著者
金澤 敬
出版者
Japan Cartographers Association
雑誌
地図 (ISSN:00094897)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.13-20, 2000-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
16
著者
髙橋 徹也 近江 晃樹 豊島 拓 齋藤 博樹 桐林 伸幸 金子 一善 菅原 重生 久保田 功
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.734-740, 2014 (Released:2015-07-12)
参考文献数
8

患者は30歳代女性. 神経性食思不振症に伴うるい痩のため, 当院精神科に栄養管理目的に入院中であった. 入院後, 血圧の低下と肺野のうっ血を認めたため当科紹介となった. BNP値が3045pg/mLと上昇し, 低リン血症をはじめとした高度な電解質異常を認めた. 心電図では陰性T波が出現し, 心エコーではたこつぼ心筋症様の左室壁運動異常を認めた. うっ血性心不全として少量のカテコラミンおよび利尿薬を投与し, 致死性不整脈に注意しながら全身管理に努めた. また, 電解質を補正しながら緩徐に投与カロリーの増量を行った. その後, 電解質は補正され, 左室壁運動および心不全の改善を認めた. 低栄養状態にある患者の精神的ストレスや低血糖・疼痛による身体的ストレス, 低リン血症などの電解質異常が, たこつぼ心筋症とRefeeding症候群に伴う心不全の発症に関与している可能性が示唆された.
著者
金 文柱 キム ムンジュ
出版者
大阪大学大学院文学研究科 グローバル日本研究クラスター
雑誌
グローバル日本研究クラスター報告書
巻号頁・発行日
vol.1, pp.31-38, 2018-03-31

報告3セッション2 韓国の原爆文学をどう読むか特集1 : 国際ワークショップ「東アジアから原爆文学を読みなおす」
著者
奥田 圭 關 義和 小金澤 正昭
出版者
日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.121-129, 2013-11-30

シカの高密度化に伴う鳥類群集への影響を明らかにするため、栃木県奥日光地域における1977年から2009年にかけての繁殖期の鳥類群集のデータを過去の資料から抽出し、当地域においてシカが増加し始めた1980年代前半以前からシカが高密度化した現在までの鳥類群集の変遷を検討した。そして、その変遷要因についてシカの高密度化と絡めて考察を行なった。鳥類群集の変遷過程の概略をつかむため、1977年、1978年、1979年、1991年、1992年、1993年、1998年、2003年、2008年、2009年の計10時期のデータを用い、各時期において確認されたすべての鳥種を生活型(営巣型および採食型)により分類し、その組成の経年変化を検討した。また、TWINSPANにより種組成の似通った時期および出現傾向が類似する鳥種の分類を行なった。その結果、生活型の組成は1993年と1998年を境に大きく変化していた。また、TWINSPANの結果からも同様に、1993年と1998年を境に種組成が大きく変化していたことが示された。キツツキ類などの樹洞営巣型および樹幹採食型に属する鳥種や、サメビタキ属などの樹上営巣型、フライキャッチ(飛翔採食)型の鳥種は1998年以降に高い相対優占度を有していた。一方、ウグイス類やムシクイ類などの森林の下層を営巣や採食に利用する鳥種や、托卵習性を有するカッコウ類の鳥種は、1993年以前には高い相対優占度を有していたものの、1998年以降にはほとんど欠落していた。奥日光地域では1990年代後半からシカによる下層植生の衰退や樹皮剥ぎの増加などの森林植生への影響が顕在化したことが報告されている。これらのことから、シカの高密度化に伴う下層植生の衰退は、ウグイス類やムシクイ類などの営巣および採食環境の劣化をもたらし、負の影響を及ぼしたことが考えられた。さらに、それに付随して、これらの鳥種を主な托卵相手とするカッコウ類の鳥種にも二次的な負の影響を及ぼした可能性が示唆された。また、シカの高密度化に伴う樹皮剥ぎの増加は枯死木を増加させ、枯死木を営巣や採食に利用する樹洞営巣型や樹幹採食型の鳥種に正の影響を及ぼしたことが考えられた。また、枯死木の増加は樹上営巣型やフライキャッチ型の鳥種にも正の影響を及ぼした可能性が示唆された。以上から、奥日光地域において1993年と1998年を境に鳥類群集が大きく変化した主要因は、シカの高密度化に伴う植生改変であると結論した。
著者
金 友子
出版者
立命館大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究は、日本に居住する在日朝鮮人のうち、韓国を自らの国とする学生団体の、1960年代から70年代における思想と行動を考察することを目的とした。研究期間内には、第一に資料収集とその保存のための電子化、第二に収集した資料を読み込み彼ら・彼女らの思想と行動を記述・分析をおこなった。さらに当時活動していた人物への聞き取り作業も実施した。資料は約500点の存在が確認され、そのうち貸与可能なものは電子化した。分析の結果、彼ら・彼女らは無条件の「祖国」に同一化していたのではないこと、また、祖国意識形成の装置として母国訪問団や翻訳資料など、「祖国」との物理的・時間的距離を埋める装置の存在が確認された。
著者
遠藤 金吾
出版者
秋田県立秋田南高等学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2009

