著者
関本 茂行 植原 健人
出版者
日本線虫学会
雑誌
日本線虫学会誌
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.15-19, 2017

<p>5作物およびカーネーション3品種における日本産クローバシストセンチュウ3 個体群の増殖性をポット試験により調査した。その結果、いずれの個体群もシロクローバ、アズキ、ホウレンソウ、カーネーション「バーバラ」、「チェリーテッシノ」、「ピーチマンボ」においてシストを形成したが、テンサイ、ブロッコリーではシストを形成しなかった。長野県産カーネーション由来個体群は、シロクローバを除くいずれの供試植物においても北海道産シロクローバ由来個体群、青森県産シロクローバ由来個体群に比べて有意にシスト数が多かった。また、3 個体群のカーネーション「バーバラ」におけるシスト数は、カーネーション「チェリーテッシノ」、「ピーチマンボ」に比べて有意に少なく、「バーバラ」が抵抗性型である可能性が示唆された。ホウレンソウ、カーネーション「チェリーテッシノ」、「ピーチマンボ」における3 個体群のシスト数の変異は、日本産クローバシストセンチュウ個体群の増殖性に変異が存在する可能性を示した。</p>
著者
武山 進一 笹島 正彦 関村 照吉 遠山 良
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.14, pp.85, 2002

盛岡冷麺は澱粉含量が高く、独特の食感を有している。しかし、茹でたのち短時間でその食感が失われるために、うどん、そば、中華麺のような茹で麺での販売には向かない。そこで、茹で麺状態での製品化をめざして電子レンジで再加熱して調理する方法(レンジアップ冷麺)を検討した。茹で時間を1分にして調整した冷麺を7℃で冷蔵保存した場合、冷麺100gの加熱時間は600Wの電子レンジで80秒であった。冷麺を電子レンジで加熱すると、その食感はゴムの様な弾力性が増した。テンシプレッサーによる物性測定では、Hardness(かたさ)、Work(破断エネルギー)ともに減少した。物性変化の抑制を目的とし、大豆レシチンを添加したところ、弾力性の質の変化を少なくすることが出来た。

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著者
関口良雄著
出版者
夏葉社
巻号頁・発行日
2010
著者
荒木 裕子 山本 直子 石垣 貴志 関川 歩美 丸井 正樹
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 68回大会(2016)
巻号頁・発行日
pp.170, 2016 (Released:2016-08-04)

【目的】ネームとはタイの発酵ソーセージである。ネームは乳酸発酵により、微生物の繁殖を抑制しており、生で食べることが出来るのが大きな特徴である。我が国でのネームに関する研究は少なく、ネームの安全性についての研究もなされていない。本研究ではより安全で品質の安定したネームを調製することを目的として、条件の異なるネームを調製し調製条件の違いによる安全性および品質を検討した。【方法】試験試料として4種類のネームを調製した。基本的な材料である豚肉、豚耳、ニンニク、トウガラシ、米飯を調製する自然発酵区、また基本材料に発酵を促進する助剤であるヨーグルト、グルコン酸、肉用乳酸菌を添加したネームを調製した。35℃で4日間発酵させ、一般生菌数、大腸菌群、乳酸菌数およびpHを経時的に測定し、調製条件の違いによる安全性および品質を比較検討した。【結果】自然発酵区ではpHの低下は見られたが、大腸菌群が十分に抑制されなかった。ヨーグルト添加区、乳酸菌添加区では乳酸菌が生成する乳酸によってpHが低下し、大腸菌群が抑制された。グルコン酸添加区では4%添加のものは即時にpHが低下し、大腸菌群は強く抑制されたが、酸によるタンパク質変性が見られた。上述の通り、自然発酵区では十分に抑制されなかった大腸菌群がヨーグルト添加区、グルコン酸添加区、乳酸菌添加区において抑制されていることから、ネームの安全性を高めることを目的としたヨーグルト、グルコン酸、乳酸菌の添加は有効な手段であると示唆された。
著者
関 満博
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.219, pp.66-68, 2002-12

