著者
有賀 義明 藤縄 幸雄 川上 則明 大角 恒雄 西野 哉誉
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
地震工学論文集
巻号頁・発行日
vol.28, pp.45, 2005

大地震時のダムの安全管理は, 大変重要な技術事項である. 我が国では, 兵庫県南部地震以降, 文部科学省, 防災科学技術研究所, 気象庁等の地震観測網が高密度に整備され, 地震発生時に震源から少し離れた地点では, 地震動が到達する前に緊急地震速報を受信することが可能になりつつある. また, 数値解析技術の進歩に伴い, 地盤-構造物系の三次元動的解析を高精度で行えるようになっている. こうした背景から, 本研究では, 既設ダム等の安全管理の効率化, 地震防災性能の向上等に役立てるために, 三次元動的解析技術と緊急地震速報を有機的に連携させることによって大地震時の既設ダムの安全性を即時的に評価する手法を開発した.
著者
池永 均 向山 公人 大島 伸介 山田 正
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.628, pp.77-96, 1999
被引用文献数
1

塩淡二成層を有する汽水湖沼の長期的な界面変動予測手法の開発を目的に, 集中定数型の数値予測モデルを提案した. それを用いて, 1975年以降における網走湖の界面変動のシミュレーションを行い, モデルの適用性と塩水化の機構について検討した. 網走湖の界面変動は, 上流河川からの流入とそれに伴う湖内塩水の流出形態に依存する. 界面水位がピークを示す1987年を境に, それ以前は連行現象に起因する塩水流出成分が卓越するのに対し, それ以降では吸い上げによる流出形態が支配的となる. ここではそれぞれの流出形態を同時に考慮した塩水流出モデルを界面変動予測モデル組み立てることにより, 網走湖における過去20年間の塩淡境界の変動を実用上の精度で再現できることを明らかにした.
著者
大矢 周平 中村 一樹 板倉 颯
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.I_1147-I_1153, 2021

<p>自動車依存の限界はより顕著となり,公共交通を中心とした移動を安全で快適に行える都市空間の再整備は急務である.この中で,公共投資が難しい財政制約下では,複数の交通システムを繋ぐネットワーク整備の有効性も求められる.特に,駅周辺の歩行環境の質は,公共交通の利用意向に影響し得る.しかし,複数の交通手段による移動において,手段間の移動の質の相互関係は明らかでない.そこで本研究では,交通手段の組み合わせと移動の質の関係を把握する.まず,交通手段別の移動の質の評価手法について整理する.次に,移動ログデータを収集し,交通手段別に移動の質を評価するアンケートを行う.最後に,交通手段の組み合わせ別に前後の移動の質の評価との関係を分析する.この結果,交通手段の組み合わせにより移動の質の評価が異なることを示した.</p>
著者
田中 聡 仲座 栄三 福森 匡泰 宮里 信寿 Carolyn SCHAAB
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.40-54, 2021
被引用文献数
2

<p> 水平床上に設置した直立護岸の越波流量特性が,規則波を対象として,CADMAS-SURFを用いた数値計算及び大型水理実験により明らかにされている.一様斜面上の護岸特性を明らかにする上でもそのベースとして水平床上の護岸越波特性の把握が重要となる.吉川らは水平床上の護岸越波流量の算定に定常流を対象とした堰の公式を導入し,1波当たりの越波流量算定式を与えた.これを基準として合田は,不規則波を対象として護岸上の越波流量算定図表を提示している.被災時の状況把握には,被災をもたらした1波当たりの最大越波流量の推定が求められる場合も多々あることから,規則波を用いた現象理解は重要となる.本論は,無次元越波流量が相対天端高によって系統的に整理できることを示した上で,反射率と越波流量とを同時生起現象として説明している.</p>
著者
高 欣佳 牧野 秀成 古莊 雅生
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_948-I_953, 2014
被引用文献数
1

