著者
小林 貴訓 杉村 大輔 平澤 宏祐 鈴木 直彦 鹿毛 裕史 佐藤 洋一 杉本 晃宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.90, no.8, pp.2049-2059, 2007-08-01
被引用文献数
16

視野を共有する複数のカメラを用いて,三次元空間における人物の実時間追跡を行う.従来より,パーティクルフィルタを用いた人物追跡手法の有効性が報告されている.しかし,観測による仮説の評価は,カラーヒストグラムや輪郭の類似性など,比較的単純な指標が用いられることが多く,実環境での照明変動や複雑背景に対する精度や頑健さなどの点で,必ずしも十分なものではなかった.これに対して本論文では,Haar-like特徴を用いたAdaBoost学習によるカスケード型識別器を仮説の評価に応用することで,頑健かつ高精度に人物頭部を追跡する手法を提案する.更に,人物頭部の各方向に対応した識別器を複数準備し,パーティクルフィルタにより生成される仮説と各カメラの関係に基づいて,識別器を適応的に選択することで,人物頭部の向きに伴う見えの変動に対応し,追跡と同時に人物頭部の向きを推定する.実環境における実験により本手法の頑健性,有効性を確認した.
著者
浜田 壽美男 無藤 隆 瀬渡 章子 西村 拓生 本山 方子 天ヶ瀬 正博 鈴木 康史 麻生 武 酒井 敦 掘越 紀香 東村 知子
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

園庭には、一方には、教育設備としての園庭があり、他方には、社会資本としての園庭がある。園庭は、子どもの活動の生態系において多様な機能をもち、重層的な意味を有し、生活と学校教育に連続性をつくる機会を提供している。本研究では、園庭の歴史的変遷や園庭デザインの今日的特性、園庭利用の実際と子どもの活動の実態を調査、検討し、園庭の環境デザインの在り方と教育的意義について明らかにした。
著者
鈴木 亜紀子 吹越 悠子 赤松 利恵
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.282-289, 2013 (Released:2013-11-08)
参考文献数
28
被引用文献数
1 3

【目的】非肥満者の生活習慣病予防のために,長期的な体重増加があると回答した非肥満者の食習慣を検討する。【方法】2009年度,特定健康診査を実施し,自記式の標準的な質問票に回答したA健康保険組合員の被保険者または被扶養者3,342人(男性1,614人,女性1,728人)の横断的データを用いた。性別,年齢の他,標準的な質問票に含まれている食習慣(6項目),長期的な体重増加(1項目)を用いた。Body mass index(BMI)25 kg/m2 を基準に肥満群と非肥満群の2群に分け,肥満群と非肥満群のそれぞれで,体重増加の有無を従属変数とした単変量と多変量解析によるロジスティック回帰分析を行い,食習慣との関連を検討した。【結果】全体の肥満群は694人(20.8%),非肥満群は2,648人(79.2%)であり,20歳時からの体重増加がある者は,2,228人(66.7%),ない者は1,114人(33.3%)であった。体重増加がある者の48.9%が非肥満であった。体重増加に関連する食習慣は,非肥満群の男性では,夜食(オッズ比(OR)=2.18,95%信頼区間(95%CI)=1.37~3.46)であり,女性では遅い夕食(OR=1.69,95%CI=1.12~2.58)であった。肥満群は男女とも,遅い夕食(男性:OR=2.24,95%CI=1.24~4.08;女性:OR=3.26,95%CI=1.51~7.05)であった。【結論】現在,非肥満者であっても,長期的な体重増加があると回答した者は,現在の食習慣が望ましくない者であった。具体的には,非肥満者の男性では夜食,女性では遅い夕食が,長期的な体重増加に関連していた。
著者
鈴木 祐丞
巻号頁・発行日
2013

筑波大学博士 (文学) 学位論文・平成25年3月25日授与 (甲第6358号)
著者
廣藤 卓雄 米田 雅裕 内藤 徹 武内 哲二 山田 和彦 鈴木 奈央 松葉 健一 吉兼 透
出版者
福岡歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

高齢者肺炎の多くは誤嚥性と言われ、予防には口腔ケアが効果的とされている。施設における誤嚥性肺炎の発症につき、その頻度、介護度との関係、発症の時期を検討し、口腔ケアとの関係や、口腔内細菌の誤嚥性肺炎への関与の一部を明らかにした。また、同様の方法を用いて、高齢者・障害者の方に多く認められる口臭との関連性についても心理的、生活習慣的側面を踏まえて細菌学的に解析した。
著者
山田 峰彦 柿崎 藤泰 渋谷 まさと 中山 秀章 廿楽 裕 田中 一正 鈴木 一 本間 生夫
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 = The Japanese journal of thoracic diseases (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.646-652, 1996-06-25
被引用文献数
12

