著者
金政 祐司
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.11-20, 2009

This study was conducted to reveal the commonality between mother-child and romantic dyads in early adults, based on the relationships between early adult attachment dimensions, emotional experiences in the relationships, and evaluation of the relationships. Participants were 209 pairs of early adults and their mothers, and 103 romantic couples in early adulthood. The main results were as follows: in both relationships, attachment anxiety was positively correlated to one's own and one's partner's negative emotion in the relationship and negatively related to one's own and one's partner's evaluation of relationships. But attachment avoidance was only related to one's own negative and positive emotion in those relationships. Moreover, the relations between attachment anxiety and one's own and one's partner's evaluation of relationships were mediated by one's own and one's partner's negative emotion respectively in both relationships. The results were discussed in terms of the self-fulfilling prophecy of attachment styles.
著者
斎藤 修 草野 英二 戸澤 亮子 伊澤 佐世子 斎藤 孝子 武藤 重明 村山 直樹 目黒 輝雄 奥田 康輔 下山 博身 四宮 俊彦 金 成洙 廣瀬 悟 黒川 仁
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.42, no.7, pp.507-514, 2009-06-28 (Released:2009-09-15)
参考文献数
24

血液透析患者における皮膚掻痒症は患者のQOL(quality of life)を低下させる合併症の一つであり,現在のところ主として抗ヒスタミン薬が皮膚掻痒症の治療に用いられている.今回,われわれは塩酸フェキソフェナジンを血液透析患者に投与し,透析患者の皮膚掻痒症に対する有効性を自覚症状に加えてQOLならびに睡眠の面からも併せて検討した.VAS(visual analogue scale)スコアで40以上の掻痒を訴える80例の維持血液透析患者が登録され,77例を解析対象とした.塩酸フェキソフェナジン60 mgを1日2回朝夕食後8週間経口投与し,自覚症状,QOL,睡眠障害ならびに日中の眠気の評価を2,4,8週間後に実施した.かゆみの自覚症状はVASを用いて評価し,QOLはSkindex 29を用いて評価した.塩酸フェキソフェナジンの投与開始2週間後には,かゆみの強さ,範囲,頻度のいずれも投与開始前に比して有意に改善軽快し(p<0.001),8週まで連続して有意な改善を認めた.また,Skindex 29のいずれのスコアも投与開始後には投与開始前に比して有意に低下し(p<0.001),QOLの改善がみられた.夜間の睡眠障害は塩酸フェキソフェナジンの投与により有意に改善され(p<0.001),その結果,日中の眠気も有意に改善された(p<0.001).また重篤な有害事象は認められなかった.以上の結果より塩酸フェキソフェナジンは2週間の投与でも掻痒症状・QOLおよび睡眠障害の有意な改善効果を認め,その効果は継続投与でさらに8週まで改善がみられた.塩酸フェキソフェナジンは安全性も高く,血液透析患者の皮膚掻痒症に有用であることが示唆された.
著者
金森 寛充
出版者
岐阜大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

飢餓ストレス誘発による心筋オートファジーは自己細胞内蛋白や細胞内小器官を分解しエネルギー産生を代償することで心機能を維持した。急性心筋梗塞においてオートファジーはエネルギー産生を代償し心筋細胞死を抑制することで梗塞サイズを縮小した。また慢性心筋梗塞においてリモデリング抑制と心機能改善に関与した。すなわちオートファジーは心保護的作用がありこれを促進させることは心筋梗塞の新しい治療手段となりうることが示唆された。
著者
花山 奨 金谷 祐里 安中 武幸
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業農村工学会論文集 (ISSN:18822789)
巻号頁・発行日
vol.85, no.2, pp.I_209-I_214, 2017 (Released:2017-10-14)
参考文献数
15

土壌から田面水へのリン溶出など,田面水と土壌との間の物質移動に影響をおよぼす田面水のpH上昇は,土壌表面上の付着藻類の増殖にともなう光合成活動に依存する.本研究は,土壌中の窒素形態が土壌表面に発生する付着藻類の光合成による田面水のpH変化におよぼす影響を検討した.その結果,15℃において化学肥料を連用した水田の風乾表土に,硝酸カリウムを5gN/m2および10gN/m2添加して作成した疑似水田の田面水のpHは,それぞれ8.1および9.7にまで上昇した.一方,同風乾表土に尿素を5gN/m2および10gN/m2添加した場合,疑似水田の田面水のpHは,それぞれ7.3および7.5にまで上昇した.これらの結果から,アンモニア態窒素より硝酸態窒素が付着藻類の増殖を促し,光合成によるpH上昇に影響をおよぼす可能性が示された.
著者
洪 佶杓 氷 基昌 崔 昶溶 南 賢榮 元 壹載 金 盛珍 朴 鍾吉 蔡 熙永
出版者
公益財団法人 山階鳥類研究所
雑誌
山階鳥類学雑誌 (ISSN:13485032)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.200-203, 2010-03-25 (Released:2012-03-25)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

