著者
杉村 崇明 津田 知幸 鈴木 敏仁 村上 洋介
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.599-601, 1996-06-25
被引用文献数
1

口蹄疫不活化ワクチンからVirus-Infection-Associated(VIA)抗原の精製を試みた. アジュバントに吸着しているVIA抗原は, pH.7.6, 塩濃度0.3Mのリン酸緩衝液中で撹拌することによって回収できた. 牛での感染実験を行い, 感染細胞由来とワクチン由来の2種のVIA抗原を用いて抗VIA抗原抗体を測定し比較した. ワクチン由来のVIA抗原は, 抗原性, 抗体の力価および持続期間が, 感染細胞由来のVIA抗原とほぼ同一であり, ロ蹄疫清浄国で生産し得る診断用抗原として有用であった.
著者
佐合 隆一 高橋 宏和 高柳 繁
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.267-272, 2002-01-30
被引用文献数
1

雑草防除の適正化とコストの低減をはかるためには,雑草個体群の動態や埋土種子量・発生量などを把握することにより,雑草防除手段を選択するプログラムを作成することが重要となってきている。本研究は茨城県南地域で小型の一年生雑草が優占している水稲栽培水田で埋土種子数と雑草発生量を調査し,雑草の水稲に対する害が認められない埋土種子数のレベルを推定することを試みた。本調査方法では埋土種子数が深さ1.5cmあたりアゼナ類で1,500粒/m^2,カヤツリグサ類で200粒/m^2,一年生雑草全体では3,000粒/m^2を越えた場合には雑草の発生量を推定することができ,埋土種子からの本田での発生率は,アゼナ類で2.5%,カヤツリグサ類で4.9%,コナギで16.4%,一年生雑草全体では5.2%であった。また,雑草害が明確とならない雑草の発生量は埋土種子数が3,000粒/m^2以下であることを推定した。
著者
小野 将史 北野 隆
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.67, no.561, pp.257-262, 2002
被引用文献数
1 1

This is a study on the history of the drawing "Higo-kumamotojo-ryakuzu", which was found in the Monjokan of Yamagutiken. The results are as follows : 1. The Hagi-Clan made private inquiries clans in northern Kyushu in 1612. At that time, the drawing was painted by the private inquirer of the Hagi-Clan that made private inquiries The Higo-Clan ; 2. The drawing shows the situation of Kumamoto castle in the late Keicho eras that was not made clear before.
著者
安岡 劭 中西 嘉巳 藤沢 謙次 林 秀樹 前田 道彦 尾崎 敏夫 北谷 文彦 松崎 圭輔
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.312-320, 1986
被引用文献数
1

気道粘液糖タンパク(粘液)は気道液の粘弾性の中心となる物質で, この作用で粘液一線毛運動に関与している。また, その表面構造は微生物の侵入に対して防御的に働くことも推定されている。気道粘液は主鎖のポリペプタイド部分と側鎖の糖部分から構成されている。フコースとシアル酸はこの気道粘液の側鎖の末端, 従って粘液の表面を占めているため, 粘液におけるシアル酸/フコース比は上述の粘液の物理学的性状や生物活性に関連すると考えられる。本報では, 慢性気道疾患における気道粘液の性状の変動や, 喀痰中のフコースやシアル酸の診断的意義などを解明するため, これら疾患患者の喀痰中のフコースとシアル酸を痰原液と精製気道粘液レベルで分析した。その結果, 粘液痰と膿性痰では, これらの糖の診断的意義が異なることや, 気道粘液の糖側鎖が疾患や薬剤により変動することが示唆された。
著者
斉藤 雅樹 小倉 秀 木本 弘之 山田 吉彦 永水 堅 福士 久人
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
日本船舶海洋工学会論文集 (ISSN:18803717)
巻号頁・発行日
no.2, pp.9-18, 2005-12
被引用文献数
1

