著者
岩崎 民男
出版者
日本医療機器学会
雑誌
醫科器械學雜誌 (ISSN:00191736)
巻号頁・発行日
vol.9, no.7, pp.309-351, 1932-01-20
著者
斎藤 清二 北 啓一朗 桜井 孝規
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.31, no.7, pp.587-590, 1991-10-01
被引用文献数
1

A long-term course of physical and psychological treatment on a patient with laxative abuse was described in this report. A 52-year-old woman was referred to our hospital because of chronic diarrhes, hypokaremia, and general weakness with unexplained cause. Laboratory data showed hypokaremia and high value of plasma renin, angiotensin and aldosterone, which indicated pseudo-Bartter syndrome. Multiple diagnostic procedures on digestive organs including endoscopy and barium study revealed no organic abnormalities. A room search showed a package of laxative tablets (containing bisacody1), and the diagnosis of surreptitious laxative abuse was confirmed. Guide lines of management for this patient were introduced as follows; (1) The target of treatment should not be diarrhea but constipation and abdominal distention. (2) Confrontation regarding laxative use should be avoided until good physician-patient relationship would develope. (3) Psychotherapy would be introduced in a regular shedule. The patient could stop laxative use during the first admission. After laxative withdrawal, severe constipation and idiopathic edema developed. Supportive treatment fron both physical and psychological aspect was continued throughout several admissions and at the outpatient clinic. The patient has been free of laxative and diuretics ato the time 5 years after initial admission. Diagnosis and treatment of laxative abuse are usually difficult because patients often deny their laxative use. Another difficulty is to manage water retention and constipation after withdrawal of laxative. Long-term energetic support from both somatic and mental aspect seem to be essential help the patient give up laxative abuse.
著者
小川 英光
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, 2003-03-01
被引用文献数
2
著者
三浦 翔
出版者
総合研究大学院大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

2007年3月から邦銀に対してバーゼルII(新BIS規制)の適用が始まった.これに伴い,信用リスク管理において,各行独自のリスク評価手法の開発が認められるようになり,基礎的内部格付手法(FIRB, Foundation Internal Ratings-Based approach)から先進的内部格付手法(AIRB, Advanced Internal Ratings-Based approach)への移行に際して推計値が必要とされる債権回収率(RR, Recovery Rate),またはデフォルト時損失率(LGD, Loss Given Default)の推計精度の向上が求められている.しかし,債権回収のデータベースの構築が充実していないことや,債権回収途中のデータの取り扱いなどに対する一般的な手法が確立されておらず,いまだ回収率推計モデルの研究は進んでいなかった.そこで,内部格付の低下(要注意から要管理への変更)によりデフォルトを定義した場合の,担保や保証協会による保証などを勘案した回収率推計モデルの構築を行った.モデルのパラメータ推計には銀行の格付および回収実績データを用いている.また,実際の回収が長期間にわたることや,正常格付への復帰の影響を考慮することによって,より実際の回収を反映したモデリングを提案した.その結果,担保カバー率,保証カバー率が回収率の有力な要因であることがわかり,それらの関数としてEL(Expected Loss)が推計可能であることを示すことにより,実データによる内部格付手法に応じた信用リスクの計量化を実現した.これによって、邦銀固有の特徴である、担保と保証と回収率の関係を表現し、バーゼルIIに対応した信用リスク評価方法を提案したといえる.
著者
巽 二郎
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.76, no.4, pp.604-609, 2007 (Released:2009-07-03)
参考文献数
39
被引用文献数
1 1

根系の形態や土壌中の分布は,根圏を通じた養水分の獲得や植物体の支持などの植物生育の基本的な機能と密接に関わるものであり,環境条件やストレスに対応して変化する.根系のマクロな外部形態は構築構造(root system architecture)を有し,この構造は発育モデル(growth model)やトポロジーモデル(topological model),形状モデル(geometric model)などで定量的に記述・解析される.ここではそれらのなかで最も新しい方法の1つであるフラクタルモデル(fractal model)についてその解析法と応用および研究の動向を紹介する.
著者
竹本 豊
出版者
林業経済学会
雑誌
林業経済研究 (ISSN:02851598)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.1-12, 2010-07-01

