著者
長谷川 貴大 中島 求
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.78, no.795, pp.3665-3676, 2012 (Released:2012-11-25)
参考文献数
9

The objective of this study was to clarify the effects of men's swimsuits on swimming position and muscle activity of body trunk in gliding motion. For this objective, a swimming experiment to measure electromyogram and gliding position in sagittal plane simultaneously was conducted for 3 types of men's swimsuit (A, B and C). Next, we compared experimental results one-on-one between the swimsuits by ANOVA. The results of the experiment and ANOVA showed that in wearing Swimsuit C, compared to Swimsuits A and B, hip became lower to shoulder (p<0.05), the hip joint became more extended (p<0.05), and the muscle activity of ES (Erector Spinae) and drag coefficient had tendency to decrease. In addition, we established a new index for the effect of body trunk support, which corresponds to the muscle activity of ES considering the change in the hip joint angle. We confirmed statistically that Swimsuit C had effects of extending hip joint and/or reducing the muscle activity of ES (p<0.05). The reason for this was considered to be that the Swimsuit C helped the hip extensor muscles.
著者
長谷川 洋 菊池 真里 竹中 佐和 斉藤 康幸 佐々木 寿子
出版者
筑波技術短期大学学術国際交流委員会
雑誌
筑波技術短期大学テクノレポート (ISSN:13417142)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.57-63, 2001

本学の在学生を対象に聴覚障害児教育における分離教育(聾学校)と統合教育についてアンケートを実施した結果を報告する。統合教育における問題点は、授業が分からないことと友人との人間関係の構築が難しい点にある。統合教育を受けた学生の半数は難聴学級もない学校で学んでいる。それにも拘わらず、統合教育を受けて良かったと評価している。一方聾学校の場合は、学力が低い、人数が少なすぎる、通うのに遠いなどの問題がある。こうした結果をもとに、統合教育と分離教育のあり方について考察する。
著者
大野 耕一 辻本 元 増田 健一 岩田 晃 長谷川 篤彦
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

本研究では獣医領域における腫瘍や免疫異常疾患に対する遺伝子治療を開発することを最終目的として研究を行ってきた。具体的には1)イヌおよびネコの肝細胞増殖因子(HGF)を用いた遺伝子治療の基礎研究、2)イヌp53遺伝子導入アデノウイルスベクターの構築およびイヌ腫瘍細胞株に対する抗腫瘍効果の検討、3)FIVに対する,およびFIVを用いた遺伝子治療の基礎研究を中心に研究を進めてきた。イヌおよびネコの肝・腎不全に対するHGF遺伝子治療の基礎研究に関しては,HGF cDNAについてネコの完全長およびイヌの部分クローニングを行った。またイヌの肝疾患に対するHGF遺伝子治療の前段階として,各種肝疾患におけるHGFおよびTGFの発現について検討を行った。またクローニングされたイヌおよびネコHGFを発現プラスミドに組み込み、その発現プラスミドの投与法(直接あるいはリボソーム法)について検討を行った。小動物の腫瘍に対する遺伝子治療の基礎研究としては,まずイヌの各種腫瘍細胞におけるp53癌抑制遺伝子の変異と,セントロソーム異常について検討を行うとともに,我々の研究室でクローニングが行われたイヌp53遺伝子を組み込んだ組み換えアデノウイルスの作成し,その抗腫瘍効果を検討した。また抗腫瘍免疫の増強を目的として,ネコIL-18cDNAのクローニングと,イヌCTLA-4融合蛋白発現プラスミドの作成を行った。ネコ免疫不全ウイルス(FIV)感染症に対する遺伝子治療の基礎研究としては,FIV特異的治療の評価法の確立を目的として,血漿中ウイルスRNA量の定量法を確立し,その手技を用いて血漿中ウイルス量と病態との関連性について検討を行った。またTNFによるFIV感染細胞のアポトーシスのメカニズムについて検討を行うとともに,ネコのTNFレセプターについてクローニングを行った。さらに新たなFIVの治療標的を探る目的で,ネコの血管内皮増殖因子(VEGF)のクローニングも合わせて行った。
著者
大久 長範 千葉 紘子 長谷川 勇治 高畠 聡 秋山 美展
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.8, pp.547-550, 2002-08-15
被引用文献数
3 4