Sugi bark sorbent (SBS), which is recycled waste, is comparable to commonly used petroleum products in performance and cost and has lower environmental loads. It has been commercially produced since 2001. For the purpose of reducing total environmental loads in the oil recovery, we investigated biodegradation disposal of SBS after use (after adsorbing oil), instead of incineration disposal. It was confirmed that the oil content was reduced from 14,300±1,600ppm to 1,500±500ppm after 164 days-period (36m^3 site), and reduced from 8,600±900ppm to 1,400±400ppm after 170 days-period (100m^3 site) in a biodegradation experiment using Bunker C in the bark compost (background : 430±140ppm).
著者
野村 誠治 加藤 健次 前野 幸彦
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
日本エネルギー学会誌 (ISSN:09168753)
巻号頁・発行日
vol.82, no.11, pp.866-873, 2003-11-20
被引用文献数
1

Chlorine content of bituminous coal was determined and its behavior during carbonization was investigated. The chlorine content in the metallurgical coals used in this experiment was between 100 and 1,500 ppm. Most chlorine in coal and coke was removed by washing with water. CaO addition to coal increased the chlorine residue ratio in coke. The residue ratio of chlorine in coke increased with increasing Ca content in coal. This is considered because chlorine in coal is released as HCl, which is trapped in coke again in the form of CaCl_2 The chlorine residue ratio of coke produced in actual coke oven was higher than that of coke produced in laboratory scale tube furnace. This is considered because released gas from coal has more chances to contact with calcium in the actual coke oven than in the tube furnace. Furthermore the removal of chlorine from NaCl was promoted by co-carbonization of NaCl with coal. This implies that H_2O derived from coal decomposition may help chlorine to be released.
著者
河野 吉久 松村 秀幸
出版者
公益社団法人大気環境学会
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.74-85, 1999-03-10
被引用文献数
7

都市周辺域におけるスギ衰退の実態調査から, その原因として光化学オキシダントの関与が指摘されている。このため, スギ(Cryptomeria japonica), ヒノキ(Chamaecyparis obtusa), サワラ(Chamaecyparis pisifera)の3年生実生苗に2段階(pH5.6とpH3.0)の人工酸性雨(SAR)と4段階(0,60,120,180ppb)のオゾンを暴露して, 生長に及ぼす両者の複合影響について検討した。実験は自然光型の暴露チャンバーを用いて実施した。pH5.6の純水(脱イオン水)を対照にして, 硫酸 : 硝酸 : 塩酸(当量濃度比で5 : 2 : 3)を含むpH3.0のSARを, 23ヶ月間で4300mm暴露した。オゾンの暴露は, 浄化空気にオゾンを添加し, 毎日09 : 00〜15 : 00の間に所定の濃度(一定)で暴露を行い, 16 : 00〜08 : 00は無暴露とした。ヒノキとサワラはオゾン暴露区において旧葉の黄化と早期落葉が観察されたが, スギでは23ヶ月間のオゾン暴露でも可視害は観察されなかった。一方, いずれの樹種においても, SAR暴露による可視害の発現は観察されなかった。pH3.0のSARとオゾンを暴露した区画において, 樹高と根元直径がpH5.6の区画よりも大きくなる傾向にあった。pH5.6のSARを暴露した区画よりもpH3.0を暴露した区画の方が個体の乾物重量は多かったが, オゾンの暴露は個体の乾物重量に影響を与えなかった。しかし, 高濃度オゾンを暴露した区画の葉の重量は浄化空気を暴露した場合よりも有意に多く, 一方, 高濃度オゾン暴露区の根の乾物重量は減少した。したがって, オゾン濃度の増加とともに地上部/根の乾物重量比が上昇し, pH3.0のSARを暴露した場合に, この比の上昇が加速される傾向にあった。これらの結果は, 高濃度オゾンの暴露によって同化産物の分配が阻害されるとともに, 降雨の酸性度の増加, おそらく硝酸負荷量の増加が同化産物の分配の阻害を加速する可能性を示唆している。このような地上部/根の乾物重量のバランス変化は, 乾燥ストレス感受性の増加につながると考えられる。スギはヒノキに比較して水ストレス感受性であることから, 都市周辺域のスギの衰退原因は, 高濃度オゾンと窒素化合物の負荷量の増大が複合的に原因している可能性が考えられた。なお, オゾンの長期慢性影響を評価する場合には, 個体の乾物重量の変化よりも分配率の変化を指標とした方が良いと考えられた。
著者
村上 正隆 松尾 敬世 水野 量 山田 芳則
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
気象集誌 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.671-694, 1994-10-25
被引用文献数
8

