著者
野村 尚樹 宮島 昌克 山岸 宣智 藤原 朱里
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.I_1002-I_1012, 2013
被引用文献数
3

近年,我が国では多くの地震が発生し,多くの犠牲者が発生した.地域住民の地震あるいは津波に対するリスク認知が不十分なために被害が拡大したと言われ,多くの地域ではそれらを教訓に自主防災活動に取り組み始めた.しかし,地域におけるリスク認知度に大きな個人差があり,活動の弊害になっていることも事実である.本研究では,2007年能登半島地震を経験した輪島市臨港地域周辺の住民を対象としたアンケート調査を実施し,地域住民の地震津波災害に関する意識を把握し,防災リスクマネジメント研究の1つである防災リスクコミュニケーション研究の基礎的資料とすることを目的とする.
著者
池田 崇 長澤 弘 山下 哲也 堀内 裕一郎 内田 貴久 野村 千尋 久合田 浩幸 磯和 祐喜子 石田 邦子
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.47-52, 2015 (Released:2015-03-18)
参考文献数
13
被引用文献数
1 2

〔目的〕介護老人保健施設(老健)の入所者の消費エネルギー量と摂取エネルギー量の出納を算出し,自宅復帰か施設入所かの転帰に及ぼす影響について明らかにすること.〔方法〕対象は老健入所者121例.転帰をもとに自宅復帰群58例と施設・入院群63例の2群に分類し比較した.入所から1ヵ月の時点で,消費エネルギー量を24時間行動表とMETsから算出し,食事誘導性熱産生を加えて総消費量を求めた.また,摂取エネルギー量との差からエネルギー出納を算出した.さらに利用者背景,入所時FIMの評価を実施した.〔結果〕エネルギー出納は自宅復帰群で有意に高値であった.年齢,要介護度区分および入所時FIMには差は認められなかった.〔結語〕総消費エネルギー量を算出し,エネルギー出納をプラスバランスに維持する事で自宅復帰に寄与することが示唆された.
著者
関根 康正 野村 雅一 松本 博之 小田 亮 松田 素二 小馬 徹 野村 雅一 小田 亮 松田 素二 小馬 徹 KLEINSCHMIDT Harald 松本 博之 棚橋 訓 鈴木 裕之 GILL Thomas P. 加藤 政洋 島村 一平 玉置 育子 近森 高明
出版者
日本女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

ストリートの人類学は、流動性を加速させるネオリベラリズムとトランスナショナリズムが進行する再帰的近代化の現代社会に資する人類学の対象と方法を探求したものである。現代の「管理社会」下ではホーム・イデオロギーを逸脱したストリート現象の場所は二重の隠蔽の下にあるので、画定しにくいがゆえにまずは正確な対象画定が重要になる。系譜学的にそれを掘り起こしたうえで、そのストリート現象についてシステム全体を勘案した体系的なエスノグラフィを書くことを試みた。この<周辺>を<境界>に読み替えるというネオリベラリズムを適切に脱却する人類学的な新地平を開拓した。
著者
池添 剛 梶川 嘉延 野村 康雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.3201-3212, 2001-12-15
参考文献数
24
被引用文献数
30

本論文では,感性語により音楽を検索するシステムを提案する.提案システムでは,データベース中の曲をマッピングするための検索空間をSD法ならびに因子分析により生成する.また,データベースに新たな曲を登録する際には,GAとニューラルネットワークにより構成された自動インデクシングシステムにより検索空間へのマッピングを行う.検索の際には,8つの感性語対の度合い(1?7)をニューラルネットワークに入力することにより,ニューラルネットワークはそれらの入力に対応する感性空間中の座標を出力するので,検索システムはその出力座標値からユークリッド距離の最も近い曲から順番に検索候補としてユーザに提示を行う.提案システムに対して主観評価実験を行ったところ,検索システムに関しては95%の被験者が満足しており,自動インデクシングシステムに関しては59%の被験者が満足するという良好な結果が得られた.In this paper, we propose a music retrieval system with KANSEI words.In the proposed system,retrieval space in which tunes are mapped is generated by semantic differential methods and factor analyses.When a new tune is registered,the tune is mapped in the retrieval space by an automatic indexing system using genetic algorithms and neural networks.In case of retrieval,arbitrary levels of 8 pairs of KANSEI words are input into a neural network,the neural network outputs the corresponding coordinate value in the retrieval space.Then the proposed retrieval systems show a user some candidate tunes in near order of distance from the output value.The subjectivity evaluation experiments to the proposed system demonstrate the good result that 95% of subject was satisfied about the retrieval system and 59% of subject was satisfied about the automatic indexing system.
著者
野村才二 著
出版者
野村才二
巻号頁・発行日
1891
著者
田幸 年邦 永浜 伴紀 野村 男次
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.513-518, 1977
被引用文献数
6 20

キサンタンガムの非ニュートン流動性および動的粘弾性について吟味を加えた.<br> キサンタンガムは,塑性流動を示し,配向性が著しく,アンドレード式に適合せずシグモイド曲線を示したことから,会合性多糖と結論された.<br> キサンタンガムの流動指数,構造粘性は濃度に関係なくほぼ一定値を示した.<br> キサンタンガムはη'に比較してG'が著しく大きく,tanδは0.4~0.5で,弾性に富む多糖であることがわかった.<br> キサンタンガムの水溶液に塩添加すれば,粘性の温度依存性がアンドレード式に適合するようになることを認めた.このことから,キサンタンガムの分子鎖間会合は塩添加により,ほぐれると結論できる.<br> このことから,キサンタンガムの分子鎖間会合には側鎖が著しく関与していることが示唆された.
著者
小松 一貴 野村 国彦 浅井 義之 佐古田 三郎 野村 泰伸 野村 泰伸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.460, pp.37-42, 2010-03-02
被引用文献数
1

