著者
有働 眞理子 高野 美由紀
出版者
兵庫教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

特別支援学校の授業で教師が発話するオノマトペ表現においては、運用時の韻律とリズムが身振りや動作と連動することが発信効果を高め、教育的発話意図が効果的に知的障害児童に伝わり、教師-児童間の対話が促進されることがわかった。
著者
大櫛 祐一 坂本 正弘 東 順一
出版者
日本応用糖質科学会
雑誌
Journal of Applied Glycoscience (ISSN:13447882)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.231-234, 2008 (Released:2009-07-07)
参考文献数
18
被引用文献数
1 6

前報(Ookushi et al.: J. Appl. Glycosci., 55, 225-229 (2008))に引き続いて抽出方法を検討した結果,ヤマブシタケ子実体に含まれるglucanの92.7%を抽出することに成功した.その内訳は,42.3%がアルカリ抽出,17.7%が酵素処理-マイクロ波照射,10.7%が再度アルカリ抽出によって抽出された(Table 1).残りの22.0%はマイクロ波加熱熱水抽出により抽出される水可溶(1→3;l→6)-β-D-glucanである(Ookushi et al.: J. Appl. Glycosci., 53, 267-272 (2006)).熱水抽出残渣に含まれるglucanの構造をメチル化分析により解析した結果,全て(1→3;1→6)-β-D-glucanに属し,次の三つの異なった存在形態を有していることが明らかとなった.(1)水素結合により強いネットワークを形成している(1→3)結合に富んだタイプ,(2)タンパク質・キチンと複合体を形成している(1→6)結合に富んだタイプ,および(3)タンパク質・キチンと複合体を形成している(1→3)結合に富んだタイプであった.
著者
鈴木 美季子 柴沼 真友美 香取 輝美 清水 通隆 木村 修一
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.11-16, 2010 (Released:2010-04-02)
参考文献数
10
被引用文献数
1 2

本研究はヤマブシタケおよびマイタケを飼料に添加しマウスに経口投与させることにより,EL4 腫瘍細胞の増殖を抑制するか否かを検討したものである.その結果,ヤマブシタケ単独添加およびマイタケ単独添加でも EL4 腫瘍細胞増殖抑制の傾向がみられた.また.フローサイトメトリーによって免疫担当細胞について検討したところ,マイタケの単独添加では,腫瘍細胞移植による脾臓でのキラー T 細胞・NK 細胞の減少を抑制した.ヤマブシタケ添加では腫瘍抑制の効果が得られたものの,マイタケ添加とは異なる免疫能の応答を示した.マイタケ 80%ヤマブシ 20%を混合し,飼料に 1%添加した群ではマイタケ,ヤマブシタケ単独よりも強い腫瘍細胞増殖抑制効果を示した.また,脾臓での NK 細胞・キラー T 細胞の減少抑制効果がマイタケ単独添加と同様に認められた.
著者
諸葛 宗男 城山 英明 交告 尚史 寿楽 浩太 鈴木 達治郎
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

巨大化技術の安全システムは現代社会が抱える大きな課題である。本研究では巨大化技術の代表例として原子力を取り上げ、その安全法システムの問題点を摘出しその解決方策を検討した。本研究の半ばの2011年3月11日に東京電力福島第一発電所事故が発生したため、事故で露呈した原子力法システムの問題点の検討を追加した。解決策の検討ではしたがって、事故前の研究で抽出した問題点と併せ、包括的に解決する解決方策を検討した。
著者
金 金 八重樫 朋祥 澤田 建 斉藤 隼人 後藤 由希 中嶋 侑佳 澤井 健 橋爪 力
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
日本繁殖生物学会 講演要旨集 第103回日本繁殖生物学会大会
巻号頁・発行日
pp.101, 2010 (Released:2010-08-25)