1) 稲庭うどんのグループ(7種類)の断面には,長く延びた気泡が観察された.<BR>2) 供試乾麺の食塩の初期溶出速度と体積表面積比(S/V)との関係を求めた.稲庭うどんグループのS/V比は,2.5~3.4の範囲にあり,一分間の茹でにより30~60%の食塩が溶出した.<BR>3) 茹で麺のαアミラーゼ消化は,稲庭うどんがナンバーワンうどんより早かった.
著者
井上 雅裕 長谷川 浩志 陳 新開
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.2_55-2_61, 2013 (Released:2013-03-22)
参考文献数
11

College of Systems Engineering and Science, Shibaura Institute of Technology was founded in 1991. Each department in the college has delivered specific major education and shared common interdisciplinary education of systems engineering. The knowledge and skills in systems engineering including project management are necessary for engineers who solve technical as well as social and interdisciplinary problems. We define our interdisciplinary education by emphasizing systems approach with interdisciplinary communication and teamwork skill for solving real problems in society. The main part of interdisciplinary education consists of three lectures and three Project-Based Learning (PBL) for mixed students of five departments. In this paper, learning outcomes design, course design, execution, and assessment are described.
著者
吉田 企世子 森 敏 長谷川 和久 西沢 直子 熊沢 喜久雄
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.123-127, 1984-04-10 (Released:2010-02-22)
参考文献数
18
被引用文献数
5 4

有機質肥料で肥培された露地トマト (品種サターン) の水分, 還元糖, 有機酸およびビタミンCなどの含有量について無機質肥料で肥培されたものとの比較において検討した。1) 1980年度は, OF区のほうが水分含量が少なく, 還元糖が多く, 糖酸比が10以上であった。また, ビタミンC含量が多かった。2) 1981年度は, OF区は水分が少なく, 有機酸およびビタミンC含量が多かったが, 還元糖はあまり差がみられかった。3) 1982年度は, 3果房は80年度と同じ傾向であったが, 他の果房では傾向が一貫していなかった。4) 果房が上位に進むにつれて, 全体的に水分は減少し, ビタミンCは増加し, 還元糖は増加する傾向がみられた。また有機酸の変動が激しかった。5) IF区は果房から果房への成分変動が大きく, 不安定な動きがみられたが, OF区は比較的安定な動きを示した。
著者
福岡 義和 田中 啓一 野口 雅志 酒井 晃 萩中 隆博 中村 武夫 田近 栄司 神田 静人 加藤 正博 長谷川 真常
出版者
Japanese Society of Chemotherapy
雑誌
CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.150-157, 1986

新しく開発された経口セフェム系抗生剤T-2588 (T-2525として100mg力価) を健常成人4例および種々の程度の腎機能障害者14例に経口投与し, その抗菌活性物質であるT-2525の体内動態を検討した。腎機能の指標としては24時間内因性クレアチニンクリアランス (Ccr) を用い, 薬動力学的解析は吸収に遅れがあるとしたone-compartment open modelを用いた。<BR>T-2525の最高血清中濃度は腎機能に影響されることなく投与後4時間に得られたが, Ccr20~30ml/minの腎機能障害者では正常者に比べ高値を示す傾向がみられた。血清中濃度半減期 (t<SUB>1/2</SUB>) は腎機能正常者で0.83±0.02時間と計算され, 腎機能の低下に伴い延長した。排泄速度定数KelはCcrと良く相関し (r=0.739, p<0.005), 一次回帰式Kel=-0.053+0.0113Cer (Ccr: 20~80) が得られた。<BR>腎機能正常者におけるT-2525の投与後8時間までの尿中回収率は平均22.2±1.9%で, 腎機能の低下に伴い低値を示した。<BR>Ccr40~70ml/minの軽度腎障害者では本剤100mg1日3回の連続投与によってもほとんど体内蓄積の可能性はないが, Ccr20~30ml/minの腎障害者では連続投与によりC<SUB>max∞</SUB>およびC<SUB>min∞</SUB>が上昇することが推定された。
著者
長谷川 博
出版者
近畿作物・育種研究会
雑誌
作物研究 (ISSN:1882885X)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.1-6, 2012