経済発展と共に物流のほとんどを担う海上交通において,船舶数も急増しそれらが航行する海域では輻輳するため海難事故が多発している.船舶の安全かつ効率的な運航を行うためには,船舶の航行実態及び航行海域の輻輳状況の詳細を把握する必要がある. 本研究では,特に,船舶が入港する際に港外で入港の順番を待つ所謂"沖待ち"行動に着目した. この船舶の沖待ち行動は航行船舶にも影響を及ぼすために把握する必要があるが,これまでは各船舶の沖待ち自体のデータを入手することは難しく,沖待ちの実態を把握することが困難であった.しかし,本研究では,近年,船舶に搭載が義務付けられた船舶自動識別装置から送信されるデータを収集し解析することで,沖待ち船舶を抽出しその実情を把握した.更にそれらが航行船舶に与える影響を把握するために,海域における船舶密度を基に船舶の輻輳状況を解析した.本稿では,これらの結果について報告する.
著者
伊藤 和也 高橋 弘樹 堀 智仁
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F6(安全問題)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.I_43-I_51, 2017
被引用文献数
2

東日本大震災では,津波による被害が広範囲に及び復旧・復興工事量は多く,労働者不足や資材価格の高騰などの問題が顕在化している.このような中,建設業の経験が無い新規参入者が建設業に従事して被災する事例も報告されており,平成23年~25年に発生した建設業での死傷者数819人のうち約1/4の193人が新規参入者による被災であった.そのため,新規参入者等への安全衛生教育の充実等を図る必要がある.本報では,新規参入者等への安全衛生教育ツールとして労働災害事例を「漫画化」した教育ツールの有効性に関して,建設業の労働安全衛生教育を実施している現役講師へのアンケート調査を実施した.その結果,災害事例の漫画化に対して分かりやすいと評価が高かった.一方で,安全衛生教育のツールとしては教育目的としての災害事例を選定が必要があることが示された.
著者
中谷 加奈 里深 好文
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B1(水工学) (ISSN:2185467X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.I_1201-I_1206, 2018 (Released:2019-03-30)
参考文献数
23
被引用文献数
1

土石流の到達範囲には発生規模と地形条件が影響する.地方自治体の設定する警戒区域は,災害履歴と勾配を基に一つの規模を想定して設定されるが,近年は局地的な豪雨等の影響で,より大規模な土石流が多く発生傾向にある.近年,詳細な解像度の地形データが入手可能であるが,到達範囲を検討する際の適切な解像度は十分に把握されていない.本研究では災害事例を基に土石流の発生規模を分類して,異なる発生規模について解像度の異なる地形データで数値シミュレーションを実施した.結果から,小規模の土石流では解像度の違いが影響し,特に流路の地形データへの反映が到達範囲に影響することを示した.
著者
重枝 未玲 寺町 賢一 碇 正敬 高崎 秀一 松木 洋忠 秋山 壽一郎 中山 比佐雄 田邉 武司
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
水工学論文集 (ISSN:09167374)
巻号頁・発行日
no.52, pp.829-834, 2008
被引用文献数
1

An analysis of behavior of over-land flows based on geophysical characteristics using geographic information system (GIS) was conducted. Firstly, the digital surface model (DSM), which is the data of the surface of ground, was verified against the data of bed elevation in the map of the city planning whose scale is 1/2500. Secondary, using digital surface model, a behavior of over-land flow was analyzed. Finally, the analyzed behavior of over-land flow was compared with the flood process examined in the field study and numerical simulation. It shows that the GIS and DSM are useful tool and data for examining the behavior of the inundation flows.
著者
長弘 雄次
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木史研究
巻号頁・発行日
vol.13, pp.437-449, 1993

九州北部を流れる福岡県下第二の大河遠賀川は、有史以来氾濫を繰り返したが一方その流域は有数な稲作地帯として先史以来多くの人々が住みっき、その流れは平安の昔から年貢米や諸物資の輸送路としての水運交通が盛んであった。<BR>遠賀川は河床こう配が緩く水深が浅いため、大きな船が航行できず、艀 (ひらた) という船底の浅い川船が利用された。近世江戸時代に入り、黒田藩は治水工事を積極的に行って遠賀川の水路を確保して上流からの物資輸送による地域開発に意を注ぎ、宝暦年間 (1751~1764年) 以降流域で石炭の採掘が盛んになると逐次石炭輸送が主力となり、特に明治以後は石炭輸送の大動脈として日本経済の近代化に大きく貢献した。<BR>しかし、1887 (明治20) 年以降は増大する石炭生産に水運が対応できず、鉄道の敷設とともに陸運にとって代られ、199 (昭和14) 年を最後として遠賀川から川船が姿を消し、水運交通に終止符を打ち、石炭生産も戦後のエネルギー革命により、昭和40年代の後半にその使命を終了した。<BR>当論文は有史以来からの遠賀川の水運交通の盛衰についての史的研究をとりまとめた。
著者
森 吉昭 内田 善久 中野 靖 吉越 洋 石黒 健 太田 秀樹
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.687, pp.233-247, 2001
被引用文献数
3