【目的】本研究は,日長や温度変化が反芻家畜の成長ホルモン分泌(GH)に及ぼす影響を明らかにするために,ヤギを人工気象室内で飼養し,日長や温度を変化させた時のGH分泌の変化を調べた。 【方法】成熟雌シバヤギを室温20°Cに設定した人工気象室内で,8時間明,16時間暗(8L-16D), 12時間明,12時間暗(12L-12D)及び16時間明,8時間暗(16L-8D)の人工照明下で飼養した。また12L-12Dの一定照明下で室温を25°C又は5°Cに設定した人工気象室内でもヤギを飼養した。それぞれの条件下で飼養したヤギの頸静脈内にカテーテルを留置し,15分間隔で4時間採血して血中GH濃度の変化を調べた。また各期に成長ホルモン放出ホルモン(GHRH: 0.25 µg/kg b.w.)を頸静脈内投与してGHの放出反応も調べた。GHパルスの解析はEllisら方法に従った。 【結果】(1) 照明を変化させた時,GHのパルス頻度には有意な変化は見られなかった。パルスの振幅は8L-16D区に比べ12L-12D区と16L-8D区では高くなる傾向が見られた。平均GH濃度は8L-16D区に比べ12L-12D区と16L-8D区は有意に高かった(P<0.05)。(2)温度を変化させた時,パルス頻度と平均GH濃度には有意な変化は見られなかった。GHパルスの振幅は25°C区に比べ5°C区の方が高い傾向にあった。 (3) GHRH投与実験においては,16L-8D区は8L-16D区に比べGH放出反応が高まる傾向が見られた。温度変化による差は見られなかった。 本研究の結果は,ヤギのGH分泌は温度変化より,日長変化により修飾されることを示唆する。
著者
難波 陽介 中務 桂佑 説田 章平 大石 真也 藤井 信孝 若林 嘉浩 岡村 裕昭 上野山 賀久 束村 博子 前多 敬一郎 大蔵 聡
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
日本繁殖生物学会 講演要旨集 第103回日本繁殖生物学会大会
巻号頁・発行日
pp.54, 2010 (Released:2010-08-25)

【目的】キスペプチンは,Kiss1遺伝子にコードされ,性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)分泌刺激因子として注目されている神経ペプチドである。我々はウシKiss1遺伝子のcDNA塩基配列を同定し,ウシ型キスペプチンが53アミノ酸残基からなると推定した(第101回日本繁殖生物学会大会)。また,黒毛和種成熟雌ウシにおいて,ウシ型キスペプチンC末端部分ペプチドの末梢投与が黄体形成ホルモン(LH)および卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌を刺激することを示した(第102回日本繁殖生物学会大会)。本研究では,ウシにおけるキスペプチンの生理作用についてさらなる知見を得るため,全長ウシ型キスペプチン(bKp-53)の末梢投与によるLHおよびFSH分泌に対する効果と,第1卵胞発育波における主席卵胞の発育刺激効果を検討した。【方法】動物は黒毛和種成熟雌ウシを供試した(n=5)。プロスタグランジンF2α投与により誘起した発情日をDay 0とした。Day 5に,bKp-53 (0.2 nmol/kg)またはGnRH (0.2 nmol/kg)を静脈内投与した。投与前4時間から投与後6時間まで10分間隔で採血し,血漿中LHおよびFSH分泌動態を調べた。また,実験期間を通じて毎日,主席卵胞の直径を超音波診断装置により測定した。【結果】bKp-53の静脈内投与により,LHおよびFSH分泌の一過性の亢進がみられたが、主席卵胞は排卵しなかった。一方,GnRHの静脈内投与により,LHおよびFSH分泌は顕著に亢進し、投与後30時間から42時間までに主席卵胞の排卵を確認した。以上より,GnRHによる強力な性腺刺激ホルモン分泌刺激効果とは異なり、ウシにおいてキスペプチンはLHおよびFSH分泌を緩やかに亢進させる可能性が示唆された。本研究は生研センター「新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業」の一部として実施した。
著者
中田 充 葛崎偉 吉村 誠
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.7, pp.5-12, 2004-01-23

