著者
米谷 雄介 後藤田 中 小野 滋己 青木 有香 宮﨑 凌大 八重樫 理人 藤本 憲市 林 敏浩 今井 慈郎 最所 圭三
出版者
国立大学法人 情報系センター協議会
雑誌
学術情報処理研究 (ISSN:13432915)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.54-63, 2018-09-19 (Released:2018-09-10)
参考文献数
20

日本年金機構に対する標的型攻撃(2015年6月)では多数の個人情報が流出し,香川大学(以下:本学)の医学部附属病院でも,同様の攻撃によって端末1台がウイルスに感染するインシデントが発生した.本学では,こうした事例に基づき,2016年度に,情報セキュリティ対策の強化の一環として,構成員(特に教職員)による標的型攻撃メール対応訓練を導入した.これに続き,香川大学情報セキュリティインシデント対策チーム“KADAI CSIRT”(以下:本CSIRT)を発足させ,訓練・教育・注意喚起・報告受付の各業務を組織化し,攻撃に対する本学の潜在的課題やCSIRT活動の課題を探るべく調査を実施してきた.本論文では,標的型攻撃メール訓練に対する構成員から得られた主観的評価等のデータに基づきCSIRT構築過程を詳述する.
著者
青木恒三郎 編
出版者
嵩山堂
巻号頁・発行日
1891
著者
浅野 秀剛 恋田 知子 相田 満 太田 尚宏 青木 睦 田中 大士 入口 敦志 大友 一雄
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
国文研ニューズ = NIJL News (ISSN:18831931)
巻号頁・発行日
no.40, pp.1-16, 2015-07-31

●メッセージ画像データベースへの期待●研究ノート室町の信仰と物語草子―骸骨の物語絵をめぐって―生き物供養と橋供養―随心院蔵『慶長五年多摩六郷橋供養願文』と関連して―多摩地域の資料保存利用機関との連携に向けて●トピックス度重なる災害を乗り越えて―被災地釜石市の市庁舎燃焼文書のレスキュー―連続講座「くずし字で読む『百人一首』」特別展示「韓国古版画博物館名品展」平成27年度国文学研究資料館「古典の日」講演会第39回国際日本文学研究集会『幕藩政アーカイブズの総合的研究』の刊行総合研究大学院大学日本文学研究専攻の近況
著者
青木保 [ほか] 編集委員
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1999
著者
堀江 祐範 神原 辰徳 黒田 悦史 三木 猛生 本間 善之 青木 滋 森本 泰夫
出版者
学校法人 産業医科大学
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.237-243, 2012-09-01 (Released:2012-12-14)
参考文献数
9
被引用文献数
1

日本や米国を含む諸外国の宇宙機関の国際協力のもと,月面に基地を造り宇宙飛行士が長期間滞在する計画を検討している.月表面には隕石の衝突や宇宙風化により生じた月レゴリスと呼ばれる微粒子が堆積しており,微小重力下の月面での作業においては,月面の粒子状物質の有害性評価が重要であるが,その報告は少なく,特にアレルギーとの関連についての報告はない.月レゴリスの化学組成は,SiO2がほぼ半分を占め,その他Al2O3,CaO,FeOなどが含まれる.宇宙飛行士が月レゴリスの吸入により花粉症様の症状を呈したとの報告があるほか,地球上で類似の組成を持つ黄砂ではアレルギーの増悪効果が報告されており,月レゴリスはアレルギー増悪効果を示す可能性がある.月レゴリスと類似の組成を持つレゴリスシミュラントを卵白アルブミンと共にマウスの腹腔内に投与した試験では,アレルギー増悪効果は認められなかったが,今後吸入モデルなどによるさらなる検討によって,月レゴリスの安全性を確認することが重要である.
著者
呉 竹雅 青木 宏展 植田 憲
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.4_9-4_18, 2023-03-31 (Released:2023-03-30)
参考文献数
19

本研究は,明治時代における社会通念としての美術の形成過程を明らかにするために,計量テキスト分析を用い,新聞にみられる「美術」に関連した社会的出来事が,明治期の歴史的かつ社会的文脈でいかに当時の人びとに共有されたかについてそのプロセスを検証した。その結果,官製用語として誕生した「美術」に対する社会的認識の形成については,第一段階の明治10 年代までは実態,つまりものに重点を置き,第二段階の明治20~30年代においては価値観ないし価値体系を中心に,また第三段階の明治30 年代以降は概念,いわばジャンルを理解するといったプロセスで定着してきた。それは,エリート層を中心とする上流社会の人びとが概念からジャンルに,さらに価値観ないし価値体系という順序で「美術」を受け入れたのに対して,一般民衆はほぼ相反するプロセスに基づき美術を理解してきたといえる。また,明治政府が「美術」という概念を導入し,既存の絵画が「日本画」に統合されたことによって,日常生活における絵画の機能性・意味性は漸次に低下し,鑑賞対象となっていった。
著者
大嶋 清宏 萩原 周一 青木 誠 村田 将人 金子 稔 中村 卓郎 古川 和美
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.345-350, 2013-06-15 (Released:2013-10-16)
参考文献数
14