1989年から1992年の4冬期間に、雲粒子ゾンデ・雲粒子ドロップゾンデ・ドップラーレーダ・マイクロ波放射計を用いて、日本海上の対流性降雪雲の観測を行った。この論文では、雲の一生の中でステージの異なる雪雲の観測例を多数コンポジットし、雲頂温度-20±3℃の比較的寿命の短い対流性降雪雲内の微物理構造の変化を調べた。発達期には中程度(〜4m/s)の上昇流によって雲全体に断熱凝結量に近い高濃度の過冷却雲水が生成される。このとき水晶数濃度(200μm以下)は10個/リットル程度で降雪粒子(200μm以上)はまだ形成されていない。最盛期には、氷晶は時々100個/リットルを越える高濃度となり、アラレや濃密雲粒付雪結晶からなる降雪粒子ができ、その濃度は10個/リットル程度となる。これらの降雪粒子の昇華及びライミング成長により、過冷却雲水のかなりの部分が消費される。衰退期までには、ほとんどの過冷却雲水が消費され、雲内には全くライミングしていないか、又は軽くライミングした雪結晶が残る。降雪機構としては、過冷却雲粒の共存下で発生した氷晶(特に厚角板や角柱などの軸比が1に近い結晶)が、昇華・ライミング成長を続け、最終的にアラレになる機構が主なものである。一方、暖かい雨の形成機構が慟いていることや、凍結水滴がアラレの芽となっている可能性を示唆する結果も得られているが、過冷却及び凍結水滴の数濃度が低いこと、また分布が時空間的に限定されていることから、その寄与は小さいものとみられる。雲水量の収支計算から、発達期には、気塊の断熱上昇による過剰水蒸気生成項が卓越しており、雲水量は断熱凝結量に近い値となるが、一端降雪が強くなると、1m/s程度の上昇流を含む雲でさえ定常状態を維持できなくなり、降水粒子の昇華・ライミング生成に消費され、過冷却雲水は急速に減少・消失することが示された。
著者
谷口 勝彦 浦上 美鈴 高中 紘一郎
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.90, no.2, pp.97-103, 1987
被引用文献数
10

各種抗アレルギー系薬物の多形核白血球(PMNs)におけるアラキドン酸遊離活性,スーパーオキサイドァニオン(O<SUB>2</SUB><SUP>-</SUP>)産生能に及ぼす薬物の阻害効果を検討した.formyl-methionyl-leucyl-phenylalanine(FMLP)刺激によるPMNsからのアラキドン酸遊離に,20μMの濃度でazelastineとclemastineは約50%の阻害を示し,50μMの濃度でほぼ100%の阻害を示した.他方,cromoglycate,chlorpheniramine,diphenhydramineは50μMまでの濃度では50%以上の阻害作用は示さなかった.O<SUB>2</SUB><SUP>-</SUP>産生能に対する効果は,上記の薬物ではほぼアラキドン酸遊離阻害作用と平行的な相関性を示したが,ketotifenはこれらの薬物の中間的な作用様式を示し,アラキドン酸遊離は50μMで50%以上を抑制したが,O<SUB>2</SUB><SUP>-</SUP>産生能にはほとんど影響しなかった.これら薬物の細胞毒性をトリパンブルー試験法により検討をおこなった結果,いずれも50μMまでの濃度では有意な障害性を示さなかった.これらの実験結果から,抗アレルギー系薬物の中で化学伝達物質遊離阻害薬として知られるazelastine及びヒスタミン(H<SUB>1</SUB>)受容体遮断薬として分類されるclemastineは,低濃度で細胞を傷害する事なくPMNsの機能を抑制し,アラキドン酸カスケードの第一段階を阻害することにより抗アレルギー効果の重要な一端を担っていることが.示唆された.
著者
小沢 昭夫 高柳 香都子 藤田 孝夫 平井 愛山 浜崎 智仁 寺野 隆 田村 泰 熊谷 朗
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.87-91, 1982-02-05
被引用文献数
8 25