会話や文章作成の際に,頭に浮かんだイメージに対する適切な言語表現を導き出すことに苦慮したという経験は誰もが持っている.この問題を解決するために,我々は,頭に浮かんだイメージを断片的に表す複数のキーワードとそれらの連想語からイメージを的確に表現する言語表現を導き出す,"思考イメージの言語表現支援システム"の実現を目指している.このシステムは,(A) 単語から連想語を導き出す,(B) 連想語から文例を導き出す,(C) 文例から言語表現を構成する,の3つから構成される.本論文では,システムの基本的な概念・設計方針を紹介すると共に,3つのプロセスのうちの(A)と(B)を対象として,キーワードおよびその連想語による文例の検索に関する考察を行う.All of us may have such experience once or more that how to express what appears in our minds by proper words during conversations or writings. To dissolve our such language expression problem, we try to realize a supporting system that can automatically lead our fragmented imagination to the proper language expression via some keywords and their associated words. This system is supposed to have the following three parts: (A) to deduce associated words from some keywords; (B) to deduce model sentences via the associated words; and finally (C) to generate proper language expression from the model sentences. In this paper, we introduce our basic concept and design policy of this system. And especially for the above (A) and (B), we discuss how to extract proper model sentences via keywords and the associated words from prepared model sentence database.
著者
小林 哲夫 森 牧人 長 裕幸 荒木 卓哉 安武 大輔 北野 雅治
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

半乾燥地の黄河上流域(甘粛,中国)に実験圃場を設置し,また日本における室内実験を併用して,二種類の塩類化土壌の改良技術,すなわち灌漑畑地の塩類化プロットから塩類を除去する有効な技術として著者によって提案されたPSW-Well法と,土壌からの塩類吸収能力が高い作物(クリーニングクロップ)の栽培に基づく生物学的改良法,についての実験を行った.その結果,両方法が有効に機能するための必要条件が示された:(1)PSW-Well法は,流域内の帯水層系が均質で,宙水面が発達しないことが有効に機能するための必要条件である.(2)クリーニングクロップは,塩類をよく吸収するだけでなく,水要求度が低いことが必要である.
著者
山本 睦
出版者
総合研究大学院大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的は、初期国家成立以前のアンデス文明形成期(B.C.2500-50)における権力の生成過程を動態的に捉え、これを理論化したモデルの構築である。本研究では、当該社会の統合の中心とされる祭祀建造物を対象とし、17年度からペルー・ハエン郡にて遺跡分布調査と発掘調査を実施してきた。調査では、長期の建設活動を確認し、コンテクストの確かな土器などの人工遺物と生物依存体(獣骨、貝)などの自然遺物といった充実したデータを獲得した。そして20年度は、前年度までの成果を受けて出土資料の整理・分析作業に重点的に取り組んだ。建築については、作成した図面と測量データを組み合わせ、時期ごとの建設プロセスを明らかにした。また、人工遺物については地点・層位ごとに整理・分析をすすめ、建設活動との対応を明確にした。特に、土器と石器は、先行研究をふまえて分類し、周辺地域との比較分析の基礎を築き、土器編年を打ち立てた。自然遺物は、専門家に種の同定を依頼し、その結果、海岸部より遠隔地にある調査地で、海産種の貝が特に装身具として多く利用されたことがわかった。また、魚類や獣骨の種の同定を通じて当該地域の生業の一端もうかがえた。さらに、土器内壁の依存体の分析ではトウモロコシが検出され、儀礼活動との関連が強く示唆されるなど、物資の流通ルートといった先史アンデス形成期に関する多くの具体的なデータが得られた。これらは、調査地の社会動態と祭祀建造物を中心として展開した地域間交流の実態を実証データから明らかにしつつあるという点において、アンデス先史学のボトムアップに貢献するだけではなく、アンデス文明形成期における権力の生成メカニズムの実証的な解明作業の手がかりとなるものであり、特に重要である。また、日本では主に研究関連文献を収集、渉猟し、今後の研究の基礎を築いた。
著者
小林 淳二 野原 淳
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