原子力発電所の爆発事故により放出された放射性セシウム(Cs)の環境への影響を理解し,環境中から除去するための基礎として,Csが植物の生育に及ぼす影響と放射性Csの吸収と蓄積に関する遺伝変異を明らかにした.Csはカリウム(K)のアナログとして挙動するが,10μMという低濃度で植物の生育を阻害する.CsはKと拮抗的に作用することから,Csの生育阻害効果はKの存在下では低減すること,Csの吸収がKの存在下では低下するなどの現象が報告されている.放射性Csの蓄積に関して種間差異が認められており,テンサイなどアカザ科の作物のCs含有率が高かったという報告がある.根から吸収されたCsは茎葉部,ことに若い葉に多く分配される.以上の報告を考えあわせてファイトレメディエーションを利用した放射性Csの環境中からの除去の可能性と問題点について考察した.
著者
大滝 由一 長谷川 博
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:08272997)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.522-523, 2004-01-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
長谷川 健 中川 光弘
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.113, no.2, pp.53-72, 2007-02-15
被引用文献数
3 12

北海道東部,阿寒カルデラ周縁の火砕堆積物を調査し,その層序・年代を明らかにした.対比にあたっては本質物の岩石学的特徴も活用した.阿寒カルデラ起源の火砕堆積物は,古土壌などの介在によって,少なくとも40の噴火ユニットに区分できる.さらにこれらは,層序が連続し,かつ岩石学的特徴が類似する17の噴火グループにまとめられる(上位からAk1〜17).Ak1〜17の間には,阿寒火山以外に給源を持つ複数の火砕物が挟在する.Ak2とAk3の間には東燐の屈斜路カルデラから噴出した古梅溶結凝灰岩(0.34 Ma)が,Ak14の中には北海道中央部起源である十勝火砕流(1.3-1.46 Ma)の遠方相が堆積する.このことから,阿寒カルデラは前期更新世から活動を開始し100万年以上にわたって火砕噴火を頻発していたことが分かった.この期間,阿寒火山では,噴火グループごとに異なるマグマ系が活動していた.
著者
武田 昌一 長谷川 優 津久井 勤 桐生 昭吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.404, pp.141-146, 2015-01-15

競技かるた選手の間で「熟達した競技かるた選手は決まり字の前に来る音素の微妙な違いによって,次に何の字が来るか予測できる」と言われている.このことを,聴取実験と音響分析を組み合わせて,選手が出札を認識する時刻を精密に計測する手法を考案し用いることにより実証した.また,この認識結果を用いて,決まり字直前で出札を認識した音素部の音響的特徴を「た」で始まる首を例として,サウンドスペクトログラムとフォルマント周波数の分析により調べた.その結果,後続音素(子音や続く母音)のフォルマント周波数の特徴に従って,第2フォルマント周波数の時間に対する上昇,下降,不変,高域周波数の増大などの特徴の違いが見られることがわかった.
著者
長谷川 晶子
出版者
京都産業大学
雑誌
京都産業大学論集. 人文科学系列 (ISSN:02879727)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.365-381, 2014-03

本論の目的は,フランスの美術批評家アンドレ・ブルトンが,1938 年にメキシコに滞在した折に出会ったメキシコの有名な写真家マヌエル・アルバレス・ブラーボから受けた影響を明らかにすることにある。ブルトンのテクスト「マヌエル・アルバレス・ブラーボ」(1938 年)と「メキシコの思い出」(1939 年)を手掛かりとして,そこで言及されているアルバレス・ブラーボの写真を詳細に分析しながら,ブルトンがメキシコという土地の特異性をどのように捉えようとしたかを解明する。ブルトンは,西洋中心主義の立場で非西洋の文化を解釈する安易なエグゾティスムに対して批判的だった。ブルトンはアルバレス・ブラーボの写真を,ステレオタイプ化されたメキシコではなく,「土地の魂」をつかんでいるものだと評価している。フランス人である自分もまたエグゾティスムの眼差しから逃れ難いことを承知していたブルトンは,メキシコ滞在の経験を記す上で,解釈を一旦括弧に入れて事物の描写に固執する。あたかもアルバレス・ブラーボの写真の中に光と影の対立から生と死の循環の原理を見出したように,個別の事物の具体的描写を通して,メキシコの土地に潜む普遍的性質を垣間見ようとするのだ。見えるものを通して見えないものを表現するアルバレス・ブラーボの寓意的な写真と重なりあうようなこのブルトンの姿勢は,芸術批評が写真をモデルとして執筆されたことを強く示唆している。
著者
水井 潔 長谷川 孝明 徳田 清仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.233, pp.7-10, 2002-07-18
被引用文献数
2

本稿では,e-お守りシステムの実現に関して述べている.これまでに筆者らが提案した,歩行者等が能動的に発する電波を車両が受け,歩行者・自転車・二輪車認識を行うe-お守りシステムの実現のため,まずシステム概要を述べ,システムへの要求事項を整理し,実現例を検討している.