著者
石川 裕彦 堀口 光章
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

1.データ取得:風雲2C号からのデータ受信を継続したが、2007年7月ころより日中のデータにノイズが見られるようになった。これは衛星の軌道が南北に振動する為であることがわかった。2008年3月日中のデータが取得できるようにアンテナの調整を行った。2.梅雨前線活動や熱帯降水域の広域解析等:ベンガル湾から日本にいたる梅雨前線の活動度の変動を、広域雲画像から得られる対流活動を指標に解析した。対流活発域が前線上を東進する様子を時空間解析で示すことができた。また、赤道収束対上を東進するMJOにともなう雲域お移動を、同じく時空間解析で示した。また、2005年以降蓄積されてきたデータを用いて、チベット高原の地表面温度の算出とその年々変動の解析を行った。合わせて雲活動の季節変化の解析も行った。3.東南アジアモンスーン期の集中豪雨の監視:モンスーン期の東南アジアを対象に、顕著な被害をもたらした被害事例に関して、衛星観測データに基づく現象の記述を行った。また、2007年11月にバングラディッシュを襲ったサイクロンSidrの雲画像解析を行った。4.防災プロダクツのweb公開:情報発信のために、webサーバーを立ち上げ、このサーバー上で赤外窓領域と水蒸気チャネルのフルディスク画像、インド領域、インドネシア領域、日本域の切り出し画像のweb公開を行った。また防災プロダクツとして、発達した積乱雲の指標となる水蒸気チャネルと窓領域との輝度温度差のデータを作成し、その出現頻度などの解析を試みた。5.成果の公表:自然災害学会、日本地球惑星科学連合大会、及び国際WSで本研究の成果の公表を行った。またミャンマを襲ったサイクロンNargisの画像は、NHK(クローズアップ現代)、TBS(報道特集)、京都新聞等のマスメディアを通じて、紹介された。
著者
森山 達哉
出版者
近畿大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

花粉症に関連するクラス2食物アレルゲンとして、Betv1ホモログ、プロフィリン、ソーマチンライクプロテインをクローニングし、発現タンパク質から汎用性の高い抗体を作成した。これらを用いて、大豆や野菜、果物などの主要な農作物における品種間、栽培方法、加工法、調理法などの違いによるアレルゲン性の変化・変動を解析した。これらの条件によってアレルゲンレベルは大きく変動することが明らかとなった。また、農作物による食物アレルギーの原因抗原の探索も行った。
著者
相良 多喜子 中村 裕之 三辺 義雄 人見 嘉哲 神林 康弘 日比野 由利
出版者
金沢学院
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

自閉症傾向児の早期発見のための指標を構築する目的で1407名の3-5歳児を対象とした聞き取り調査を行った。自閉症傾向に対して喘鳴と鼻アレルギー、性別(男児)、出生順位(第1子)、喫煙と間に有意な関連が見られた。また「独特の興味・こだわり行動」の項目と鼻アレルギーとの有意な関連が見られた。食育およびアレルギーの評価を含めた新しい指標によってASDをスクリーニングすることが可能であると考えられた。
著者
加藤 政彦 山田 佳之 林 泰秀
出版者
群馬県衛生環境研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

かぜをひくことにより、なぜ喘息が悪化するのかを明らかにするため、RSウイルス(RSV)感染させた喘息のモデルマウスを用い、人工呼吸器管理下に気道抵抗、肺胞洗浄液(BALF)及び血液中の炎症性細胞比率と多種類のサイトカイン/ケモカインを網羅的に測定した。対照群に比べて卵白アルブミン(OVA)投与群及びOVA/RSV投与群では、気道抵抗の有意な上昇とBALF中と気道への好酸球浸潤を認めた。BALFでは、OVA/RSV投与群において、他群に比べMIP-1αのみが有意に増加した。一方、血清では、対照群に比べ、OVA投与群でIL-5が、OVA/RSV投与群でIL-17が各々有意に増加した。RSウイルス感染喘息マウスでは、MIP-1α等を介して好酸球性炎症が引き起こされることが示唆された。
著者
山田 武千代 坂下 雅文 窪 誠太 藤枝 重治
出版者
福井大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

