著者
国際日本文化研究センター 資料課資料利用係
出版者
国際日本文化研究センター
巻号頁・発行日
2019-06-07

日本一の山、富士山。日本の中でもとりわけ特別な山として、古くから畏怖され愛されてきました。2013(平成25)年に「富士山ー信仰の対象と芸術の源泉」として、世界文化遺産に登録されました。今回は「富士山とは」「富士五湖」「初三郞と富士山」「外国人と富士山」をテーマに資料を集めました。普段はなかなか目に触れない資料なのでぜひご覧ください。
著者
川島 敏彦
出版者
一般社団法人 軽金属学会
雑誌
軽金属 (ISSN:04515994)
巻号頁・発行日
vol.40, no.11, pp.856-872, 1990-11-30 (Released:2008-10-30)
参考文献数
99
被引用文献数
3 3
著者
加藤 聖文
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 アーカイブズ研究篇 = The Bulletin of The National Institure of Japanese Literature, Archival Studies (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
vol.50, no.15, pp.1-16, 2019-03-15

敗戦時に大量の公文書が焼却処分されたという証言は数多い。しかし、具体的に何が焼却対象となったのか、またどのような経路で焼却が指示されたのかについて明らかになっていない点は多い。本稿では、国内でわずかに残存する焼却指示文書を手がかりに、敗戦時の焼却は内務省系統と軍系統の二系統が存在し、焼却対象となったのは内務省系統では法令に基づいた機密文書であり、軍系統では動員関係文書が中心であったことを論証していく。また、筆者はこれまでの文書焼却をめぐる研究が進まなかった要因は、焼却対象となった機密文書や兵事関係文書に関する分析がほとんど行われていなかったことにあると考える。したがって、本稿では機密文書および兵事関係文書の構造にも触れることで、今後の研究の進展の足掛かりとする。There are many testimonies that a large number of official documents were disposed of by burning at directly after the end of WW2. However, it has not been completely clarified what official documents were disposed and how the disposition was ordered taking what routes. In this article, using documents of the disposition order slightly left in Japan as a clue, It will be demonstrated that the target of disposition were two types-classified documents were ordered by the Ministry of Home Affairs and mobilization documents were ordered by the military and naval forces-. In addition, a study on classified documents and military affairs documents is not making progress in Japan. Therefore, this paper also mentions the structure of classified documents and military affairs documents to make that to be a foothold for future progress of study.
著者
山形 豊
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.79, no.9, pp.805-808, 2013-09-05 (Released:2014-01-05)
参考文献数
2
著者
倉島 洋介
出版者
公益財団法人 日本ビフィズス菌センター
雑誌
腸内細菌学雑誌 (ISSN:13430882)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.159-166, 2018 (Released:2018-10-31)
参考文献数
36

マスト細胞(肥満細胞)は,消化管粘膜や皮膚といった生体の最前線のバリア機構を担う部位に存在している.粘膜面に存在するマスト細胞は,コンドロイチン硫酸やプロテアーゼによって古くから寄生虫や細菌の排除にかかわることが知られており,病原体「排除」に重要な機能を有する.その一方で,食物アレルギーをはじめとしたアレルギー反応の中核として働くことも知られており,アレルギー・炎症疾患においては我々に不利益をもたらす炎症性メディエーターを分泌し「悪玉」として働く.マスト細胞の活性化には今から50年ほど前に発見されたIgE抗体を介した反応が主たる機序として考えられているが,最近IgEを介さないマスト細胞の活性化がアレルギーや炎症疾患の増悪化にかかわることも報告されている.我々は消化器疾患の1つであるクローン病において活性化したマスト細胞が粘膜面に散見されるという過去の知見から,マスト細胞の活性化因子の同定を目指した.その結果,細胞外に放出されたアデノシン3リン酸(ATP)が深く関わることが見出された.細胞外ATPはダメージを受けた細胞からだけではなく一部の腸内細菌からも放出されることが報告されており,共生関係(commensal mutualism)の形成に重要な因子としても近年注目されている.興味深いことに,マスト細胞の細胞外ATPへの反応性は粘膜に比べ皮膚では低く保たれていることが明らかとなっている.これはマスト細胞の「組織特異性」を示す新たな知見であり,この組織特異性は間葉系細胞の働きによって賦与されていることが明らかとなった.この組織特異性が破たんした状態では,重度の慢性炎症が導かれるが常在菌がない状態では炎症が起こらないことが示されている.すなわち,常在菌との共生ニッチである生体バリアの恒常性維持には,間葉系細胞によるマスト細胞の機能調整が重要であることが明らかとなっている.今後,「共生と排除」制御破綻ともいえる様々な慢性炎症性疾患の発症部位において,マスト細胞をはじめとする免疫細胞の「組織特異性の攪乱」といった視点から間葉系細胞との相互作用に着目し解析することが新たな治療法の確立につながると期待される.
著者
加島 卓
出版者
日本マス・コミュニケーション学会
雑誌
マス・コミュニケーション研究 (ISSN:13411306)
巻号頁・発行日
vol.93, pp.61-74, 2018