大韓民国全羅南道紅島において,渡り途中のオウチュウ Dicrurus macrocercus がノビタキ Saxicola maura とヤブサメ Urosphena squameiceps を続けて捕食する行動が観察された。これまで報告されている明らかに例外的なオウチュウの鳥類捕食の事例とは異なり,今回の観察は本種が鳥類を選択的に捕食する可能性があることを示唆するものである。利用可能な昆虫類は乏しいが,スズメ目鳥類は豊富な環境に遭遇した場合,このような行動は,渡り途中のオウチュウの高いエネルギー要求を満たす有効な手段となり得るであろう。
著者
荻原 典子 水戸 優子 金 壽子
出版者
日本看護技術学会
雑誌
日本看護技術学会誌 (ISSN:13495429)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.83-91, 2020 (Released:2020-12-20)
参考文献数
41

本研究は, 日本の看護における「全人的ケア」とは何か, その概念を明らかにすることを目的とし, Rodgers (2000) による概念分析法を用いて30文献を対象に分析した. 結果, 属性として【全体を捉えて関わる】【存在の脅かしをやわらげる・癒す】【寄り添う】【人間らしさやその人らしさを尊重する】の4つのカテゴリー, 先行要件として患者・家族, 看護師・医療者, 社会的の3つの様相において, 脅かされ, 求め, 未充足, 質, 変化や多様化に関する5つのカテゴリーが抽出された. 帰結として解放, 回復, 家族の成長, 医療者の成長に関する4つのカテゴリーが抽出された. これらから, 『「全人的ケア」は, その人が存在を脅かされ, 人間らしさやその人らしさの尊重を求めたときに, その人の全体を捉えて関わることを基盤とし, その人の存在の脅かしをやわらげる・癒す, 寄り添うことを通じて, 人間らしさやその人らしさを尊重することである. その結果, 人間らしさやその人らしさが回復し, さらには関係する者の成長をもたらすものである』と定義された.
著者
金子 正人
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌 (ISSN:00047120)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.24-28, 2007 (Released:2019-04-05)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

チェルノブイリ事故による死者は, 数万とも数十万とも報道されたが, 2005年9月にウィーンで開催された国際会議では, 「事故の放射線による死亡は4,000」と発表された。事故20周年にあたる2006年4月には世界保健機関 (WHO) が, 9,000というがん死亡予測数を発表するなど, 事故の影響については議論が絶えない。国連8機関とベラルーシ, ロシア連邦, ウクライナ3ヵ国で構成する「チェルノブイリ・フォーラム」の調査報告は, 100人以上の国際的専門家がまとめたもので, 科学的であり妥当なものと考えられるが, 事故影響が過小評価されているとの批判がある。しかしながら, 事故の影響とされる健康障害の原因は放射線そのものではないことが明らかになりつつある。
著者
金丸 裕志
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要 = The journal of Wayo Women's University (ISSN:18846351)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.23-33, 2019-03-31

本稿は、これまでの政治体制の比較研究における民主化論や政治体制論を検討し、21世紀に入って盛 んに論じられている権威主義体制の研究に着目して、政治体制の実証的分類および体制移行の検証を可能 にする分析枠組みの構築を目的とする。冷戦後の民主化の時代には、政治学では盛んに民主化研究が行わ れ、1990年代に民主化の限界が見えると、今度は権威主義体制とのグレーゾーンに位置する政治体制が 注目された。21世紀には民主化の「後退」や「バックラッシュ」がいわれ、現在は権威主義体制の研究 が盛んに行われている。本稿では、こうした流れに沿って、民主化論、グレーゾーン体制、選挙権威主義・ 競争的権威主義体制論を順に検討し、これらをふまえて自由民主主義・選挙民主主義・競争的権威主義・ 覇権政党・一党独裁・君主政/軍政/個人独裁の類型からなる政治体制の分類枠組みを提示する。この分 類枠組みは、要素累積的に構成されており、そのため、政治体制の比較研究および体制変動の検証に有効 であると考えられる。
著者
金 銀珠
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.123-137, 2006-04-01