スギ抗原で刺激されたヒト好塩基球の培養上清により、気道粘膜由来線維芽細胞からのTSLP産生は有意に増加した。スギ花粉症患者自己IgG(高濃度)、キメラ分子で作用させることにより、ヒト好塩基球による気道粘膜由来線維芽細胞からのTSLP産生を抑制した。気道粘膜由来線維芽細胞にIL-4存在下でヒスタミンを付加するとTSLP産生は有意に増強した。刺激ヒト好塩基球の培養上清による線維芽細胞からのTSLP産生は抗IL-4Ra(CD124)阻止 抗体、抗ヒスタミン(H_1)受容体抗体の処理により有意に減少することを明らかにした。スギ抗原刺激によりヒト好塩基球からのヒスタミン遊離とIL-4とIL-13の産生が有意に増加することを確認した。 スギ花粉症でも好塩基球がIgE依存性アレルギー疾患の責任細胞であり、Th2応答や適応免疫応答である2次抗体産生を制御していると考えられる。好塩基球は、アレルギーなどの抗原特異的な免疫反応で、司令塔として重要な役割を果たしていると考えられる。
著者
湯田 厚司 石永 一 山中 恵一
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

スギ花粉症の次世代治療に期待される舌下免疫療法を本邦で初めて小児例で検討し、安全性と有効性を確認した。同法は小児でも安全に施行でき、成人よりも効果的であった。本研究の遂行で様々な課題もわかり、特に本法が有効であったスギ花粉症例で、合併するヒノキ花粉症に無効な例が半数近く存在した。治療と同時に作用機序解明に免疫学的変化の検討も行った。治療により、誘導性制御性T細胞の増加、治療有効群でスギ花粉特異的IgG4の増加、治療無効群で血清IL-33の増加が確認できた。血清L-31, IL17Aには変化がなかった。
著者
岡崎 純子 石田 清
出版者
大阪教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

雄性両性異株は希な性表現で雄株と両性花株から構成される性型である。この性型の進化・維持要因として提唱されている雄株の高い繁殖成功についての検証を行った。材料としてマルバアオダモ(モクセイ科)を用い、雄株と両性株の花粉発芽率・花粉管伸長の比較、両性型花粉の混合受粉実験によって結実した種子のDNAマーカーによる父系解析を行った。その結果、雄株花粉由来の種子が多く産出されており、これは雄株の花粉の高い発芽率が関与していることが判明した。これらから雄株は高い繁殖成功を示すことが明らかになった。
著者
柳田 勉
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

ニュートリノの小さな質量を説明するSeesaw機構によれば、その小さい質量は非常に重いMajoranaニュートリノが存在することを予言する。この重いニュートリノは宇宙の温度がその質量より高ければ大量に生成される。その後、宇宙が膨張し、重いニュートリノの質量より宇宙の温度が下がってくると重いニュートリノの崩壊が始まる。ここで重要なのはMajorana型の質量がレプトン数を破る点である。このために、重いニュートリノはレプトンへの崩壊と反レプトンへの崩壊が可能になる。CPが破れていればレプトンへの崩壊率と反レプトンへの崩壊率は互いに異なる。つまり、この崩壊によりネットなレプトン数が生成される。この生成されたレプトン数はKRS効果によりバリオン数に変換される。このようにして、宇宙のバリオン数が生成される。本研究では、この機構と観測されたニュートリノの質量が矛盾しないことを示した。宇宙のバリオン数の生成を考える上で宇宙のインフレーション後の再加熱過程の考察は不可欠である。本研究の最終年度では、インフラトンの崩壊を超対称性重力理論の枠内で考察した。超対称性が破れると重力子の相棒のグラビチーノが質量を持つ。その質量は超対称性の破れをクォークやレプトンの世界に伝える方法によって異なり、現在のところ未知のパラメターである。上記のバリオン数生成機構はこの超対称性の破れを伝える機構に重要な制限を与える。本研究では、宇宙のバリオン数と矛盾しない超対称性の破れを伝える機構として、Gauge mediationとAnomaly mediationが選ばれることを示した。この結果は来年度から始まるLHC実験により検証されると期待できる。
著者
野村 徹 齋藤 敦史
出版者
芝浦工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

SAWデバイスを利用したマルチチャネルセンサの構成とそのガスセンシングへの応用について示す。化学特にガスセンサでは、複数のセンサの応答よりガスの識別を行う。本研究では、同一基板に複数のSAW遅延線を並べ、入力には一個のドッグレッグIDTを用いたセンサアレイによるガスセンシングについて提案した。このセンサアレイと増幅器による自励発振器を構成したセンサシステムでは、自動的に温度補償が行え、チャネル間のクロストークも小さいことが分かった。また、ガスセンサに重要な感応膜の塗布に、簡易LB膜法を用いることにより、センサアレイの各チャネルの微小な部分に正確に再現性よく塗布することができた。応用では、このセンサを有機ガスの識別に適用し、いくつかのサンプルガスに対し、ユニークな応答パターンを得た。
著者
神川 康子 永田 純子
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