数年前、仙台で開催されたある会議で同席した坂本賢二氏(一九五三年生まれ)のことが気になっていた。同氏は、ハーバード大学から戻ってきて、秋田県の雄和町で「坂本バイオ」というバイオベンチャーを経営している。山間部にある秋田空港から、東北の農村の良さを感じさせる集落をいくつか通り抜け、同社にたどり着いた。
著者
北本 康則 菅井 久子 門間 弘道 石崎 允 高橋 寿 関野 宏 藪下 安紀 岩渕 国人
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR ARTIFICIAL ORGANS
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.767-769, 1987

ウロキナーゼ固定化フェモラールカテーテル(UKFC)をblood accessとして56例に61回留置した。留置期間は平均14日間で、4例で1ケ月以上(30日、36日、93日、113日)であった。留置中のカテーテル閉塞が1例、カテーテル熱が4例であった。UKFC抜去時の残存UK活性は使用前の平均2.1%であった。<br>UKFC使用時の透析前後でplasminogen、α<sub>2</sub>-plasmin inhibitorの血中濃度は余り変化せず、出血傾向の助長も認めなかった。<br>4頭の山羊頸静脈にポリウレタンフェモラールカテーテル(FC)、UKFC、APMSF-UKFC (plasminogcn activator活性なし)を2日間留置した。抜去後の走査電子顕微鏡による観察では、FC表面には血小板の粘着を認めたが、UKFC、APMSF-UKFCには血小板の粘着を認めなかった。以上より、固定化UKはplasminogcn activator活性に依存しない血小板粘着阻止作用も有すると結論された。
著者
北本 康則 鈴木 一之 二木 源 田熊 淑男 上田 仁 門間 弘道 石崎 允 高橋 寿 関野 宏 中道 五郎 薮下 安紀
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR ARTIFICIAL ORGANS
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.1234-1237, 1986

ウロキナーゼ固定化フェモラールカテーテル(UKFC)の臨床評価を行なった。UKFCはポリウレタン製で太さ8Fr, 長さ22cmのシングルルーメンとし側孔2個を有した。男11例, 女8例の19例に対し22回にわたり2~30日間UKFCを留置し, 1~13回の体外循環を施行した。非使用時はUK固定化内栓を充填し, 持続点滴は行わなかった。患者には短時間の歩行が許可された。体外循環時の血流量は充分であり, カテーテル留置が原因と考えられる発熱は2回のみであった。12回でカテーテル抜去時に側孔部から先端部にかけてフィブリン血栓を認めたが, 血栓は吸引により容易に除去された。カテーテルのUK残存活性は約1%であったが, かなりのフィブリン溶解能が温存されていた。UKFCの優れた抗血栓性は, この残存UK活性と内栓による血液流入阻止効果によるものと考えられた。
著者
関 文恭
出版者
九州大学
雑誌
九州大学医療技術短期大学部紀要 (ISSN:02862484)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.23-29, 1991-03

いわゆる荒れた中学校において,アクション・リサーチによる,学校の本来的機能回復をめざした。教師,父兄の一丸となった3年間の実践により,問題行動が78件から9件へ激減し,学力も平均点で30点上昇し郡内1位となった。運動部の優勝旗も4部から9部へと増えた。
著者
高木 徹 木谷強 関根 道隆 出口 信吾
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.86, pp.89-94, 1997-09-11
参考文献数
8
被引用文献数
3