エスキモー人の疫学調査により魚脂中に多く含まれるω-3の高級多価不飽和脂肪酸の抗血栓,抗動脈硬化作用が注目されている.ヒト血しょう総譜質中の高級脂肪酸を精度よく測定するためにキャピラリーカラムを装着したガスクロマトグラフを用い血しょうよりFolchらの方法で抽出しBF_<-3>メタノールでエステル化した試料を分離分析したところ良好な成績が得られた.本法での抽出操作を含めた再現性はアラキドン酸,エイコサペンタエン酸,ドコサヘキサエン酸のいずれについても5%以下と良好で各各のメチルエステルを用いて得られた添加回収率もほぽ100%と良好な値を示した.又検量線もいずれの脂肪酸について良好な成績が得られ,又実際の実験食投与の健常人においても有意の脂肪酸の変動が認められたことから本法は血しょう総脂質中の高級脂肪酸の定量法の一つとして有用と考えられる.
著者
和田 卓也 井上 誠 横田 修一郎 岩松 暉
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.349-358, 1995-12-10
被引用文献数
10 1

Downward infiltration of rainwater within the Quaternary pyroclastic plateau have been studied by using continuous and automatical survey of electric prospecting and chemical analysis of seepage water from the foot of the plateau. Reduction of apparent resistivity and its downward extension are recognized within the plateau just after the heavy rain. This means the existence of downward infiltration of rainwater. However, the style of infiltration is various, and it seems to be strongly influenced by rainfall condition and surface humus soils. Downward velocity of the infiltration is estimated to be 60 meters/12 hours, and this value is too rapid compared with the well-known value of 1〜3 mm/day. Probably, two types of downward infiltration may co-exist because of cooling joints or pipe structures within the pyroclastic flow deposits. On the other hand, chemical analysis of seepage water shows that the concentration of ions may change depending on that of rainfall. This may support the result mentioned above of the rapid velocity.
著者
宮川 修一 コンチャン ソムキアット 河野 泰之
出版者
日本熱帯農業学会
雑誌
熱帯農業 (ISSN:00215260)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.248-256, 1998-12-01
被引用文献数
7

東北タイの稲作地帯において近年盛んになりつつある直播栽培(主に乾田)の収量性を伝統的な移植栽培法と比較するため, 1994年には69筆(直播24,移植45), 1995年には103筆(直播41,移植62)の農家圃場の収量並びに収量構成要素を坪刈りによって比較した.降雨の比較的少なかった1994年には直播栽培の平均収量は移植栽培より劣った.この場合, 灌漑田では収量の方法間差異は認められず, 天水田A型(最も干ばつ被害を受けやすい)並びにB型(比較的干ばつや洪水の被害が小さい)の両者を合わせた際の平均収量では明らかに直播栽培の収量が劣っていた.これは移植栽培よりも少ない一穂穎花数並びに面積当たり穎花数に起因していた.降雨の比較的多かった1995年には, 全体でも, また水条件別に見ても両方法間の収量差はなかった.直播栽培の収量は穎花数以外にもわら重や稈長との相関が強く, 補助的灌漑, 穂肥を中心とした肥料の投入, 早期播種, 直播向き適品種の選抜普及が収量向上に貢献すると考えられた.以上のことから多雨年や灌漑田では現在の直播栽培は省力的栽培方法として移植栽培に代替可能であると評価しうるものの, 天水田ではなお技術改良を要するといえる.
著者
小山 直子 増永 良文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.177, pp.153-158, 2004-07-07

我が国は男女共同参画社会の実現に向けて大きく動き出しているが,それに呼応して社会のジェンダー意識が急速に高まっている.また1960年代に始まったジェンダー研究も次代の流れに呼応して,その姿をめまぐるしく変えながら発展している,我々は,このような現象がインターネット上に展開するジェンダー関連Webサイトがなすコミュニティを分析することにより,的確に捉えることができるのではないかと考えた.そこで,本研究では,東京大学生産技術研究所喜連川研究室で開発されたWebリンク解析アルゴリズムCompanion-を用いて,ジェンダー研究関連Webコミュニティの抽出と分析を行い,そのコミュニティが時代の流れと共にどのように変遷しているか,そして,ジェンダーが社会的・文化的な所産であるがゆえに,ジェンダー概念が社会的・文化的なさまざまな事象により受けるインパクトのもと,どのように揺れ動き,その活動を社会に還元させようとしてきたかを明らかにすることを試みた.一方,Webリンク解析アルゴリズムはHITS法,リンクの強連結性に基づく方法,Max-Flow法などさまざまな手法が提案されているが,いずれも,アルゴリズムをリアルな応用分野に適用した場合に,その分野の専門家がそれらを分析ツールとして使用に耐えうるものと評価するか否かに,非常に関心がある.本報告では,ジェンダー関連Webコミュニティの分析にHITS法に基づいたCompanion-を選択したことでいくつか有益な分析が行えたと評価すると同時に,Webコミュニティの発展過程を読むにあたっては,コミュニティ発展過程ビューアの特性を熟知しておくことが必要であることを明らかにした.
著者
四ノ宮 章
出版者
日本信頼性学会
雑誌
日本信頼性学会誌 : 信頼性 (ISSN:09192697)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.186-193, 2001-03-25
被引用文献数
1