先進国の中で最も睡眠不足だと言われる日本の子ども達の心身の健康や生活の質を向上させるために、小学生や未就学児を対象に、睡眠・生活実態調査と学力調査、および重心動揺による自律神経機能の測定を行い、それらの関連を分析した。その結果、子ども達の就寝時刻の遅延が、睡眠の質(寝つき、熟眠感、目覚めの気分)も、日中の生活(覚醒度、集中力、いらいら感、)の質も低下させることが判明した。そして子ども達の就寝時刻を遅れさせる最も大きな原因はTVやゲームであり、ついで、習い事の多さも原因となっていた。また、TVやゲームの時間は、試験の成績や健康状態とも有意に関連していた。とくに小学生では、4年生以上において生活習慣が悪化しやすいので、この時期に睡眠習慣を見直す科学的な指導が必要であるといえる。学力と生活習慣の関連では、4教科のうち、国語が最も多くの生活習慣項目(睡眠習慣、規範意識、家族関係、自尊感情など)と関連しており、また算数は、睡眠時間や食生活、健康状態と関連があり、健康状態が良いほど、思考力が必要な問題の正答率が良いことが判明した。また、起床困難を改善するために、小学4,5年生を対象に、子ども部屋に漸増光照射照明器具を設置して、その効果を検証したところ、起床時の気分や日中の気分を改善し、QOLを高める効果が認められた。最後に、学年進行とともに睡眠習慣が改善する児童と、改善しない児童の生活実態の10ヶ月間の変化を比較したところ、就寝時刻が遅延した児童ほど、日常生活(あくび、TV・ゲーム時間、服装など)も悪化し、生活の質が低下することが認められた。小学生までの間に、子ども達には、就寝時刻を乱さないように生活を見直し、TVやゲームの時間を自分で制限するなど、自分で考えて生活する力(自己管理能力)をつけることが重要であると考えられる。
著者
加藤 正 渡邉 一弘
出版者
東北薬科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

世界的に注目されている疾病であるインフルエンザ、痴呆症および臓器移植時に使用する新規治療薬としての可能性がある天然物の全合成研究を行った。抗インフルエンザA ウイルス剤であるスタキフリン、痴呆症等の治療薬となりうるスキホスタチン、および免疫抑制剤であるカンデラリドA-C の計5種類の天然物において、世界に先駆けてこれらの初めての全合成を達成した。この研究結果は、新規治療薬の開発における基礎となる成果である。
著者
上村 史朗 斎藤 能彦
出版者
奈良県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

慢性腎臓病(CKD)は心血管病(CVD)の独立した危険因子であるが、CVDの発症に係わる分子機序は明らかではなかった。本研究では動脈硬化進展作用を有する胎盤成長因子(PlGF)およびその内因性阻害因子である可溶性Fms-like tyrosine kinase 1; 可溶性FLT-1)に着目し、CKD患者における可溶性FLT-1関連分子の動態および動脈硬化病変の進展に寄与するメカニズムの解析を行なった。その結果, CKDの進展に伴う腎での可溶性FLT-1産生低下および血中可溶性FLT-1濃度の低下が, CKD患者における冠動脈病変の重症度を規定する重要な因子であることが判明した. さらにCKD合併動脈硬化マウスモデルを用いた実験により, リコンビナント可溶性FLT-1蛋白の持続投与が動脈硬化病変の進展を抑制することを明らかにし, 可溶性FLT-1が新しい創薬標的分子になる可能性を示した.
著者
福川 康之 高尾 公矢 川口 一美
出版者
聖徳大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

わが国の新しい高齢者問題のひとつである「孤独死」に着目し,地域における孤独死の発生状況や発生予防への取り組み,ならびに孤独死の関連要因を,事例検討,大規模調査,参与観察,郵送調査などの手法を用いて検討した.これにより,独居高齢者の対人ネットワークの特徴や地域性が明らかになった.またわが国の孤独死問題への取り組みの遅れとともに,地域ネットワークの活性化が孤独死予防に有効となる可能性を示唆する結果が得られた.
著者
立木 康介
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

啓蒙の時代を代表するカントとサドを西洋倫理思想の歴史的展開のなかに位置づけるジャック・ラカンの観点に依拠し、プラトン、アリストテレスから、エピクロス派、ストア派を経由し、18世紀のリベルタン思想にまで流れ込むヘドニズムの伝統と、カントとサドによってもたらされたその転覆の意義とが明るみに出された。
著者
大月 直樹 丹生 健一 白川 利朗
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