ユーザの検索作業を支援する観点から、全文検索の検索結果に対して重要度 (スコア) を付与する研究が実施されている。一方、シソーラスは重要な概念を表わす語で構成されており、一般的に文書の主題を表わす語が多く含まれている。そこで本論文では、検索語がシソーラスに掲載されている語である場合、その語が出現する文書の重要度を変更する方法を提案する。日本語新聞記事のテストコレクションBMIR?J1と日経シソーラスを使用し、シソーラス掲載情報を利用する場合と利用しない場合の検索精度を比較した。検索文字列とシソーラス掲載語の文字列の一致度合、および検索文字列が含まれるシソーラス掲載語のカテゴリ頻度をパラメータとして文書の重要度を変化させた結果、再現率が5%向上することを確認した。To facilitate users' retrieval work, it is necessary to rank documents according to their relevance. A thesaurus is composed of words which can be main subjects of the documents. This paper describes a relevance ranking method that utilizes importance of query words appearing in the thesaurus. The traditional frequency-based method alone and combined method are compared using the Nikkei thesaurus and a test collection of Japanese newspaper articles called BMIR-J1. Experimental results show that the proposed method, using the thesaurus-term frequency and the degree of string matching between the query and thesaurus word, improves retrieval recall by 5%.
著者
松下 拓樹 尾関 俊浩 西尾 文彦
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.675-680, 2005-09-30
被引用文献数
1

2004年2月に北海道の岩見沢周辺で発生した雨氷現象について, 地上気象観測資料と客観解析資料を用いた解析を行った.その結果, 岩見沢で着氷性降水があった期間は, 22日21時30分頃から23日5時頃までであり, 雨氷が発生した地域は, 岩見沢から滝川までの約40kmの範囲と推定された.着氷性降水時, 岩見沢における地上気温は-0.5℃前後で推移し, 雨氷の形成環境としてはそれほど低い気温状態ではなかった.しかし, 雨氷表面における理論的な熱収支計算によると, 北東からの6m/s前後の風による通風効果によって負の熱フラックスが増加し, 雨氷が発達しやすい大気環境であったことが示された.
著者
伊関 克彦
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1984

博士論文
著者
伊関 克彦 間瀬 俊明 岡崎 徳二 柴崎 正勝 池上 四郎
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.31, no.12, pp.4448-4455, 1983-12-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
21
被引用文献数
7 9

Biologically interesting 9 (O)-methano-△6-prostaglandin I1 (9 (O)-methano-△6-PGI1), a chemically stable analog of prostacyclin (PGI2), was efficiently synthesized from 1, 3-cyclooctadiene with high stereo- and regiochemical control. In all three biological test systems examined, 9 (O)-methano-△6-PGI1 was found to be considerably less active than prostaglandin E1 (PGE1).
著者
生田 和良 西野 佳以 今井 光信 石原 智明 関口 定美 小野 悦郎 岸 雅彦
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1996

精神疾患の原因は明らかにされていない。現在、精神分裂病やうつ病などの精神疾患の原因として遺伝因子と環境因子の両方が関わると考えられている。本研究では、精神疾患との関連性が示唆されているボルナ病ウイルス(BDV)に関する検討を行った。これまでのドイツを中心に行われた疫学調査から、BDVはウマ、ヒツジ、ウシ、ネコ、ダチョウに自然感染し、特に、BDVに感染したウマやヒツジではその一部に脳炎を引き起こすことが明らかにされている。私達は、日本においてもドイツとほぼ同じ状況でBDVがこれらの動物に蔓延していること、さらに末梢血単核球内にBDV RNAが検出しえることを報告してきた。また、同様の検出法により、精神分裂病に加え、慢性疲労症候群においてもBDVとの関連性を認めている。しかし、献血者血液においても、これらの疾患患者に比べ低率ながら、BDV血清抗体や末梢血単核球内のBDV RNA陽性例が存在することを報告した。そこで、本研究では安全な輸血用血液の供給を目的として研究を行い、以下の結果を得た。1) 健常者由来末梢血単核球への精神分裂病患者剖検脳海馬由来BDV感染により、明らかなウイルス増殖の証拠は得られなかった。2) ヒトの血清抗体ではBDV p24に対する抗体が主に検出され、ヌクレオプロテインであるp40に対する抗体検出は稀である。同様に、ヒト由来末梢血単核球内のBDV RNA検出においても、p24 mRNAが主であり、p40 mRNAは稀である。この現象を検討するため、ラットおよびスナネズミ脳内へのBDV接種実験を行った。その結果、新生仔動物への接種ではp24抗体が主として産生され、成動物への接種ではp24とともにp40に対しても上昇することが判明した。