- 著者
 
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             松下 拓樹
             
             尾関 俊浩
             
             西尾 文彦
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 社団法人日本気象学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 天気 (ISSN:05460921)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.52, no.9, pp.675-680, 2005-09-30 
 
          
          
          
          - 被引用文献数
 
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             1
             
             
             
          
        
 
        
        
        2004年2月に北海道の岩見沢周辺で発生した雨氷現象について, 地上気象観測資料と客観解析資料を用いた解析を行った.その結果, 岩見沢で着氷性降水があった期間は, 22日21時30分頃から23日5時頃までであり, 雨氷が発生した地域は, 岩見沢から滝川までの約40kmの範囲と推定された.着氷性降水時, 岩見沢における地上気温は-0.5℃前後で推移し, 雨氷の形成環境としてはそれほど低い気温状態ではなかった.しかし, 雨氷表面における理論的な熱収支計算によると, 北東からの6m/s前後の風による通風効果によって負の熱フラックスが増加し, 雨氷が発達しやすい大気環境であったことが示された.