近代文法学における「形容詞」は,江戸時代以来の伝統的な形容詞論をスタートラインにおけば,その規定が最初は名詞修飾機能中心へと移行し,次は叙述機能中心へと移行しながら,成立したものである。このような二度の移行に関わっていたのが西洋語のAdjective解釈である。本稿は,近代文法学における「形容詞」「連体詞」概念がどのように成立したのかを,西洋文法におけるAdjectiveとの関連から考察した。近代文法学の「形容詞」概念がAdjectiveを名詞修飾だけに極度に限定していきながら成立し,その結果として,今日の学校文法における「連体詞」が登場する過程を示した。
著者
小林 星太 大木 孝弘 金谷 祐希 寺沢 明宏 徳久 宏子 菅 幸生
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.212-217, 2022-05-10 (Released:2023-05-10)
参考文献数
11

Terminal cancer patients receiving home care medicine require emergency home visits by a medical professional during sudden changes in symptoms. However, the actual situation of these visits by health insurance pharmacists is yet to be clarified. Therefore, in this survey, we retrospectively analyzed the actual situation of emergency home visits to terminal cancer patients by the Tokuhisa-chuo Pharmacy during a 1-year period in 2020. We included 134 emergency home visits conducted for 76 terminal cancer patients. Results indicated that emergency home visits tended to be more frequently performed closer to the patient’s end-of-life stage. Patients’ symptoms during emergency home visits were predominantly pain, dysphagia, fever, and respiratory and gastrointestinal symptoms. Drugs such as opioids, gastrointestinal drugs, antimicrobials, and antipyretic analgesics were frequently used to control these symptoms. In particular, the number of emergency home visits intending to manage pain and provide opioids significantly increased in the week before death. This survey clarified the need for emergency home visits by health insurance pharmacists in cancer patients receiving home care medicine in their dying stages.
著者
金子 智樹
出版者
日本政治学会
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.1_202-1_224, 2018 (Released:2021-07-16)
参考文献数
53

日本は長年 「新聞大国」 と称されてきたが, 新聞発行部数は近年になって急速に減少しており, 市民の政治参加に対する影響が懸念されている。本稿は, 新聞の中でも特に地方紙に注目し, 異なるリサーチデザインを用いた2つの分析を行うことで, 「地方紙普及率の低下は有権者の投票参加に悪影響をもたらしている」 という中心仮説を検証する。1つ目の分析では, 鹿児島県の地方紙である鹿児島新報が2004年参院選の直前に突然廃刊されるという自然実験的事例に注目し, 鹿児島新報の普及率が高かった地域ほど, 2004年参院選において投票率が相対的に低下したことを示す。また2つ目の分析では, 2001年以降の6回の参院選における都道府県別投票率と新聞普及率のパネルデータを用いて, 都道府県や時点の固定効果などの変数を統制してもなお, 地方紙普及率が投票率と統計的有意に正相関していることを明らかにする。地方紙普及率が低下することで有権者が政治や選挙に関する有用な情報に接触する機会が減ってしまい, 投票参加が抑制されると考えられる。
著者
金城 克哉 Kinjo Katsuya
出版者
琉球大学法文学部
雑誌
琉球大学欧米文化論集 (ISSN:13410482)
巻号頁・発行日
no.54, pp.1-21, 2010-03

This study investigates vocabulary across 6 local bulletin boards for MSM (men who have sex with men). During the period of November 1 (2008) to April 30 (2009), there appeared 42,560 cases (target population) in the 6 bulletin boards. 2,400 units were selected using random numbers generated by Excel. Selected data were analyzed by KH Coder (UniDic as the electric dictionary and ChaSen as the analyzer). The result shows that the number of token words is 77,843 and the number of type words is 3,548. Among the high-frequent top 50 words, there appeared some unique nouns and verbs: those relating to the sex position, tachi (top) and uke (bottom), and those action verbs such as yaru (do), dekiru (can do), and horu (dig). It was also found that those high-frequent words are related each other.
著者
蔵本 洋介 古谷 雅理 甲田 菜穂子 園田 陽一 金子 弥生
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.267-278, 2013 (Released:2014-01-31)
参考文献数
23
被引用文献数
1