脂質代謝を制御する酵素であるLPLとHTGLの活性を測定する簡便な系を確立し、その臨床意義を検討した。LPL活性はTG、RLP-TG,sdLDLと逆相関、HDL-Cと正相関したしたが、ANGPTL3と相関なし。一方、HTGL活性はTG、RLP-TG、sdLDLと相関せず、HDL-C、ANGPTL3と逆相関した。ANGPTL3によるHTGL活性抑制は見られなかった。以上から、ANGPTL3とHTGL両者の上流にそれらの制御にかかわる因子が存在し、それぞれを逆方向に制御する可能性が示唆された。
著者
高橋 靖 シャクルトン ジョン
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.71-80, 1999-05-31
被引用文献数
1

本研究は, テレビ視聴者の嗜好に合った番組ジャンルを自動推薦することを目標として, 非線形正準相関分析と年令・性別視聴率分析から年令・性別ならびにテレビ視聴態度・価値観因子のジャンル推薦モデルを導き, 番組・ジャンル推薦機構においてそれを活用する場合の諸問題を考察した。その結果, モデル構築に関する次の指標を得た。1.両モデルを番組・ジャンル推薦機構における汎用知識ベースとして併用することにより効果的なジャンル推薦ができる。2.汎用知識ベースは, 年令・性別の1位から3位までの推薦ジャンル, 並びにテレビ視聴態度・価値観因子の推薦ジャンルのデータを生活場面ごとに持ち, 視聴者の個人プロファイルデータを得て推薦を実行することができる。3.汎用知識ベースと視聴履歴による学習・推薦は, ジャンル推薦において相互補完的な機能を果たす。4.両モデルの優先順位は, 生活場面の特性に応じて選ぶことができる。
著者
木村 實 松本 直幸
出版者
玉川大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

ドーパミン細胞が長期的な報酬予測を表現するかどうかを調べた。3択によって3回の報酬を得る課題を日本ザルに行わせた。予測的な舌の運動から、動物は各試行での報酬価値ではなく、長期的報酬(強化学習の価値関数)を予測していることが判明した。ドーパミン細胞は、動物の行動と同様に長期的報酬予測を表現することが分かった。将来のゴールに向けて長期的な予測と誤差を表現し、線条体などの標的部位での価値のアップデートや意志決定に必須の役割を担うと考えられる。
著者
大坪 嘉行
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

二種のお互いに近縁の土壌細菌を対象としてカタボライト調節メカニズムの解明を目的に研究を行った。その結果、抑制炭素源の存在が認識されるには抑制炭素源が細胞内である程度代謝される必要があることを示す結果を得た。またPTS システムがカタボライト調節に関与することを示す結果を得るとともに、二成分調節系のBphPQに関して、BphQが標的プロモーターを活性化するにはBphPが必要であること、また、BphPのC末端ドメインには構成的なBphQ活性化能があることが示された。
著者
今田 盛生
出版者
九州大学
雑誌
九州大学農学部演習林報告 (ISSN:04530284)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.81-225, 1972-03
被引用文献数
7