1985年,林野庁は公共事業予算への厳しいマイナスシーリングに対し,自由裁量の効く自主財源を確保するため,水源税の創設を目指した。結果的には廃案となったが,その決定過程で,林野庁技術官僚は関係団体や族議員を積極的に活用し,水源税創設に向けて自律的に活動した。水源税構想廃案の決定過程からは,林野庁技術官僚のプロフェショナル・ネットワークと鉄の三角同盟の一端が解明できた。プロフェショナル・ネットワークは天下りによる強い人的ネットワークをその資源とし,林野庁技術官僚と日本林業協会を中心とした関係団体で構成され,その外延部は各団体の地方組織にまで及んでいた。利権をめぐる政官業の共生関係を示す鉄の三角同盟は,林野庁技術官僚と自民党林政調査会を中心とした農林3部会,日本林業協会を中心とした関係団体で構成され,プロフェショナル・ネットワークがその一辺に組み込まれていた。予算編成過程における林野庁技術官僚は単なる専門領域のスペシャリストではなく,プロフェショナル・ネットワークと鉄の三角同盟を動員して政策実現を目指す,政治的資質を備えた官僚といえる。
著者
山口 幸
出版者
独立行政法人海洋研究開発機構
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

1)フジツボ類の体サイズ連続化を組み込んだ資源配分と多様な性表現を説明するモデルフジツボ類の性の多様性を少ない環境要因で説明する数理モデルを作成した。このモデルでは、従来の生活史戦略理論と性配分理論を統合している。つまり、体サイズの連続化および成長、雄機能そして雌機能の3つの資源配分をおこなっている。本モデルでは、資源獲得指数と死亡率の2つの環境要因が進化的に安定な資源配分戦略に与える影響を調べた。その結果、同時雌雄同体のみ、同時雌雄同体と矮雄、雌と矮雄というフジツボ類で見られる3つの性表現すべてが、環境条件に依存して現れることがわかった。また、本モデルでは、純粋な同時雌雄同体ではなく、雄性先熟的同時雌雄同体が現れることが予測された。2)有柄フジツボ類ヒメエボシの生活史解明への基礎的データ収集ヒメエボシは、深海性の甲殻類に付着する有柄フジツボである。沖縄美ら海水族館の協力のもと、ヒメエボシがハコエビのどの位置についているかを調べた。ヒメエボシは水流を受けやすい、ハコエビの頭胸部と第一腹節の境目や歩脚の第三関節部分に集合していた。水流を受けやすいところに付着することでえさが取りやすいと考えられる。また、ヒメエボシが集合しているところでは、繁殖相手を得やすいと考えられる。ヒメエボシは雌雄同体であることが知られているが、小さな雄(矮雄)の報告はまだない。今年の調査で矮雄と見られる個体(同種個体に付着する小さな個体)が数多く見られた。一般的に矮雄が出現する条件は、雌雄同体の場合、繁殖集団が大変小さいときと言われている。しかし、同種個体に付着したヒメエボシが大きく成長した標本も観察された。このことは、ヒメエボシは小さいうちは雄機能だけを持ち、後に雌雄同体として繁殖するという生活史を持っているのではないかと示唆される。今後、生殖切片を作成して、この仮説を検証する必要がある。
著者
關 雄二 井口 欣也 坂井 正人 鵜澤 和宏 米田 穣 長岡 朋人
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、南米のアンデス文明における権力生成過程を、祭祀遺跡(ペルー国北高地パコパンパ遺跡)の発掘と出土品の分析を通して追究した。当該遺跡の利用は、I期(B.C.1200-B.C.800)とII期(B.C.800-B.C.500)に細分され、I期においては、社会的不平等性は見あたらず、構成員の自主的な参加に基づく祭祀活動(神殿建設・更新)が認められたのに対して、II期には金属生産とその分配を基盤にした権力者が登場したことが判明した。
著者
安藤 友二 齊藤 綾亮 柳田 康幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.379, pp.51-55, 2009-01-08

我々は車両のフロントピラーによる遮蔽箇所を透明化することを目的とした,「投影型シースルーピラー」を提案している.しかし,本手法では,運転手の眼と光源(プロジェクタ)の位置が光学的に一致しない為,投影する画像が歪んでしまう問題があり,補正を行う必要がある.そこで,本稿では,ステレオカメラ画像から自然特徴点に基づき平均奥行き値を求め,運転手の視点に対応した画像を生成し,その画像に対して,ピラーの形状,プロジェクタ投影位置に対する補正を行った.結果はピラーに投影された画像が実世界と自然に繋がっていることを示している.