症例は84歳の女性。認知症のため施設入所中である。某月某日朝,意識障害と40℃の発熱のため近医へ救急搬送された。動脈血ガス分析で低酸素血症と代謝性アルカローシスを認め,気管挿管され当院へ搬送された。来院後の血液検査で高カルシウム血症(13.8mg/dl)あり,胸部CT検査では左下葉に気管支透亮像を伴う浸潤影を認めた。頭部CT検査では明らかな異常所見はなかった。高カルシウム血症により意識障害を呈し誤嚥性肺炎を併発したと考え,入院の上,全身管理を開始した。呼吸に関しては人工呼吸器管理に加え,誤嚥性肺炎に対する抗菌化学療法を行った。高カルシウム血症の原因について精査したが,副甲状腺機能亢進症および悪性腫瘍は否定的であった。長期にわたり乳酸カルシウムおよび酸化マグネシウムが投与されており,これらによりミルクアルカリ症候群に陥り,その結果として高カルシウム血症性クリーゼを来したと考えられた。これら薬剤の投与を中止するとともにカルシトニンおよびビスホスホネートの投与を開始した。その後,徐々に血清カルシウム値は正常化し,それに伴い意識状態も改善した。第5病日には抜管し人工呼吸器から離脱でき,第6病日に紹介元の病院へ転院となった。ミルクアルカリ症候群は,牛乳や炭酸カルシウムのようなカルシウムと弱アルカリ性の吸収性制酸薬の過剰な経口摂取により発症するとされ,以前は消化性潰瘍治療時に認められていたが,その治療の変遷とともに激減した。しかし近年,骨粗鬆症の管理および予防に炭酸カルシウムが頻用されるようになり,再び報告されるようになってきている。とくに高齢者では,上記のような目的で長期間にカルシウム製剤を処方されている例が多く,かつ慢性の便秘に対して弱アルカリであるマグネシウム含有緩下剤を処方されている例も多い。高齢者の高カルシウム血症の際には本症候群の可能性も検討すべきと考える。
著者
須田 義大 青木 啓二
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.809-817, 2015-02-01 (Released:2015-02-01)
被引用文献数
11 7

現在,2020年までの自動運転の実用化を目指して日本,米国および欧州において技術開発が進められている。自動運転は人間に代わり認知,判断,操作を行う必要があり,高度な情報処理や走行制御が求められる。このため自動運転として,数台の車両が車群を構成して走行する隊列走行システムが開発された。この隊列走行システムを通じ,白線に沿って自動操舵する車線維持制御技術や車車間通信技術を用いた車間距離制御技術が開発された。隊列走行システムの後,現在一般道での自動運転を目指した技術開発が行われており,キー技術として,制御コンピューターの故障時における安全を確保するフェイルセーフ技術や障害物を確実に認識するためのローカルダイナミックマップ技術およびAI化を中心とした自動運転アーキテクチャーが開発されている。
著者
青木 真純 佐々木 銀河 真名瀬 陽平 五味 洋一 中島 範子 岡崎 慎治 竹田 一則
出版者
一般社団法人 日本LD学会
雑誌
LD研究 (ISSN:13465716)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.133-143, 2019 (Released:2020-12-03)
参考文献数
21

ノートを取ることの困難さを主訴とした大学生1名に対し,ノートを取るための方略生成と精緻化のプロセスを支援することで方略変容が生じるか,またそれがノートの内容にどのような影響を及ぼすかを検討した。支援開始前に心理教育的アセスメントを行ったところ,言語的な知識や,聴覚的短期記憶は保たれているものの,注意の向け方の独特さや,全体の見えにくさ,ワーキングメモリの弱さ,視覚的短期記憶の弱さ,注意の切り替えの難しさといった認知特性が想定され,これらがノートを取ることの困難さに関連した背景要因として考えられた。これらをふまえ,支援の中では,対象者に友人のノートと自分のノートを比較させ,方略を生成することを促し,言語化させた。その結果,対象者は多くの情報を記載するための方略や情報の取捨選択を行うための方略を生成し実行した。それによってノートに書かれた情報の不足を補うことが一定程度可能となった。
著者
吉田 和佳奈 齋藤 栄 酒向 孫市 野田 政充 川口 諭 新井 一也 安齋 沙織 久保田 聡 渋谷 清 町田 充 堀野 忠夫 青木 学一 尾鳥 勝也
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.142, no.8, pp.893-900, 2022-08-01 (Released:2022-08-01)
参考文献数
12