【研究目的】近年、博士号を取得しても定職に就けない余剰博士が問題化していおり、博士号取得者をアカデミア以外の業界で活用しようという動きが盛んになっている。また、秋田県では、昨今問題視されている理科離れに鑑み、子どもたちの理数分野への興味・関心を高め、将来の科学技術・医療を担う人材を育成する事を目的として、全国に先駆けて理系の博士号取得者を対象とした教員採用試験の特別選考を行い、新たな博士のキャリアパスの開拓へとつながる試金石として注目を浴びた。申請者はこの選考による採用者であり、自らの教育実践を通し、博士号取得者に対して、初等中等教育の教員としてのロールモデルの提示を行っていくと同時に、学術界・教育界に対して、理系博士号取得者の初等中等教育の教員としての有用性を訴えていく。【方法・結果】専門性を生かした授業・実習プログラムを開発し、秋田県内の小中高校において実践した。その実践報告を、日本理科教育学会、日本生物教育学会にて行った。文部科学省中央教育審議会大学院部会において、本研究の取り組みについて答弁を行った。(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/004/gijiroku/attach/1288749.htm)【結果】日本理科教育学会、日本生物教育学会での実践報告、中央教育審議会での答弁の他、名古屋大学ノン・リサーチキャリアパス支援事業のパンフレット、文部科学省科学技術白書にて紹介されたことにより、博士号取得者に対してのロールモデルの提示を行い、学術界・教育界に対する、理系博士号取得者の教員採用の意義を訴えることができた。内閣府行政刷新会議においても博士号取得者を教育界で活用する方針が打ち出され、岩手県など、博士号取得者の教員採用が広がりつつあり、今後、本研究の成果が各方面で活用されていくことが期待できる。
著者
金 炫勇
出版者
日本武道学会
雑誌
武道学研究 (ISSN:02879700)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.87-98, 2014-01-31 (Released:2015-01-31)
参考文献数
31

The purpose of this study is to examine through available documents and previous research how kendo was introduced and developed in Korea in the modern Joesen period. The study results are as follows.In general the leading role in the international spread of kendo was played by the emigration of Japanese people and the martial arts organization known as the Dai Nippon Butokukai. However in the case of Korea, kendo or gekken (as it was called then) was introduced as part of the late Joseon dynasty’s modernization policy. The reason for the introduction at that time was the victory of Japanese army in the Sino-Japanese War.At that time, namely in 1895, gekken was first introduced as a training exercise in the police force. Then in 1904 it became a subject in the military academy training. Because at that time of the Joseon dynasty the military academy was under the Ministry of Education, gekken came to be seen as a part of school physical education.But since the Ulsa treaty of 1905 and the growth of nationalism with the crisis of the loss of national sovereignty, kendo as school physical education developed characteristics of the patriotic movement.
著者
世古 俊明 隈元 庸夫 高橋 由依 金子 諒介 田中 昌史 信太 雅洋
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.857-860, 2014 (Released:2015-01-21)
参考文献数
15
被引用文献数
4