<p> In this paper, I explain the research methods for handling historical data in</p><p>the context of media studies. I started by organizing the development process</p><p>of media history in Japan, followed by the characteristics of media history of</p><p>the 2000s. Finally, in the context of media history research as it relates to sociology,</p><p>I explain about the methodologies adopted in "Historical Sociology of the</p><p>Advertising Creator"( 2014) and" Olympic, Design, Marketing"( 2017).</p>
著者
姜 允敬 加藤 信介 成 旻起 金 鐘訓 柳 宇 阿部 恵子 原田 光朗 柳原 隆司
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.76, no.667, pp.793-798, 2011-09-30 (Released:2012-01-13)
参考文献数
17

For possible applications in the humidifier-elements of air-conditioning systems, we investigated the germicidal effect of microwave irradiation on fungal spores, e.g. Cladosporium herbarum and Fusarium solani as well as bacteria, e.g. Bacillus subtilis. For the irradiation of our samples we used a general-purpose microwave oven as well as a specially assembled microwave source that could emit microwave radiation at a frequency of 2.45 GHz. In our first experiment, we determined the optimum condition of the two parameters of radiation output power and exposure time to achieve the desired germicidal effects. Microbes on both dry and wet filters were used as samples. The second part of the study was aimed to determine whether the germicidal effect originates directly from microwave irradiation or rather from the radiation-induced heat. Our results indicate that the degradation of microbes is affected by the type of strain, microwave output power, exposure time and sample moisture (and thus induced temperature increase). And it was identified that germicidal effect by microwave is mainly due to the thermal effect.
著者
Yasufuku Ryo Ueno Yamato Miyazaki Syuji
出版者
京都大学学際融合教育研究推進センター高大接続科学教育ユニット
雑誌
ELCAS Journal
巻号頁・発行日
no.3, pp.101, 2018-03

古典系の相空間の幾何学的構造(周期性を表す「島」やカオスの「海」)が対応する量子系のエネルギー準位の統計性に反映されることが知られている. エネルギー準位が反発したり, 引き合ったりした結果, エネルギー準位の間隔の分布関数にその特徴が現れる. このような間隔の分布については, 人間の行動にも表れる. 鴨川に腰掛けるカップルの間隔が等間隔になるという「法則」が知られているが, 鴨川のカップル間隔に関する統計性を求める. 座っているカップルのみならず, 歩く人, 走る人, 自転車の間隔についても議論したい.
著者
藤實 久美子
出版者
九州大学基幹教育院
雑誌
鷹・鷹場・環境研究 (ISSN:24328502)
巻号頁・発行日
no.3, pp.1-24, 2019-03-22