本研究の目的は,ヒト静止立位姿勢の制御メカニズムに関する仮説である,PD制御モデルおよび間欠制御モデルの妥当性を検証することである.そのために,静止立位状態の健常被験者の足裏に対して左右足圧分布の変化に応じた微小な機械的刺激を与え,それに対する重心動揺応答を計測した.計測により得られた重心動揺を,両モデルのシミュレーションと比較した結果,足裏皮膚感覚に姿勢変化に関する情報を有する刺激を加えた場合の重心動揺の性質の変化は,PD制御モデルよりもむしろ間欠制御モデルによってより良く再現され,適切な刺激により,足裏皮膚感覚から得られる姿勢の傾きに関するフィードバック入力が増強されることがあることが示された.
著者
大知 正直 関 喜文 川上 登福 小野木 大二 野村 眞平 吉永 恵一 松尾 豊
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

家や車を購買する場合,さまざな商品を比較し検討をするだろう.本研究はこうした購買行動を考慮した推薦手法を提案する.不動産情報サイトの行動履歴を元に実験した結果,従来手法と比較し最大1.14倍将来的なCV率が上昇することがわかった.また,推薦ページへの遷移確率が0.4以上の場合効果があった.本研究は購買したい商品イメージがあいまいなユーザに対しても効果的な推薦を可能にする.
著者
石井 俊哉 江上 いすず 中野 徹 小野村 光正 中川 二郎 奥村 純市
出版者
日本養豚学会
雑誌
日本養豚学会誌 = The Japanese journal of swine science (ISSN:0913882X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.171-176, 2007-12-25
参考文献数
9

現在、日本は銘柄豚ブームとも思えるほど、数多くの銘柄豚が存在する。その内容は品種、飼料や水の違いを訴えるもの、地域色を出したものなど多岐に渡り、皆様々なアピールを展開し、味の違いを訴えている。人の味覚的な好みは個人によって異なっており、銘柄豚だけが好まれるわけではない。従って、より多くの消費者に好まれるために、銘柄豚の開発段階で、人の好みの傾向を捉えておくこと、次代の消費動向の鍵を握る青年層の好みを把握することは重要と考えられる。そこで本研究は、日本の銘柄豚の代表格である黒豚肉(イギリス系バークシャー種)と一般豚肉(三元交雑種)を、味覚官能検査を主体に比較し、青年層の好みを把握することと、黒豚肉の味覚官能的な優位性を検証することを目的に行い、若干の傾向を得たので報告する。
著者
野村 伸一
出版者
慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会
雑誌
慶應義塾大学日吉紀要 言語・文化・コミュニケーション (ISSN:09117229)
巻号頁・発行日
no.32, pp.73-184, 2004

2.1 朝鮮の仮面戯概観2.1.1 鳳山タルチュム2.1.2 康タルチュム2.1.3 殷栗タルチュム2.1.4 楊州別山台戯2.1.5 松坡山台戯2.1.6 統営五広大2.1.7 駕山五広大2.1.8 固城五広大2.1.9 東野遊2.1.10 水営野遊2.1.11 北青獅子戯2.2 朝鮮の仮面戯起源説2.2.1 山台戯起源説2.2.2 伎楽からみた山台仮面戯2.3 朝鮮朝の郷吏と仮面戯 2.4 仮面戯のことば2.4.1 仮面告祀のことば2.4.2 クワンデのことばの特質2.4.2.1 もどきのことば2.4.2.2 神明解きのことば2.4.2.3 性的なことば2.4.2.4 あえなく死んだモノたちへの鎮魂2.5 まとめ−東アジアの死霊供養の視点から2.5.1 いわゆる系統論,起源の問題への一視点2.5.2 仮面の図像学的な意味およびその比較対照
著者
野村 晴夫
出版者
一般社団法人日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.109-121, 2005-08-10

本研究では, 高齢者の人生転機の語りに基づき, 構造的一貫性に着目したナラティヴ分析の方法論的検討を目的とした。一高齢女性の転機の語りを材料として, まず, Habermas & Bluck (2000)の提起した, ライフストーリーにおける時間的・因果的・主題的一貫性の分析枠組みに依拠し, 高齢者の語りを分析するための下位カテゴリーを抽出した。その後, 理論的な推測を考慮しつつ, 当初の分析枠組みを検討することによって, 新たに語りの状況要因を加味した状況的一貫性の分析枠組みを付加し, 同様にその下位カテゴリーを抽出した。その結果, 故人や神仏等の超越的他者に起因する因果的一貫性や, 聞き手との相互性を考慮した状況的一貫性等, 物語様のさまざまな構造を把捉し得る分析カテゴリーが, 見出された。そして, 最終的に得た分析カテゴリーを用いて, 調査対象者の転機の語りを分析し, 転機に付与された意味づけを考察した。本研究の試みから, 仮説的分析枠組みに基づく分析カテゴリーを用いることによって, 高齢者の転機の語りの構造的一貫性を具体的に分析する方途が示唆された。
著者
中山 満子 野村 晴夫 池田 曜子 東村 知子
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

ママ友関係について調査検討を行った。ママ友への役割期待では、自律性、類似性、支援性の因子が得られた。特に支援性への期待が高く、女子大生の友人関係と似ていることも示唆された。同時に自律性への期待が女子大生より有意に高いことも特徴であった。悩みの類型では、子ども関連群、ママ友パーソナリティ関連群、多様群が得られ、この類型により関係のとらえ方傾向、対処方略に差異が認められた。