徴は、ユダヤ人の殺害が現地で執行されたこと、ナチによる占領の初期段階で、現地住民の一部がユダヤ人に対するポグロムに関与したことに求められる。本研究は、ソ連・東欧におけるホロコーストの事例研究に取り組み、現地住民のナチ協力に関しては、新たにソ連の支配下に入ったバルト3国やポーランド東部地域とソ連本国内の東ベラルーシ等とで相違があることを明らかにした。