大型重機により現場転圧された粗粒材料の高応力下での圧縮性状について検討を加えた. フィルダムロックゾーンの築堤時実測沈下データを整理し, 大型ダムのような高応力下では転圧された粗粒材料が弾塑性的な圧縮変形挙動をとること, 圧縮変形量が粒子サイズ, 粒度分布, 間隙比などの影響を受けて変化することを明らかにした. 実堤体の材料定数を, 供試体の粒子サイズに制約を設けた室内試験結果によって直接評価できないことを指摘し, 現場材料と室内供試体の材料粒度の違いに関する変形パラメータの補正方法を示した後, これを用いてあるロックフィルダムの築堤, 湛水工程を再現した応力変形解析を実施した. 解析結果は実測値と概ね良好な一致を示し, 提案手法の実務レベルでの適用性が確認された.
著者
倉嶋 利雄 薄 知規 田中 郁昭 佐藤 昌志
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
地震工学研究発表会講演論文集 (ISSN:18848435)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.397-400, 1997 (Released:2010-06-04)
参考文献数
12

構造物の安全性・信頼性の評価を行う上で、構造物自体の損傷の程度を的確に捉えることは重要である。従来実施されている構造物の損傷の発生・進展の程度を調べるための評価手段は、歪みゲージなどの電気的なセンサを用いた方法であり、構造物の変状を連続的に調査するために多くのセンサを用いらなければならないだけでなく、センサ毎に電力・信号ケーブルを必要とするなど設置および維持管理上問題点が多かった。本論では、これらの問題点を解消するための手段として期待されている、光ファイバ歪み・損失統合型OTDRを用いた構造物の変状計測手法について検討を行った。モデル実験として、コンクリート単純梁の曲げ試験を行い、コンクリート構造物の弾性変形限界約100μmの歪みを光ファイバを用いて測定可能であることを実験的に確認し、本手法が構造物の歪み分布を測定する手段として有効であることを明らかにした。
著者
酒井 和也 宇多 高明 足利 由紀子 清野 聡子 山本 真哉 三原 博起 沖 靖弘
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.I_1075-I_1080, 2011

大分県中津干潟の三百間地区の砂州においては、隣接する蛎瀬川の河口閉塞が著しいことから、対策として河口前面の堆積土砂を除去する一方、その砂を三百間砂州の西部へ運んで養浜するというサンドリサイクルの計画が立てられた。養浜砂は、三百間砂州の頂部から3600m<sup>3</sup>浚渫され、西端の斜路前に投入された。その際、投入砂が先端部へと急速に戻るのを防止するために、砂州の中央部に袋詰め石製の長さ24mの突堤が設置された。本研究では、この間、2007年から2010年までに4回の空中写真撮影と縦断形測量を行って海浜状況の変化を調べ、サンドリサイクルの効果と沿岸漂砂の制御を目的とした袋詰め石突堤の効果を調べた。この結果、袋詰め石突堤は延長が短く天端高も低いことから、既存の突堤と比較して、緩やかな汀線変化をおこすことがわかった。
著者
乾 隆帝 竹川 有哉 赤松 良久
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.I_1417-I_1422, 2016 (Released:2016-11-15)
参考文献数
13
被引用文献数
2 2

汽水域は,多種多様な汽水域特有の生物の生息場であるが,人為的環境改変の影響を受けやすい場所であるため,保全や自然再生が課題となっている.本研究では,汽水域において,環境指標として注目されているハゼ類に着目し,瀬戸内海に流入する河川の汽水域においてハゼ類の分布調査をおこない,そのデータを用いて相補性解析をおこなうことにより,保全上重要であると考えられる河川を抽出することを試みた.その結果,瀬戸内海全域を解析対象とした場合は,ランク上位47河川を保全対象に設定すれば,全種の生息地のうちの50%以上をカバーできることが示された.これらの河川に,地方別で解析した際に抽出された18河川を加えた65河川が,瀬戸内海における保全上重要な河川汽水域であるといえる.
著者
百瀬 浩 舟久保 敏 藤原 宣夫
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
環境システム研究論文集 (ISSN:13459597)
巻号頁・発行日
no.30, pp.429-435, 2002