呼吸筋ストレッチ体操 (RMSG) プログラムを作成し, 肺機能, 運動能力, 呼吸困難感, 生活の質 (QOL) に与える効果について4週間のトレーニングの前後で検討した. 13名の慢性閉塞性肺疾患患者 (平均FEV<sub>1</sub>: 1.24L) を対象とし, 4週間にわたりRMSGを1日3回実施した. 12名が検討終了した. FRC (前4.19±1.27, 後3.88±1.03L), TLC (前5.98±1.35, 後5.66±1.20L), RV (前3.29±1.16, 後2.89±0.89L), 残気率 (前53.9±11.2, 後50.6±9.74%) はそれぞれ有意 (p<0.01) に低下した. 6分間歩行距離 (6MD) は平均43±30m (+15%, p<0.01) 延長した. 6MD終了時の呼吸困難感 (150mm VAS) は (前65.1±40.8, 後36.1±36.8mm) と有意 (p<0.05) に低下した. QOLは Guyatt らの The Chronic Respiratory Disease Questionnaire により評価し, 有意な改善が認められた. RMSGは呼吸リハビリテーションとして有用性があると考えられた.
著者
鈴木 哲也
出版者
埼玉純真短期大学
雑誌
埼玉純真短期大学研究論文集 (ISSN:18827454)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.55-64, 2008-03

学生たちが持つ生命倫理の実態を解明し今後の理科教育における生命倫理の内容の導入の可能性を明らかにすることを目的としている.1生命倫理の諸問題の知名度の上位は体外受精,人工授精,臓器移植,安楽死,脳死判定(70%〜80%)である.2生命倫理の諸問題における意思決定主体では、自分の意思決定が必要なのは精子バンク,臓器移植,体外受精,出生前診断,リビングウイルが30%から40%を占めており、自己と家族が必要なのは臓器移植,脳死体の利用,人工妊娠中絶,安楽死,代理母(30%〜40%)、さらにクローン技術や中絶,遺伝子操作等は絶対に行ってはいけないと同時に生命尊重に反していると考えられている.3生命倫理に関する内容のシーケンスでは半数以上が小・中から理科の中で生命倫理が必要であり、高では自ら意思決定し各個人の立場を明確にすることまで必要であるとする.最後に,調査の結果を踏まえ理科教育における生命倫理の内容のシーケンスの例を示した。
著者
鈴木 秀光
出版者
東京大学東洋文化研究所
雑誌
東洋文化研究所紀要 (ISSN:05638089)
巻号頁・発行日
vol.145, pp.1-56, 2004-03

清季"就地正法"是將案犯敢于不解赴省會,就地先期死刑,而後奏聞皇帝的辦法。就地正法始自道光二十八年,是雲貴總督林則徐奏請將案犯解赴道府審明,督撫覆准後,讓當地提督、總兵恭請王命,蒙上諭准許在雲南西部施行五年。這目的在於免除將案犯解赴省會,因為從來的解審制度不能適應道光時期的案件處理情況。道光初期,清朝政府已准許將軍流犯不解赴省會,而且自道光二十四年以後,關於死刑案件也再三奏請不解赴省會,林則徐的就地正法也在於這様趨勢的繼續。咸豊三年,清朝政府為了將案犯立即重懲,對全國各省頒布了就地正法的諭旨,但關於程序没有特別的意義。從在湖南省的實務來看,曾国藩一面在審案局用王命旗牌施行恭請王命,一面批准州縣施行就地正法。湖南寧遠縣知縣劉如玉施行就地正法,處決了千名以上。這時期的實務是為了將案犯立即重懲,地方官敢不遵照律例,以自己判斷選擇了,對上司只報告了處決的事實或處決時參考的供詞等。自同治年間以來,有關就地正法的存廢,中央政府和各省督撫開始爭論,光緒八年蒙議准結束了。但其効果不過變化就地正法的對象。那時,就地正法程序是從督撫對中央政府個別制訂的章程和各省實務來規定,其目的是按照社會穩定的進度,有時立即重懲,有時放寛解審程序上的困難。各省實務來看,就地正法一面有遵照督撫個別制訂的章程的,一面有地方官的權宜的,有時紳士們的意圖反映到權宜。總之,有關就地正法的行為尋求案件處理的"恰當性"。
著者
小林 伸行 黒田 潔 鈴木 順行 大島 優香
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.56, no.8, pp.515-524, 2013-11-01 (Released:2013-11-01)
参考文献数
4
被引用文献数
1 1

有機低分子化合物の新規性調査では,化学構造検索が可能なデータベースを利用することが多い。これらデータベースが複数存在する中で,調査担当者はすべてのデータベースを利用することなく,目的に応じてデータベースを選択している。今回,STN InternationalのREGISTRY,MARPAT,およびDWPIのDCRの3データベースの化学構造検索結果を比較検討した。これにより,各データベースの特徴を再確認し,今後の調査におけるデータベース選択の指針とするために評価を行ったので報告する。