本論文は,ミズナラ構造材林の造成を対象とした作業法に関する理論的研究および実証的研究を試みたものである。 まず,ミズナラの構造材林造成上考慮すべき樹性およびミズナラ構造用素材に要求される形質を検討して,それにもとづきミズナラ構造材林の育林技術上の基本的要件を明らかにした。それはつぎのとおりである。 1) 更新期において,密立更新樹を確保すること。 2) 稚幼期において,上層林冠を単層一斉状態に構成すること。 3) 壮令期以後において,上層間伐を採用することにより,肥大生長を促進すること。 4) 収穫期において,長伐期を採用することにより,高令・大径林を造成すること。 ついで,作業法に関する理論的研究を行ない,基本的要件とミズナラの構造材林の作業法に関連する特性にもとづき,各種の作業法について,主として育林技術上の観点から,ミズナラ構造材林造成に対する適用性を検討し,理論上の適用段階における基本的作業法は,伐採木自身からの落下種子を活用する皆伐天然下種更新法であることを明らかにした。その作業法の単位林分に対する適用の基本方式はつぎのとおりである。すなわち,150年生の伐期に達したミズナラ林を対象として,その林分の結実豊作年秋の種子落下後冬期間内に,ミズナラ上木を皆伐し,その伐採木(主伐木)自身からの落下種子を活用して,その皆伐跡地に翌春ただちにミズナラ稚苗を発生させて更新を完了する方法である。 さらに,作業法に関する実証的研究を,基礎研究と応用研究に分けて現実の林地で実行した。前者の基礎研究においては,ミズナラの作業法に関連する特性,すなわちミズナラの林分結実量・発芽・種子散布・上木庇陰下における稚苗の生育状態・稚苗の根系・稚幼期の密立林分における優勢木の生育状態・林分の生長推移を明らかにし,育林技術上の観点から考察したが,その結果はつぎのとおりである。 1) ミズナラの結実豊作年の伐期林分で生産される多量の種子を適切に活用すれば,天然下種更新法により,ミズナラの密立更新樹を確保することは可能である。 2) ミズナラの構造材林造成に,側方天然下種更新法・漸伐天然下種更新法・択伐天然下種更新法を適用することは困難である。 3) ミズナラを人工植栽する場合には,直根性の自然の根系(写真-3・1~3・4)をなるべくくずさないような方法を用いるべきである。 4) ミズナラは,密立一斉林分からでも優勢木が発生し,しかもその樹高生長力は大きく低下しないという樹陛をもっているから,密立単層一斉林を構成することは,育林技術上支障を生じる危険性は小さい。 5) ミズナラの構造材林造成を対象とした場合,更新当初における必要最少限の稚苗発生密度はha当り10万本,また更新完了後5年目における必要最少限の稚樹成立密度はha当り3万本であると推定される。 6) 上層間伐は,主伐候補木の平均枝下高が7mに達する35年生林分から開始すべきである。 7) 主伐期の単位林分における林分構成および収穫材の目標は表-3・21のとおりである。 後者の応用研究においては,基本的作業法を単位林分に適用する場合に必要な育林手段は,施行順にあげると,下種地拵・補播・種子覆土・更新伐・枝条整理・補植・稚樹刈出・除伐・枝打・間伐であることを明らかにし,それらの育林手段のそれぞれについて,補播および補植を除いて,現実の林地で試験した。その試験結果にもとついて,それらの個々の育林手段の体系化を試み,基本的作業法の単位林分に対する適用方法の基準は表-4・1に示すとおりであることを明らかにした。 以上の研究結果を総括して,ミズナラの構造材林造成を対象とした作業法は,その適用林の単位林分に対して,150年伐期により,表-3・21に示した林分構成および収穫材を目標として,表-4・1に示した育林技術を適用する生産方式であることを明らかにした。さらに,この作業法の特性にもとついて,総括的考察を試みた結果,この基本的作業法が適用された全林を組織化する場合には,単位林分の面積をなるべく小さくし,しかもその単位林分を逐次隣接させず,林道網整備を先行させて分散させるべきであるとともに,この作業法は大規模林業経営体に適用される可能性が大きいものと認められた。
著者
堀内 隆彦 富永 昌二
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究では,HDRからLDRへの適切なトーンマッピング手法の開発によって,LDRデバイスでの映像表現の限界の解決を行った.このとき,視覚の明暗順応および色順応特性を考慮する方法を考案した.また,主観評価と測色値との関係を考察し,適切な評価規範を検討した.さらに,ディジタルハーフトーニングの技術をディスプレイデバイスへ展開することによって,低明度部分の階調が粗くなるという問題点の解決に取り組んだ.
著者
南 暁彦
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2005

構造相転移において、ある温度領域で秩序相と無秩序相が共存する効果に付いて、弾性効果を考慮に入れたモデルを構築し、それによって安定状態として秩序相と無秩序相が共存するミニマルなモデルを提示することに成功した。これは昨年から行っている中間状態の研究の3次元版であり、これによって3次元系でも中間状態が発生し、2次元と同じ手法で相図を解析することが可能となった。