〔目的〕大殿筋,中殿筋の筋活動量を運動の違いで,股伸展,外転トルク値を肢位の違いで比較検討すること.〔対象と方法〕健常成人男性10名の大殿筋,中殿筋,大腿二頭筋,腰部背筋を導出筋とした.運動は股伸展と外転とし,側臥位での股屈曲90度,0度,伸展15度の3肢位で実施した.また運動時の股伸展,外転トルク値を測定した.〔結果〕大殿筋の筋活動量は伸展15度では伸展運動時に,屈曲90度では外転運動時に高値を示した.中殿筋の筋活動量に,差は認められなかった.股伸展トルク値は肢位の違いで差は認められず,外転トルク値は屈曲0度で高値を示した.〔結語〕大殿筋,中殿筋の解剖学的筋走行の特性が筋電図学的に裏付けられた.
著者
夏原 由博 中西 康介 藤岡 康弘 山本 充孝 金尾 滋史 天野 一葉 李 美花 片山 直樹
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.231, 2020 (Released:2020-12-24)
参考文献数
47

本研究ではサギ類を水田の生物多様性の指標と位置づけ、環境保全型稲作によるサギ類の個体数増加の効果を検証することを目的とした。滋賀県野洲市、高島市、愛知県豊田市のそれぞれで、慣行農法による稲作水田と特別栽培または有機栽培の水田を選び、2014年から2016年まで昼行性サギ類(アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ)の個体数とその主要な餌となる魚類、オタマジャクシの個体数をトラップおよびすくい取りによって調査した。また、滋賀県で取り組まれている堰上式魚道の効果を検証するために、2016年に野洲で魚道水田と魚道の設置されていない水田の比較を行った。サギ類個体数と魚類個体数は慣行水田と比較して有機水田で多く、オタマジャクシ個体数は農法による差が認められなかった。有機水田は慣行水田で行われている輪作をしないことや農薬不使用のため魚類(主にドジョウ類)の個体数が多いことがサギ類を増加させたと考えられた。魚道の設置は魚類個体数を増加させ、ダイサギとチュウサギの個体数を有意に増加させたがアオサギは差が認められなかった。アオサギは稚魚より大きな餌を好むためと考えられた。また、オタマジャクシ個体数は魚道水田で少なかったが、カエルが魚類のいる水田を避けて産卵するか、卵やオタマジャクシが魚に捕食されたと考えられた。
著者
金光 靖樹
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. IV, 教育科学 (ISSN:03893472)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.357-368, 1999-01

本稿では,個性と自己中心性の関係という本来,難物であるはずの主題を分析する手始めとして,まず,個性,自己中心性というそれぞれの言葉のベーシックな意味の確認を行ない,次いで,両者の共通の前提である「自分」という概念について問い直し,そして,そこからこの「ジコチュウ」という若者たちの奇妙な日常語の解釈,ひいてはそれを生み出す精神状況について若干の考察を試み,今後の検討の緒としたい。This paper attempts to find a clue by which we solve a difficult problem between individuality and selfcenteredness. First, basic meaning of the two words, individuality and selfcenteredness is confirmed. Second, a notion "I"-a commonbase of the two words-is analyzed. Third, by using such analyses, an interpretation of a curios word "jikochu", which the young in present-day Japan uses daily, is given and spiritual conditions which bears the word are examined. Results of these investigation will be a clue to a series of studies of individuality and selfcenteredness.
著者
今西 由華 林 陽子 金森 康和 犬飼 隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.261, pp.31-36, 2006-09-19
参考文献数
6

愛知県と岐阜県南部の方言には、「大根→ダェーコ」、「古い→フルィー」、「鯉→コェ」、などの母音「アイ、ウイ、オイ」が連続する位置で融合して変母音となる特徴があり、よく知られていたが、現在は急速に消滅しつつある。それらを良好な録音条件で収録し保存し、またその特徴を分析することは、方言という文化遺産を継承するのに重要である。しかし、具体的に音声から特徴を抽出し、詳細に分析した先行研究は見当たらない。そこで本研究では、世代による使用の変化も含め、名古屋弁の変母音の音声特徴を抽出した。よって得られた結果は名古屋弁を具体的に分析したという研究の先駆けとして、利用できるものである。
著者
戸倉 清一 西 則雄 金子 元三
出版者
北海道大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1985