河鍋洞郁(暁斎)『絵本鷹かゝみ』はその筆勢の美しさから人びとを魅了してきた。本論文の目的は、この板本『絵本鷹かゝみ』を史料学の立場から分析することにある。本論文ではまず暁斎の生涯を追う。ここでは幕臣の家および狩野派「御絵師」集団のなかの暁斎の位置に留意して述べる。つぎに『絵本鷹かゝみ』諸本の書誌を比較する。その結果、現在、広く利用される河鍋暁斎記念美術館発行の影印本と、早稲田大学図書館所蔵本は類似しており、ともに金花堂中村佐助版の後印本であるD 対して国立国会図書館所蔵本・もりおか歴史文化館所蔵本は初印本(明治12年6月出版)であるとの結論を導く。第3に、「文久或年壬戊三月十六日改之」と墨書がある校合摺「鷹鏡」(早稲田大学図書館所蔵)を紹介し、この時期に『絵本鷹かゝみ』初編の出版準備が進められていたことを明らかにする。第4に、板元である金花堂須原屋(中村)佐助に関する情報を整理する。第5に、江戸時代の出版手続きを確認して、そのなかでの校合摺の位置づけを行う。第6に、幕末の書籍統制と『絵本鷹かゝみ』出版の関係を素描する。最後に、明治中後期に松山堂藤井利八から出版された求板の後印本(スミソニアン協会フリーア美術館所蔵)を紹介する。
著者
中村 覚
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.155-158, 2019

<p>本研究では、『捃拾帖』の内容検索を可能とするシステムの開発事例について述べる。『捃拾帖』とは、明治時代の博物学者である田中芳男が収集した、幕末から大正時代にかけてのパンフレットや商品ラベルなどを貼り込んだ膨大なスクラップブックである。東京大学総合図書館はこれらの画像を冊単位で公開しているが、貼り込まれた資料単位での検索が望まれていた。この課題に対して、本研究ではIIIFのアノテーション機能を利用し、各頁の貼り込み資料単位で画像を切り出し、検索可能なシステムを開発した。また、東京大学史料編纂所の「摺物データベース」が提供する、貼り込み資料単位のメタデータと組み合わせることで、内容情報に基づく検索を可能としている。本研究はその他、複数の機関が提供する各種リソース(IIIF・オープンデータ)を組み合わせて利用している点に特徴があり、デジタルアーカイブの利活用を検討する上での一事例として機能することを期待する。</p>
著者
木村 美恵子 横井 克彦 糸川 嘉則 増田 徹 平池 秀和
出版者
京都大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1992

近年、免疫能の低下が問題である癌や感染症も栄養状態が大きく関与している可能性が指摘されるようになってきた。他方、必須微量栄養素の1つであるマグネシウムを欠乏させた動物では、著明な脾臓や胸線の肥大、リンパ球こ増加、カテコールアミンやセロトニンの代謝異常が認められることを明らかにしてきた。これまでのこれらの研究成果に注目し、今回は、マグネシウム栄養と免疫能の関連を明かにするため、免疫応答能に及ぼすマグネシウム欠乏の影響について検討した。マグネシウム欠乏飼料で1または2週間飼育したラット及び正常飼料で飼育した対照群ラットの脾細胞および腹くうマクロファージ(MΦ)を無菌的に採取し、脾細胞はマイトジェン(ConA,LPS)刺激による幼若化反応及びサイトカイン(IL-2,IL-3)活性、腹くうMΦはIL-1,IL-6活性を測定した。また、脾細胞からT細胞を分離して、MΦと混合培養して、それぞれの機能をさらに詳細に検討した。マグネシウム欠乏飼料で飼育したラットの脾細胞のConAにたいする幼若化能は正常飼料摂取群に比較して、著しく低下していた。LPSにたいする反応性はConAのような大きな変化は認められなかった。脾細胞のサイトカイン産生能は、ConA反応性の低下が認められたに関わらず、マグネシウム欠乏群のIL-2値がやや高値であった。MΦのサイトカイン産生能はIL-2,IL-6ともにマグネシウム欠乏群で高値の傾向があった。脾T細胞とMΦの相互作用では、T細胞自体はマグネシウム欠乏と対照群の間で差が認められなかったが、マグネシウム欠乏群のMΦはConAにたいする反応性を補助する能力が低下していた。以上、マグネシウム欠乏による免疫応答能低下の影響が確認された。