タヌキ(Nyctereutes procyonoides)がフェンスを通過するために試みる行動を明らかにすることを目的として,2010年10月18日から2010年11月7日まで,捕獲したホンドタヌキ(N. p. viverrinus)3頭のフェンスに対する行動を実験装置において撮影および分析した.フェンスの素材として,高速道路において一般に設置されている菱形金網(高さ150 cm)を用い,上部には乗り越え防止装置を2種類(塩化ビニル板,トリカルネット)施した.掘削(成獣オス)や乗り越え(当年仔)により通過の成功が観察されたが,トリカルネットが張られているフェンスでは成功しなかった.トリカルネット,塩化ビニル板それぞれに対し,噛みつく,上方へ前肢を伸ばす,上方へ体を伸ばす行動がみられた.2011年10月から2012年10月の東京農工大学農学部キャンパスおよびFM多摩丘陵,東京都日の出町大久野付近の捕獲個体7頭の計測から,フェンスの網目の幅が前後肢の掌幅の最小値27 mmを下回ればフェンス上に留まることができないと考えられ,下顎の横幅12.4 mm以下であれば犬歯の位置まで顎を網目に入れられないためフェンスに噛みつくことができないと考えられた.前肢の前後方向への開きは最大53.6 cmであったことから,乗り越え防止装置の高さはそれ以上であれば前肢や体を伸ばしてもフェンス頂上に届かないと考えられた.
著者
金子 ちほり 清家 剛 金 容善 竹村 由紀 荻野 晋也 豊川 裕里
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.22, no.52, pp.1137-1142, 2016 (Released:2016-10-20)
参考文献数
7

Prolongment of buildings’ life is important because many buildings are getting old, and most of them are hard to rebuild. It is also important to preserve buildings which tell us many historical things. Yasuda-hall, at University of Tokyo, built in 1925 and went through WW2, campus disturbances, East Japan Disasters, and so on. In this study, we unveil records of Yasuda-hall’s repair and renovation. In this paper, we show the history of Yasuda-hall and the summary of Yasuda-hall’s records of repair and renovation.
著者
金子 知適 田中 哲朗 山口 和紀 川合 慧
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.11, pp.3438-3445, 2007-11-15
参考文献数
17
被引用文献数
2

将棋の評価関数として,駒(所有者,種類,位置を含む)の2 項関係を評価するモデルと,棋譜を使った自動的な調整方法を提案する.将棋の評価関数では駒の損得を基本としたうえで,駒の働きや玉の危険度など様々な評価項目が用いられている.しかしそのような駒の損得以外の評価項目は設計が難しく,また自動的な値の調整も困難であった.本稿では,駒の関係という単純な評価項目を提案し,既存の評価項目の多くが駒の関係により表現可能であることを示す.さらに,棋譜で指された指手と指されなかった手の差分に注目した判別分析を行うことで,重みを自動的に調整することを提案する.実際に評価関数を作成したところ,形を評価する実験で良い結果が得られた.さらに,対戦でも提案した評価関数を使ったプログラムが有為に勝ち越し,提案手法の有効性が示された.New evaluation function in shogi, based on pairwise piece relations, and a method for automated tuning of their weights are presented. Existing evaluation functions treat a lot of specific aspects, as well as material balance, of the game. Most of such aspects can, we show, be handled by the proposed method. Then, we automatically adjust the weights of pairwise piece relations, by means of discriminant analysis of many game records. Our experiments showed that reasonably accurate evaluation functions for preferable configuration of pieces can successfully be constructed. Moreover, significant improvement on strength was confirmed in self-play.
著者
崔 元奎 金 耿昊 李 相旭 金 慶南
出版者
日本アーカイブズ学会
雑誌
アーカイブズ学研究 (ISSN:1349578X)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.118-138, 2015-06-30 (Released:2020-02-01)

本稿では、大韓帝国末期から日本によって植民地化された直後の時期にあたる19世紀から20世紀初頭に韓半島で実施された土地調査事業に着目する。これまで本事業の過程を示す資料としては、慶尚南道金海郡庁で1980年代に発見されたものと、筆者が2000年に慶尚南道馬山市庁において見つけ出した昌原郡土地調査事業資料の存在が明らかになっているのみで、資料の発掘が進んでいないのが現状である。そこで本稿では、土地調査に関する本格的な研究を行う前に、昌原郡土地調査事業に関する資料を分析する。なかでも、帳簿の変化と事業推進過程、調査事業前後における帳簿の共通点と相違点を分析することで、この時期における土地調査事業の性格の一端を明らかにしたい。