栃木県の東荒川ダムにおいて、生物の生息場所創出を目的とした各種の環境整備を行い、その前後約6年間にわたる鳥類のモニタリングにより、ダム湖の環境整備が鳥類の生息状況に与えた変化を調べた。環境整備の内容は、4つのビオトープ池とこれらをつなぐ近自然型水路、そして湖面に設置した計4基の植栽人工浮島で、ビオトープ池群の周囲には樹林の植栽も行われた。整備前には疎林性鳥類が優占した整備地に、カワセミ、カワガラスなどの水鳥類が飛来して採餌や休息に利用したほか、多くの樹林性鳥類も出現するようになった。カワセミ、セキレイ類、カルガモなどの鳥類は、事例地内やその周囲で営巣するようになり、環境整備の効果が実証された。
著者
東 さやか Nasroden PAGAYAO Maria Antonia N. TANCHULING 日比野 忠史
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.I_929-I_934, 2017 (Released:2017-08-22)
参考文献数
5
被引用文献数
1

パシッグ川はマニラ首都圏の中心をラグナ湖からマニラ湾に向かって東西に流れている.下水処理施設の未整備によりパシッグ川の支流・水路には生活排水が直接流入し,47の支流・水路では過剰な有機物により著しい水質汚濁の問題がある.本論文ではパシッグ川支流の水質特性と直面する問題についてまとめた.その結果,雨と潮位変動に伴った流れが支流・水路でのBOD,CODの持空間の分布を変化させていること,CODが平均的に100を越え,BOD/CODが1/2程度に分布する水塊には,常時のBOD(生活排水)の流入に加え,底泥からのCODの拡散が年を通して継続的に起こるため,CODには底泥起源の還元物質の含有率が高いことを明らかにした.
著者
奥田 昌男 中根 洋治 可児 幸彦 早川 清 松井 保
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.383-393, 2010

中国が源流といわれる版築工法は土の突固めが工法の要であるから,土の突固め技法が渡来人の持込んだ技術であろうと推察し,土の突固め技法を突固め用小型道具の側面から中国の文献に遡って調査した.滋賀県湖東には,地盤を突固めるための道具として,ぐりんさんと呼ばれる地搗石が残されている.このぐりんさんを用いて地盤の突固め実験をした.実験結果から,ぐりんさんを用いて突固めた土工事の歩掛りを推定すると共に,ぐりんさん伝承の背景を文献史学的に調査した.これらの結果,ぐりんさんによる地盤の突固め効果は,近代的な締固め工法による盛土の締固め効果に劣らぬことが判明し,手作業による土工事の歩掛りも推定できた.また,地搗石伝承の文献調査過程において,ぐりんさんが亥の子突き風習と関係ある事と共に,その語源も推察できた.
著者
松林 由里子 渡辺 一也 川越 清樹
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.I_249-I_256, 2014 (Released:2014-12-12)
参考文献数
22

近年増加する集中豪雨が社会基盤施設に与える影響と,今後の水管理および設計基準強化への提案を示すため,2013年8月9日に秋田,岩手県で発生した集中豪雨による鉄道盛土の流出と流木による河道閉塞の被害調査解析結果を示し,今後必要となる対策の検討を試みた.これらの被災事例は,小規模河川に接した保全重要度の高い社会基盤施設において,河積不足に関わり,被災地域の地形や土地被覆,河川上流域の土砂,斜面,樹林などの特徴によって複合的に生じた被害であり,小規模河川の整備優先度や河川改修率の低さに影響を受けていることが明らかとなった.また,今後の被害低減のためには,施設周辺の複合的要素に関する豪雨時の実績データの蓄積と,解析による知見の整備が必要であるという結論を得た.
著者
山上 佳範 坂本 洋一 河合 淳 藤井 良昭 橋本 孝治 山下 俊彦
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.I_556-I_560, 2012

The mechanism of morphology change at the first (western) entrance of lake Saroma were investigated with the 20 years bathymetric survey data set. It shows that the volume around the entrance decreased after the east jetty construction started and the major morphology changes were erosion along the channel and movement of ebb shoal. A numerical model which aimed to predict the morphology change for several years was developed based on the sediment transport characteristics. The simulation result shows that this model can quantitatively reconstruct the observed morphological changes for 3-4 years.