近年, 鉄道の運転事故は大きく減少しつつある.しかしながら, 一度発生すると大きな被害をもたらす可能性の高い列車事故(運転事故のうち列車衝突事故, 列車脱線事故及び列車火災事故)の3〜4割は, 運転士等, 鉄道従業員のヒューマンエラーに起因しており, 今日においても, ヒューマンファクター研究の課題は少なくない.本稿では, 鉄道の安全のルールと仕組みの発展を概説した上で, 鉄道従業員のヒューマンエラー事故防止に向けた最近の研究の取り組みと課題を紹介する.また, 件数としては運転事故の過半数を占めている踏切事故防止対策や人身事故防止対策, そして列車事故時の被害軽減対策に向けた最近のヒューマンファクター研究を紹介する.
著者
Hendarmawan 三田村 宗樹 熊井 久雄
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科學 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.155-166, 2005-05-25

研究地域では,水資源を湧水に依存しているため,湧水の環境保全は非常に大切である.それ故,湧水についての浸透量・涵養量・流出量の理解が必要である.本研究では,インドネシア,Java島西部のLembangとその周辺において,涵養地域と流出地域に各地域を区分する目的で,地質学的背景と湧水の電気伝導度と温度の傾向を総合的に検討した.断層の発達と時代の新しい累層,古い累層は,それぞれ異なる電気伝導度と水温度の湧水の形成に影響していた.乾季と雨季における電気伝導度と温度の違いは,降雨からの涵養水や表層水の影響が大きいと考えられた.以上の結果,大きく異なる湧水の電気伝導度と水質の特徴により,研究地域は3つの地域に区分することができる.
著者
石名坂 邦昭
出版者
駒澤大学
雑誌
駒大経営研究 (ISSN:03899888)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.3-22, 1999-03-25
著者
OGIHARA Sadao
出版者
東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林
雑誌
東京大学農学部演習林報告 (ISSN:03716007)
巻号頁・発行日
vol.62, pp.147-151, 1966

降雨と流出量との関係を考えるに当り同じ期間内のものの対比がよく行なわれるが,1年といったような長期ならばともかく1ヵ月とか1日とかの短期のものの意味は少ない。それは降雨と流出の間に遅れがあるからである。1つの降雨からの流出量―対応流出量と呼ぶ―が求められれば,この両者の対比は充分の意味を持つ。その関係の表現には慣習的な公式x=降雨量,y=対応流出量としてy=ax,y=x-b,y=ax-b,y=axbなどが一応考えられるであろう。これらの実験式は実測値の範囲内ではそれなりの利用価値を持っている。しかし実測値の範囲外までの応用価値を望むならば,その公式の型が全体として推論上の合理性を持つものでなければならない。一方,降雨と流出量の関係の研究は瞬間的な降雨に対するそれの解明を最終目標とする。今日ただちにこの問題と取組むには多くの難関があるので本報告では日単位のものを取扱った。降雨強度の統一化の考え方の1つとしてである。なお対応流出量の求め方については完全とはいえないにしても,数と種類の点で豊富なデーターを得るための実際的な方法を提案した。上記の観点から結論として次の関係式を誘導し,実測値に適用して式の妥当性の吟味を行なった。y=x・exp(a-1x-1)y=x・exp(a-1x-b)流域の乾湿状態を表わすのに降雨前日の日流出量wを採用し,y=x・exp(a-1c-wx-b)とした。