“Leukerin® powder 10%” containing mercaptopurine (6-MP) is an oral anticancer drug that requires careful handling. As a powder formulation, there are risks of exposure due to scattering during dispensing and possible 6-MP contamination to other drugs due to adhesion to the packaging machine. We previously reported that wiping with an alcohol-containing towel is useful for removing scattered powder after dispensing. However, it is recommended to wipe disk-type powder-packaging machines with water instead of cleaning with the alcohol-containing towel. Hence, we scattered 6-MP powder 100 mg (total amount of 6-MP: 10 mg), and then wiped with water three times using different types of cloth each time. We confirmed that third time wiping cloth did not have any 6-MP. Furthermore, we confirmed that the adhering 6-MP could be removed by wipe-cleaning (water-wiping twice and dry-wiping once) after dispensing 6-MP powder at two pharmacies that routinely dispensed 6-MP powder using a disk-type powder-packaging machine. In addition, we confirmed the adhesion of 6-MP in parts of the machine not cleaned by wipe-cleaning and also in parts that were washed only with water, in both the pharmacies. Based on the above observations, we recommend the following steps for cleaning disk-type powder-packaging machines after dispensing 6-MP powder: (1) wipe-cleaning that includes water-wiping twice and then dry-wiping once, (2) cleaning all areas of the packaging machine, and (3) wipe-cleaning with water before washing with water.
著者
濱武 通子 青木 梨絵 山﨑 貢 大西 賢治郎 松本 一年
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.182-189, 2015 (Released:2015-06-12)
参考文献数
9

目的 水道直結式ミスト発生装置(以下,ミスト発生装置)は,夏の暑さ対策として,一般に広く普及し始めている。しかし,その維持管理方法についての指針等はなく,ミストの水質も十分把握されていない。そこで,ミスト発生装置を適切に利用するための維持管理方法を検討した。方法 一宮保健所管内の同一規格のミスト発生装置が設置されている61施設中 5 施設において,ミストの水質検査およびレジオネラ属菌の検査を行った。水質検査において,一般細菌が飲料水の水質基準を超えた施設については,ミスト発生装置のホース等の各連結部において,洗浄と消毒を水道の蛇口からノズルまで順次行い,菌数の変化を調べることにより,細菌汚染の部位を特定した。また,優勢菌の同定を行った。結果 上水使用の調査対象 5 施設中 3 施設のミストは遊離残留塩素濃度が0.1 mg/l 以上存在していたにもかかわらず,一般細菌は飲料水の水質基準を大きく超え,Brevundimonas 属菌が優勢に発育していた。レジオネラ属菌は全施設で陰性であった。汚染部位はミスト発生装置のホースであった。結論 ミスト発生装置は,遊離残留塩素濃度が一定以上あっても細菌に汚染されることがある。ミスト発生装置の維持管理には,適切な洗浄と消毒を行い,使用期間中の持続的放水により水を滞留させないことが有効であることが示唆された。
著者
Yoshinori IIZUKA(飯塚芳徳) Sumito MATOBA(的場澄人) Masahiro MINOWA(箕輪昌紘) Tetsuhide YAMASAKI(山崎哲秀) Kaoru KAWAKAMI(川上薫) Ayako KAKUGO(角五綾子) Morihiro MIYAHARA(宮原盛厚) Akihiro HASHIMOTO(橋本明弘) Masashi NIWANO(庭野匡思) Tomonori TANIKAWA(谷川朋範) Koji FUJITA(藤田耕史) Teruo AOKI(青木輝夫)
出版者
THE JAPANESE SOCIETY OF SNOW AND ICE
雑誌
Bulletin of Glaciological Research (ISSN:13453807)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1-12, 2021 (Released:2021-10-13)
参考文献数
18
被引用文献数
2

In order to construct reliable deposited-aerosol database on the Anthropocene (from 1850 to 2020), we obtained a 250-meter-long ice core from the Southeastern Greenland Dome on May and June 2021, where is one of the highest accumulation domes in Greenland. The age of the ice core at a depth of 250 m was roughly estimated to be AD 1827 based on the timescale from a previously analyzed shallower ice core. The age of the sampled ice core satisfied the prerequisite conditions for constructing aerosol deposition database for Anthropocene. In addition, surface elevation, borehole temperatures, and internal stratigraphy of the ice sheet were performed, and meteorological and snow-pit observations were also conducted. Furthermore, we sampled aerosol and snow from the ice sheet for chemical and physical analyses.