HPV陽性扁平上皮癌の培養細胞株にE6およびE7に対するsiRNAを導入することにより、E6およびE7の発現が抑制され、p53およびRbの発現がmRNAレベル、タンパクレベルでともに増強し、結果として細胞の増殖は抑制され、アポトーシスが誘導されることがin vitroで確認された。現在in vivoでの実験を行い、解析中である。
著者
佐藤 久美子 梶川 祥世
出版者
玉川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、外国語学習において歌を通して単語を一定期間反復聴取することは、音声言語発達を促進し、第二言語習得に効果的であるという仮説を立てこれを検証した。2 歳-3 歳の幼児と6 歳~11 歳の児童を対象として一定期間英語歌を聴取させ、英語反復力及び発音力を測定した。これにより母語と非母語の音声処理の関係が8 歳頃を境に変化することを明らかにし、幼児においては歌聴取による非母語反復能力の促進を確認した。
著者
古川 照美 西沢 義子 中路 重之 木田 和幸 梅田 孝 高橋 一平 高橋 一平
出版者
弘前大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

子どもの生活環境を考えた場合、家庭での生活習慣は重要である。本研究では、中学生時期の親子に対しての生活習慣改善を促す介入プログラムの検討を目的に、親子関係と子どもの生活習慣の関連、及び親子の身体特性の関連について検討した。その結果、親子で身体特性及び生活習慣の関連が認められ、さらに親子関係が子どもの生活習慣に影響を与えていることが示唆された。子どもの生活習慣改善のためには、親子関係を見据えながら、親をも含めた支援が必要である。
著者
長友 康行 高橋 正郎
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

グラスマン多様体への調和写像の線型方程式による特徴づけを利用して、対称空間上に等径関数を構成し、さらにラドン変換により、それら等径関数が球面上の等径関数に変換されることを示した。また、複素射影空間から複素射影空間への定エネルギー密度関数をもつ調和写像のモジュライ空間を線形代数的データを用いて記述した。最後に、エルミート対称空間から複素グラスマン多様体への正則写像に関しても同様の結果を得ることができた。
著者
長友 安弘 岡山 昭彦
出版者
宮崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

マイクロパーティクル(MP)の間質性肺炎(IP)病態形成への関与、臨床応用への可能性を明らかにすることを目的とし、気管支肺胞洗浄液(BALF)中の MP を測定した。IP の BALF 中の MPは増加しており、MP 濃度は BALF 中の総細胞数、特にリンパ球数と正の相関をしたが、好中球数や LDH 濃度とは相関しなかった。これらの結果から MP は抗炎症性に働いている可能性が考えられた。今後さらに研究を進めたい。
著者
西山 茂
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

本調査研究では、仏教が一般庶民の「煩悩」に即して「菩提」を説き、「方便」を以って「真実」に誘引する、衆生教化法の今日におけるあり方を仏教系新宗教教団の中に探り、その具体的な工夫手立てを「教導システム」と規定し、その実態を本門佛立宗・霊友会・創価学会・立正佼成会・真如苑などの事例のなかに探った。その結果、仏教系の新宗教教団のそれぞれが種々の教導手段を持ち、自利の「凡夫」を利他の「菩薩」にする体系的な修行のシステムを有していることがわかった。そのシステムの内部においては、仏典や題目の読諦によって、六波羅蜜などの特定の徳目実践によって、布教や社会的実践(選挙を含む)によって、またあるいは教団霊能者への「お伺い」や教団中央への祈願依頼・財施(献金)などによって、罪障消滅や「徳積み」ができ(修徳致福)、仏心に近づくことが説かれていた。また、仏教系新宗教教団の多くが、信仰の深まりに応じた幾つかの位階を設けており、信者にその位階を上昇させ、教団の期待する信者像により接近できるよう、社会化させていくことが教団の中間指導者に求められていることも判明した。この場合、位階を上るごとに新しい礼拝対象が与えられるが、信者には、その都度、応分の財施(献金)が必要になる。調査研究の結果、教団の期待するより上位の信者像と一般社会が期待する人間像の間にはずれが存在することが浮かび上がってきた。具体的に、そのギャップの実態や程度を探ることについては今後の研究課題としたい。以上の調査研究の成果は、平成14年度に刊行された資料集(1)、平成15年度に刊行された資料集(2)および調査報告書に集約されているが、本格的な成果の公表は今後の課題として残されている。