種々のキチン誘導体を合成し医用材料として使用するための基本的性質及び抗凝血性等の人為的コントロールについて研究した。種々の部分脱アセチル化キチンの中で70%脱アセチル化キチン(DACー70)が比較的長期間免疫アジュバント活性を示すのに対し陰イオン性の(80%置換)カルボシメチルキチン(CMーキチン)が短期間の免疫アジュバント活性を示したこの脱アセチル化キチンのアジュバント活性はカルボキシメチル化や、O,Nースルホン化等の化学修飾により消失させることが出来たことより生理活性の人為的コントロールの可能性が示唆された。CMーキチンのアジュバント活性も脱アセチル化やスルホン化で消失できた。DACとCMーキチンの免疫賦活能について研究の結果、脱アセチル化キチンはマクロファージ活性化後Tー細胞系を、CMーキチンはBー細胞系を活性化させる二つの経路が明らかになった。さらに、カルボキシメチルキチンは高い生体内消化性を示すのでハプテン特異性抗体産生について研究した。CMーキチンに医薬を結合させたフロイント完全アジュバントで乳化して皮下注射するとハプテン特異的抗体の産生が確認されバイオセンサー等への応用が考えられている。一方、フロイント完全アジュバント無しでは医薬徐放性担体として働き1回の標準的皮下注射で約120時間にわたり医薬の血中濃度を一定範囲内に維持できることを見出した。また、CMーキチン60を部分脱アセチル化(約10%)した後N,Oースルホン化し特にグルコサミン残基のCー3位もスルホン化するとヘパリン様活性も示すことを見出した。このヘパリノイド活性は天然へパリノイド活性の約1/3でネズミ静脈中への注射でも毒性を示さないことからキチンヘパリノイドとしての将来が期待できる。さらに、CMーキチンのカルシウム特異吸着能と3価の鉄イオンによるゲル化能についても医薬徐放性の面から研究を行っている。
著者
孫 昊 金 明哲
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.3-14, 2018-02-27 (Released:2018-04-13)
参考文献数
35
被引用文献数
2

川端康成の少女小説における代筆問題は昔から指摘されており,中でも『花日記』は中里恒子の代筆という疑いが強い.本研究では計量文体学の方法を用いて,この小説の代筆問題に新たな解決策を提示する.本研究では,文章から抽出した文字・記号のbigram,形態素タグのbigram,文節パターンを特徴量とし,アダブースト(AdaBoost),高次元判別分析(HDDA),ロジスティックモデルツリー (LMT),サポートべクターマシン(SVM)とランダムフォレスト(RF)を用いて判別分析を行った.分析の結果,『花日記』は川端康成と中里恒子の共同執筆という結論に至った.
著者
鈴木 宏昌 藤浪 健二 金 政秀 田辺 新一
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.74, no.645, pp.1253-1259, 2009-11-30 (Released:2010-04-01)
参考文献数
24
被引用文献数
2 1

Air-conditioners are going to be set up in public elementary schools. The installation rate reached 64% in Tokyo 23 wards in 2007. The increase of energy consumption is a concern as air-conditioner use spreads all over the country. In this study, the forecast of energy consumption until 2030 is illustrated. This is calculated by forecasting the number of classes in which air-conditioners have been installed and the air-conditioning load in each 47 prefectures. In addition, the energy-saving measures such as natural ventilation and Low-e glass are accounted. It is possible to reduce energy consumption to the level of 1990 by 2030, when all the measures and improvement in COP of air-conditioner are taken.
著者
金子 博和 江畑 智希 横山 幸浩 伊神 剛 山口 淳平 梛野 正人
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.77, no.8, pp.2048-2052, 2016 (Released:2017-02-28)
参考文献数
10

症例は65歳,男性.肝S6の限局性肝内胆管拡張を認め当院紹介.ERCPではB6の限局性胆管狭窄と末梢の胆管拡張を認めたが,CTでは腫瘤像を認めなかった.ENBDをB6に留置し,6回胆汁細胞診を提出したがいずれも悪性所見を認めなかった.PET-CTでも異常集積を認めなかったため,炎症性胆管狭窄と考え経過観察となった.その後,徐々にCA19-9が上昇し,腹部CTで肝S5/6の腫瘤性病変が顕在化してきたため,初回受診時から11カ月後,肝後区域切除を施行した.病理組織学的所見は中分化管状腺癌であった.肝内胆管拡張のフォローアップの重要性を改めて認識した1例を経験したので報告する.